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食事から摂るポリフェノールで男性の大腸がん(結腸がん)のリスクが低下する!




ポリフェノール摂取とがん罹患リスクとの関連について(国立がん研究センター)によれば、ポリフェノールの主たる摂取源である飲料(コーヒー、お茶、アルコール飲料)を除いた、食事由来のポリフェノールに絞った場合でも解析したところ、部位別にみると、ポリフェノール摂取量が最も少ないグループに比べて、摂取量が最も多いグループで、男性で28%の結腸がんリスクの低下がみられました。

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■背景

ポリフェノールは、強い抗酸化作用や抗炎症作用を有するため、がんの予防に寄与することが期待されています。

ポリフェノール摂取とがん罹患リスクとの関連について(国立がん研究センター)によれば、これまでの研究では、ポリフェノール摂取が大腸がん、胃がんや、肺がん・口腔がんなどの喫煙関連がんのリスクを下げることが報告されていますが、がん全体のリスクとの関連は明らかになっていませんでした。

【補足】

ベリー類、お茶、ダークチョコレート、リンゴなど多様なフラボノイドを含む食品を摂ると病気のリスクが下がり、寿命を延ばす可能性がある!によれば、お茶、ベリー類、ダークチョコレート、リンゴなど、フラボノイドを豊富に含む色とりどりの食品を摂取する人は慢性疾患のリスクを大幅に低減し、寿命を延ばす可能性があることがわかりました。

■まとめ

コーヒー、お茶、アルコール飲料を除く食事由来のポリフェノール摂取量が多いほど、男性で結腸がんの罹患リスクが低いという結果は、野菜・果物由来のフラボノイド摂取と大腸がんリスク低下の関連を報告した中国の研究結果や、アントシアニン摂取と結腸がんリスク低下の関連を報告したアメリカの研究結果とも一致しているそうです。

動物実験や細胞実験でも、複数のポリフェノール(アントシアニジン、イソフラボン、フラボノールなど)について、アポトーシス誘導、腫瘍増殖抑制などによって結腸がんを予防する効果があることが示唆されています。

大腸がん(結腸がんを含む)のリスクを下げるためにもポリフェノールを含む食品・飲み物を摂取していきましょう!

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ニンジンは大腸がん予防や糖尿病予防に役立つ食べ物!?




■ニンジンは大腸がん予防によい!

ニンジンには大腸がん予防にもよいそうです。

ニンジンが大腸がんに及ぼす影響に関する同様の研究の予備的調査結果によると、生のニンジンまたは軽く調理したニンジンを毎日30~40グラム摂取するだけで有益な効果がある可能性があると示唆されている。

がんリスクを下げる抗ガン食材とはどんな食べ物なの?によれば、βカロテンを多く含むにんじんも抗ガン食材として紹介しました。

長期追跡調査を行ったデンマークの人口 57,053 人を対象に、ニンジン摂取量から予測される 結腸直腸がん(CRC)診断リスクを調べたところ、毎週 2~4 本以上 (>32 g/日) の生ニンジンを自己申告で摂取していた人は、徹底的なモデル調整を行った後でも、生ニンジンを摂取しなかった人と比較して、平均 18 年を超える追跡調査で結腸直腸がん(CRC)リスクが 17% 低下したことがわかったそうです。

ニンジンが癌予防の役割を果たすのは、生理活性ポリアセチレンオキシリピンであるファルカリノール (FaOH) とファルカリンジオール (FaDOH) の主な食物源であるためです。

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■ニンジンは糖尿病予防に役立つ!

南デンマーク大学が行った2型糖尿病のマウスの実験によれば、ニンジンを摂取すると血糖値を調節する体の能力を高め、腸内細菌のバランスがより健康的な方向に変化することが分かったそうです。

今回の研究によれば、ニンジンが糖尿病に役立つ理由として「ニンジンには、細胞の糖吸収能力を高め、血糖値の調節を助ける生理活性化合物が含まれている」とあります。

【参考リンク】

メタボリックドミノを予防するカギは「腸と腎臓」!腸の炎症と慢性腎臓病を避けるにはどんな食事をするといいの?によれば、腸の炎症を起こすことが糖尿病につながると紹介しました。

肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大で紹介した慶應義塾大学医学部内科学教室の川野義長助教、中江淳特任准教授、伊藤裕教授らが行なったマウスの実験によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明しました。

この研究のポイントは、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものです。

【関連記事】

肥満になったからと言って必ず糖尿病になるわけでではなく、腸管で炎症が起こらないと糖尿病にはなりにくい、つまり腸管での炎症がポイントになるんですね。

また、腸の炎症を抑制するとメタボの症状が引き起こされないこともわかったことにより、メタボリックドミノは腸の炎症から始まるということもわかりました。

そして、腸の炎症が起こりやすくなる食べ方も分かったそうです。

 脂肪と糖分を同時に摂取すると、腸の炎症が起こりやすくなることがわかりました。糖分の過剰摂取は腸内細菌の働きを抑制し、腸内の免疫細胞が持つ防御力を弱めます。その後、腸管の表面を覆う細胞によって作られる防御壁が壊れ、そこから脂肪が体内に入りやすくなるのです。体内に脂肪が入り込むと、炎症を引き起こす化学物質「炎症性サイトカイン」が大量に分泌され、腸炎を起点としたメタボリックドミノの最初の駒が倒れはじめます。脂肪と糖分は過剰に摂取すると体に悪いのはもちろん、一気にメタボリックドミノを進めてしまうのです。

糖分の過剰摂取
→腸内細菌の働きの抑制・腸内の免疫細胞の防御力が弱まる
→腸管の表面を覆う細胞によってつくられる防御壁が壊れる
→脂肪が体内に入りやすくなる
→炎症性サイトカインが大量に分泌
→腸の炎症
→メタボリックドミノの進行

つまり、一つの仮説として、ニンジンを食べることで、、腸内細菌のバランスがよくなり(腸内細菌叢がよくなり)、腸の炎症を起こさなくなって、糖尿病を予防することがd系るのではないでしょうか?

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ニンジンが糖尿病予防や大腸がん予防のためにも役立つようですので、食事の中に入っているか今一度見直してみてくださいね。

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青魚の缶詰を週に1〜2個食べると大腸がんリスクが下がる!




『Nutrients』誌に掲載された研究によれば、青魚の缶詰を週1-2個食べ他グループはそうでないグループに比べて大腸がんリスクが下がっていることがわかりました。

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【参考リンク】

■概要

この論文では、缶詰魚の摂取が大腸がん(CRC)のリスクにどのように影響するかを調べた2つの大規模な症例対照研究の結果をまとめています。

研究は、缶詰魚の摂取頻度が高いほど大腸がんのリスクが低下することを示唆しています。

■背景

魚は大腸がん(CRC)の予防に役立つ食品として知られていますが、缶詰魚の効果については十分な研究が不足していました。この研究は、缶詰魚の摂取がCRCリスクに与える影響を評価することを目的としています。

■結果

全体的に、缶詰魚の摂取頻度は対照群(28.6%)に比べて症例群(23.8%)で低く、摂取頻度が高いほどCRCリスクが低いことがわかりました。

具体的には、週に1回未満の摂取を基準(OR=1)として、週に1~2回の摂取でOR=0.81(95%CI: 0.69-0.95)、週に2回以上の摂取でOR=0.66(95%CI: 0.54-0.80)と、リスクの低下が観察されました。この結果は、缶詰魚がCRC予防に有効である可能性を示しています。

■まとめ

青魚の缶詰を週に1回以上摂取することが大腸がんのリスクを下げるので、料理で魚を使うのが苦手な方は缶詰を活用してみてはいかがですか?

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加工肉、加糖飲料、トランス脂肪酸の習慣的な摂取が2型糖尿病、虚血性心疾患、大腸がんのリスクを高める!




科学誌ネイチャー・メディシンに発表された研究によれば、加工肉、加糖飲料、トランス脂肪酸の習慣的な摂取が2型糖尿病、虚血性心疾患、大腸がんのリスクを高めることがわかりました。

■結果

●加工肉(ソーセージ、ベーコン、ハムなど):摂取量:1日0.6~57g(例:ホットドッグ1個程度)
影響:摂取しない人に比べ、2型糖尿病のリスクが少なくとも11%増加、大腸がんのリスクが7%増加。
ポイント:加工肉に含まれる亜硝酸塩が胃で発がん物質(ニトロソアミン)に変化し、がんリスクを高める可能性がある。

●加糖飲料(SSB:清涼飲料水やエナジードリンク):摂取量:1日1.5~390g(例:清涼飲料水1缶、約350ml)
影響:2型糖尿病のリスクが8%以上増加、虚血性心疾患のリスクが2%増加。
ポイント:大量の糖分が体重増加や代謝異常を引き起こし、心臓病や糖尿病のリスクを高める。

●トランス脂肪酸(TFA:マーガリンやスナック菓子に含まれる脂肪):摂取量:1日のエネルギー摂取量の0.25~2.56%
影響:虚血性心疾患のリスクが3%以上増加。
ポイント:トランス脂肪酸は善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やすため、心臓病リスクを高める。

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■重要なポイント

「安全な量」は存在しない:特に加工肉は、少量でもリスクが増加し、「この量なら大丈夫」という安全な閾値はないとされています。
炎症との関連:加工肉や加糖飲料は、体内で炎症を悪化させ、慢性疾患の原因になる可能性がある(ハーバード公衆衛生大学院)。
専門家の推奨:健康を守るためには、加工肉、加糖飲料、トランス脂肪酸の摂取を避けるか、最小限に抑えるべき(ケンブリッジ大学専門家)。

【参考リンク】

■まとめ

加工肉、加糖飲料、トランス脂肪酸の習慣的な摂取が2型糖尿病、虚血性心疾患、大腸がんのリスクを高めることを示しました。

P.S.

大腸がん予防方法・大腸がんの危険度チェック|たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学によれば、大腸がんのリスク要因には「加工肉」があったのですが、具体的に何の要素が悪いのかわかっていませんでした。

今回の記事では、「英レディング大学の専門家によれば、加工肉に使用されることの多い亜硝酸塩は、胃の中で発がん物質のニトロソアミンに変化する。」と紹介されていて、加工肉と言っても無添加のハム・ソーセージがあるので、ひとくくりにはできないかもしれませんね。







超加工食品の摂取量が多いほどがんの発症、男性の大腸がん、女性の卵巣がんのリスクがアップする!




Threadsを見てて「添加物に気を使った食生活をしている人の方が健康で長生きしているという裏付けのあるデータはあるのか?」という投稿があったので調べてみました。

日本ではあまり聞きなじみのない言葉ですが、海外の健康や食品に関するニュースを見ていると「超加工食品(ultra-processed foods;UPFs)」が取り上げられています。

超加工食品には、出来合いのスープやソース、冷凍ピザ、調理済み食品、ホットドッグ、ソーセージ、フライドポテト、ソーダ、市販のクッキー、ケーキ、キャンディー、ドーナツ、アイスクリームなどが含まれています。

世界的な食生活は、比較的安価で、非常に美味しく、すぐに食べられる超加工食品(UPF)がますます主流になりつつあり、アメリカ人は摂取するカロリーの約6割、砂糖の9割を「超加工食品」から摂取している!?で紹介した英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の調査結果によれば、米国人は摂取するカロリーの58%、砂糖の90%を清涼飲料水やシリアル、袋詰めされたパンや焼き菓子、袋入りのスナック類、その他の菓子類、デザート類、再構成肉(チキンナゲットなどの材料)、即席めん類、スープなどの「超加工食品」から摂取していることがわかったそうです。

私たちは食品添加物単体で摂取することはないので、色や香り、食感を加えたり賞味期限を長引かせたりする目的で食品添加物が使われることが多い超加工食品を摂ることによってどれくらい健康に影響があるかについて調べることが参考になるかと思い、こちらに関する論文を紹介したいと思います。

【参考リンク】

医学誌に掲載された論文によれば、超加工食品の摂取量が多いほどがんの発症、特に女性の卵巣がんのリスクが増大するということがわかりました。

ただ難しいのはこれが超加工食品だけの影響によるものかわからないという点です。

超加工食品の摂取、がん発症・死亡リスク増大と関係 英研究(2023年2月1日、CNN)でコメントしている英アストン医学校のデュアン・メラーさんによれば、

超加工食品の摂取量が多い人は、紅茶やコーヒーよりも炭酸飲料を多く飲み、野菜など健康な食生活に関連した食品の摂取量が少ない傾向がある。このためがんのリスク増大は超加工食品のみの影響ではなく、健康的な食品の摂取量が少ないことの影響を反映している可能性がある

そうです。

例えば超加工食品の摂取量が多い人は野菜の摂取量が少ない傾向にあるといったように、いろんな要素が入ってしまい、健康への影響が超加工食品によるものなのかがはっきりとわからないんですね。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、所得が少ないと炭水化物中心の食事になり、カルシウムやビタミンなどの摂取量が少なくなることが指摘されています。

栄養バランスが崩れることは健康にも影響を与え、低所得者は高所得者に比べ、精神疾患へのなりやすさが3.4倍、肥満と脳卒中の罹患(りかん)リスクが約1.5倍、骨粗しょう症へのなりやすさが約1.4倍にまで膨らむとのデータもあるそうです。

つまり、超加工食品をよく摂取している人は、好んで摂取しているとは限らず、所得が少ないから超加工食品を選ばざるを得ない人がいますし、またそういう食生活をしている人は不健康な生活習慣を摂ってしまう傾向にあったりするため、一概に超加工食品が原因だと決めつけることができません。

【関連記事】

ただ今回紹介した研究によれば、超加工食品の摂取量が10%増えるとがんの発症が2%増え、特に卵巣がんと診断されるリスクは19%上昇することがわかったため、明確な因果関係があるとまでは言えないものの、健康のために超加工食品を減らして、健康的な食品を選ぶことは大事なんですね。

また超加工食品と大腸がんのリスクの関係に関する研究によれば、超加工食品を多く食べる男性は摂取量が少ないグループと比べると大腸がんを発症するリスクが29%高いことがわかっています。

ちなみに、この研究ではヨーグルトなどの摂取量が多いと、女性の大腸がんリスクが低下するという結果が出ています。

【参考リンク】

なぜ超加工食品は健康にとって悪いのかについて、Ultraprocessed foods linked to cancer and early death, studies find(2022年9月1日、CNN)でコメントしているタフツ大学フリードマン栄養科学政策大学院のファン・ファン・チャンさんによれば、「食品から抽出された成分や研究室で合成された成分で作られ、そのまま食べたり温めたりできる工業製品であり、自然食品はほとんど、あるいは全く含まれていない」と語っており、超加工食品には添加糖や塩分が多く、食物繊維が少なく、人工着色料、香料、安定剤などの化学添加物がたっぷり含まれていることが多いからだとしています。

そのため「添加物に気を使った食生活をしている人の方が健康で長生きしているという裏付けのあるデータはあるのか?」という質問について、超加工食品による健康への影響はあるが原因が解明していないので明確に答えることができないのが現状です。

大事なことは添加物が悪いというよりも超加工食品を積極的に摂ることは自然と添加物が多くなってしまうということであり、新鮮で健康的な食品を摂れる方が体にいいことは理解できるかと思います。

添加物をゼロにするのは現実的ではないですが、フレッシュな食品を選んで超加工食品を減らすことができれば、結果的に食品添加物の摂取量を減らしていくというのはいい考え方ですよね。

→ 大腸がんの症状(初期症状)チェック・原因・予防 について詳しくはこちら