by Michael Stern(画像:Creative Commons)
がんのリスク・マネジメント:(16)野菜・果物とがん:食物繊維とβ-カロテン(2008/11/18、毎日新聞)
記事で大事だと感じた点をまとめてみました。
野菜や果物の食物繊維と大腸がんの関係
野菜と果物が健康に良いといわれる理由の1つに、食物繊維があります。
食物繊維には、グルコースやコレステロールの吸収を抑えることによる糖尿病や心疾患の予防効果があります。
それに加えて、便容積を増大させ、排便を促進し、発がん物質が腸管と接触する時間を短くする、あるいは、腸内細菌叢を変化させ2次胆汁酸などの産生を抑えるなどによる大腸がん予防効果が期待されます。
最近の研究によると、食物繊維による大腸がんの予防効果は認められていないようです。
しかし、食物繊維の摂取量が極端に少ないと、リスクが上昇するという結果は出ているそうです。
そのため、大腸がん予防のためには、食物繊維の量はある程度摂れば十分であり、多く摂ってもその予防効果は変わらない可能性が高いようです。
β‐カロテンとがんの関係
世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)による「食事、栄養、身体活動とがん予防の世界評価」の2007年の改訂では、β-カロテンが肺がんリスクを上げるという結果が出ているそうです。
β-カロテンのサプリメントには、前立腺がんと皮膚がん予防効果が期待されていましたが、それほど影響しないという結論を得られているそうです。
■まとめ
この記事の結論としては、野菜や果物は、上部消化管がんや循環器疾患の予防効果は期待されるので、適度に野菜・果物を摂取することを薦めていました。
ある食品ばかりを摂取するよりも、適度な量をバランスよく食事をすることのほうが健康にはよいようです。