■納豆をよく食べる高齢者は、もの忘れの兆しや落ち込みが少ない傾向がある
ミツカンと鹿児島大学の研究チームが、鹿児島県垂水市の65歳以上の高齢者616人の健康チェックデータを調べたところ、「納豆を週に2〜3回以上食べる習慣がある人」と「そうでない人」を比べて、軽度認知障害(MCI;もの忘れの初期段階、認知症の一歩手前) やうつっぽい気分(落ち込みやすい傾向)になりにくい傾向(起こりやすさがどちらも約37%低い)があることがわかりました。
■納豆と軽度認知障害・うつ傾向との関連性(仮説)
●ビタミンK:体の炎症を抑える働き
●大豆由来のペプチド:気分を安定させる脳内物質(セロトニンなど)に影響する可能性
●納豆菌とその代謝物:腸内環境を整え、全身の炎症を抑え、脳の健康を守る可能性
これらの仮説から、研究者は「炎症を抑えること」が軽度認知障害やうつ傾向と何らかの関係があると考えているようです。
また他の大豆製品(豆腐や味噌汁)では同じ関連が弱かったので、「発酵した納豆ならでは」の効果がヒントにあるのではないかと考えられます。
ただし、この研究だけでは、「納豆を食べれば認知症やうつを防げる」とは言えず、納豆をよく食べる人は、もともと健康意識が高かったり、生活習慣が良かったりする可能性があります。
■まとめ
週に2〜3回以上納豆を食べるというのは、比較的手軽に取り入れられる食習慣です。
はっきりと「納豆を食べれば認知症やうつを防げる」とまでは言えませんが、日常の食生活に取り入れてみる価値はあるのではないでしょうか。
【参考文献】
- Yuki Araki, Shin Kawasoe, Takuro Kubozono, Joto Yoshimoto, Mikiya Kishi, Satoko Suzuki, Hyuma Makizako, Mitsuru Ohishi, Habitual natto consumption is inversely associated with mild cognitive impairment and depressive symptoms in older Japanese adults: A cross-sectional study, Nutrition Research, Volume 150, 2026, Pages 174-183, ISSN 0271-5317, https://doi.org/10.1016/j.nutres.2026.04.009.
【補足】
【世界一受けたい授業】ポリアミンは慢性炎症を防ぐ!|慢性炎症が病気の原因?|ポリアミンを含む食品とは?
慢性炎症の抑制には「ポリアミン」が効果的なのだそうです。
しかし、ポリアミンは20歳を超えると体内で作られなくなってしまうため、ポリアミンを含む食品を食べたほうが良いそうです。
【ポリアミンを含む食品】
- 貝類(とくに貝類の肝にはポリアミンが多い)
- 豆類(大豆を発酵させた納豆がおすすめ。小豆でもよい)
- 椎茸
- ヨーグルト
抗酸化物質としては、魚に含まれるDHAもよいそうです。
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