■岡崎慎司選手が中村俊輔選手から言われた言葉「お前みたいなタイプは足が重くなってムリになっていく」の真意とは?
by Maggio7(画像:Creative Commons)
「お前は29歳で消える」先輩・中村俊輔の言葉をバネに“カズ越え”目指す岡崎
(2015/6/12、Soccer King)
「俊さんに『お前は今29歳だけど、ここから消えてく』って。『お前みたいなタイプは足が重くなってムリになっていく』と。前に会った時にそう言われたんですよ(苦笑)。確かに体の疲労とか、今までにないくらい難しかったりする。長くやっていくためにはここからが正念場かなと思うんです。
<中略>
何か違うことを考えるのも大事だし、ストレッチだったり自分の体を知っていくことも重要になるのかなと思います」
若いころはどんなにハードなトレーニングを行っても翌日には回復しているという感覚なのでしょうが、次第に今までと同じようなトレーニングができなくなるでしょうし、また、同じように休んでいても疲れが取れにくいということも増えていくと思います。
元サッカー日本代表鈴木啓太選手のインタビューでも、年齢で体が回復する能力が衰えるということが語られています。
(2015/6/1、rhythm)
—— 20代の頃と比べて、身体のメンテナンスに気を遣うようになりましたか。
そうですね。若い時とはまったく違ってきますからね。まだ20代の頃は、試合をやった次の日に練習試合をしても何ら問題はないくらいの回復力でした。とにかく、疲労からの身体の回復が早いんですね。
ところが、30歳を過ぎてくると、身体が回復する能力が徐々に衰えてきて遅くなるというか……。
自分の体との対話が重要になってきて、これまでトレーニングしていたとしても、もし自分の体がSOSを出していたら休むという決断をしていく必要があると思います。
そして、体を休めるときには、自分の体について知ることやコンディショニングの勉強などをすればよいのです。
例えば、筋肉系の怪我はしっかりと休むことが必要で紹介した内田篤人選手のコメントによれば、肉離れのような筋肉系の怪我はしっかりと休むことが必要で、なおかつ筋力が戻らなければ完治とはいえないそうです。
そうしたことを知らずに、けがは回復したから、以前と同じようなトレーニングを行うと、筋肉のバランスが崩れていることで、同じようなケガをしてしまうことにもなりかねませんし、そもそも以前と同じようなパフォーマンスを取り戻すこともできないでしょう。
世界を目指すスポーツ選手に学んでほしいのは、錦織圭選手のコンディショニング戦略(栄養管理・ピリオダイゼーション・ケガの予防)です。
●栄養管理
必要な各栄養素の量や試合時間から逆算した補給のタイミング
●ピリオダイゼーション
ピリオダイゼーションとは、トレーニングの量や強度を変えることでより効果的に身体能力を伸ばし、そして、試合当日にピークの状態で臨むことを目指すトレーニング理論
●ケガの予防
ケガの予防を考えるうえで、重要なポイントは3つ。
「アライメント(姿勢)」「正しい動き」「それを維持する筋力」です。
骨の位置がそれぞれ正しい位置にあり、正しい動きができ、それを維持できれば、事故的なケースを除いて、ほとんどのケガを防ぐことができるそうです。
こうした準備をしていることで、錦織圭選手は、現在のような世界と互角に戦えるコンディションを手に入れているのだと思います。
ぜひ世界を目指すサッカー選手はいろいろと世界基準で学んでほしいですね。
→ サッカーにおけるコンディショニングの大切さ|栄養補給のポイント(試合前日・試合当日・キックオフ前・ハーフタイム) について詳しくはこちら
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