女性関連要因と甲状腺がん罹患との関連について|国立がん研究センターによれば、閉経年齢が高いと甲状腺がんのリスクが高くなるという結果や、初経から閉経までの期間が長い女性(閉経年齢が高いこと/初経年齢が早いこと)は女性ホルモンであるエストロゲンにさらされる期間が長いといったことから、甲状腺がんが女性ホルモンに関連しているのではないかと考えられるそうです。
また、閉経後女性では、外科的手術などにより人工的に閉経が行われた女性では、自然に閉経した女性と比べて、閉経後甲状腺がんのリスクが2.34倍と高くなりました。
エストロゲンにさらされる期間が長いと甲状腺がんのリスクが高くなるという結果と、人工的に閉経することによって甲状腺がんのリスクが高くなるという結果は全く違う結果なのですが、一つ考えられることは甲状腺がんと女性ホルモンに何らかの関係があるという説です。
外科的治療などで人工的に閉経することで、女性ホルモンの分泌が急激に低下することが甲状腺がんと関連しているという報告もあり、甲状腺がんが女性ホルモンに関連していることを示唆しています。人工的に閉経することで、その後のエストロゲン剤服用と関係するのかもしれませんが、よくわかっていません
女性ホルモンの分泌が急激に低下することが何か影響しているのか、それとも人工的に閉経しその後にエストロゲン剤を服用したことが関連しているのかわかっていないものの、女性ホルモンの変化が甲状腺がんに何か関係しているのではないかということがうかがえます。
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■閉経後の女性が海藻食べ過ぎると甲状腺がんリスク増か
by Mario Mancuso(画像:Creative Commons)
海藻食べ過ぎ、甲状腺がんリスク増か=閉経後の女性―環境研究所など
(2012/4/11、時事通信)
閉経後の女性が海藻を食べ過ぎると、甲状腺がんのリスクが高まる可能性があるとする報告を国立環境研究所と国立がん研究センターのチームがまとめ、11日までに欧州のがん専門誌に発表した。
環境研の道川武紘研究員は「海藻に含まれるヨウ素が原因の可能性がある」と分析している。
国立環境研究所と国立がん研究センターのチームによれば、海藻をほぼ毎日食べるグループは、週2回以下のグループに比べ、2.4倍がんになりやすいことがわかり、また、甲状腺がんの一種である乳頭がんでは3.8倍の差があったそうです。
原因としては海藻に含まれるヨウ素の可能性があるそうですが、まだはっきりとした原因は分かっていないようです。
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◆甲状腺機能に影響
ヨウ素は甲状腺ホルモンの働きに必要なミネラル。
海藻、特に昆布に豊富に含まれる。
乳幼児期に不足すれば脳などの発達に影響し、成人では甲状腺機能が低下する。
日本人の平均的なヨウ素摂取量は1日当たり約1500マイクログラム(推定値)。
推奨量(成人)は130マイクログラムで、普通の食生活なら不足の心配はない。
バランスよく食べれば問題ないそうですが、とりすぎには注意が必要です。
なお、みそや納豆、しょう油、豆腐などの原料となる大豆にはヨウ素中毒を防ぐ働きがあり、昆布などと一緒に取るとよいそうですよ。
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