by Mark Wilkie(画像:Creative Commons)
> 健康・美容チェック > 目の病気 > コンタクトレンズ > 米グーグル、スイスの製薬ノバルティスにスマート・コンタクトレンズ技術使用権を供与
(2014/7/15、ロイター)
ノバルティスは、スマート・コンタクトレンズを着用した糖尿病患者の涙液から血糖値を測定して得られたデータをモバイル機器にワイヤレス送信する技術の実用化に注力するとしている。
さらに近視や遠視の治療への応用も検討しているとしている。
スイス製薬大手ノバルティスは、米グーグルよりスマート・コンタクトレンズ関連技術のライセンス供与を受けることで合意したそうです。
スマート・コンタクトレンズを活用した糖尿病患者の血糖値管理や近視や遠視などの目の病気の治療への応用も検討しているそうです。
■治療の負担がかからないようにするためには?
今回紹介しているスマート・コンタクトレンズは大変な血糖値管理をできるだけ負担がかからないようにする一つのアイデアです。
糖尿病患者の治療継続は半数にとどまるや緑内障 患者判断で治療中断18.7%という記事でも紹介しましたが、どんなに治療の重要性を認識していても、治療に伴う経済的な負担や治療継続へのストレスから治療を継続できない人がいます。
このことは日本だけの問題ではなく、例えば、アメリカの薬局では、処方薬を1回分の小分けにされるのではなく、まとめてボトルに入れてしまい、飲み間違いや飲み忘れということが起きていて、このことも治療が継続できない原因の一つになっていると思います。
そこで、処方薬を小分けにしたサービスや薬を飲むタイミングを通知するボトルなどが開発されているようです。
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“処方薬の包装デザインも問題だった。米国では、処方薬を必要量に応じてボトルに入れることが多く、フタを毎回開ける作業は人によっては大きな負担となる。また、ラベルに記載される情報も複雑で管理が難しく、飲み間違いや飲み忘れの危険性も高かった。”
薬を飲むタイミングを通知するボトルを開発するADHERETECH
AdhereTechが開発しているワイヤレス錠剤ボトルは、処方された薬の服用遵守率を向上させ、薬の飲み忘れや投与量の誤りによる医療側のコストや患者側のリスクを削減することを目標にしている。錠剤ボトルはワイヤレスでクラウドサービスとつながり、服用データを収集して、患者に正しく薬剤が投与されているかをリアルタイムで監視し、患者を継続的に追跡する。
ただ、どうしても「薬を飲む」という作業だけは自分でしなければなりません。
そのことがもしかすると治療を継続する負担になっているかもしれません。
そこで以前考えたのが、定期的にインシュリンを注射しなければならない糖尿病患者に超薄型で伸縮自在の電子装置を活用して自動的に注射できるような仕組みです。(生体工学で健康管理|緑内障を調べるスマ―ト・コンタクトレンズ)
こうしたものができるのはまだまだ先になりそうだと思っていましたが、今回のスマート・コンタクトレンズを活用した糖尿病患者の血糖値管理と妊娠をコントロールする避妊チップの開発に成功ービル・ゲイツ財団出資の企業で紹介したインプラント型チップを使えば、実現できそうです。
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