「筋肉がつきやすい体質」はある?|どうすれば筋肉はつくの?




Low key male model

by Liam Somerville(画像:Creative Commons)

筋肉がつきやすい体質ってあるの?

(2012/8/14、Web25)

「たしかに、遺伝的に筋肉がつきやすい人というのはいます。たとえば、もともと寒い地域にいたアングロサクソンは、熱を発生する筋肉が多いほど有利であったため、自然と筋肉の多い人たちの遺伝子が受け継がれてきました。概して私たちモンゴロイドよりも筋肉がつきやすい体質といえます」

NSCA公認パーソナルトレーナー、坂詰真二さんによれば、遺伝的に筋肉がつきやすい体質というのがあるそうです。

アングロサクソンはモンゴロイドよりも筋肉がつきやすい体質みたいですね。

また、同じ日本人であっても、その体質には差があるようです。

坂詰氏によれば、同じ日本人であっても、筋線維の数や成長ホルモンの分泌量には、先天的な差が存在するという。

順天堂大学のDempoらが行なった分析によれば、筋力に対する遺伝的要因と環境的要因の影響が同等であることが分かったそうです。

つまり、筋力は遺伝だけで決まるわけでなく、適切な筋トレや栄養摂取による環境的要因も大きく影響しているのです。

また、この研究では、環境要因の役割は年齢とともに増加していることから、年齢を重ねるにつれて、トレーニングのやり方や量、栄養の摂り方が影響してくるということです。

Moore DRらの論文によれば、骨格筋量を維持するには、筋原繊維タンパク質合成(MPS)の適切なタンパク質摂取媒介刺激が必要なのですが、加齢によってたんぱく質への感受性が低くなってくるため、筋肉量を維持・増強するためには、たんぱく質の摂取量を増やす必要があるそうです。

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら

まとめると、筋肉のつきやすさに遺伝による差はあるものの、適切な筋トレをして、適切な栄養と休養をとれば、しっかりと筋肉はつくようです。

ただ、同じ運動を行なっても、状態によっては同じ効果が得られないという研究もあります。

肝臓から分泌されるホルモン「ヘパトカイン」であるセレノプロテインPが運動の効果を無効にする|運動効果に個人差がある原因の一つを解明|金沢大学【論文・エビデンス】によれば、肝臓から分泌されるホルモン「ヘパトカイン」であるセレノプロテインPが骨格筋に作用することで、運動を行なってもその効果を無効にしてしまうことがわかりました。

セレノプロテインPの血中濃度は、2型糖尿病や脂肪肝の患者、高齢者で上昇していることが報告されており、このような方たちは、セレノプロテインPが過剰にあるため、運動を行ったにもかかわらず、その効果が起こらないという病態が身体の中で生じている可能性があります。







P.S.

一つ気になるのは、筋肉の付き方です。

侍ハードラーとして有名な為末大さんの著書「日本人の足を速くする」では、日本人と欧米人とでは筋肉の付き方が違うようです。

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日本人と欧米人では、生まれつき骨格が違う。

日本人が速く走るために必要なのは、筋力よりもむしろ、技術である。

体の前側に筋肉がついてしまうのが日本人。欧米、アフリカ系は逆。

骨格が違うために(体の動かし方が違ってしまい)筋肉の付き方が違うのか、それとも体質的に筋肉の付き方が違うのか、気になるところです。




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