Clinical Gastroenterology and Hepatology誌に掲載された研究によれば、コーヒーを飲む量が多いほど、肝硬変・肝臓がんのリスクが低下することがわかりました。
【参考文献】
- Kim H, Rezaee-Zavareh M, Wang Y …
Coffee Consumption and Improved Liver Outcomes: Clinical, Imaging, and Proteomic Evidence From the UK Biobank
Clinical Gastroenterology and Hepatology, 2026; 0
■結果
1日5杯以上のグループでは、肝硬変リスク 32%減、肝臓がんリスク 47%減、肝臓関連死亡リスク 42%減。
カフェイン入りでもデカフェでもほぼ同じ効果だったことから、コーヒーが肝臓にもたらす効果はカフェインではなく、抗酸化作用による可能性が高い。
MRI画像所見(目に見える肝臓の状態)によれば、コーヒーをたくさん飲む人は肝臓の脂肪が少ない、鉄分が少ない、炎症・線維化(cT1値)が低い。
タンパク質解析(体の中で何が起きているか)によれば、コーヒー摂取量が多い人では肝臓の合成機能関連タンパク質(トランスサイレチン、セレノプロテインPなど)が増加、線維化(瘢痕化)を進めるタンパク質やマクロファージ活性化マーカーが減少。
つまり、コーヒーをたくさん飲む人は、画像でも、分子レベルでも肝臓の状態が良いことがわかりました。
■【補足】
ポリフェノール摂取で肝臓がんリスクが下がる!で紹介した国立がん研究センターによれば、総ポリフェノール摂取量が多いグループは最も少ないグループに比べて肝臓がんのリスクが低くなり、摂取量が最も多いグループでは男性で34%、女性で37%、肝臓がんのリスクが低下していることが分かったそうです。
ポリフェノールは、強い抗酸化作用や抗炎症作用を有するため、がんの予防に寄与することが期待されています。
ポリフェノールとして一般的に知られているものには、カテキン(緑茶)、アントシアニン(ブルーベリー)、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)などがあります。
今回の研究によれば、総ポリフェノール摂取量が多いほど肝がんにかかるリスクが低いという結果が出ました。
動物実験ではコーヒー由来のポリフェノールであるクロロゲン酸が肝臓の酸化ストレスや肝がん細胞の増殖を抑制することが示されており、また、世界がん研究基金によるがんのリスク・予防要因の評価では、コーヒー摂取は肝がんをほぼ確実に予防すると結論づけていることから、コーヒー由来のポリフェノールによるがん予防効果が影響したと考えられます。
ベリー類、お茶、ダークチョコレート、リンゴなど多様なフラボノイドを含む食品を摂ると病気のリスクが下がり、寿命を延ばす可能性がある!によれば、お茶、ベリー類、ダークチョコレート、リンゴなど、フラボノイドを豊富に含む色とりどりの食品を摂取する人は慢性疾患のリスクを大幅に低減し、寿命を延ばす可能性があることがわかりました。
コーヒー摂取量が多いと、肝がん発生リスクは低くなる|厚労省研究班で紹介した厚生労働省研究班によると、コーヒー摂取量が多いと肝がんリスクは低下すると発表したそうです。
コーヒーについては、「ほとんど飲まない」に対し、「1日1杯未満」は67%、「1日1-2杯」は49%、「1日3杯以上」は54%となり、それぞれ肝がん罹患のリスクが下がっていました。
一日の食生活の中でコーヒーから最も多くのポリフェノールが摂取されている|お茶の水女子大大学院で紹介したお茶の水女子大大学院の近藤和雄教授の調査・研究によれば、一日の食生活の中で仕事の合間や食後に飲むコーヒーから最も多くのポリフェノールが摂取されていることが分かったそうです。
■まとめ
適度にコーヒーを摂取する習慣は、肝臓病予防になりうるのではないでしょうか?
→ 肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら
→ 肝臓がん予防によい食事・食べ物 について詳しくはこちら
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