今回紹介する論文によれば、「痩せホルモン」的な役割が注目されているスペキシンが一日タウリン3g+12週間の有酸素&筋トレで、運動を単独で行ったときの約2.4倍上昇したことがわかりました。
■背景
肥満では「アプシン(asprosin)」という食欲を高めたり血糖を上げたりする物質が増えやすく、「スペキシン(spexin)」という食欲を抑えたり代謝を良くしたりする物質が減りやすいです。
スペキシンは「痩せホルモン」的な役割が注目されています。運動はスペキシンを増やすことが知られていますが、タウリン(アミノ酸の一種で、代謝や抗酸化作用があるとされる)を一緒に取ると、さらに効果が高まるかを調べました。
■方法
肥満男性44人の4つのグループ(何もしない+プラセボ、タウリンのみ(3g/日)、運動のみ(プラセボ)、運動+タウリン)に分けて、12週間の検証を行いました。
タウリン: 1日3g(1gカプセルを朝食・昼食・夕食後に各1個)
運動: 有酸素運動(心拍予備量の60%程度)+漸進的レジスタンストレーニング
■結果
〇スペキシンの増加
– 何もしない+プラセボ:ほぼ変化なし
– タウリンのみ:+0.08 ng/mL
– 運動のみ:+0.12 ng/mL
– 運動+タウリン:+0.29 ng/mL(運動のみの約2.4倍。効果量が大きい)
運動+タウリン群ではアプシンも最も大きく減少し、体重(約−5.5kg)、BMI、体脂肪率も他の群より有意に改善しました。
運動でスペキシンが増えるのは、脂肪細胞の負担軽減や炎症軽減などが関係している可能性があります。タウリンは酸化ストレスを抑えたり代謝関連の経路を後押ししたりして、運動効果を増強したと推測されています(ただし直接のメカニズムは今回測定されていません)。
ただし、各グループ11人とサンプルサイズが小さく、男性のみの研究のため、結果は予備的なものと著者らも位置づけています。
■まとめ
タウリンを飲むだけ、または運動だけよりも、運動+タウリンの組み合わせの方が、スペキシンを大きく増やし、体重・体脂肪も減らしやすい可能性が示されました。タウリンを摂取するなら運動と組み合わせる方が効果が期待できそうです。
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【参考文献】
- Saedmocheshi S, Dhahbi W, Saeidi A, Rahmani A. Combined Aerobic-Resistance Training and Taurine Supplementation Reduce Asprosin and Elevate Spexin in Men with Obesity: A 12-Week Supplement-Blinded, Randomized Controlled Trial. Nutrients. 2026 Jul 16;18(14):2325. doi: 10.3390/nu18142325. PMID: 42514394; PMCID: PMC13415041.
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