by Gabriel Rocha(画像:Creative Commons)
【新興国に翔ける】ブラジルの健康関連産業に商機
(2010/4/27、SankeiBiz)
ブラジルで特にビジネスチャンスを感じるのは健康関連産業だ。
南部に行くとスタイルの良い人たちも多いが、多くの都市では、食文化からくる肥満が問題となっている。
町を歩けば一目了然だが、肥満率が非常に高い。
都市部の人口の8~9割は肥満である。
ブラジルにおいて、健康関連産業にビジネスチャンスを感じるのは意外でした。
それは、ブラジルの人々はスタイルがいい人をイメージしているからです。
しかし、多くの都市では、肥満率が高いそうです。
以前取り上げた「やせたい」願望、ブラジル1位 ダイエット国際調査-米誌という記事では、ブラジルの方が、ダイエット願望が強い理由として、リオのカーニバルなどで肌を露出する機会が多いことを挙げていましたが、実際は、肥満率が高かったからなのかもしれませんね。
なぜ、肥満率が非常に高いのでしょうか?
経済成長に伴う食文化の影響だ。
料理は肉料理が多く、チーズやバターなど、カロリー摂取量が多い。
30歳以上の1割が糖尿病患者で、さらに糖尿病の自覚のない人口も含めると4割に上る。
薬局では、SMBG(自己血糖値測定)関連の製品が多く売られている。
この市場は、ロッシュ、ジョンソン&ジョンソン、アボット、バイエルと欧米勢ばかりだ。
肥満の問題には、ブラジル国民の問題意識も高く、TV通販などでは、痩(や)せて見える矯正下着も多く売られている。
しかし、これらの商品は根本的な解決にはなっていない。食文化の改善が必要だ。
経済成長に伴い、食事に肉料理が多く、またカロリー摂取量が多いそうです。
※中国でも同様の状況が生まれています。
その点が、糖尿病患者・糖尿病の自覚のない人の割合が多い理由と言えそうです。
しかし、ブラジル国民も肥満に対しては、意識が高いようです。
ただ、食事を改善する必要性があることへの認識があまりないのかもしれません。
こうした理由から、ブラジルの健康関連産業にビジネスチャンスがあると考えられるようです。
日本の食文化は、健康イメージが定着しており、外食や食品産業には大きなビジネスチャンスがある。
実際に、日系人の経営する日本食レストランの大半の顧客は富裕層だ。
健康食品や健康機器は大きなポテンシャルがある。
記事によれば、日本の食文化には健康イメージが定着しているとのことです。
※日本の食文化への健康イメージと言うのは、全世界的に広まっているのでしょうか。興味があるところです。
そうした理由から、日本の食品や健康食品に対しては、良いイメージが持たれる可能性がありそうですね。
しかし、ビジネスチャンスがあるにもかかわらず、日本企業のブラジル進出は少ないそうです。
しかし距離的な問題やブラジル移民政策のトラウマなのか、日本企業のブラジルへの進出は少ない。
ブラジルにおける日系人の数は全人口の約1%の200万人弱を占める。
ブラジル移民は、言葉を換えると「和僑」である。
中国やインドが「華僑」や「印僑」を通じて、ビジネスを拡大させている様に、日本もこのブラジル和僑との連携を強化すべきだ。
それはブラジルだけでなく、南米全体でのビジネス展開の力となるに違いない。