by Saadick Dhansay(画像:Creative Commons)
香川「悔しかった」肉体改造の必要性痛感
(2012/9/13、サンケイスポーツ)
「柔軟性だったり、体幹の強さだったり、プレミアに行って必要性を痛感している」と“肉体改造”の必要性を続けて強調した。
先日のW杯アジア最終予選対イラク戦に腰痛(腰に違和感)のため欠場した香川選手は肉体改造の必要性を感じているようです。
関係者によると、今後は専属トレーナーの下、特別なストレッチ器具によるインナーマッスル(深層部の筋肉)強化などに重点的に取り組む方針という。
どうして柔軟性や体幹の強さが必要だと感じているのかという具体的な内容が書かれていないのは残念ですね。
ただこの記事に書かれているこの部分だけは少し気になりました。
MF本田やDF長友のような鋼の筋肉ではなく、武器のスピードを保ちつつ、けがをしにくい、しなやかな体づくりを視野に入れる。
鋼の肉体を手に入れることとスピードを追い求めることが目的が違うように書かれていますが、本田圭佑選手や長友佑都選手は体幹トレーニングによって更に速くなろうと努力していましたし、結果体幹トレーニングによって足が速くなっているというニュースも出ていました。
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体幹トレーニングは、決して部分部分だけを鍛えてガチガチの筋肉を作るために行うのが目的ではないと思います。
サッカー選手が体幹を鍛えるのは、「体幹」を意識的に動かし、「体幹」から生み出すエネルギーを体の末端と連動させるためであり、またサッカーで速く、疲れないで走るためが目的だと思います。
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体幹トレーニングの本来の目的は、「体幹」を意識的に動かし、「体幹」から生み出すエネルギーを体の末端と連動させるためにあります。
腹筋は体幹トレーニングの中心ですが、体幹を鍛える意味を理解しておくのは重要だと思います。
陸上の選手って短距離にしても、マラソンにしても、軸がしっかりしているからフォームがきれいなんですよね。
それは体幹がしっかりしているから。
走る姿を見ていると、きっとキツいトレーニングをしてるんだろうな、と想像がつきます。
だから私の感覚としては、サッカーで速く、疲れないで走るために体幹を鍛える――そんな発想をしてます。
考え方としては、筋力を鍛えるというよりも、立ったり、座ったりする「ファンダメンタル(基礎運動)」の機能を高めることを重視しているようです。
英プレミアリーグのビッグクラブであるマンチェスターユナイテッドで移籍した香川選手はこれから世界ツアーを行なうことが増えていくでしょうし、また日本代表としても日本と欧州を飛行機で往復することがますます増えていくでしょうし、さらに上のレベルでの試合で疲労が溜まることが予想されます。
そうした試合のこと、試合以外でのことを含めて体のメンテナンスの重要性を実感して肉体改造が必要だと思ったのではないでしょうか。
【参考記事】
香川欠場に専門家は「飛行機移動の負担が影響なら今後も起こり得る」
(2012/9/12、スポニチアネックス)
▼馬渡正明氏(佐賀大医学部整形外科教授、J1鳥栖チームドクター) MRI(磁気共鳴画像装置)などで検査してみないと詳しいことは分からない。足まで響くような痛みがあれば椎間板ヘルニアの可能性もある。そうなると回復まで時間がかかる。いわゆる腰痛症でも、さまざまな原因が考えられる。疲労性の筋肉痛なら回復は早い。ただ欧州と日本を飛行機で移動したことの負担が影響しているとすれば、今後も起こり得るので、より慎重なケアが必要だ。
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