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睡眠時無呼吸症候群(SAS) 高血圧、心疾患の原因にも

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就業中の事故や、交通事故の原因として注目された睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関する記事がありましたので、ご紹介します。

日中に強い眠気に襲われたりする人やいびきがうるさくて、呼吸が時々止まると言われる人は、ぜひ一度ご覧になってみてください。

【目次】




■睡眠時無呼吸症候群の診断基準

生活・しずおか:睡眠時無呼吸症候群 高血圧、心疾患の原因にも /静岡

(2009/3/7、毎日新聞)

日本睡眠学会の認定医で、SASを専門に治療する「静岡睡眠メディカルクリニック」(静岡市葵区)の松下兼弘院長によると、「10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上ある」場合にSASと診断される。

睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、「10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上ある」場合なのだそうです。

■睡眠時無呼吸症候群の種類

首回りに脂肪が付いたり、舌が大きいなどの理由で気道がふさがる「閉そく型」と、呼吸中枢に障害があって起こる「中枢型」、その両者の「混合型」があるが、ほとんどの患者が閉そく型だという。

  • 「閉そく型」:首回りに脂肪が付いたり、舌が大きいなどの理由で気道がふさがる。
    ほとんどの患者が閉塞型。
  • 「中枢型」:呼吸中枢に障害があって起こる
  • 「混合型」:閉塞型と中枢型、両者の混合

■睡眠時無呼吸症候群の症状

sleeping

by Andrea Allen(画像:Creative Commons)

 ◇睡眠時無呼吸症候群(閉そく型)の主な症状

(1)大きないびき
(2)眠っている間に呼吸が止まる
(3)日中の眠気
(4)熟睡感がない
(5)起床時に頭痛がする

=静岡睡眠メディカルクリニックのパンフレットより

睡眠時無呼吸症候群になると、以上のような日中の眠気、いびき、睡眠中の呼吸停止、熟睡感がない―などの症状に加えて、さらに健康に影響を与えるようです。

SASの患者は眠りが浅く、夜でも日中に働くべき交感神経が活動を続け、体を活性化させるホルモンが分泌された状態が続いているという。

その結果、血圧が上がり、無呼吸による低酸素状態も重なって、心臓などに負担がかかり、心筋こうそくなどのリスクが高まるという。

睡眠時無呼吸症候群のままでいると、高血圧や心筋梗塞などの心疾患も引き起こす可能性があるそうです。

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら




■睡眠時無呼吸症候群の治療法

いびきの改善は「まず医師による生活指導から」と池田さんは言う。運動と食事療法による肥満の解消は非常に重要だ。睡眠前の深酒にも気をつけたい。「アルコールは気道周辺の筋肉を弛緩(しかん)させ鼻づまりを引き起こしやすいので、いびきをかきやすくなります」と池田さん。軽度のいびきなら、舌が喉に落ち込んで気道を塞がないよう、横向きに寝るのもいい。「横向きの姿勢を保つためパジャマなどの背中に袋を縫い付け、中にテニスボールなどを入れておくのは有効です。ファスナーを開いて背中にボールを装着できる専用の腰枕も市販されています」

 同様に、体を少し起こした姿勢にしておけば舌が落ち込みにくくなるので、ベッドの頭側を高くしておくのも効果がある。

 SASの程度が中等症より軽いいびきには、舌や下あごを前に出させる特殊なマウスピースを使うと軽減することもある。

睡眠時無呼吸症候群の治療法についてまとめてみます。

  • 運動と食事療法による肥満の解消
  • 睡眠前の深酒に注意
    アルコールは気道周辺の筋肉を弛緩させ、鼻づまりを引き起こしやすいので、いびきをかきやすくなる。
  • 横向きに寝る
    軽度のいびきなら、舌が喉に落ち込んで気道を塞がないよう、横向きに寝る。
  • 腰枕
    ファスナーを開いて背中にボールを装着できる腰枕を使うことで、横向きの姿勢を保つことができる。
    パジャマの背中に袋を縫い付けて、中にテニスボールなどを入れるお手製腰枕もおすすめ。
  • ベッドの頭側を高くする
    体を少し起こした姿勢にしておけば舌が落ち込みにくくなる。
  • マウスピース
    中等症より軽いいびきには、舌や下あごを前に出させる特殊なマウスピースを使うと軽減することもある。

中等症以上や重度になると、CPAP療法などの本格的な治療を受けたほうが良いようです。

重症のSAS患者の治療には、寝るときに呼吸用のマスクを付け、圧力をかけた空気を機械で持続的に送り込む「CPAP療法」が有効とされる。

閉そくした気道を空気圧で広げて、睡眠時の呼吸を確保する方法だ。

CPAP療法は、あくまで対症療法であるので、根本から治療するには、ダイエットする必要があるそうです。

睡眠時無呼吸症候群は合併症も懸念されています。

松下院長は「SASかどうかを調べるには検査が必要。

日本人では潜在的な患者も含めると200万人以上はいるはずだが、SASを病気と認識している人は少ない。

糖尿病や脳血管障害などの合併症も懸念されている。

睡眠時無呼吸症候群かどうかを調べるには、検査が必要なのだそうで、睡眠時無呼吸症候群かもしれないという人は、ぜひ検査を受けてみましょう。

→ 睡眠時無呼吸症候群 について詳しくはこちら







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アメリカは「睡眠大不況」?|睡眠不足の原因・健康に与える影響・ぐっすり眠る方法

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Women sleeping

by Timothy Krause(画像:Creative Commons)

米国は「睡眠大不況」 対処法は

(2015/3/14、CNN)

コロンビア大学公衆衛生大学院の研究チームは米小児医学会の機関誌でこのほど発表した論文で、現在の米国の状況を「睡眠大不況」と呼んだ。

米疾病対策センター(CDC)も昨年、睡眠不足は国民の健康にとって伝染病のようなものだと警鐘を鳴らしている。

アメリカの国民は睡眠不足であり、特にその影響を10代の若者が受けているようです。

しかし、睡眠不足に陥っているのは、アメリカだけではありません。

日本人も同様に睡眠不足の人が増えています。

日本の働く女性は世界一で一番寝ていない!?によれば、仕事と家事のダブルワークに追われており、男性の家事・育児参加が充分でないことや会社のシステム上の問題があることにより、日本の働く女性は世界一睡眠時間が短いそうです。

 

■睡眠不足の原因とは?

記事によれば、

インターネットやソーシャルメディアの利用や、大学入試の競争激化

がその要因としてあげられています。

睡眠不足になっている原因はその他にも考えられます。

子どもの寝不足|睡眠不足の原因・子どもの脳と睡眠の関係・睡眠不足を解消する方法によれば、スマホ・ケータイ・タブレットなどを就寝前に見ることによって睡眠時間が削られるだけでなく、眠りづらくなっているということです。

また、健康上や経済上、人間関係で不安なことがあると睡眠不足になりやすいです。

そして、人は親しい人の影響を受けやすい(肥満はなぜ「伝染」するのか:実験結果)ため、家族のライフスタイルに影響を受けて、睡眠不足になっていることが考えられます。

日本の働く女性は世界一で一番寝ていない!?ということは、母親が忙しくて子どもの生活リズムが遅くなりがちになるということであり、そのことが睡眠不足の子どもが増えている理由のひとつになっていると考えられます。

つまり、忙しすぎて時間に余裕がなくなっていること、不安を抱えていること、親しい人の影響を受けていることによって、睡眠不足の人が増えていると考えられるのです。




■睡眠不足がカラダにもたらす影響とは?

世代に関係なく睡眠不足が心身のさまざまな不調を引き起こすことは知られている。過食や脳の萎縮を引き起こし、2型糖尿病の誘因にもなる。刺激への反応が遅れるせいで自動車の運転が下手になる可能性があるほか、記憶違いを発生させる恐れもあるという。

子どもの寝不足|睡眠不足の原因・子どもの脳と睡眠の関係・睡眠不足を解消する方法でも紹介しましたが、睡眠不足になると、健康にさまざまな悪影響があります。

睡眠不足がすべての原因とはいえないでしょうが、睡眠不足をもたらす生活習慣によって、太りやすくなり肥満の原因となったり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まることが考えられます。

低体温の子ども、「意欲」が低下によれば、低体温の傾向にある子供は、眠気やダルさ、頭痛や腹痛、学習や運動意欲の低下といった症状が出ているようです。

その原因としては、生活リズムの乱れから体温調節に関わるホルモンや自律神経の働きがおかしくなっていることが関係しているようです。

睡眠時間を確保するという生活リズムを整えることが、良い生活習慣作りの一歩になるのではないでしょうか。

そして、睡眠は特に子供にとって重要です。

寝る子は「海馬」も育つによれば、よく寝る子どもほど「海馬」も育つということがわかったそうです。

また、うつ病やPTSD、高齢のアルツハイマー病患者では、海馬が縮小している場合があるので、若いうちに睡眠をしっかりとっておき海馬を大きくしておけばその発症リスクを下げられる可能性があるそうです。

睡眠には脳の老廃物を除去する働きがある!?によれば、人は眠っている時に記憶を再構成しているといわれていましたが、脳の中では、眠っている間に老廃物を排出する作業が行われ、また就寝中は目が覚めている時の10倍のスピードで行われているそうです。

女性が長い睡眠時間を必要とする理由は「脳」にあった!?によれば、記事の中で紹介されているラフバラー大学睡眠研究センター長のJim Horne教授によると、睡眠の主な役割は「脳の回復と修復」であり、女性は男性と比較すると脳の使い方がマルチタスクであるため、脳を回復させるためにも長い睡眠が必要になるそうです。

つまり、脳を回復・修復させるためにも、睡眠が重要だということです。

■寝付きをよくしたり、ぐっすり眠るための方法

Ella y El Mar, Miami Beach

by Jamesy Pena (画像:Creative Commons)

南カリフォルニア大学の研究チームが米医師会の内科専門誌で発表した論文によれば、瞑想(めいそう)も効果があるという。

<中略>

また同財団によれば、毎日同じ時間に起床し、就寝することもお勧めだ。また、すっきり目覚めるために明るい光を浴びることや、昼寝や過食を避け、夜には酒やタバコを控えることも効果が見込めるという。

南カリフォルニア大学の研究チームによれば、瞑想をすることでよく眠れるようになったそうです。

瞑想の有効性についてはわかっていませんが、寝る前にリラックスして呼吸を落ち着かせることは寝る前の儀式としてよいのかもしれません。

また、今回の記事の中でも、明るい光を浴びることを薦めていますが、良い睡眠の秘訣は、朝は太陽の光を浴びることによれば、体内時計をリセットするためにも、また、メラトニンという睡眠に大きくかかわっているホルモン(脳内で分泌され、中枢神経に作用し眠気を引き起こす働き)を分泌させるためにも、毎朝太陽の光を浴びることは重要なのだそうです。

【関連記事】

質のいい睡眠のための3か条とは

1.『寝る直前に熱いお風呂に入らないこと』

体温が上がりすぎると寝つきにくくなるので、熱いお風呂に入るなら就寝2時間前まで済ませるのがいい。

2.『寝る前のPCやモバイルチェックはしないこと』。

ある研究によれば、就寝前のメールチェックはエスプレッソ2杯分程度の覚醒作用があるといわれているそうです。

3.『帰りにコンビニに寄らないこと』。

コンビニの強い光は、睡眠に向かおうとする体にとっては刺激が強すぎるので、できるだけ避ける。

よく眠るために 深部体温下げる工夫

  • 入浴は、熱い湯を避け、ぬるめのお湯に浸かり、就寝1から2時間前までに済ませておくようにする。
  • 就寝前には激しい運動はせず、ストレッチやマッサージなどをしたほうが良い。
    運動する際は、夕方に行うようにしよう。
  • 夕食は、就寝3時間前までにできるだけ済ませるようにする。
  • お酒を飲むと眠りが浅くなりやすいので、寝酒は控えるようにする。







【睡眠・いびき関連記事】
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食べても太らない体質ってあるの?|太りにくい体質の人と病気の可能性がある




pancakes

by regenmond(画像:Creative Commons)

食べても太らない体質って本当にあるの?

(2011/11/1、R25)

池袋スカイクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「まず考えられるのは、筋肉の量でしょう。筋肉が多い人はそれだけ基礎代謝が高いことになります。人間が1日に消費するエネルギーというのは、じつはほとんどが基礎代謝によるものとされていますから、これはかなり大きな要素ですね」

食べても太らない体質としては、筋肉量が多く、基礎代謝が高い人が考えられるようです。

【関連記事】

加齢とエネルギー代謝

基礎代謝は、男性の場合、15から17歳がピークで、女性の場合、12から14歳がピークで、それ以降は加齢とともに基礎代謝は低下していくのですが、それは、加齢に伴い、筋肉量が減少することで、基礎代謝が低下していくためです。

半袖外国人の謎|日本人より欧米人は体温が高い?「ミトコンドリア」「筋肉量」がキーワード

なぜ日本人より欧米人のほうが体温が高いのでしょうか。

それは、熱を発生させる筋肉量の違いです。

細胞の中にあるミトコンドリアが熱を発生させているのですが、筋肉量が多ければ、ミトコンドリアの数も多くなり、それにともなって体温が上昇すると考えられるそうです。

■汗かきな人は基礎代謝が高い?

また、同様に汗かきな人も基礎代謝が高いといえるが、これは必ずしも筋肉量の多い人と一致はしないそうだ。

「発汗量というのは、甲状腺ホルモンの性質や平均体温の高さなど、様々な要因で規定されています。こうした体質は遺伝によるところも大きいかもしれません」

スマートな体型を維持している人というのは、ホルモンが健全に活動している状態なので、「極論ですが、人は痩せるほど、痩せやすくなるもの」と須田先生は語る。

逆に、太りやすくていわゆるメタボリック症候群に属する人は、複数の生活習慣病が相互に作用し合って悪循環を生んでいるとも考えられるとか。

発汗量は、甲状腺ホルモンの性質や平均体温の高さなどと関係しているので、汗かきな人だからといって、必ずしも筋肉量が多い=基礎代謝が高いというわけではないようです。

■食事をとっているのに太れない人は、重大な病気の恐れも

「ちなみに、きちんと食事を摂っているのに痩せすぎな人(太れない人)については、医師の立場から重大な病気を疑うこともあります。たとえば、がん細胞はエネルギー消費が激しいので、ちゃんと食べているのに太らない場合、症状が表れにくい膵がんなどをまずチェックするんです」

とくに、生まれつきではなく後天的に太らない体質になった人は、一度人間ドックで検査を受けることも考えてほしい。

須田先生によれば、がん以外にもホルモン障害などいくつか原因が考えられるという。

きちんと食事を摂っているのに痩せすぎな人(太れない人)は、重大な病気の恐れも考えられるそうです。

すい臓がん の症状についてはこちら

糖尿病の患者さんの場合も、食べてもブドウ糖が正常に利用されずに、慢性的なエネルギー不足になり、食べているのにやせるといった症状が出ることがあります。

糖尿病 の症状についてはこちら

【関連記事】

異所性脂肪|世界一受けたい授業 7月9日

脂肪細胞が多い人は、太ってしまいますが、反面安全に脂肪を溜め込むことができることを証明しています。

しかし、なかなか太れない人の場合は、食べても全然太らない代わりに、脂肪細胞がいっぱいになり、異所性脂肪がたまってしまいます。

日本人とアメリカ人を比較すると、アメリカ人は、日本人に比べると皮下脂肪が付きやすい反面、異所性脂肪は少ないそうです。

※日本人には、“やせ形糖尿病”が多いと言われており、その理由としては、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうと言われていましたが、異所性脂肪が原因で病気になっているのかしれませんね。

「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむということから考えると、体にとってはいいことということが言えそうです。

「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむという点から考えると、体にとっては健康である証拠といえるのではないでしょうか。

■まとめ

食べても太らない体質というのは、単純にうらやましいと思っていましたが、きちんと食事を摂っているのに太れない人は、重大な病気の恐れもあるということで、太る・太らないという体質は、健康にとって重要な要素といえそうです。

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体脂肪とは|脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンと悪玉ホルモン




【目次】

■体脂肪とは|脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンと悪玉ホルモン

Feeling Fat.

by Caitlin Regan(画像:Creative Commons)

体脂肪ってこうやってつくのか!

(2010/4/19、日経ウーマンオンライン)

まず、ぜい肉の正体は「体脂肪」。これは「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の二つを総称したもの。

全部合わせると体重の約20%を占める、大きな組織だ。

ちなみにこの脂肪の割合がおなじみの「体脂肪率」で、肥満の人は30%を超える。

いわゆるぜい肉と呼ばれるものは、体脂肪であり、体脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪の2つの総称。

■皮下脂肪とは?

皮下脂肪は、文字通り皮膚の下にある脂肪の層。

つく場所によって厚さに違いはあるが、体表面全体を覆っており、体の熱を維持したり、外からの刺激を受け止め、和らげるクッションの役割も果たす。

皮下脂肪は比較的イメージもしやすく、わかりやすいですよね。

ただ、皮下脂肪にもしっかりと役割があり、体の熱を維持し、クッションの役割があるということは忘れてはいけません。

■内臓脂肪とは?

皮下脂肪のわかりやすさに比べ、間違って理解されやすいのが内臓脂肪だ。

そのネーミングから、個々の臓器のまわりにびっちり付着した脂肪の塊をイメージする人も多いが、実際の内臓脂肪は、お腹の中の、内臓が納まっている空間部分(腹腔(ふくくう))の前面に主に存在し、カーテンのように垂れ下がっている。

「大きさからいっても形状からしてみても、ちょうどエプロンのようなもの」と、脂肪組織に詳しい東京農業大学の田中越郎教授は説明する。

記事にも書かれている通り、内臓脂肪は間違ってイメージしている人もいるのではないでしょうか。

実際私も内臓の周りに脂肪がついているというイメージを持っていました。

しかし、実際は、胃のすぐ下あたりからエプロンのように垂れ下がっているそうです。

さらに細かく見ていくと、皮下脂肪も内臓脂肪も、脂肪細胞が無数に集まってできている。

脂肪細胞は、中性脂肪を大量に抱えこんで、ぼわっと膨張した状態の細胞。

普通の細胞に比べて、容積がなんと数百倍!

細胞としては極めて異質で、おばけみたいな存在だ。

普通の細胞に比べて、脂肪細胞は容積が数百倍もあるそうです。

これは、脂肪細胞には、飢餓に備えてエネルギーを貯蔵するという役割があったからであり、ある意味人類の飢餓との歴史を示すものでもあります。




■脂肪細胞から分泌されるホルモン

飢餓(きが)に備えて、余ったエネルギーを貯蔵するというのが脂肪細胞の大きな役割だが、実は、単なる中性脂肪の貯蔵庫ではなく、様々なホルモンを分泌して体の機能を調整する働きがあることもわかっている。

脂肪細胞から分泌される大切なホルモンの中で代表的なのは、レプチンやアディポネクチン。レプチンは食欲を抑えて食べすぎを防ぐ働きがあり、アディポネクチンは、傷付いた血管の修復に働く。「脂肪憎し」といえど、適量の脂肪は、こうした“善玉ホルモン”の分泌のためには不可欠なのだ。

ところが、脂肪細胞が中性脂肪をためこみ過ぎて肥大化すると、本来のホルモン分泌のメカニズムが狂い、異常事態が起こる。血栓を溶けにくくするPAI-1(パイワン)、糖尿病を引き起こすTNF-αといった悪い作用をもたらす“悪玉ホルモン”が分泌され始めるのだ。

ちなみに、内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、こうした悪玉ホルモンを分泌しやすい。皮下脂肪が多くてぽっちゃりしている人より、スリムだけどお腹だけが出ているメタボ体形の人の方が生活習慣病になりやすいと言われるのはこのためだ。

●脂肪細胞から分泌されるホルモン

<善玉ホルモン>

レプチン:食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐ働き

アディポネクチン:傷付いた血管の修復に役立つ

<悪玉ホルモン>

PAI-1:血栓を溶けにくくし、動脈硬化を引き起こす

TNF-α:インスリンの効きを悪くし、血糖値を下がりにくくして、糖尿病を引き起こす

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【生活習慣病】人間ドック受診者の9割が「異常あり」|最も異常の割合が多かったのは「高コレステロール」




■【生活習慣病】人間ドック受診者の9割が「異常あり」|最も異常の割合が多かったのは「高コレステロール」

First Baptist Church 269

by Parker Knight(画像:Creative Commons)

生活習慣病、人間ドック受診者の9割が「異常あり」

(2010/8/19、日本経済新聞)

日本人間ドック学会の調査によれば、人間ドック受診者の9割で異常が見つかったそうです。

具体的な項目を見てみます。

コレステロール肥満、耐糖能異常、高血圧の4項目で割合が上昇していたそうです。

男性では、肝機能異常の割合が高く、女性では、高コレステロールの割合が高かったそうです。

今回過去最多となる90.5%の人で異常が見つかった理由としては、受診者の高齢化に加え、経済不況などで生活習慣が悪化しているのではないかと指摘しています。

ただ、項目別に見ると、改善が見られる点もあり、一概に健康状態が悪化しているわけではないようです。

しかし、集計を始めた1984年から20ポイント以上悪化してきていることから、次第に日本人の健康状態が悪くなってきているようです。

■肥満、耐糖能異常、高血圧、高コレステロール、高中性脂肪、肝機能異常の生活習慣病の危険因子と考えられる6項目の異常は年々増加傾向にある

【追記(2017/6/28)】

参考画像:2015 年 「人間ドックの現況」|日本人間ドック学会|スクリーンショット

2015 年 「人間ドックの現況」 – 日本人間ドック学会によれば、肥満、耐糖能異常、高血圧、高コレステロール、高中性脂肪、肝機能異常の生活習慣病の危険因子と考えられる6項目の異常は年々増加傾向を示しています。







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