■筋トレをするとメタボリックシンドロームを発症する可能性が低い!?|米ノースフロリダ大学
by Gregor(画像:Creative Commons)
Lifting weights protects against metabolic syndrome
(2012/10/23、EureKAlert)
This cross-sectional analysis of the 1999-2004 NHANES data found a lower prevalence of metabolic syndrome among people who reported lifting weights: 24.6 percent, compared to 37.3 percent in those who did not lift weights.
重量挙げなどの筋トレで心疾患や糖尿病に罹るリスクが減るらしいゾ
(2012/10/25、IRORIO)
米ノースフロリダ大学の研究チームは国民健康調査の一環で重量挙げをしているかという質問を5000人以上に対して行った。また彼らから血液サンプルを採取して、メタボリックシンドロームとの関連性も調べた。
<中略>
重量挙げをしている人はしていない人と比べてメタボリックシンドロームである人が37%も少なかったという。
米ノースフロリダ大学の研究チームによれば、重量挙げ(ウエイトリフティング)をしている人はしていない人と比べて、メタボリックシンドロームを発症する可能性が低いそうです。
→ メタボリックシンドローム についてはこちら
以前取り上げた定期的なウエイトトレーニングで糖尿病発症リスクが34%抑えられる!?によれば、定期的なウエイトトレーニングが糖尿病の発症リスクの低下に役立つことがわかったそうです。
ポイントは、「筋肉」ですね。
専門家は筋肉強化や筋肉量を増やすことでメタボを減らす効果があると語る。
筋肉を鍛えれば、心疾患や糖尿病に罹るリスクが減るということですので、筋トレを取り入れてみてはいかがですか?
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運動で筋肉を鍛えることによって、インスリンの効き方が良くなり、血糖降下に結びつきます。
ためしてガッテン(NHK)5月12日 AMPキナーゼを運動で活性化させ、血糖値や中性脂肪を下げる
・藤井宜晴教授(首都大学東京)
筋肉を動かすと、AMPキナーゼが活性化し、糖や脂肪を効率良くエネルギーに変えてくれることがわかったそうです。
インスリンと同等くらい強力なのだそうです。
・宮地元彦 (国立健康・栄養研究所 運動ガイドラインプロジェクトリーダー)
どんな運動でも筋肉に刺激が入るので、筋肉に刺激が入れば、好ましい結果が得られる。
血糖値を下げるグルット4活性術で糖尿病対策|たけしのみんなの家庭の医学
筋肉量が減ると、糖の保管場所が減る⇒血液に流れ込み、血糖値が上がる.
グルット4(GLUT4)は糖の保管に関わっている。
グルット4は筋肉の中にあるたんぱく質で、筋肉内に血液中の糖を取り込むという作用を持つ。
グルット4を活性化させるには、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが必要。
有酸素運動や筋トレといった筋肉の収縮を伴う運動をすることによって、インスリンなしで直接グルット4が活性化される。
※筋トレは短時間で効く!また、インスリンを節約することができる。
グルット4が糖を取り込み血糖値が下がる。
●筋トレの効果
1.筋肉の刺激によって直接グルット4が活性化する
2.筋肉量が増えることでグルット4も増加する
つまり、筋トレは血糖値を下げるには一石二鳥!
糖尿病の運動療法といえば、有酸素運動を想像する人も多いと思いますが、どんな運動であっても、筋肉に刺激が入り、血糖値を下げることに役立つので、まずはなんでもいいので運動をする習慣をつけるというのが大事なんですね。
筋トレ(ウエイトリフティング)と有酸素運動(エアロビクス)を組み合わせると、心臓血管疾患とメタボリックシンドロームの両方のリスクを減らすことができるという研究結果があるので、試してみてはいかがですか?
→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら
【参考リンク】
- Baur, Dorothee M Christophi, Costas A. Kales, Stefanos N. Metabolic Syndrome Is Inversely Related to Cardiorespiratory Fitness in Male Career Firefighters Journal of Strength & Conditioning Research: September 2012 – Volume 26 – Issue 9 – p 2331–2337 doi: 10.1519/JSC.0b013e31823e9b19