サルコペニア

「いつの間にか骨折」を予防するにはサルコペニア対策も大事!


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■「いつの間にか骨折」を予防するにはサルコペニア対策も大事!

「腰が痛い」は実は「いつの間にか骨折」のサインかも?骨粗しょう症予防をしましょう!では、ばあちゃん(母)の骨粗しょう症→骨折(いつの間にか骨折)を経験して思ったのは、実はサインがあったのではないかと書きました。

そして、もう一つサインとして浮かんできたのは「サルコペニア」です。

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サルコペニアとは?定義・予防・対策のやり方(運動・栄養)!

サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)とは、筋肉が減り筋力が衰えた状態のことです。

近年中高年を中心に増加しているサルコペニアは、寝たきりや認知症を引き起こす原因とされ、健康寿命を縮める一因となっています。

最近は若い人にもサルコペニア予備軍が増えていて、無理なダイエットによる栄養の偏りなどが原因と考えられるそうです。

サルコペニアの原因は、加齢・運動不足・栄養の偏りの3つ。

管理栄養士によれば、若い時には偏っていてもなんとかカバーできていても、年を重ねるとそれもできなくなり、なおかつ食事の量も減っていくため、筋肉量や骨格筋が減っていき、サルコペニアのリスクが高まるそうです。

■サルコペニアの定義

サルコペニア
サルコペニア

サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。

サルコペニア診断アルゴリズム
サルコペニア診断アルゴリズム

参考画像:後期高齢者の健康(2016/6/17、厚生労働省)|スクリーンショット

「認知症予防アプリ」|歩行速度を測定し認知症・MCI(軽度認知障害)のリスクが高い場合に通知する|太陽生命によれば、歩行速度が低下すると、認知症やMCIのリスクが高くなるそうですので、「歩行速度」はサルコペニアと認知症・MCIのリスク度をチェックする大事な要素といえそうです。

■サルコペニア予防・対策

●運動でサルコペニア対策

高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学で紹介した名古屋大学総合保健体育科学センターの秋間広教授、田中憲 講師、同大学院生らの研究グループは早稲田大学と行なった共同研究によれば、高齢者の筋肉内に霜降り上に蓄積する脂肪(筋肉脂肪)が、加齢に伴う筋力の減少(サルコペニア)や運動機能低下と関係していることがわかりました。

高齢者は、定期的に運動をすることによって、加齢による筋肉量の減少と運動機能低下を軽減し、筋内脂肪の蓄積の抑制をすることが期待されます。

【名医のザ太鼓判】つかまりスクワットとハチミツで骨筋力アップし、骨折予防・サルコペニア予防・垂れ尻改善!で紹介したサルコペニア対策のエクササイズは「つかまりスクワット」。

骨・筋力アップする「つかまりスクワット」とは前側に置いたイスにつかまりながら行うスクワットのこと。

【つかまりスクワットのやり方】

イスの背もたれを持って立つ。
膝がつま先より前に出ないようにして、ゆっくりと腰を落とす。

ポイントは声を出しながらゆっくり行なうこと。

※回数の目安は1セット15回で一日3セットです。

筑波大学の久野譜也先生によれば、つかまらずに行う方法とほぼ同じ効果が得られ、またつかまることで安心してできること、正しい姿勢でできるためにオススメなのだそうです。

●たんぱく質でサルコペニア対策

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。

また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。

これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

たんぱく質並びにアミノ酸の介入研究|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省では、サルコペニア予防および改善の観点から、高たんぱく質食品、プロテインやアミノ酸などのサプリメント、β─ ヒドロキシ─β─ メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methylbutyrate:HMB)を単独もしくはアミノ酸と配合したサプリメントを補給する介入研究が紹介されています。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら

■まとめ

「いつの間にか骨折」の原因は骨密度だけに限らず、体を支える筋肉が衰えると、今回で言えばサルコペニアだと、体を支えることができずに転倒してしまい、骨折ということも考えられます。

食事と運動によって筋肉をつけておくことが「いつの間にか骨折」を結果的に防ぐことになりますので、しっかりと鍛えていきましょう!







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