by John Gillespie(画像:Creative Commons)
(2014/9/15、ライフハッカー)
専門誌『Psychological Science』に発表された最近の研究によれば、人は平凡な瞬間を思い出すことで幸せを感じるそうです。
<中略>
カプセルを開けて実際に記憶の小道をたどる時が来ると、数か月前の自分の生活を垣間見ることこそが、心打たれる要因だとわかったのです。つまり、ごく普通の日常にこそ、喜びを感じる要素があるということです。
人が思い出を残そうと思うときは日常の風景ではなく、非日常に起きた時が多いのではないでしょうか。
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しかし、今回の記事によれば、ごくふつうの何気ない日常にこそ喜びを感じられるということがわかったそうです。
そして、今回の記事では、胸に刺さる言葉が書かれていました。
それは私たちは心の中にとっておくべき瞬間が分かっていないということです。
今この瞬間とは何気ない日常で、まるで当然のものと思ってしまいがちです。
しかし、日常生活の平凡な瞬間にこそもっと光を当てる必要があるのではないかということですね。
別の研究で、日々の退屈な部分を思い出したり、味わったりしないことが原因で、私たちはどれだけ幸福感を失っているかを調べた研究もあります。この研究の参加者たちはパートナーとの平均的な日々を回想することで感じられる喜びの大きさを著しく低く見積もっていました。特別なバレンタインデーの思い出の方がずっと幸せを感じられると誤解していたのです。
どちらかといえば非日常のイベントのほうが幸せを感じられると思いがちですが、実際は、日常の何気ない一瞬を記録していくほうが幸せを感じられるというのはすごく大事なことですよね。
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P.S.
最後に、自分撮りとSNS中毒者への警告を一言:「スマホでとにかく写真を撮ればいい」と考えるのはやめたほうがいいです。過剰な自撮りも良くないのです。瞬間をとらえようとすると、その瞬間が楽しめなくなりがちです、とZhang准教授は指摘しています。大切な瞬間は注意深く選択して味わいましょう。
写真の撮り過ぎで記憶が薄れる?で紹介しましたが、米フェアフィールド大学の心理学者、リンダ・ヘンケル氏の研究によれば、写真を撮ることによって、記憶することを写真に頼ってしまい、忘れっぽくなってしまうということでしたが、もしかすると写真を撮るという作業によって、記憶することに集中ができなくなるとは考えられないでしょうか。
大事な一瞬を写真や映像に残したいという気持ちはわかりますが、過剰に撮るのは大切な瞬間を味わえていないのかもしれません。
人間の眼はもっと広く見ることができるにも関わらず、カメラのレンズ越しに覗くということは、カメラの四角に切り取られてしまうということです。
「俺たちのフィールド」というマンガで日本が初めてワールドカップに出場が決まる瞬間があり、そこで日本代表を追いかけていたカメラマンの女性が言ったセリフが印象的です。
「ファインダー越しなんか・・・もったいなくって」
「私はこの瞬間が観たかったんだ」
本当に見たいものはカメラのファインダー越しで見るよりも、自分の目に焼き付けたいと思うものではないでしょうか。
先ほどの記事で紹介した米フェアフィールド大学の心理学者リンダ・ヘンケルさんが語っていることも印象的です。
「人々は何かというとすぐにカメラを取り出しては、ほとんど何も考えずにシャッターを切っている。目の前で起きていることを捉え損ねるほどだ」
最近は、何でも写真に撮ろうとしますよね。
ただ、カメラで撮ることに夢中で、目の前で起きていることを本当に捉えてはいないのかもしれません。
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