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ぬか漬け・ぬか床の価値を再発見!野菜・発酵食品・シェア文化(床分け)!ぬか漬け好きが集う会員制のコミュニティサロン




■ぬか漬け・ぬか床の価値を再発見!野菜・発酵食品・シェア文化(床分け)!ぬか漬け好きが集う会員制のコミュニティサロン

ぬか漬けをつける男性「#ぬか漬け男子」がSNSで注目されているというニュース!

よくよく考えてみたのですが、「糠漬け」って面白いですよね。

糠漬けには今関心を持たれているトレンドが含まれていて、野菜を摂る、発酵食品を摂るという栄養面もありますし、昔は「床分け」といったご近所さんとぬか床を分けたり、交換する文化、今でいう「シェア」文化の一面もあります。

●野菜

野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条でも書きましたが、野菜を摂ることが健康にとって欠かせないというのはよく知られていること。

だけど、忙しい生活で野菜を摂ることがおろそかになったり、お子さんの中には野菜嫌いの子供がいたりして、摂るのが難しいのも事実。

野菜嫌いの子供にはどのようにして野菜を食べさせたらよいかという問題に対して、よく考えられるのが「アメとムチ」戦略を使い、野菜を食べるとご褒美をあげて、食べないとペナルティを与えるというもの。

しかし、信賞必罰に基づく与えられた動機づけによって子供に野菜を食べさせようとする「アメとムチ」戦略は、内発的な動機づけを失わせてしまうという致命的な欠陥があります。

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人は、他人の意欲をかきたてて行動を促し、そこから利益を得ようとして報酬を用いるが、かえって活動に対する内発的動機づけを失わせるという、意図せぬ隠された代償を払う場合が多い。

野菜が食べたいという気持ちから野菜を食べるのではなく、アメをもらうために行動するというのでは、野菜を食べるという結果は同じであっても、野菜を好きにするということにはつながらなくなってしまいます。

それではどのようにすればよいのでしょうか?

【あさチャン】野菜嫌いの子供が自ら進んで野菜を食べたくなってしまう方法(モチベーション3.0)とは?|子どもたちの好き嫌いをなくす栄養士松丸奨さんの取り組み|8月30日で紹介した2018年8月30日放送の「あさちゃん」のコーナー「あさトク」では子供たちの好き嫌いをなくす方法として、2013年の「全国学校給食甲子園」で優勝した東京都文京区立金富小学校の栄養士 松丸奨さんは、子供たちと一緒に学校で江戸東京野菜を作るという食育を通して、野菜づくりの大変さを知るという取り組みをしていました。

また、子供たちは見た目が重要なので、美味しそうに見える切り方にもこだわりが必要なのだそうです。

このやり方は、「モチベーション3.0」という、自分の内面から湧き出る「やる気」に基づくOSという考えを基に子供に野菜を食べさせる方法の例と同じでした。

  • 野菜を一緒に育てる
    自分が育てることによって野菜に対して愛情がわきますよね。
    野菜に対する関心が高まると、さらに好きになると考えられます。
  • 料理を作る
    自分で手間をかけて作ったものはおいしく感じるものですよね。

大事なことは、野菜のことを自分事として考えるという点です。

野菜嫌いの子供で悩んでいるご両親はぜひいっしょに糠漬けを作るというのもいいのではないでしょうか?

●発酵食品

腸の健康を良くするには、毎日同じ発酵食品を食べるよりも、違った種類の発酵食品を食べたほうがいい|オックスフォード大で取り上げたオックスフォード大学の研究によれば、腸の中には様々な種類の善玉菌がいて、生存競争が活発な方が腸の健康に良いことがわかったそうです。

ぬか床を分けたり、交換することによって、多様な菌により複雑化して、よりよいぬか床になると、良い発酵食品が生まれるということなのかもしれません。

●シェア文化

「どうやって始めたらよいのかわからない」という人や現在は「アドレスホッパー」のような自宅を持たずに生活をする人もいて、糠漬けについて興味はあるけど始め方がわからない人やメンテナンスを継続するのが難しい人がいるはずです。

ぬか床にはコミュニケーションツール(おいしくする+シェアすることで自分のぬか床を守る)という一面もあったことですから、例えばシェアキッチンのようなところでぬか床を管理してもらうというのはどうでしょうか?

モロッコのマラケシュには「タンジーヤ」という壺に肉やスパイスを詰めてハマム(公衆浴場)の火の近くで調理する壺グルメがあり、仕事に行く男性が持ち込んで調理をしてもらう料理の文化があるそうです。

こうしたアイデアを参考にすると、ぬか漬け・ぬか床を起点としたコミュニティサロンというのも面白いですよね。

糠漬け好きが集う会員制のクラブ(サロン)で入会金・年会費でそのぬか床を預ける機能を運営するというもの。

床分けするとおいしくなるので、そのサロンに入った方がよりおいしいぬか漬けを作ることができ、また、美味しい糠漬けを作る方法を互いに教え合うこともできて、さらにおいしいぬか漬けが生まれる可能性もあります。

人生100年時代の「人間関係」はどうなる?|寿命100歳時代の恋愛・結婚|独居老人問題にはゆるいつながりを作る仕組み(井戸端会議・銭湯・美容室・床屋・頼母子講・模合)がカギになる!?では、日本に昔からあったゆるく人々とつながる仕組みを現代版にアップデートしてはという提案をしましたが、ぬか床を起点にしたコミュニティも広がるとよいのではないでしょうか?

■食材の使い切り方・保存法を知ることは食材の賞味期限を長くし、ごみを減らすことにもつながる!

【追記(2019/6/17)】

料理は道理を料るもの

料理は道理を料るもの|北大路魯山人(青空文庫)

日本料理の革新を叫んで星岡を始めたころ、私が板場へ降りて仕事をしだすと、料理材料のゴミが三分の一しか出ないと、ある料理人から言われた。料理材料の不用分を私が処理すると、捨てるところが減少してしまうからである。私は今でもそれを誇りにしてよいと思っている。ある時、板場へ降りて行ってみると、ふろ吹き大根をつくるというので、勇敢に大根の皮を剥むいている。皮だから捨ててしまえばそれまで、糠味噌へ入れれば漬けものになるし、そのほか、工夫次第でなんにでも重宝に使える。
 こんなことを廃物利用と人は呼んでいるが、大根の皮の部分というものは、元来、廃物ではない。廃物だと言うのは、料理知らずのたわごとである。皮の部分にこそ、大根の特別な味もあり栄養もある。だから、元々、皮を剥いて料理すべきものではない。皮を剥く場合は、お客料理としての体裁か、また、大根が古くて皮が無価値になっている場合とかにかぎるのである。そこのところが分らない料理人は、なんでも皮を剥いてしまう。私は鎌倉で、大根を食う場合は、いつでも畑から抜きたてのものを用いる。もちろん、そういう新鮮な大根は、皮などもったいなくて剥けるものではない。

大根の皮をそのまま捨てるか、それともぬか漬けにするかによって、ごみの量は大幅に違ってくるわけですね。(そもそも新鮮な抜きたての大根であれば皮をむく必要さえないというのが北大路魯山人さんの意見ですが)

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もしかすると、エコの話をする前に、もっと様々な調理法や保存方法を見直すことにより、ごみが少なくなる方法も生まれる可能性があり、その一つが「ぬか漬け」なのかもしれません。