by Tamaki Sono(画像:Creative Commons)
(2012/2/12、Menjoy)
■恋愛経験からみる結婚パターン
恋愛経験がないひとほど独身でいる傾向があることは、容易に想像がつきます。そして、年齢の上昇とともに男女とも結婚していくということを前提に考えれば、独身のひとの割合は年齢の上昇とともに減っていくはずです。
じっさい、山田の調査によると、男女とも20代前半では恋愛経験の数が低く、恋人のいないひとの割合は他の年齢層に比べて高いこと、20代後半でつきあった人数や経験が増えることがわかっています。
しかし興味深いことに、女性は年齢の上昇にともなって人数や経験が増加していくのに対して、男性では30代後半で人数や経験が低下するのです。
この結果は、男性はつきあった経験が結婚に結びつきやすいこと、しかしながら女性ではつきあった経験と結婚が結びつかないことを意味しています。
そして、男性の結婚のチャンスは恋愛経験に比例しますが、女性は恋愛経験がなくても結婚のチャンスがあるものの、恋愛経験と結婚には関係がないことを意味しています。
山田はこの結果について、もてる男性は結婚可能性が高いが、もてる女性は結婚可能性が高いとはいえず、男性が恋人経験がない女性を結婚相手に選んでいる可能性があると考察しています。
ポイントをまとめてみます。
【男性】
- 男性は付き合った経験が結婚に結びつきやすい
- もてる男性は結婚可能性が高い
- 男性では30代後半で人数や経験が低下
【女性】
- 女性は、付き合った経験と結婚が結びつかないそうです
- もてる女性は結婚可能性が高いとはいえず、それは男性が恋人経験がない女性を結婚相手に選んでいる可能性があるそうです
- 女性は年齢の上昇にともなって人数や経験が増加していく
【感想】
結婚までの交際人数、男性は5人・女性は4.5人|「恋人」と「結婚相手」の違いとは?で紹介した早稲田大学で「恋愛学」について講義する森川友義教授によれば、4人目以降のお付き合いでそれまでの3人よりも魅力が上回った相手と出会って結婚するのが良いとしています。(3人はお試し期間のようなもので、その3人とのお付き合いの中で、自分に劣って結婚相手として欠かせない要素というものを確認するということだと思います。)
「結婚は子孫繁栄のため」という側面から見れば、ごく自然のように思えます。
男性が恋人経験がない女性を結婚相手に選ぶというのは、本当にその子供が自分の子孫であるという可能性を高めたいからであり、モテる女性が必ずしも結婚と結びつかないのは、他の男性の影があることによって、その子供が本当に男性の子孫であるかがわからないからです。
【関連記事】
35歳以下の世代に時間やお金の余裕がなくなってきていることが、未婚率の上昇や少子化の原因となっているのかもしれません。
「お見合い」や「職場や仕事」が出会いのきっかけによる結婚が減っている理由
結婚にいたった出会いのきっかけとしての「お見合い」や「職場や仕事」が減少しており、友達や兄弟を通じての紹介が増えているものの、それをカバーするには至っていないのが現状のようです。
【関連記事】
続きを読む 女性は恋愛経験の豊富さと結婚が結びつかない?