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水うがいに効果はあるの?

朝と夜はきちんと歯磨きをしていても、お昼は忙しくて歯を磨く時間がない。

そんな人は意外と多いのではないでしょうか?

「歯磨きできないなら仕方ない」と、そのままにしてしまうこともありますよね。

でも、もし30秒くらいしか時間がなくても、水を口に含む → ブクブクうがい → 続けてガラガラうがいくらいならできるかもしれません。

では、普通の水でうがいをするだけでも意味はあるのでしょうか?

調べてみると、「歯磨きできないから何もしない」より、とりあえず水うがいをしておくのはよさそうだと思える研究がいくつかありました。

1.水うがいをすると、口の中の微生物も一緒に出てくる

まず興味深いのが、2019年に Scientific Reports に掲載されたComparison of oral microbiome profiles in stimulated and unstimulated saliva, tongue, and mouth-rinsed waterという研究です。

研究では、健康な10人から「水で口をすすいだ液」「刺激唾液」「無刺激唾液」「舌苔」を採取して、そこに含まれている微生物を比較しました。

その結果、水ですすいだ液に含まれる微生物の多様性は唾液と似ており、微生物の構成も唾液と非常に高い相関を示しました。

つまり、水でブクブクうがいして吐き出した水には、口の中にいた微生物も含まれているということです。

「水で口をすすぐだけ」と思っていましたが、ちゃんと口の中のものを外へ出しているんですね。

2.食後の水うがいは、酸性に傾いた歯垢を中性側へ戻す可能性

そして、こちらは最近の研究です。

2026年10月に Oral Diseases でオンライン公開されたEffect of Water Rinsing on Dental Biofilm pH After Exposure to Fermentable Carbohydrate: A Scoping Reviewでは、

「糖質を摂ったあと、水ですすぐと歯垢(デンタルバイオフィルム)のpHはどうなるのか?」

について、過去の研究を調べています。

研究では1,296報から条件を満たした14研究を評価。

水うがいに使った水の量が報告されていた10研究を見ると、20mL以上の水を使った5研究のうち4研究で、歯垢のpHが有意に上昇していました。

研究者らは、研究数が少ないなどの限界はあるものの、発酵性炭水化物を摂ったあとに20mL以上の水ですすぐことで、酸性に傾いた歯垢を中性側へ戻せる可能性があるとまとめています。

これなら、お昼に歯を磨く時間がなかったとしても、「食後、とりあえず水で口をすすいでおこう」というのは、意外と理にかなっているのかもしれません。

3.ブクブクうがいの後は「ガラガラうがい」も?

さらに、これから寒くなってくると気になるのが風邪です。

そこで興味深いのが、2005年に American Journal of Preventive Medicine に掲載されたPrevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trialです。

健康な18~65歳の387人を、

・水うがい
・ポビドンヨードうがい
・普段通りに生活するグループ

に無作為に分けて調べました。

うがいをするグループは1日3回以上うがいを行い、60日間追跡されました。

その結果、水うがいをしたグループでは、普段通りに生活したグループよりも上気道感染症の発症が少なくなっていました。

研究者らは、健康な人においてシンプルな水うがいが上気道感染症の予防に有効だったと結論づけています。

だとすると、

ブクブクうがいをしたら、そのままガラガラうがいもしておく。

これからの季節には、そんな習慣もよさそうです。

昼に歯磨きできなかったら、とりあえず水うがい

ここまでの研究をまとめると、

昼に歯磨きできない

↓

水を口に含んでブクブクうがい

↓

口の中の微生物を含んだ水を吐き出す

↓

糖質を摂ったあとに酸性に傾いた歯垢のpHを中性側へ戻せる可能性

↓

最後にガラガラうがい

↓

水うがいを1日3回以上行った人で上気道感染症が少なかった研究もある

ということになります。

たったこれだけなら、30秒くらいでもできそうです。

ただし、水うがいは歯磨きの代わりではありません

最後に、研究を読むうえでの注意点もまとめておきます。

今回紹介した研究からは、水うがいで歯の表面に付着した歯垢がどのくらい取れるのか、口の中の細菌そのものがどのくらい減るのかまでは分かりません。

また、上気道感染症についても、水うがいをすれば必ず風邪を防げるという意味ではありません。

ですから、「水うがいをしておけば歯磨きしなくても大丈夫」という話ではありません。

でも、「歯磨きできないなら、何もしなくても同じ」というわけでもなさそうです。

朝晩はいつも通り歯磨きをする。

お昼は歯磨きできれば歯磨きをする。

でも忙しくて30秒しかないなら、

「とりあえず水でブクブク。そのあとガラガラ。」

特別な道具もいりませんし、お金もほとんどかかりません。

歯磨きできなかった日の「何もしない」と「ちゃんと歯磨きする」の間に、「水うがいだけでもしておく」という選択肢を一つ増やしておくくらいで考えるとよさそうですね。

【参考文献】
Effect of Water Rinsing on Dental Biofilm pH After Exposure to Fermentable Carbohydrate: A Scoping Review, Oral Diseases, 2026.
Comparison of oral microbiome profiles in stimulated and unstimulated saliva, tongue, and mouth-rinsed water, Scientific Reports, 2019.
Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial(PubMed), American Journal of Preventive Medicine, 2005.







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水うがいで風邪4割減|うがいの習慣は日本独特?|なぜ水道水によるうがいの方が効果的なのか?|おすすめうがい方法

Cool water

by Marc Wellekötter(画像:Creative Commons)




■うがいは日本独特の習慣

(1)水うがいで風邪4割減

(2008/11/26、読売新聞)

風邪をひいた時などに赤くはれて痛むことの多い「のど」。

のどの粘膜についた病原体が悪さをするためだが、私たちは、小さい時から「風邪予防には、うがい、手洗い」と指導されてきた。

でも、「うがいは日本独特らしい」と京都大学保健管理センター所長(教授)の川村孝さんは語る。

米、英、カナダ、韓国などの公衆衛生研究者に聞いたところ、うがいの習慣はないという。

英語の「gargle」は口を清めるだけの意味が強い。

私たちは子供のころから、風邪を予防するためにも、うがい・手洗いをするように言われてきました。

しかし、この「うがい」は実は日本独特のものらしいのです。

■水うがいで風邪4割減

水うがいで風邪発症が4割減少世界初の無作為化試験で実証 |川西市上下水道局

多変量解析で群間のばらつきをそろえると、水うがいをした場合の発症確率はうがいをしない場合に比べて 40%低下することになる。一方ヨード液うがいでは 12%の低下にとどまり、統計学的にも意味のある抑制効果は認められなかった。

水道水のうがいだけで風邪が4割も減少し、水道水のうがいのほうがヨード液(うがい薬)を利用するよりも効果が出たそうです。

■なぜ水道水によるうがいのほうが効果的?

なぜ、水道水によるうがいのほうが効果的なのでしょうか。

水うがいで風邪発症が4割減少世界初の無作為化試験で実証 |川西市上下水道局

水の乱流によってウィルスそのものか、埃の中にあってウィルスにかかりやすくするプロテアーゼという物質が洗い流されること、水道水に含まれる塩素が何らかの効果を発揮したことなどが考えられる。またヨード液でそれほど効果が出なかったことについては、ヨード液がのどに常在する細菌叢を壊して風邪ウィルスの侵入を許したり、のどの正常細胞を傷害したりする可能性が考えられる。

うがいによって、風邪のウイルスや埃の中にあってウィルスにかかりやすくするプロテアーゼがのどの粘膜にとりつくのを防いだり、水道水に含まれる塩素が何らかの効果を発揮したことなどが考えられるそうです。

なぜヨード液には風邪の予防効果が得られなかったのでしょうか?

川村さんは、「うがいは、風邪のウイルスがのどの粘膜に取りつき、感染するのを防ぐ。しかし、ヨード液は、殺菌効果が強すぎ、外部へのバリアになる常在菌まで駆逐したせいではないか。薬を使っても回数や時間を減らせば結果は違うだろう」とみる。

ヨード液を使ったうがいの場合は、常在菌まで駆逐してしまい、外部へのバリアがなくなる恐れがあるそうです。

そのため、水うがいのほうが効果的だと考えられるそうです。

■おすすめのうがい方法

川村さんお勧めのうがい法は〈1〉水道水で〈2〉まず口をすすいで口内の汚れを取る〈3〉ガラガラうがいを1回5秒以上、数回行う――。

大事なのは習慣にしてこまめに続けることだ。

風邪を予防するためにも、以下のうがい方法をやってみましょう。

1. 水道水で
2. まずは口をすすいで行内の汚れをとり、
3. ガラガラうがいを1回5秒以上
4. これを数回行う。

うがいの習慣をつけて、かぜを予防しましょう。