「平成最後の夏」「平成の終わり」だからこそ生まれるものがある!?

「平成最後の夏」「平成の終わり」だからこそ生まれるモノがある!?




■「平成最後の夏」「平成の終わり」だからこそ生まれるモノがある!?

「平成最後の夏」はなぜ若者を惹きつけるのか、ホテルプロデューサー龍崎翔子&roseに聞く

(2018/8/14、WWD JAPAN)

龍崎:なにより平成ってネガティブな印象を持たれがちじゃないですか。だから、時代を肯定する場を作りたくて。

rose:たしかに、テロとか事件とかが目立っていて、だから若者はサブカルチャーを通してその鬱憤を晴らしてきた時代なんじゃないかと思います。ネガティブな社会背景があって、それでも自分の周りだけは楽しみたい、みたいな気持ちが個別最適化とかエモーショナルなビジネスにつながっているんじゃないかと思います。

「ヒップな生活革命」(著:佐久間裕美子)によれば、2007年後半から始まった不景気、医療費の高騰、拡大する所得格差、文化の基盤が揺らぐ不安(雑誌の休刊や廃刊、書店や音楽ショップの閉店、バーやレストランやライブハウスの閉店など)などの危機から、これまでの基準とは違う価値観でモノづくりを行なったり、新しい生き方を探った人が現れ、小さなコミュニティを作り、それが時にはつながることで、大きなうねりを起こしたそうです。

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つまり、何か変化が起きる前には、ネガティブな社会的背景が存在しており、「平成最後の夏」「平成の終わり」というのは、それを象徴するものではないでしょうか?

ライジングセラーの小さな経済圏が社会を変えていく!で紹介したジェネレーションZ世代が「リアルビジネス」に回帰する理由(2017/9/28、最所あさみ note )によれば、「ジェネレーションZ」世代は、売上を数億円に伸ばすといった規模の拡大よりも、価値観が近い人と共に、自分が決定権を持つことを重視して、場作りやものづくりなどのリアルビジネスを展開する人が増えているそうです。

イベントのクリエイティブを手掛けるデザイナーのroseさんは「仕事して、ひとっ風呂浴びて、ビールを1杯ひっかける」という「#ハイパー銭湯」をコンセプトにしたコワーキングスペースを作っているそうです。

銭湯って昔からある独特のコミュニティーで、現代だからこそ、仕事の後に銭湯に来てお酒を飲んで帰るみたいなコミュニティーを作れば、仕事に対する思いとかも変わるんじゃないかなと思って。

人生100年時代の「人間関係」はどうなる?|寿命100歳時代の恋愛・結婚|独居老人問題にはゆるいつながりを作る仕組み(井戸端会議・銭湯・美容室・床屋・頼母子講・模合)がカギになる!?でも書きましたが、何かを作りながら、ゆるくコミュニティでつながるイメージで、昔ながらの仕組みが現代でも必要とされているのを感じます。

これまでインターネットビジネス(特にEC)に偏りがちだったように感じますが、特に今年の平成最後の夏はリアルビジネスに回帰している印象さえ受けます。

【参考リンク】

「平成最後の夏」「平成の終わり」だからこそ生まれるものが出てきつつあるのではないでしょうか?