タウリン+ビタミンB群のサプリを毎日飲んだ健康な大人で、「報酬のために頑張る力(頑張り度)」が平均12%向上




2026年にFrontiers in Nutritionに発表された研究によれば、タウリン+ビタミンB群のサプリを毎日飲んだ健康な大人で、「報酬のために頑張る力(頑張り度)」が平均12%向上したそうです。

この研究は、健康な25〜40歳の成人約44人を対象とした二重盲検・プラセボ対照・クロスオーバー試験です。

参加者はタウリン500mg+ビタミンB6・B9(葉酸)・B12を含むサプリ、またはプラセボを28日間摂取し、洗い流し期間を挟んで切り替えました。

主な効果は最初の期間の14日後に確認されています。

■背景・仮説

やる気(モチベーション)は、報酬を得るためにどれだけ努力するかを決める脳の働きです。

脳の側坐核という部位のグルタチオン(GSH:強力な抗酸化物質)が多いと、努力を要する課題で成績が良く、持続しやすいことが先行研究で示されていました。

タウリンはGSHの材料(システイン)を増やすのに役立ち、ビタミンB6・B9(葉酸)・B12はGSH合成の酵素を助ける補酵素です。

試験管内の実験で、タウリンはビタミンB9が十分ある場合にグルタチオンを増やし、ミトコンドリアを酸化ストレスから守ることがわかりました。

【補足1】関連トピック:内発的やる気と外発的報酬

「アンダーマイニング効果(面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下する)」を脳科学実験で確認|玉川大などで紹介した玉川大の松元健二准教授やドイツ・ミュンヘン大の村山航研究員らが行なった脳科学実験によれば、面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下することが、脳活動の変化として表れたそうです。

元々自発的に進んで行動していた(内発的動機づけに基づく行動)のに、その行動に対して報酬を与えられる(外発的動機づけ)と、やる気が減少してしまうということを「アンダーマイニング効果」といいます。

今回の研究は「お金の報酬がある条件でどれだけ努力できるか」という外発的な頑張り度を客観的に測ったもので、内発的な楽しさそのものとは少し異なる視点です。

【補足2】関連トピック:ミトコンドリアとスタミナ

スタミナアップ!ミトコンドリアを増やす2つの方法|#ためしてガッテン #NHKによれば、疲れにくい体になるためのカギは、細胞内の「ミトコンドリア」を増やすことなのだそうです。

ミトコンドリアは食事から得られる糖や脂質、酸素を使ってATP(エネルギー)を作っています。

つまり、筋肉や脳を動かすために欠かせない存在です。

今回の研究ではミトコンドリアの数を直接増やしたわけではありませんが、グルタチオンが増えることでミトコンドリアを酸化ストレスから守り、エネルギー産生が安定しやすくなる可能性が考えられます。

これが「頑張りが続きやすい」結果につながったのかもしれません。

■結果

●14日後(最初の期間)の主なポイント

・報酬ありの試行で、サプリ群はプラセボ群より成功率が平均+12%向上(95%信頼区間1~23%、p=0.039)。学習効果があっても、サプリ群の方がさらに頑張りました。特にベースラインが低めの人で効果が大きめの傾向が見られました。
・課題の途中でパフォーマンスが落ちにくく、一貫して頑張れる「スタミナ」も向上。
・報酬なしの試行でもサプリ群の方が成績が良く(約+22%)、持続的な努力を支えやすい可能性が示されました。
・持続注意力:14日後にミス(lapses)が有意に減少(p=0.032)。28日後は有意差なし。
・主観的な疲労・活気・作業負荷の感じ方には有意差なし(もともと疲労が少ない参加者が多かったため)。
・血中のタウリン・B6・B9は有意に上昇。
・学習・慣れの影響(期間効果)が強く出たため、主な解析は最初の期間を中心に実施。2期目でも類似の傾向が見られました。

■まとめ

タウリン+ビタミンB群のサプリを2週間毎日飲むと、報酬に向けて努力する「頑張り度」が向上しやすいことがわかりました。注意力の持続にもプラスの傾向が見られます。

※注意※
・サンプルサイズが比較的小さい(約44人)。
・健康な若い成人が対象で、疲労ややる気低下がある人では結果が異なる可能性。
・ネスレ資金提供のため、利益相反の可能性に留意。
・効果は「頑張り度」の客観的指標(握力課題の成功率)で、主観的な「やる気」そのものとは一致しない場合もあります。
・長期的な効果や、他の集団での再現性は今後の課題です。

→ タウリンが多く含まれる食べ物 について詳しくはこちら







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