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毎年3月は「世界緑内障週間(World Glaucoma Week)」

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【目次】

  1. 世界緑内障週間
  2. 緑内障とは
  3. 緑内障の症状
  4. 眼圧が上昇する原因
  5. 緑内障のリスクファクター
  6. 緑内障の予防




■世界緑内障週間

Rendez-Vous

by martingreffe(画像:Creative Commons)

世界緑内障週間|日本緑内障学会

世界緑内障連盟 (World Glaucoma Association) は、毎年、3月に世界緑内障週間として、緑内障という病気の啓発活動を世界中で展開します。この期間のことを、世界緑内障週間World Glaucoma Weekといいます。

世界緑内障連盟は、毎年3月に世界緑内障週間として、緑内障に関する病気の啓発活動を展開します。

40歳になったら目の定期検診を! 世界緑内障週間始まる

(2016/3/6、エイジングスタイル)

3月6日から12日は世界緑内障週間。

■緑内障とは

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気。

緑内障は失明原因の1位の目の病気です。

岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

■緑内障の症状

緑内障は、視野が欠損したり、視力が低下しますが、タイプによりそのスピードは異なり、徐々に進む症状と急速に悪化する症状があります。

一般的に緑内障は、自覚症状がほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることが多いようです。

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■眼圧が上昇する原因

人間の目は、目から入った情報を網膜で感知し、視神経を介して脳に信号を送り、見たものを認識しています。

眼圧は眼球内を満たしている「房水(ぼうすい)」という液体で、一定に保たれており、房水は、隅角(ぐうかく)という出口から眼球外に排出されています。

しかし、房水の流れに障害が起こることで、眼圧が上昇すると、視神経が圧迫されて、血液の循環が悪くなり、「視野が狭くなる」「視野が欠ける」といった症状が現れます。

緑内障の発症メカニズムから大きく分けると、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障の2つのタイプに分けられます。

■緑内障のリスクファクター
  • 血縁者に緑内障の人がいる。(遺伝性要因)
  • 加齢(岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障)
  • 強度の近視
  • 低体温
  • 冷え性
  • 低血圧
  • 頭痛持ち
  • 糖尿病

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■緑内障の予防

緑内障は、早期発見が大事ですので、眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防法といえます。

緑内障は、眼圧測定だけではわからないため、眼底検査、視野検査などが必要となります。

眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因で紹介した杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)によれば、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は緑内障で45%減したそうです。

中高年になると、目の病気になる人が増えてきますので、失明を防ぐためにも、40歳をめどに一度眼科検診を受けてみて、定期的に眼科で診てもらうことをオススメします。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







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緑内障関連ワード

緑内障の症状

緑内障の原因

緑内障チェック・見え方テスト

緑内障の治療(目薬・手術)

正常眼圧緑内障

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U2のボノ、常にサングラスを着用しているのは「緑内障」のためと告白

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■U2のボノ、常にサングラスを着用しているのは「緑内障」のためと告白

U2 in Glasgow

by U2start(画像:Creative Commons)

U2のボノ、緑内障を20年来患っていることを告白

(2014/10/18、ro69)

常にサングラスを着用しているボノだが、そのことに触れた際、「みんなに説明するにはいい機会だからいうと、この20年、緑内障に罹っているんだ」と語ったとか。「いい治療を受けているから、大丈夫だけど」と続けたという。

U2のボノはこの20年緑内障を患っていることを告白しました。

サングラスを常に着用している理由は緑内障にあったんですね。

緑内障緑内障の症状・緑内障とは・原因・予防

緑内障とは目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気。

ただ、緑内障の中には、眼圧が正常範囲(10~21mmHg)であっても緑内障になってしまう正常眼圧緑内障もあるため、眼圧だけで緑内障かどうかは決められません。

一度障害を受けた視神経は、再生することがないため、緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気といわれています。

実は、緑内障は、40歳以上の17人に1人がかかる身近な病気。

近年、緑内障は若年化・増加傾向にあるといわれており、早期発見、早期治療が大切なので、40歳前後の方は、一度眼科での検査をおすすめします。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら。







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続きを読む U2のボノ、常にサングラスを着用しているのは「緑内障」のためと告白

マウスiPSとESで視神経細胞を作製 「失明原因1位」緑内障の治療法の開発に期待|国立成育医療研究センターなど

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■マウスiPSとESで視神経細胞を作製 「失明原因1位」緑内障の治療法の開発に期待|国立成育医療研究センターなど

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by AMISOM Public Information(画像:Creative Commons)

iPSとESから作製 マウスで初成功 緑内障など治療期待 国立成育医療研など

(2016/6/28、毎日新聞)

チームは、マウスの皮膚細胞から作ったiPS細胞を特殊な液で培養し、視覚情報を電気信号として伝えるための数センチの「神経線維」を持つ視神経細胞に変化させた。実際に電気を通し、神経として機能することを確認した。また、マウスのES細胞でも同様の方法で視神経細胞を作製した。

以前、世界初、iPS細胞から視神経細胞作製‐国立成育医療センターでは、国立成育医療研究センターなどの研究グループがiPS細胞から「軸索」と呼ばれる神経線維を持つ視神経細胞を作製に成功したことをお伝えしましたが、国立成育医療研究センター(東京都)と埼玉医科大の研究チームによれば、マウスのiPS細胞(人工多能性幹細胞)とES細胞(胚性幹細胞)から視神経細胞を作製することに世界で初めて成功したそうです。

マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功
マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功

参考画像:マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功|国立成育医療研究センター|スクリーンショット

今回のニュースのポイントは、国立成育医療研究センターの東範行・視覚科学研究室長のこちらのコメント部分にあるかと思います。

動物種や幹細胞の種類に関係なく、同様の技術で視神経細胞が作れることが分かった。

新しい治療法などの開発にはマウスなどでの動物実験が欠かせないそうですが、動物種や幹細胞の種類に関係なく、同様の技術で視神経細胞が作れることが分かったことにより、失明の恐れがある緑内障など視神経の病気で、視覚を回復させる治療法開発につながることが期待されます。

緑内障が治療できる日もそう遠くないかもしれません。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







【参考リンク】
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眼球壁への線維芽細胞移植による近視進行抑制効果|東京医科歯科大学

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■眼球壁への線維芽細胞移植による近視進行抑制効果|東京医科歯科大学

「皮膚から採取可能な線維芽細胞の眼球壁への移植により、近視進行を抑える」― ラット近視モデルに対するヒト線維芽細胞移植による近視進行抑制効果―
「皮膚から採取可能な線維芽細胞の眼球壁への移植により、近視進行を抑える」― ラット近視モデルに対するヒト線維芽細胞移植による近視進行抑制効果―

参考画像:「皮膚から採取可能な線維芽細胞の眼球壁への移植により、近視進行を抑える」― ラット近視モデルに対するヒト線維芽細胞移植による近視進行抑制効果― (2017/4/7、東京医科歯科大学プレスリリース)|スクリーンショット

「皮膚から採取可能な線維芽細胞の眼球壁への移植により、近視進行を抑える」― ラット近視モデルに対するヒト線維芽細胞移植による近視進行抑制効果―

(2017/4/7、東京医科歯科大学プレスリリース)

結果として眼軸長の延長と屈折度は線維芽細胞非移植群に比べ、ともに40%の抑制できることが明らかになりました(図1)。

また、眼球を摘出し、眼球に定着したコラーゲンについて組織染色を行ったところ、強膜外層に新しいコラーゲンの層が形成されており、強膜を補強していることがわかりました(図2)。

東京医科歯科大学の大野京子教授と吉田武史講師の研究グループは、近視進行モデルのラットの眼球壁である強膜周囲にヒト線維芽細胞を移植することで、強膜へのコラーゲン供給が強膜を補強し、眼球強化を行なった結果、屈折異常や眼軸長延長の抑制効果、つまり、近視の進行を抑制することができることがわかったそうです。




■研究の背景

今回、研究チームは、近視眼の強膜が、眼球延長に伴い、厚さが薄くなるだけでなく、強膜の主成分であるコラーゲンとコラーゲンを生成する線維芽細胞がともに減少することに着目し、線維芽細胞を強膜周囲に移植し、コラーゲンを生成、定着させることで強膜を補強すれば、眼軸長の延長を抑制できるのではないかと考えました。

強度近視は第2位の失明原因|強度近視で起こりやすい4つの病気によれば、近視は多くの場合、眼球の奥行きである「眼軸長(がんじくちょう)」が伸びることで、像が網膜より手前で結んでピンボケになる、つまり近視が進行すると考えられています。

近視進行抑制治療として眼軸長の延長を抑える試みは世界各国で行われてきましたが、これまでに確立された治療法はなかったそうです。

■まとめ

2050年までに50億人が近視(近眼)になると予想されている!?で紹介した豪州のニューサウスウェールズ大学のBrien Holden研究所によれば、2050年までに50億人が近視になっていると予想されるそうです。

また、デジタルデバイスの普及によって、目を酷使する人口が増えたために、近視(近眼)人口が増えていくことが予想されます。

今回の方法は、線維芽細胞の眼球への移植によって近視進行を予防できる可能性があり、また自分自身の細胞を用いる自己移植であれば安全性も高くなることが期待されます。

新しい治療法が開発されることで、世界の近視で悩む人が少なくなるといいですね。

→ 近視(強度近視・仮性近視)とは|近視の症状・原因・予防 について詳しくはこちら




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【関連記事】
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老眼でメガネ・老眼鏡の掛け外しがわずらわしい方に朗報!液体レンズを使ったピントの自動調整スマートグラス|ユタ大学

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■液体レンズを使ったピントの自動調整スマートグラス

老眼でメガネ・老眼鏡の掛け外しがわずらわしい方に朗報!液体レンズを使ったピントの自動調整スマートグラス|ユタ大学
老眼でメガネ・老眼鏡の掛け外しがわずらわしい方に朗報!液体レンズを使ったピントの自動調整スマートグラス|ユタ大学

参考画像:Could This Pair of Eyeglasses Mean the End of Bifocals?|WSJ|YouTubeスクリーンショット

ユタ大学(University of Utah)Carlos Mastrangelo電気・コンピュータ工学教授と博士課程の学生Nazmul Hasanのチームの研究によれば、液体レンズを使った自動でピントを調整する「スマートグラス」を開発しました。

このスマートレンズは、ゴム状の柔軟性のある透明な2枚の膜の間にグリセリンを入れたレンズに、アクチェーター(エネルギーを物理的な運動へと変換する装置)を接続して、液体レンズの曲率を変えて、メガネの度数を調整するという仕組みです。

メガネの度数を調整するためには、メガネと物との距離を測定する必要がありますが、どのようにしてその距離を測るのでしょうか?

Could This Pair of Eyeglasses Mean the End of Bifocals?
Could This Pair of Eyeglasses Mean the End of Bifocals?

参考画像:Could This Pair of Eyeglasses Mean the End of Bifocals?|WSJ|YouTubeスクリーンショット

メガネフレームのブリッジ部分には、赤外光のパルスを介してメガネから物体までの距離を測定するセンサーがついていて、そのセンサーで距離を測り、アクチュエータにレンズを調整してピントを測ります。

Could This Pair of Eyeglasses Mean the End of Bifocals?




■まとめ

液体レンズというアイデアはこれまでにも提案されています。

Joshua Silver:ジョッシュ・シルバーによる度数調製型液体レンズ眼鏡のデモ(Jul 2009、TED Talk)

アドレンズ、“世界初”液体レンズで簡単に度数が調節できるメガネ

(2011/10/7、家電Watch)

レンズ内には、厚さがフレキシブルに変わる膜が備えられている。フレーム両脇のダイヤルを回すことでオイルが圧縮され、レンズの形状が変わり、度数が調節できるという。

ユタ大学が開発した「スマートグラス」における大事なポイントは自動でピントを調整するという点です。

老眼になると、近くを見るときには老眼鏡が必要ですが、遠くを見るときには老眼鏡を外すという手間がかかります。

自動でピントを調節する「スマートグラス」があれば、そうしたわずらわしさがなくなります。

この「スマートグラス」を小型化・軽量化することができれば、老眼鏡をつけたり外したりする動作を煩わしいと考えている人が購入を検討するのではないでしょうか?

→ 老眼 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 老眼でメガネ・老眼鏡の掛け外しがわずらわしい方に朗報!液体レンズを使ったピントの自動調整スマートグラス|ユタ大学