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大腸がんの発症リスクを下げる食品・栄養素とは?

先日大腸がん予防に役立つ食べ物は乳製品(カルシウム)!で紹介した研究では、他にも大腸がんの発症リスクを増やす食品(栄養素)とを紹介しています。

大腸がんの発症リスクを減らす食品・栄養素は次の通り。

  • 乳製品
  • ヨーグルト
  • リボフラビン(ビタミンB2とも呼ばれる水溶性のビタミン)
  • マグネシウム
  • リン
  • カリウム
  • 朝食用シリアル
  • 果物
  • 全粒穀物
  • 炭水化物
  • 食物繊維
  • 総糖類
  • 葉酸
  • ビタミンC

〇乳製品

→ 大腸がん予防に役立つ食べ物は乳製品(カルシウム)! について詳しくはこちら

〇マグネシウム

がんリスクを下げる抗ガン食材とはどんな食べ物なの?によれば、男性では、マグネシウム摂取量が高いほど大腸がんリスクは、低くなる傾向が見られました。この傾向は結腸のがんでよりはっきりしていました。

→ マグネシウムの多い食品 について詳しくはこちら

〇食物繊維

大腸がんの予防法としては、野菜類、豆類、果物、穀類、海草類、きのこ類、ビタミンC・Eは大腸がんの危険度を下げる効果があるといわれています。

食物繊維摂取と大腸がん罹患との関連について(国立がん研究センター)によれば、食物繊維摂取量の非常に少ない人で大腸がんリスクが高くなる可能性があるそうです。

食物繊維を多く含んだ食事を摂ることは便通を整え、発がん物質と腸粘膜の接触時間を短くし、大腸がんの予防になると考えられるため、積極的に取り入れたいものです。

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

〇カルシウム・全粒穀物

全粒穀物とカルシウムの摂取量が増えると、大腸がんの全死亡率が低下するという研究があります。

【参考リンク】

〇葉酸

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→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







【参考リンク】

熊本市が大腸がん内視鏡検査の無償化を検討している理由について考えてみた!




【独自】大腸がん内視鏡検査、熊本市が無償化検討 実現なら全国初 50代後半対象に25年度から(2025年2月6日、熊本日日新聞)によれば、大腸がんは診断されて5年後の生存率が7割超と比較的高く、早期発見・治療が死亡率の抑制につながることから、熊本市が2025年度から、50代後半の市民を対象に大腸内視鏡検査の無償化を検討しているそうです。

なぜ熊本市が大腸がん内視鏡検査の無償化を検討しているのでしょうか?

「第5次くまもと21ヘルスプラン」(骨子案)によれば、熊本県は健康寿命(令和1年)は男性72.24年(全国37位)、女性75.59年(全国24位)とありますが、平成25年(2013年) 男性71.75年(全国8位)、女性74.40年(全国25位)であったことから、男性の健康寿命は延びているものの順位は下がっています。

がん検診(胃・肺・大腸・子宮頚・乳)の受診率は全国平均を上回っているものの、熊本県がん対策推進基本計画の目標値55%には届いておらず、令和4年度熊本県健康づくりに関する県民意識調査によれば、胃がん、肺がん、大腸がん検診については40歳~50歳代の受診率が低い傾向にあるそうです。

熊本市が50代後半の市民を対象に大腸がん内視鏡検査の無償化を検討したのには、1)大腸がん検診については40歳~50歳代の受診率が低い傾向にある、2)大腸がんは診断されて5年後の生存率が7割超と比較的高く、早期発見・治療が死亡率の抑制につながる、といった理由があるのではないでしょうか?

大腸ポリープは大腸がんのリスクを高めるリスク要因であると考えられています。

大腸がんのリスクファクター|国立がん研究センターによれば、ポリープの大きさが大きいほど大腸がんになるリスクが高くなり、また、ポリープの出来やすい人は大腸がんになるリスクが高いことから、大腸ポリープをいかに小さく、またできにくくするかは大腸がん予防の一つのアプローチといえます。

つまり、大腸がんの予防には、いかにして内視鏡検査時に前がん病変であるポリープの段階で見つけ摘除することが重要です。

大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人!初期の段階では症状がほぼ現れない大腸がんを予防する方法とは?で紹介した厚生労働省の公開したデータによれば大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人で、今後も増加が予想されます。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

このことから、大腸がんを予防するためには、検診の推奨年齢を下げることが大事になってきます。

また、大腸がんのリスク要因には、家族歴があり、遺伝的要因も大きいので、家族に大腸がんの人がいる場合には早めに健診を受けることが望ましいと考えられます。

⇒ 大腸がんチェック について詳しくはこちら







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2月4日はWorld Cancer Day!大腸がんの早期発見をサポートする「AI内視鏡」とは?




食の欧米化で大腸がん患者数が1位に 医師の見逃し防ぐ「AI内視鏡」で発見率アップ!保険適用になったばかりの最新技術【しってる?】(2025年2月4日、FNN)では、2月4日はがんについて考えようという1日「World Cancer Day」ということで、日本国内で最も患者が多い大腸がんを検査する新しい技術「AI内視鏡」について取り上げています。

大腸ポリープ・大腸がんの早期発見率98%!AIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステム|国立がん研究センター・NECでは以前大腸ポリープ・大腸がんの早期発見を助ける、AIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステムを紹介しました。

大腸の場合、通常“がん”は前がん病変であるポリープから発生することが明らかとなっており、人間ドックや大腸がん検診で発見された場合は、積極的に内視鏡的摘除が行われています。実際に米国では、1993年に報告されたNational Polyp Studyと2012年に報告されたそのコホート研究の結果から、大腸腺腫性ポリープを内視鏡的に摘除することが大腸がんの罹患率を76%~90%抑制し、死亡率を53%抑制したことが明らかにされています。

大腸ポリープは大腸がんのリスクを高めるリスク要因であると考えられています。

大腸がんのリスクファクター|国立がん研究センターによれば、ポリープの大きさが大きいほど大腸がんになるリスクが高くなり、また、ポリープの出来やすい人は大腸がんになるリスクが高いことから、大腸ポリープをいかに小さく、またできにくくするかは大腸がん予防の一つのアプローチといえます。

つまり、大腸がんの予防には、いかにして内視鏡検査時に前がん病変であるポリープの段階で見つけ摘除することが重要なのですが、医師による見逃しの例があるという報告があります。

従って、このポリープを内視鏡検査時に見逃さないことが重要ですが、肉眼での認識が困難な病変や発生部位、医師の技術格差により24%が見逃されているという報告もあります。また別の報告では、大腸内視鏡検査を受けていたにもかかわらず、後に大腸がんに至るケースが約6%あり、その原因は内視鏡検査時の見逃し(58%)、来院しない(20%)、新規発生(13%)、不十分な内視鏡治療による遺残(9%)が挙げられています。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、視神経の変形を肉眼で判定し、緑内障の分類作業を行なう上で、従来は、医師の経験や主観的な要素が大きく、また一般的な診療所では分類が難しいことが問題となっているのと同様に、肉眼では見つけにくいために見逃しが起こるだけでなく、大腸がん内視鏡検査を行う医師の技術が不足しているために見逃していたと考えられるということがあったそうです。

大腸内視鏡検査に今回開発したシステムが活用されるようになれば、従来は肉眼では認識することが困難であった前がん病変であるポリープや大腸がんを発見することができるようになることや経験の浅い内視鏡検査医でも経験豊富な医師と同様の結果を出すことが期待されます。

→ 大腸ポリープ手術までの経緯・手術内容・大腸ポリープ切除後の食事|大腸ポリープ手術を受けた患者さんにインタビュー について詳しくはこちら

→ 大腸がんの症状・初期症状・原因 について詳しくはこちら

■まとめ

ニュースの中では、大腸がんは、年々、患者や亡くなる人が増えていて、その背景には食生活の欧米化などがあると紹介しました。

大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人!初期の段階では症状がほぼ現れない大腸がんを予防する方法とは?で紹介した厚生労働省の公開したデータによれば大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人で、今後も増加が予想されます。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

このことから、大腸がんを予防するためには、検診の推奨年齢を下げることが大事になってきます。

また、大腸がんのリスク要因には、家族歴があり、遺伝的要因も大きいので、家族に大腸がんの人がいる場合には早めに健診を受けることが望ましいと考えられます。

⇒ 大腸がんチェック について詳しくはこちら







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ニンジンは糖尿病予防や大腸がん予防に役立つ食べ物!?




南デンマーク大学が行った2型糖尿病のマウスの実験によれば、ニンジンを摂取すると血糖値を調節する体の能力を高め、腸内細菌のバランスがより健康的な方向に変化することが分かったそうです。

今回の研究によれば、ニンジンが糖尿病に役立つ理由として「ニンジンには、細胞の糖吸収能力を高め、血糖値の調節を助ける生理活性化合物が含まれている」とあります。

【参考リンク】

メタボリックドミノを予防するカギは「腸と腎臓」!腸の炎症と慢性腎臓病を避けるにはどんな食事をするといいの?によれば、腸の炎症を起こすことが糖尿病につながると紹介しました。

肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大で紹介した慶應義塾大学医学部内科学教室の川野義長助教、中江淳特任准教授、伊藤裕教授らが行なったマウスの実験によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明しました。

この研究のポイントは、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものです。

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肥満になったからと言って必ず糖尿病になるわけでではなく、腸管で炎症が起こらないと糖尿病にはなりにくい、つまり腸管での炎症がポイントになるんですね。

また、腸の炎症を抑制するとメタボの症状が引き起こされないこともわかったことにより、メタボリックドミノは腸の炎症から始まるということもわかりました。

そして、腸の炎症が起こりやすくなる食べ方も分かったそうです。

 脂肪と糖分を同時に摂取すると、腸の炎症が起こりやすくなることがわかりました。糖分の過剰摂取は腸内細菌の働きを抑制し、腸内の免疫細胞が持つ防御力を弱めます。その後、腸管の表面を覆う細胞によって作られる防御壁が壊れ、そこから脂肪が体内に入りやすくなるのです。体内に脂肪が入り込むと、炎症を引き起こす化学物質「炎症性サイトカイン」が大量に分泌され、腸炎を起点としたメタボリックドミノの最初の駒が倒れはじめます。脂肪と糖分は過剰に摂取すると体に悪いのはもちろん、一気にメタボリックドミノを進めてしまうのです。

糖分の過剰摂取
→腸内細菌の働きの抑制・腸内の免疫細胞の防御力が弱まる
→腸管の表面を覆う細胞によってつくられる防御壁が壊れる
→脂肪が体内に入りやすくなる
→炎症性サイトカインが大量に分泌
→腸の炎症
→メタボリックドミノの進行

つまり、一つの仮説として、ニンジンを食べることで、、腸内細菌のバランスがよくなり(腸内細菌叢がよくなり)、腸の炎症を起こさなくなって、糖尿病を予防することがd系るのではないでしょうか?

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また、ニンジンには大腸がん予防にもよいそうです。

ニンジンが大腸がんに及ぼす影響に関する同様の研究の予備的調査結果によると、生のニンジンまたは軽く調理したニンジンを毎日30~40グラム摂取するだけで有益な効果がある可能性があると示唆されている。

がんリスクを下げる抗ガン食材とはどんな食べ物なの?によれば、βカロテンを多く含むにんじんも抗ガン食材として紹介しました。

長期追跡調査を行ったデンマークの人口 57,053 人を対象に、ニンジン摂取量から予測される 結腸直腸がん(CRC)診断リスクを調べたところ、毎週 2~4 本以上 (>32 g/日) の生ニンジンを自己申告で摂取していた人は、徹底的なモデル調整を行った後でも、生ニンジンを摂取しなかった人と比較して、平均 18 年を超える追跡調査で結腸直腸がん(CRC)リスクが 17% 低下したことがわかったそうです。

ニンジンが癌予防の役割を果たすのは、生理活性ポリアセチレンオキシリピンであるファルカリノール (FaOH) とファルカリンジオール (FaDOH) の主な食物源であるためです。

ニンジンが糖尿病予防や大腸がん予防のためにも役立つようですので、食事の中に入っているか今一度見直してみてくださいね。







大腸がん予防に役立つ食べ物は乳製品(カルシウム)!




英国オックスフォード大学が学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」で発表した研究によれば、乳製品が大腸がん予防に役立ち、それは主にカルシウムによるものと結論付けています。

カルシウムと大腸がんの関係については以前から取り上げられており、カルシウムを多く摂取するグループで大腸がんのリスクが低下|国立がん研究センターによれば、男性において、カルシウムの摂取量が最も少ないグループに比べ、摂取量が最も多いグループで大腸がんのリスクが低くなり、カルシウムの摂取量が最低(300mg未満)のグループと比べると、最高(700mg以上)のグループで大腸がんのリスクが40%近く低いことがわかっています。

カルシウムが大腸がんを予防するメカニズムとしては、腸管内腔の上皮細胞を刺激し、がんの発生を促進する二次胆汁酸を吸着することと、細胞増殖や分化に直接作用することなどが考えられているそうです。

■日本人はカルシウム不足!?

日本人の食生活においてはカルシウムが不足しているといわれています。

カルシウム、女性の99%超が不足 やせ傾向、朝食抜く人ほどで紹介したダノン健康・栄養普及協会によれば、女性の99%がカルシウム不足なのだそうです。

特にやせ傾向の人に不足が目立ち、朝食を抜いたり夕食を外食で済ませることが多い人ほど不足していたそうです。

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また、骨粗しょう症予防にゴマ(カルシウム・マグネシウム・亜鉛)|#たけしの家庭の医学によれば、骨を健康に保つには6つの栄養素が重要で、6つの栄養素の中で現代女性に足りないといわれるのが、カルシウム、マグネシウム、亜鉛の3つの栄養素。

その6つの栄養素は、次の通り。

  1. カルシウム
  2. タンパク質
  3. ビタミンD
  4. ビタミンK
  5. マグネシウム
  6. 亜鉛

令和元年度の国民健康・栄養調査の結果では成人のカルシウム摂取量は503mgで、日本人の食事摂取基準2020による推奨量は男性成人約750mg、女性約650mgですから、男女問わずカルシウムが不足しています。その中でも男女とも20、30歳代で平均値が400mg程度と特に不足が目立っています。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、若い人の間でも大腸がんの発生率が高まっているということですから、カルシウム不足も関連しているのかもしれませんね。

今回の研究では乳製品特にカルシウムが大腸がん予防に役立つというものでしたが、カルシウムは糖尿病予防や骨粗しょう症予防にも役立つ栄養素なのでカルシウム不足は心配ですね。

→ カルシウムの多い食品|カルシウム不足の原因 について詳しくはこちら

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







【参考リンク】