血液・呼気・光・尿・唾液・汗という方法以外に診断する方法はないだろうと思っていましたが、「皮膚ガス」によって病気を診断することができるというアイデアを見つけました。
【目次】
■皮膚ガスを検知して病気予防
by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)
【大学研究室Vol.8】皮膚から出るガスを疾病予防に役立てる
(2016/11/14、technologist’s magazine)
「アンモニア以外の物質を調べれば、例えば、糖尿病などの生活習慣病対策のほか、もしかすると、がんの早期発見に貢献できるかもしれません。用途はほかにも想定され、アセトアルデヒドで飲酒履歴を突き止めたり、食事制限時に出るアセトンで、脂肪の燃焼程度を判定し、過剰なダイエットによる健康被害を予防できる可能性もあります」
東海大学関根嘉香教授は皮膚から出るアンモニアに着目し、体の一部に貼るだけで疲労度やストレス度を測るデバイスを開発したそうです。
【参考リンク】
- 【トレたま】腕時計型疲労度センサー(2015/5/27、WBS)
皮膚ガスには100種類以上の物質が含まれており、どの物質も生体の代謝産物であるため、皮膚ガスの物質を分析することで、糖尿病などの生活習慣病を予防するなど健康管理ができるようになるかもしれません。
■病気を診断する方法(血液・呼気・光・尿・唾液・汗)
病気を診断するアイデアには、採血による血液検査、呼気による検査、光による検査、尿による検査、唾液による検査、汗による検査などがあります。
●採血による血液検査
- 採血1回で13種のがんが診断できるようになる!?
- ごくわずかな血液で大腸がんを発見する検査方法を開発-国立がん研究センター
- 大腸がんを血液一滴で早期診断-神戸大など
- 肝臓がん、血液検査で早期診断…発見率3倍に|千葉大
- すい臓がんを血液検査で早期発見する方法を開発 RNAに着目|東大
- 微量の血液でがんに関連する60種類の遺伝子異常をまとめて調べる新手法を開発|国立がん研究センター
- X-ZELL|がんの早期発見するための血液検査
●呼気による検査
- 息から肺がんの早期発見をする分析装置の研究が進んでいる|英国
- 人の息のにおいでがんや糖尿病などの病気を診断できる高精度センサーを開発|NIMS
- パナソニック、息に含まれる肺がん特有の臭い成分から肺がんを診断する製品の開発を進めている
- 吐く息で1型糖尿病診断=高性能センサー開発-スイス大研究者
●光による検査
- 「HEMAAPP」|採血なしでスマホで手軽に貧血チェックができるアプリを開発|ワシントン大学
- 「唇」使い、採血なしに血糖値を測定する方法を開発|東北大
- 近赤外光を当て、採血なしで中性脂肪を測定する機器開発
- スマホのフラッシュやカメラ機能を使い、血糖値管理ができる技術が研究されている!?
- <糖尿病>光の強さで血糖値測定 粒を埋め込み、マウス実験
- うつ病を見える化する光トポグラフィー検査とは
●尿による検査
●唾液による検査
●汗による検査
■まとめ
皮膚ガスによる健康管理のメリットは、負担が少ないこと。
採血による血液検査は精神的・肉体的負担を伴うため、注射嫌いな人がいるほどですし、その他の検査も何度も調べるのは大変ですよね。
それに比べて、皮膚ガスによる健康管理はウェアラブルデバイスをつけておくだけですので、負担が少ないです。
スマートウォッチと組み合わせられるようになると、面白そうです。
→ スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大 について詳しくはこちら
【関連記事】