■スマホアプリ「EcoBuy™」で食品ロスを削減する実証実験を開始|賞味期限・消費期限が近い商品購入するとdポイントや楽天Edyを付与|NTTドコモ
参考画像:アプリで食品ロスを削減する実証実験を開始~賞味期限・消費期限が近い食品を購入すると「dポイント」などを付与~(2018/1/15、NTTドコモ)|スクリーンショット
アプリで食品ロスを削減する実証実験を開始~賞味期限・消費期限が近い食品を購入すると「dポイント」などを付与~
(2018/1/15、NTTドコモ)
本実証実験では、消費者が賞味期限・消費期限の近くなった食品を積極的に購入いただくことで、店舗から定価の約20%相当のポイントを付与します。
。
NTTドコモは、スマホアプリ「EcoBuy™」を活用し、賞味期限・消費期限が近くなった食品を購入した消費者にポイント(dポイントや楽天Edy)を付与することによって、食品ロスを減らす実証実験を開始するそうです。
■食品ロスの現状
世界では年間13億トン※3もの食品が食べられることなく捨てられているという現状があります。日本においては、全国で年間621万トン※4の食品ロスが発生しています。
※3 出典:国連食糧農業機関(FAO)
※4 出典:環境省 食品廃棄物などの利用状況(2014年度推計)
2025年までに「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」策定|2018年をめどに特定地域でICタグを貼り付け、商品の個品管理に関する実験開始|電子タグを付けることでどう変わる?期待される効果と課題とは?によれば、サプライチェーン全体としては食品ロスの問題を抱えている
そこで、ほぼすべての商品に電子タグを付けることにより、いつ・どこで・何の商品が・どの程度流通しているのかを把握することができ、このデータをサプライチェーン上で共有することができれば、消費期限管理の効率化による食品ロス削減の効果が期待されます。
■まとめ
最近では、健康増進活動をした人に報酬としてポイントを与える企業や保険が増えていますが、「健康ポイント制度」に医療費を抑制する効果があることが初めて実証されるによれば、運動や検診など健康づくりに取り組んだ人がポイントを受け取って商品券などに交換する「健康ポイント制度」に、医療費を抑制する効果があることが初めて実証されたそうです。
参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)
新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)でも、予防・健康づくり等に向けた加⼊者の⾏動変容を促す保険者の取り組みを推進するため、保険者に対するインセンティブを強化することが必要とあります。
新しい習慣作りには「きっかけ」と「報酬」が重要!|毎日の人の行動の40%がその場の決定ではなく習慣!で紹介した「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、
デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の、じつに40%がその場の決定ではなく習慣
なのだそうです。
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また、「スイッチ 変われないを変える方法」(著:チップ・ハース ダン・ハース)によれば、セルフ・コントロールは消耗資源であり、例が挙げられています。
スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 新品価格 |
例:ウェディングレジストリ(アメリカで結婚時に新郎新婦が作る結婚祝儀のほしいものリスト)の作成やコンピュータの購入など複雑な選択や検討をさせられた人々はさせられていない人々よりも集中力や問題解決能力が落ちる事が分かっている。
例:ある研究によると、感情を抑えるように支持された被験者は、自由に涙を流した被験者と比べて、その後の身体持久力が低下することがわかった。
私たちはあらゆる場面でセルフ・コントロールを消耗するものであり、一つ一つの行動をいちいち決定してしまうと疲れてしまうため、人は習慣として自動化された行動をしてしまうのです。
つまり、反対に考えると、変化を起こしたいときには、自動化された行動=習慣を変えなくてはならないのです。
では、どのようにすれば習慣を変えることができるのでしょうか?
「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、人間の心理には、2つの基本原則があるそうです。
1.シンプルでわかりやすいきっかけを見つけること
2.具体的な報酬を設定すること
新しい習慣作りには、「きっかけ」と「報酬」が重要です。
「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)では、「きっかけ」と「報酬」についての具体的な例が紹介されています。
新しい運動習慣を身につけるのに成功した人々の研究では、職場から帰宅した直後にジョギングに行くといった特定のきっかけと、罪悪感から解放された夜のテレビ鑑賞やビールといった具体的な報酬を設定した人のほうが続きやすいことがわかっている。
食餌療法についての研究では、挫折せずに新しい食習慣をつくり上げるのには、前もってメニューを作成しておくなど、事前にきっかけを決め、シンプルな報酬を設定する必要が有ることも判明した。
あるグループでは、92%の人が、気持ちが良いから習慣的に運動すると話している。運動で分泌されるエンドルフィン等の神経伝達物質を期待し、求めるようになるのだ。
毎朝、走りたければ、シンプルなきっかけと明確な報酬を選ぶ必要がある。
しかし、その後の無数の研究によって、きっかけと報酬そのものには新しい習慣を長続きさせる力はないとわかった。脳が報酬を期待するようになってはじめて、つまりエンドルフィンや達成感を求めるようになってはじめて、毎朝、ジョギングシューズのヒモを無意識のうちに結ぶようになるのだ。きっかけはルーチンを生み出すだけでなく、その先の報酬への欲求を生み出すものでなくてはならない。
「きっかけ」と「報酬」は新しい習慣を作るうえで欠かせないものですが、「きっかけ」と「報酬」そのものには新しい習慣を長続きさせる力はなく、「〇〇したい」「〇〇がほしい」というような明確な欲求が習慣のための原動力となるのです。
今回のケースでいえば、例えば「賞味期限・消費期限が近い商品の棚」をわかりやすく設置し、報酬として「ポイントの付与」や「食品ロス問題・環境問題への関心の高さ」を与えるとなるでしょうか。
「食品ロス問題」を解決するために様々な取り組みが行なわれていますが、一つのアプローチとして、賞味期限・消費期限が近くなった食品を購入した消費者にポイント(dポイントや楽天Edy)をプレゼントする仕組みがどのような成果をもたらすのか楽しみですね。
私たち個人で「食品ロス問題」への取り組みとしては、賞味期限・消費期限が近い商品を選んで、報酬としてポイントももらうようにしていくと、次第に食品ロスが少なくなっていきますので、一石二鳥のアイデアですよね。
この仕組みが提供されるようになったら、積極的に賞味期限・消費期限が近い商品を選んで、報酬としてポイントももらって、食品ロスを減らしていきたいですね。
そして、こういう取り組みが増えていくといいですね!
P.S.
ただ、心配な点も一つあります。
「アンダーマイニング効果(面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下する)」を脳科学実験で確認|玉川大などで紹介した玉川大の松元健二准教授やドイツ・ミュンヘン大の村山航研究員らが行なった脳科学実験によれば、面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下することが、脳活動の変化として表れたそうです。
元々自発的に進んで行動していた(内発的動機づけに基づく行動)のに、その行動に対して報酬を与えられる(外発的動機づけ)と、やる気が減少してしまうということを「アンダーマイニング効果」というそうです。
健康づくりに取り組んだ人にポイントを与えるというのは、自発的に健康になろうと進んで行動していた人にとっては、報酬を与えられることによって、やる気が減少してしまうということはないのでしょうか。
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