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早期胃がん患者に内視鏡治療を行い、ピロリ菌除菌後でも、遺伝子のメチル化異常の程度が高いほど再発リスク高い|国立がん研究センター

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■早期胃がん患者に内視鏡治療を行い、ピロリ菌除菌後でも、遺伝子のメチル化異常の程度が高いほど再発リスク高い|国立がん研究センター

Helicobacter pylori, Gastric Mucosa, H&E

by Ed Uthman(画像:Creative Commons)

内視鏡治療後の再度の胃がん発生リスク診断法を開発 ピロリ菌除菌後の健康人で実用化、早期発見・早期治療を目指す

(2016/12/21、国立がん研究センター)

その結果、遺伝子のメチル化異常の程度が強いほど新たな胃がんが発生するリスクが高く、メチル化異常の程度が最も高かったグループの人は、最も低かったグループの人と比べて3倍胃がんになりやすいことが分かりました。

国立がん研究センター研究所エピゲノム解析分野、同中央病院内視鏡科、東京大学、和歌山県立医科大学の研究グループによれば、早期胃がん患者に内視鏡治療を行い、ピロリ菌の除去をした場合でも、遺伝子のメチル化異常の程度が最も高いほど再度がんになるリスクが高くなり、メチル化異常の程度が最も高かったグループは最も低かったグループに比べると3倍胃がんの発生リスクが高くなっていることがわかったそうです。

国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜斉、東京都中央区)は、胃粘膜に蓄積したDNAメチル化異常の程度を測定することにより、早期胃がんを内視鏡で治療した後に再び別の胃がんが発生するリスクを予測する新たな診断法の開発に成功しました。

胃粘膜に蓄積したDNAメチル化異常の程度を測定することにより、内視鏡治療後の再度の胃がん発生リスクを予測する診断法の開発したそうです。

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胃がんの発症を抑える酵素の発見|ピロリ菌とウイルスの連携による胃がん発症の仕組み解明|東大大学院

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【目次】




■胃がんの発症を抑える酵素を発見|東大大学院

胃がん発症におけるピロリ菌とEBウイルスの連携
胃がん発症におけるピロリ菌とEBウイルスの連携

参考画像:胃がん発症における発がん細菌と発がんウイルスの連携(2016/3/15、東京大学)|スクリーンショット

胃がん発症抑える酵素を発見 東大院「予防につながる」

(2016/3/14、朝日新聞)

日本人の胃がん患者のほとんどはピロリ菌に感染している。ピロリ菌がつくるたんぱく質が胃の細胞に侵入して「SHP2」という酵素と結びつくと、胃がんの発症を促すことが知られている。だが、このたんぱく質が別の酵素「SHP1」と結びつくと、がんの発症が抑えられることがわかった。

<中略>

胃がん患者の1割はピロリ菌だけでなく、リンパ腫などの原因として知られるEBウイルスにも感染している。畠山さんによると、このウイルスに感染した細胞ではSHP1の量が減り、ピロリ菌がつくるたんぱく質の働きが強まることもチームが確認した。

ピロリ菌とウイルスの連携による胃がん発症の仕組み解明、世界初 東京大学など

(2016/3/21、大学ジャーナルオンライン)

東京大学大学院医学系研究科の畠山昌則教授らは、タンパク質チロシンホスファターゼ(SHP1)が、ピロリ菌が産生するタンパク質CagAの発がん活性を抑制する酵素であることを突き止めました。さらに、エプスタイン・バール(EB)ウイルスが感染した胃の細胞内ではSHP1の発現が抑制され、ピロリ菌CagAタンパク質の発がん活性が増強することを見出しました。

胃がん発症における発がん細菌と発がんウイルスの連携

(2016/3/15、東京大学)

胃の細胞内に侵入したピロリ菌タンパク質 CagA はチロシンリン酸化を受けることで SHP2と結合する能力を獲得し、SHP2 を異常活性化して胃がんの発症を促します。

畠山昌則教授(東京大大学院)のチームによれば、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が作るたんぱく質が「SHP1」という酵素と結びつくと胃がんの発症を抑えられることがわかったそうです。

ポイントをまとめてみます。

  • 胃がん患者のほとんどがピロリ菌に感染している。
  • ピロリ菌タンパク質 CagA はチロシンリン酸化を受けることで SHP2と結合する能力を得る。
  • ピロリ菌が作るたんぱく質CagA がチロシン脱リン酸化酵素(ホスファターゼ)「SHP2」と結びつくと胃がんの発症を促していることがわかっている。
  • ピロリ菌が作るたんぱく質CagAが「SHP1(タンパク質チロシンホスファターゼ) 」という酵素と結びつくと胃がんの発症を抑えられる。
  • 胃がん患者の1割はピロリ菌だけでなく、リンパ腫などの原因として知られるEB(エプスタイン・バール)ウイルスにも感染している。
  • EBウイルスに感染した細胞では胃がんの発症を抑える「SHP1」の量が減少し、ピロリ菌が作るたんぱく質の働きが強まる。
  • ピロリ菌とEBウイルスが連携することによって、胃がんの発症を進行させることがわかった。




■胃がんとピロリ菌について

Helicobacter pylori, Gastric Mucosa, Giemsa stain

by Ed Uthman(画像:Creative Commons)

胃がんの原因として有名なのは「ピロリ菌」です。

ピロリ菌は、胃炎胃潰瘍、胃がんなどを引き起こすことがわかっています。

胃がんの8割がピロリ菌が原因 胃がん対策はピロリ菌除菌を中心に|国際がん研究機関によれば、ピロリ菌が胃がんの原因の一つであり、ピロリ菌を除菌することが胃がん予防につながるといわれています。

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ピロリ菌によって胃がんを発症させる仕組みが解明|慶応大

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■ピロリ菌によって胃がんを発症させる仕組みが解明|慶応大

In the stomach

by Marcin Chady(画像:Creative Commons)

CD44v9陽性がん幹細胞でのピロリ菌由来がんたんぱく質CagAのオートファジー回避機序
CD44v9陽性がん幹細胞でのピロリ菌由来がんたんぱく質CagAのオートファジー回避機序

参考画像:ピロリ菌感染から胃がん発症の直接的な関係と発症の仕組みを解明-がん幹細胞を標的とした発がん予防・がん治療の応用に期待- (2012/12/13、慶應義塾大学)|スクリーンショット

ピロリ菌、胃がん発症の仕組み解明

(2012/12/14、産経新聞)

胃がんの原因の一つとされるピロリ菌は、がんのもとになる性質を持つ「がん幹細胞」に働き掛けて胃がんを発症させることを、慶応大医学部の鈴木秀和准教授らの研究チームが突き止めた。

ピロリ菌感染から胃がん発症の直接的な関係と発症の仕組みを解明-がん幹細胞を標的とした発がん予防・がん治療の応用に期待-

(2012/12/13、慶應義塾大学)

本研究は、ピロリ菌によって細胞内に打ち込まれたCagAは、通常、オートファジーによって分解・排除されますが、CD44v9を発現するいわゆる「がん幹細胞」では、細胞内にCagAを溜め込んでいくことを示しました。

この成果から、CD44v9の発現状況を調べることが、ピロリ菌感染に伴う胃がんの発症のリスクやピロリ菌の除菌(注12)後の胃がん発症のリスク、さらには、胃がんの再発リスクを評価するときの重要な指標になり得ることが期待できます。

胃がん発症の危険因子として知られているるピロリ菌の産生する毒素CagAは、通常、オートファジーで壊されており、CagAがいかにヒトの細胞の中で安定して存在するかが、発がんの鍵を握るとされていたそうですが、慶應義塾大学医学部内科学(消化器)の鈴木秀和准教授らの研究グループは、ピロリ菌由来の「がんたんぱく質(CagA)」が「がん幹細胞」に注入されると、細胞内にCagAを溜め込み、安定的に存在することを証明しました。

この研究によって、ピロリ菌によって胃がんを発症させる仕組みが解明されたそうです。

ピロリ菌感染者6000万人!|あさイチ(NHK)によれば、日本人の2人に1人がピロリ菌に感染しているそうです。

ピロリ菌による胃がんを予防するには、

・ピロリ菌検査を行い、ピロリ菌が見つかった人は、除菌をおこなう。

・血糖値をコントロールする。

・禁煙する。

・塩分の量を減らす。

といった対策を行う必要があるそうですので、ぜひ一度ピロリ菌検査をしていただくといいと思います。

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なぜ胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるのか?|国立がん研究センターのデータ

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■なぜ胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるの?

参考画像:国立がん研究センター

「がん」患者数 初の都道府県別の推計値を公表

(2015/3/26、ANN)

胃がん患者の割合は、男女ともに日本海側が高い傾向にあり、「食塩の摂取量といった食生活などが影響している可能性がある」ということです。

国立がん研究センターによるがんと診断された患者数の都道府県別の推計値が初めて公表されましたが、「胃がん」は、特に地域の特徴が顕著に現れており、日本海側の県で平均よりも多い傾向にありました。

日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値公開

(2015/3/26、国立がん研究センター)

なぜ、胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるのでしょうか?

理由としては、今回の記事によれば、食塩の摂取量といった食生活が関係しているのではないかということでしたが、一番大きな要因はピロリ菌を持っているからではないでしょうか。

胃がんの原因としては、最近の研究によって、ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)が大きく関わっているのではないかと考えられています。

ピロリ菌感染者6000万人!|あさイチ(NHK)によれば、胃がん患者の98パーセントがピロリ菌の感染者であったという調査結果があるそうです。(もちろん、ピロリ菌感染者が必ず胃がんになるわけではありません。)

もしかすると、日本海側ではピロリ菌に感染しやすい環境、例えば、ピロリ菌感染者の親が口をつけた食べ物を子供に与える習慣を持つ家庭が多い、ピロリ菌がいる井戸水を使用していたりといったことがあるのかもしれません。

■ピロリ菌による胃がんを予防する方法

ピロリ菌による胃がんを予防するには、

・ピロリ菌検査を行い、ピロリ菌が見つかった人は、除菌をおこなう。

血糖値をコントロールする。

・禁煙する。

・塩分の量を減らす。

といった対策を行う必要があります。

気になる方は、まずは、ピロリ菌の検査(内視鏡検査や呼気検査、血液検査、尿検査など)を行ってみましょう。

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日本を含む東アジアで胃がんが多い理由はピロリ菌が産生する病原因子CagAタンパク質の1つのアミノ酸残基の違いから起きていた!?

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■東アジアは胃がんが多い!?

1アミノ酸残基の違いにより増強されるCagAの発がんシグナル誘導
1アミノ酸残基の違いにより増強されるCagAの発がんシグナル誘導

参考画像:図3.1アミノ酸残基の違いにより増強される CagA の発がんシグナル誘導|【関連資料】東大、ピロリ菌がんタンパク質の1アミノ酸多型が日本人胃がん多発の背景に(2017/9/20、日経プレスリリース)|スクリーンショット

東大、ピロリ菌がんタンパク質の1アミノ酸多型が日本人胃がん多発の背景に

(2017/9/20、日経プレスリリース)

 ・ピロリ菌がんタンパク質CagAとその発がん標的分子であるSHP2間の複合体形成を担う結晶構造を解明し、複合体の安定性と発がん活性の連関を明らかにしました。

 ・日本を含む東アジアに蔓延するピロリ菌CagAのみが保有するユニークかつ強力なSHP2結合様式を発見し、その結合様式が胃がん発症を著しく促すことを解明しました。

東京大学大学院医学系研究科の畠山昌則教授、高エネルギー加速器研究機構の千田俊哉教授らの研究グループによれば、東アジア型CagAと欧米型CagAには1つのアミノ酸残基の違いが存在し、そのことによる立体構造の違いがはピロリ菌が産生する病原因子「CagA」がSHP2と結合する能力に大きな影響を与えることを明らかにし、また、東アジア型CagAが示す欧米型CagAに比べて強固なSHP2結合が、SHP2の酵素活性を著しく増強し、胃の細胞のがん化を促す異常なシグナルを強力に誘導することがわかったそうです。

東アジア型CagAと欧米型CagA
東アジア型CagAと欧米型CagA

参考画像:図2.東アジア型 CagA ならびに欧米型 CagA と SHP2 との複合体の結晶構造|【関連資料】東大、ピロリ菌がんタンパク質の1アミノ酸多型が日本人胃がん多発の背景に(2017/9/20、日経プレスリリース)|スクリーンショット

わかりやすくいえば、東アジア型CagAのほうが、欧米型CagAのほうがより強い建築物となって安定し、なおかつその構造の強さがSHP2の活性化を維持し、がん化を促すシグナルを強力にしてしまうため、東アジアでの胃がん発生率を高くしてしまっている原因の一つと考えられます。

【参考リンク】




■東アジアは胃がんが多い!?

【関連資料】東大、ピロリ菌がんタンパク質の1アミノ酸多型が日本人胃がん多発の背景に

(2017/9/20、日経プレスリリース)

日本を含む東アジアは世界的に胃がんが最も多発する地域として知られています。胃がんは部位別がん死亡の世界第三位を占め、毎年約 72 万人の命を奪っています。その過半数を占める約 39 万人は東アジア諸国に由来し、日本における胃がん死亡者数は年間 5 万人にも上ります。

ピロリ菌感染者6000万人!あなたの胃は大丈夫?|#あさイチ(NHK)によれば、日本人の2人に1人はピロリ菌に感染しているそうです。

なぜ胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるのか?|国立がん研究センターのデータによれば、国立がん研究センターによるがんと診断された患者数の都道府県別の推計値が初めて公表されましたが、「胃がん」は、特に地域の特徴が顕著に現れており、日本海側の県で平均よりも多い傾向にありましたが、ピロリ菌の種類が関係していることもあったりするのでしょうか?

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【参考リンク】

  • 胃がん 基礎知識|国立がん研究センター がん情報サービス

    罹患率の国際比較では、東アジア(中国、日本、韓国など)や南米で高く、欧米など白人では低くなっています。

■まとめ

胃がんの8割がピロリ菌が原因 胃がん対策はピロリ菌除菌を中心に|国際がん研究機関によれば、ピロリ菌が胃がんの原因の一つであり、ピロリ菌を除菌することが胃がん予防につながるといわれています。

ピロリ菌感染者が必ず胃がんになるわけではありませんが、ピロリ菌を除菌することによって、胃がんになるリスクを少しでも減らすことにはつながると考えられます。

ピロリ菌による胃がんを予防するには、

・ピロリ菌検査を行い、ピロリ菌が見つかった人は、除菌をおこなう。

・血糖値をコントロールする。

・禁煙する。

・塩分の量を減らす。

といった対策を行う必要がありそうです。

ピロリ菌の検査は、内視鏡検査や呼気検査、血液検査、尿検査などがあるようです。

→ 胃がん|胃がんの症状・原因・手術・食事 について詳しくはこちら







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