カゴメ、ブロッコリー新芽由来の成分「スルフォラファン」に肝機能改善効果


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【目次】

■ブロッコリー新芽由来の成分「スルフォラファン」に肝機能改善効果

broccoli

by Yumi Kimura(画像:Creative Commons)

カゴメ ブロッコリー新芽由来の成分が肝機能改善効果 研究成果発表

(2014/11/19、産経新聞)

カゴメと東海大学医学部付属東京病院(東京都渋谷区)は19日、ブロッコリー新芽由来の成分が、肝臓の機能改善効果があることを確認したと発表した。健康診断などでもおなじみの「γ-GTP」といった肝機能マーカーの数値を改善させた。

カゴメと東海大学医学部付属東京病院の発表によれば、ブロッコリー新芽由来の機能成分「スルフォラファン」が「γ-GTP」といった肝機能の数値を改善したという結果が確認されたそうです。

20141119kagome

参考画像:<第40回日本肝臓学会東部会(2014年11月27日〜28日)にて発表>ブロッコリーの新芽由来の機能性成分”スルフォラファン”による肝機能改善効果を確認〜γ-GTPなどの肝機能マーカーの値が高い男性を対象とした試験を実施〜(2014/11/19、カゴメ)

ブロッコリーの新芽に由来する機能性成分「スルフォラファン」による肝機能改善効果を確認

(2014/11/19、東海大学)

被験者を2群に分け、片方の群(スルフォラファン群)には、スルフォラファンの前駆物質であるスルフォラファングルコシノレート(SGS)を1粒あた り10 mg含むカプセルを1日3粒、2カ月間摂取し、もう一方の群(プラセボ群)には、SGSを含まないカプセルを同様に摂取してもらいました。

前後に検査を実施し、肝機能障害にかかわる肝機能マーカー等を測定。

その結果、スルフォラファン群では、ALTおよびγ-GTPの値が統計学的に有意に改善していることが判明した一方、プラセボ群では有意な変化は認められませんでした。

この結果、スルフォラファンを継続的に摂取することで肝機能が改善される可能性が明らかになりました。

東海大学医学部付属東京病院の西﨑泰弘副院長を中心とする研究グループとカゴメ株式会社による共同研究によれば、スルフォラファン(スルフォラファンの前駆物質であるスルフォラファングルコシノレート)を継続的に摂取したグループでは、肝機能を判断する数値であるALTおよびγ-GTPの値が改善したことがわかったそうです。

なぜスルフォラファンを摂取したことによって肝機能が改善されたのでしょうか?




■【仮説】なぜスルフォラファンを摂取したことによって肝機能が改善されたのか?

<第40回日本肝臓学会東部会(2014年11月27日〜28日)にて発表>ブロッコリーの新芽由来の機能性成分”スルフォラファン”による肝機能改善効果を確認〜γ-GTPなどの肝機能マーカーの値が高い男性を対象とした試験を実施〜

(2014/11/19、カゴメ)

暴飲暴食や喫煙などの生活習慣をもった人や環境汚染が深刻な地域で生活する人の肝臓は、日々多くの化学物質に曝され、肝臓での化学物質の解毒が滞ってしまいます。その化学物質が酸化ストレスの増加や炎症を惹き起こすことで肝臓の細胞を損傷し、それが肝機能異常の原因となります。
スルフォラファンは、肝臓が自ら持つ防御機構(解毒、抗酸化、抗炎症)を高めることで、肝機能を改善すると考えられます。

私たちの健康は、肝臓が有害な化学物質を無害な物質に変換(解毒機能)してくれることによって保たれています。

しかし、飲酒・喫煙、暴飲暴食などの生活習慣の悪化、過剰なストレス、環境汚染によって負担がかかると、肝臓での化学物質の解毒が滞ってしまうと考えられます。

その化学物質が無害な物質に変換されないことで、酸化ストレスの増加や炎症を惹き起こし、肝臓の細胞を損傷し、それが肝機能異常の原因となるそうです。

お茶カテキンで肝臓をサポート!|お茶カテキン飲料で脂肪が減り肝機能が改善で紹介した非アルコール性脂肪性肝疾患への、高濃度茶カテキン飲料の効果を検証|花王プレスリリースによれば、NAFLDの発症は、体内に活性酸素が過剰に発生した状態である「酸化ストレス」が発症原因の一つなのだそうです。

エゴマに含まれる「ルテオリン」に脂肪肝・NASH・肝がん予防効果|名古屋市大で紹介した増え続ける 新たな肝癌リスク “非アルコール性脂肪肝炎”予防に「エゴマ成分」が有効 (2015/10/16、名古屋市立大学プレスリリース)によれば、老化状態では酸化ストレスがたまりやすく、NASH が進行する可能性があるそうです。

スルフォラファンは、1.化学物質の解毒を促進する、2.酸化ストレスを抑制する、3.炎症を抑制する、という肝臓の機能を高めることで肝機能を改善すると考えられるそうです。

今回は実際にはスルフォラファンがどのように肝機能改善に役立ったのかまではわかりませんでしたが、スルフォラファンを摂取することで肝機能が改善したことをヒトで実証されたことは重要な発見ですね。

■スルフォラファンでγGTPの数値改善

2019年11月19日放送の「美と若さの新常識」では「賢く痩せる!肝臓ケアテクニック」がテーマ。

番組で行った実験(一日にアーモンド6粒以上、ブロッコリースプラウト半パック、たんぱく質50gを目安に食べる食事を10日間続ける)によれば、食事だけでも脂肪肝を改善できることがわかりました。

ポイントとなるのは、アーモンドのビタミンEとブロッコリースプラウトのスルフォラファン。

東海大学付属東京病院 西﨑泰弘 病院長が行った研究になれば、脂肪肝があって肝機能が悪い人にスルフォラファンを2か月間飲んでもらったところ、γGTPの数値が83.2→72.1に下がり、数値が改善したそうです。

■まとめ

ブロッコリーといえば、体に良い野菜としてよく取り上げられる野菜ですよね。

ブロッコリーには、抗酸化作用や解毒作用があるといわれていますので、ぜひ摂ってほしい野菜なのですが、今回の発表で、肝機能が気になる方や肝臓の病気から体を守りたいという人にとっての人気の野菜になるのではないでしょうか。

ブロッコリーが好きな人は肝臓を守るためにも積極的に摂っていきましょう!







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