病院のネットワークシステムを改善することによる医療者と患者のメリットとは?|群馬大病院とNECネッツエスアイのケース




【目次】

■病院のネットワークシステムを改善することによる医療者と患者のメリットとは?|群馬大病院とNECネッツエスアイのケース

NEC-Monitor-292

by NEC Corporation of America(画像:Creative Commons)

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

医療の高度化によって患者ごとの診療や検査のデータが増え、診察の際にデータを入力したり参照したりする時間が延びている。その時間を短縮し、医療者がタイミングよく、必要な情報を得られるネットワークを、群馬大病院(前橋市)とNECネッツエスアイ(東京都)が共同で構築した。

群馬大病院とNECネッツエスアイが共同でネットワークを構築しましたが、どのような問題点を抱えていて、どのような改善を行なったのでしょうか?

■病院が抱えていた問題点

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

「これまで電子カルテや検査画像を見るにはダウンロードに時間がかかり、医療者のストレスになっていた」と鳥飼准教授。

病院内の通信が遅いことにより、電子カルテや検査画像をすぐに見ることができずに、それが医療者のストレスになっていたそうです。

なぜ病院内の通信は遅かったのでしょうか?

従来の病院内のネットワークは、元のサーバーから何度も分岐を経て、銅線のLANケーブルで端末につないでいた。通信速度は分岐のたびに遅くなり、外来や診療が立て込む時間帯は利用が集中して、さらに遅くなった。

病院内のネットワークが古いものであり、利用が集中するときにはさらに遅くなるという問題を抱えていたようです。

病院情報管理システム 導入事例 国立大学法人 群馬大学医学部附属病院 様|NEC

同院では医師・看護師・事務員などの職員間連絡にPHSを活用していました。1対1の音声によるコミュニケーションは可能でしたが、正確な情報伝達には文字メディアが不可欠でありながら職員全員に対するシステムとしての連絡能力が不足していました。また、電子カルテシステムの中にしかない緊急性の高い診療データは、これまで電子カルテシステムを閲覧できる端末でしか情報を参照することができませんでした。

PHSでは音声による伝達はできても、正確な情報伝達には文字のほうが良い場面でも音声で伝える必要がありました。

また、電子カルテを見るための専用端末でしか情報を見ることができなかったそうです。




■どのように改善を行なったのか?

●光ファイバーケーブル

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

そこで、群馬大は病院がある地区のネットワーク全体を見直し、サーバーと病院、同じ敷地内の大学医学部のほぼ全部屋を、銅線より高速な光ファイバーケーブルで直接結んだ。

病院情報管理システム 導入事例 国立大学法人 群馬大学医学部附属病院 様|NEC

特に高速な処理が求められ、かつ特定の時間に処理が集中する外来などの端末は、サーバと端末を10Gbpsの光ファイバーで直接つなぐFTTDを採用しました

●アクセスポイントの設置

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

光ファイバーケーブルとつなげた無線用のアクセスポイント(AP)も計約1800カ所に設置した。

●PHSからスマホ

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

患者が鳴らすナースコールも、担当看護師のスマホへ「緊急」「トイレ介助」「点滴終了」などと具体的に伝えられ、多くの患者を抱える看護師が優先順位を付けて対応できるようになった。

PHSよりも安い価格でのスマホの導入ができるようになり、全職員への配布を行なったことで、看護師に具体的に連絡ができるようになり、また、電子カルテシステムとの連携ができることで、情報共有が可能になったそうです。

■改善の結果どうなったのか?

病院情報管理システム 導入事例 国立大学法人 群馬大学医学部附属病院 様|NEC

オールフラッシュ(SSD)化、RAID10、10Gbpsネットワークなど、現時点で最高レベルのレスポンスを発揮できる環境を整えた新システム。

その効果を電子カルテシステムの機能ごとに計測した結果、一覧表示部分では従来システムと比べて5-12倍、診療のレスポンスで高速化しているとの結果が出ました。

<医療>高速ネットで瞬時にカルテ 患者対応充実

(2017/2/26、毎日新聞)

国内の医療機関で初めて導入した新ネットワークは、患者のメリットも大きい。例えば、患者1人の看護日誌を作成するのに以前は約40分かかっていたが、今は約40秒に短縮。

従来とのシステムと比べて高速化したことにより、患者・医療者にとっての負担軽減につながり、また、データの確認がすぐにできることにより安全性もアップすることが期待されます。

また、患者と医療者がコミュニケーションをとる時間も多く取れるようになります。

女性医師の治療を受けた患者は生存率が高い!?|医師の患者に対する共感・コミュニケーションが重要な役割を果たしている?によれば、医療における医師と患者のコミュニケーションの重要性は高まっています。

コミュニケーションの重要性が高まっているのには以下のような理由があります。

  • 主たる病気が生活習慣病へ移行したことで、ケア(care)やマネジメント(management)が大きな位置を占めるようになった
  • 患者が医療情報に触れる機会が増えたが、その情報に混乱している患者も増加
  • 医学の進歩により市民の一部は医学を万能と考えるようになり、医療への過度の期待を生んでいる

患者に対して適切な医療を行うためには、医師が患者の言葉に耳を傾け(傾聴)、気持ちを受け入れ(受容)、そのうえで医師として適切な情報を患者にわかりやすい言葉で伝えることが重要になります。

また、患者が持っている間違った医学的知識を訂正することは重要ですが、そのやり方が重要だということですよね。

まずは、患者がどのような悩み・苦労を抱えているのか、患者の声に耳を傾け、それを受け入れることによって、医師と患者間での信頼関係が生まれ、その後のケアやマネジメントが良好になると考えられます。

しかし、従来のシステムではそうした患者とのコミュニケーションにかけられる時間が少なくなってしまったり、コミュニケーションにかける時間を増やそうとすると、労働時間が増えることにより、医療者の心身の負担が増加してしまっていたのではないでしょうか。







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エストニア、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用中|日本で導入するにはどのようなことが必要か?




■エストニアでは医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用が行なわれている

The promise of blockchain

by Sebastiaan ter Burg(画像:Creative Commons)

エストニアでは、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用が行なわれているそうです。

【参考リンク】

その前に、ブロックチェーン技術について簡単な説明を行ない、なぜ医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用するのか?について紹介したいと思います。

ブロックチェーンについては「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット/アレックス・タプスコット)の著者であるドン・タプスコットさんのTEDでのスピーチが一番印象に残ると思い紹介します。

Don Tapscott(ドン・タプスコット):ブロックチェーンはいかにお金と経済を変えるか|TED

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

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簡単に言うと、ブロックチェーンとは、中央管理者を必要とせず、全ての取引履歴をみんなで共有して、信頼性を担保するシステムといえばよいでしょうか。

ブロックチェーンとは
ブロックチェーンとは

参考画像:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料(2016/4/28、経済産業省)|スクリーンショット

ブロックチェーン技術とは
ブロックチェーン技術とは

参考画像:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料(2016/4/28、経済産業省)|スクリーンショット

【参考リンク】

私たちが今利用しているウェブを「情報のインターネット」だとすれば、ブロックチェーンが実現するものは「価値のインターネット」とも表現されたりもしています。

【関連記事】

このブロックチェーン技術に個人や企業・政府による関心が集まっており、エストニアでは医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用しようと試験運用が始まっているのです。

医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用するとどう変わるのでしょうか?

Estonia prescribes blockchain for healthcare data security|Health Matters(2017/3/16、pwc)を参考にまとめてみます。

●個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができる

First, health records can be stored securely in a ledger on which all participants (health professionals, patients, insurers) can rely.Doctors, surgeons, pharmacists and other medical professionals all have instant access to an agreed set of data about a patient.

ブロックチェーン技術を活用することで医療情報の偽造・改ざんを防止すると同時に、暗号化技術によって非常に重要な情報である個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができます。

これまでは医療情報のような個人情報は巨大な仲介役が管理していましたが、ブロックチェーン技術を活用すれば、そのデータは自分が管理することができるようになります。

データを企業に受け渡すことでサービスを利用している現代ですが、ブロックチェーンが浸透すれば、自分の情報を自分でコントロールすることができるようになるのです。

「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット/アレックス・タプスコット)では次のように表現されています。

ビッグデータの時代は終わり、プライベートな「リトルデータ」の時代がやってくるのだ。

●医療従事者が患者のデータに即座にアクセスできる

必要な情報だけを医療従事者が即座にアクセスすることができるようになります。

あまりなりたくはないものですが、病気や事故になったとしても、即座に医療従事者がそのデータにアクセスすることにより治療が受けられるようになるわけです。

Its Patient Portal gives citizens access to medical documents, referral responses, prescriptions, and insurance information.Individuals can also use the Portal to declare their intentions regarding blood transfusions and organ donation.

エストニアの患者ポータルでは、医療文書・処方箋・保険情報にアクセスができ、輸血や臓器提供に関する意向も宣言することができるそうです。

エストニアで行われているような動きは日本でも始まっており、福岡市では市民の医療データと東京海上日動火災保険のデータを連携させるための実証事業を開始しているそうです。

ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向けた実証事業を開始

(2017/1/24、東京海上日動火災保険プレスリリース)

具体的には、FDCの協力を得て福岡市域の医療機関と連携し、傷害保険金請求書に記載の医療機関に対し、ブロックチェーンを通じて入通院期間などの医療情報の提供を要求し、データ連携基盤を通じて医療情報等のデータを受領することで、医療情報に対するセキュリティを確保しつつ、保険金支払業務の簡略化、迅速化が可能かを検証します。

保険業務で扱われる秘匿性の高いデータ(契約内容・医療情報)のやり取りに対して、ブロックチェーン技術を活用することによって、セキュリティを確保しながら、事務手続きを効率化・簡略化・迅速化していくことが可能か検証していくそうです。

【参考リンク】




■まとめ

医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用することにより、次のような変化が起こります。

  • 医療情報の偽造・改ざんを防ぐ
  • 個人の医療情報・健康記録を安全に保管
  • 医療情報などの個人情報が自分の手に戻ってくる
  • 患者や医療従事者が医療情報に即座にアクセスできる

また、ブロックチェーン技術を活用すると医療・ヘルスケア分野では次のような変化が起こると考えられます。

「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット/アレックス・タプスコット)

医療情報管理や病院の運営にブロックチェーンが活用され、医療記録、設備管理、薬剤や器具の発注と支払いなどが全て自動化される。

ただ、気になるのは新しいテクノロジーに対する不安・セキュリティへの懸念によって普及が遅れてしまう可能性があることです。

モバイル決済の現状と課題(2017年6月、日本銀行)によれば、モバイル決済利用状況が日本🇯🇵、アメリカ🇺🇸、ドイツ🇩🇪が約5%である一方、中国🇨🇳98.3%、ケニア🇰🇪76.8%であるそうです。

その理由としては、新興国のほうがインフラが十分でないことや現金を持つことへのリスクがあることによって普及しているということと、先進国では既存の方法で満足していたり、セキュリティに対する懸念や新しいテクノロジーのメリットが感じられないなどが挙げられています。

しかし、もしかすると、新しいテクノロジーを受け入れるか受け入れないかの心理的背景には各国の平均年齢が関係しているかもしれません。

35歳以降に発明されたテクノロジーに対しては自然に反すると感じられるというダグラス・アダムスの法則によれば、日本の平均年齢は46歳であるため、新しいテクノロジーであるブロックチェーン技術に対して不安を感じる人も出てくるかもしれません。

国全体で医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用していくためには、テクノロジーに対するセキュリティやプライバシーに対する信頼性を上げる、簡単に利用できるように設定を簡単にしたりする、新しいテクノロジーであるブロックチェーン技術を使った医療管理システムのほうが便利であるということを認識させることが重要になってくるでしょう。







【参考ツイート】
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目の病気への理解を深めるためにスマホやVRビューワーで疑似体験できるアプリ「ViaOpta Simulator」「ViaOpta EyeLife」

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 目の病気への理解を深めるためにスマホやVRビューワーで疑似体験できるアプリ「ViaOpta Simulator」「ViaOpta EyeLife」




■目の病気への理解を深めるためにスマホやVRビューワーで疑似体験できるアプリ「ViaOpta Simulator」「ViaOpta EyeLife」

目の病気への理解を深めるためにスマホやVRビューワーで疑似体験できるアプリ「ViaOpta Simulator」「ViaOpta EyeLife」
目の病気への理解を深めるためにスマホやVRビューワーで疑似体験できるアプリ「ViaOpta Simulator」「ViaOpta EyeLife」

参考画像:ViaOpta Simulator|iPhone(itunes)|スクリーンショット

以前電気通信大学の「失禁研究会」が開発した失禁体験装置「ユリアラビリンス」とは?|教育や医療・介護の現場で役立つ可能性では失禁を疑似体験できる装置を紹介しましたが、スマホやVRビューワーで目の病気を疑似体験できるアプリが登場しています。

「ViaOpta Simulator」では、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、近視性脈絡膜新生血管、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、緑内障、白内障などの症状による視力低下を疑似体験することができるそうです。

ViaOpta Simulator|iPhone(itunes)

ViaOpta Simulator|Android(Google Play)

「ViaOpta EyeLife」は、VRビューワーを使い、糖尿病黄斑浮腫、近視性脈絡膜新生血管、網膜静脈閉塞症によってどのくらい見えにくい生活をしているのかを疑似体験することができるそうです。

ViaOpta EyeLife|iPhone(itunes)

ViaOpta EyeLife|Android(Google Play)

【参考リンク】

→ 目の病気・症状 一覧 について詳しくはこちら




■まとめ

病気の中には本人にとっては深刻なものでもうまくその症状を伝えられず、どれくらい深刻な症状なのか周りからするとよくわからないものもあります。

このようなスマホアプリやVRを活用して、自分では体験することができない病気やけがの症状を体験する機会が増えれば、病気に対する理解が深まり、もう少しやさしい目で世界を見ることができるようになるのではないでしょうか?







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#ソニー と #オリンパス、4K・3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システム「ORBEYE(オーブアイ)」開発




■ソニーとオリンパス、4K・3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システム「ORBEYE(オーブアイ)」開発

参考画像:4K 3D ビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システム ORBEYE を発売(2017/9/19、オリンパスニュースリリース)

高精細デジタル画像かつ立体的な視野で、緻密な手術をサポート 4K 3D ビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システム ORBEYE を発売 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズが技術開発を担当

(2017/9/19、オリンパスニュースリリース)

今回発売する ORBEYE は 4K 3D の高精細デジタル画像を実現したことで、組織や血管の微細な構造を高精細かつ立体的に観察でき、緻密な手術をサポートします。本機種では 55 型の大型モニターを見ながら手術が行えるため、接眼レンズを長時間覗く必要がなく、術者の疲労軽減に貢献することが期待できます。また、デジタル化により顕微鏡部が従来機種 ※2に比べ体積約 95%減 ※3を実現したことで、広い手術空間の確保やセットアップ時間の短縮をサポートします。さらに本体も従来機種 ※2に比べ重量約50%減 ※4の軽量化を図り、手術室間での移動の容易化に貢献できます。

ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社とオリンパス株式会社の医療事業に関する合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社は、4K 3Dビデオ技術を搭載し、高精細かつ立体的なデジタル画像で手術をサポートする手術用顕微鏡システムを開発し、オリンパス製の手術用顕微鏡「ORBEYE(オーブアイ)」として販売するそうです。

■背景

これまでの手術用顕微鏡は接眼レンズを長時間覗く必要があり、かつ時に術者に負担がかかることもあり、術者の負担軽減が長年の課題でした。また、術者が接眼レンズ内で観察する高精細な立体映像(3D)を、モニター上で共有することは困難な状況でした。

以前、HoloEyes VR|HoloLensをつけた医師がVRで患者の3Dモデルを見ながら手術方法を共有するでは、HoloLensをつけた医師がVRで患者の3Dモデルを見ながら、スタッフと議論し、手術方法を共有するというニュースをお伝えしました。

また、3Dプリンタで作った肝臓のモデルを使えば、手術のシミュレーション・トレーニングに役立つでは、神戸大学医学部附属病院で杉本真樹医師が3Dプリンタで作った生体モデルを使うことで、手術中に生体モデルと照らし合わせながらスタッフと議論し、最適な方法を選択するというニュースをお伝えしました。

ポイントは、細かい点でいえば、手術中と手術前との違いがありますが、大きな意味での共通点としては、術者とそのほかのチームとの情報共有の問題を解決しようという共通点があります。

レンズを長時間覗き込む必要がなく、楽な姿勢で手術を行うことが可能なため、術者の疲労軽減に寄与します。また、55 型の大型モニターを採用したことで、チーム全員で同じ映像を共有できるため、複数の術者により執刀する手術スタイルの実現や、他手術スタッフとの情報共有による手術の効率化をサポートできます。




■3つの特長

特長としては、3つ。

1..4K 3D の高精細デジタル画像により、緻密な手術をサポート(フルハイビジョンに比べて 4 倍の画素数を実現したことに加え、広色域に対応した画像処理回路を搭載し、高精細なデジタル画像による手術が可能)

2.モニターによる観察を採用したことにより、レンズを長時間覗き込む必要がなくなったため、術者の疲労軽減

3.デジタル化したことにより、顕微鏡部が従来機種に比べて体積が約95%減り小型化したことによって、広い手術空間を確保することができるようになった

テクノロジーの進歩によって、手術方法もどんどん進歩しています。

術者にとって使いやすくなることは手術の安全性にもつながるでしょうし、また、チームで同じ情報をタイムラグなく共有できることも安全性の確保につながることでしょう。

■まとめ

カメラメーカーがこれまでの技術を活用していて新しい分野にどんどん取り組んでいる印象を受けています。

カメラが本業だったメーカーが「昔はカメラメーカーだったんだよ」といわれるようになる日も近いのかもしれませんね。







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「健康年齢®OCR サービス」|タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで体の状態をわかりやすく表示してくれるサービス|JMDC ・キヤノンMJ




■「健康年齢®OCR サービス」|タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで体の状態をわかりやすく表示してくれるサービス|JMDC ・キヤノンMJ

「健康年齢®OCR サービス」|タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで体の状態をわかりやすく表示してくれるサービス|JMDC ・キヤノンMJ
「健康年齢®OCR サービス」|タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで体の状態をわかりやすく表示してくれるサービス|JMDC ・キヤノンMJ

参考画像:タブレット端末をかざすだけでカラダの健康状態が分かる「健康年齢®OCR サービス」を提供開始(2017/10/5、キヤノンMJ PR TIMES)|スクリーンショット

タブレット端末をかざすだけでカラダの健康状態が分かる「健康年齢®OCR サービス」を提供開始

(2017/10/5、キヤノンMJ PR TIMES)

「MY 健診アドバイス」は、健康診断の検査値だけではわかりにくい健康状態をタブレット端末上に一目でわかりやすく表示するサービスです。お客さまがタブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで必要な項目の検査値を自動で抽出しOCR 解析を行って一覧にします。これを、JMDC が開発した統計モデルに照らし合わせ、健康状態の解析結果をすぐにタブレット端末上に表示します。カラダの年齢「健康年齢」と“ 生活習慣病予備軍”、“ 隠れメタボ”、“ 健康体” などの9段階の「健康タイプ」、さらに健康状態に応じてわかりやすい改善の指標と健康アドバイスも表示されるため、利用者は、日々、楽しみながら健康増進に取り組むことが可能です。

日本医療データセンターとキヤノンマーケティングジャパンが提供を開始するのは、タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで必要な項目を自動的に抽出しOCR解析を行って一覧にし、統計モデルに照らし合わせてわかりやすく表示する「健康年齢®OCR サービス」です。

「健康年齢®OCR サービス」は、第一生命保険がお客さまの健康寿命延伸やQOL 向上のために提供している健康増進アプリ「健康第一」に、「MY 健診アドバイス」として新たに採用されました。

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■健康年齢とは?

健康年齢とは、日本医療データセンターが保有する約160万人の健診データや診療報酬明細書(レセプト)等のビッグデータを活用し、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社の分析技術を用いることにより算出したものです。

「健康年齢®」は、実年齢・性別に加え、BMI指数・収縮期血圧(最高血圧)・拡張期血圧(最低血圧)・中性脂肪HDLコレステロールLDLコレステロールAST(GOT)ALT(GPT)γ-GTP(γ-GT)HbA1c(NGSP値)もしくは空腹時血糖・尿糖・尿蛋白といった健康診断結果の数値を使用します。

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■まとめ

センサーの付いたウェアラブルデバイスをつけるようになって、これからどんどん健康に関する生体情報は増えていくでしょう。

テクノロジーと医療分野のトレンド|ウェアラブルデバイス・健康アプリ・医学研究|メアリー・ミーカー(MARY MEEKER)レポートによれば、インプットのデジタル化の増加によって、医療データは年間成長率は48%となっているそうです。

ただ、健康管理がどんなに大事だとわかっていても、情報にあふれる現代では数字だけで表現されていても直感的には理解できずに、継続できなければ意味がありません。

健康管理に対する関心は高いのに、なぜウェアラブルデバイス市場の成長は鈍化しているのか?|「リストバンド型」から「腕時計型」へでも取り上げましたが、ウェアラブルデバイスが「リストバンド型」から「腕時計型」へ移りつつあるのも、リストバンド型では直感的に理解できないことが関係しているのかもしれません。

健康診断書も同様に、どれだけ多くの項目の検査値があっても、これがどういう意味なのか分からなければ活用の仕様がありませんよね。

そこで、健康管理UXをいかに編集してわかりやすくできるか?|ドラクエにおけるレベルデザインを象徴するアイコン「橋」を参考にしてみよう!では、これからは健康管理をする上で、いかにその情報(言葉、画像、テキスト、動画など)をわかりやすく、受け取りやすい形に編集して、製品やサービスを利用を通じて得られる体験であるUX(ユーザーエクスペリエンス)をよいものにするかが重要であると書きました。

また、人間は「感覚追加」を行うことで新しい世界を見ることができるかもしれない!?|デイヴィッド・イーグルマン「人間に新たな感覚を作り出すことは可能か?」よりによれば、例えば、血糖値を計測して、数値で血糖値が〇〇と出たとしても、人によっては生活習慣を改善しようとまでは思わない人もいると考え、血糖値の高さを別の形で表現するとしたら、どうでしょうかと提案しました。

スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大によれば、現在進行中の研究の重要な要素は、正常値またはベースライン値を確立することなのだそうです。

Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?で紹介したプロジェクト「Baseline Study」では、尿・血液・唾液・涙といった成分からデータを収集・解析し、健康の基準値(ベースライン)を見つけることで、生体の状態や病態を示す指標「バイオマーカー」を発見し、健康維持や病気の早期発見に役立てることを目指していました。

病気が発症してからではなく、健康な体が病気になりそうなサインを見つけるというアイデアは、東洋医学における「未病」という考え方に近いものです。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。

そのためにも、病気かそうではないかの「Baseline(ベースライン)」を見つける研究に注目が集まっていると考えられます。

Cardiolens|Hololensを使って相手のバイタルサインをリアルタイムで可視化するAR・MRアプリでは、MicrosoftのHoloLensを用いて”相手のバイタルサイン”をリアルタイムに見ることができるツールが開発されていることを紹介しましたが、ゲームの要素を組み合わせるとわかりやすくなるかもしれません。







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