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■緑内障は自己免疫疾患の可能性がある!?|緑内障患者の網膜のT細胞をターゲットとする治療法が研究されている
by PACAF(画像:Creative Commons)
緑内障の発症リスクを高める要因|2050年までに緑内障を発症する米国人が約2倍になるで紹介した米国眼科学会(AAO)によれば、2050年までに緑内障を発症するアメリカ人が約2倍の630万人になると予測しています。
また、IAPBによれば、2020年までに約8000万人の緑内障患者が生まれるという予測をしています。
緑内障に対する治療法が求められており、緑内障の診断に役立つシステムや緑内障治療用デバイスの開発が進められています。
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【参考リンク】
- A Needle in the Eye May Soon Improve Care for Blinding Glaucoma(2018/8/31、Bloomberg)
そして、ハーバード大学の研究チームによれば、緑内障の根本原因は自己免疫疾患(バクテリアによる免疫系の機能不全)の可能性があり、緑内障患者の網膜のT細胞をターゲットとする治療法が研究されています。
Study suggests glaucoma may be an autoimmune disease
(2018/8/10、MIT NEWS)
A new study from MIT and Massachusetts Eye and Ear has found that glaucoma may in fact be an autoimmune disorder. In a study of mice, the researchers showed that the body’s own T cells are responsible for the progressive retinal degeneration seen in glaucoma. Furthermore, these T cells appear to be primed to attack retinal neurons as the result of previous interactions with bacteria that normally live in our body.
緑内障患者の抗酸化力と重症度(網膜神経節細胞数)には関係があることを解明|東北大によれば、日本人の緑内障患者の多くが正常眼圧緑内障であり、眼圧以外の要因が発症に関わっている可能性があり、近年、酸化ストレスはその要因の一つではないかと注目されています。
今回の研究によれば、緑内障関連T細胞は、熱ショックタンパク質(ヒートショックプロテイン)と呼ばれるタンパク質を標的とし、細胞がストレスまたは傷害に反応するのを助けることが明らかになったそうです。
Further studies revealed that the glaucoma-linked T cells target proteins called heat shock proteins, which help cells respond to stress or injury.
これを仮説として組み合わせて考えると、酸化ストレスなどによって免疫反応を起こした結果、緑内障を起こしているという可能性があるということではないでしょうか?
ヘスペリジンによる緑内障治療の可能性がある|青みかんのポリフェノールは網膜細胞障害において神経保護作用を持つことを発見|東北大(2017/8/21)によれば、網膜障害のマウスモデルにポリフェノールの一種であるヘスペリジンを投与すると、網膜内の酸化ストレスが軽減し、網膜神経節細胞を保護する効果があること、また、ヘスペリジンをサプリメントなどで摂取することにより、緑内障による網膜神経節細胞障害を軽減させる可能性があることが示されています。
緑内障を根治する治療法が早く見つかるといいですね。
→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら
【参考リンク】
- Huihui Chen, Kin-Sang Cho, T. H. Khanh Vu, Ching-Hung Shen, Mandeep Kaur, Guochun Chen, Rose Mathew, M. Lisa McHam, Ahad Fazelat, Kameran Lashkari, Ngan Pan Bennett Au, Joyce Ka Yu Tse, Yingqian Li, Honghua Yu, Lanbo Yang, Joan Stein-Streilein, Chi Him Eddie Ma, Clifford J. Woolf, Mark T. Whary, Martine J. Jager, James G. Fox, Jianzhu Chen & Dong F. Chen Commensal microflora-induced T cell responses mediate progressive neurodegeneration in glaucoma Nature Communicationsvolume 9, Article number: 3209 (2018)
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