ビタミンDによるがんの抑制効果に「ビタミンA」が関与~適度な濃度で消化器がんの再発・死亡リスクが69%減少~(2026年2月10日、東京慈恵会医科大学)によれば、東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授らの研究グループは、ビタミン D サプリメントによる消化器がんの再発・死亡抑制効果が、患者の血液中のビタミン A 濃度によって左右されることを世界で初めて明らかにしました。
【参考文献】
- Kohmura T, Ohdaira H, Suzuki Y, Urashima M. Effect Modification by Serum Vitamin A Levels on the Association Between Vitamin D and Relapse or Death in Patients with Digestive Tract Cancer. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2026 Jan 12. doi: 10.1158/1055-9965.EPI-25-1427. Epub ahead of print. PMID: 41524587.
今回の研究は、消化管がん(胃がん、大腸がん、食道がんなど)の患者さんを対象に、ビタミンDのサプリメントががんの再発や死亡を防ぐ効果が、血液中のビタミンAの濃度によって変わるかどうかを調べたものです。
■なぜこの研究をしたの?
ビタミンDは体の中でビタミンAと協力して働く仕組み(受容体がペアになって働く)があるので、「ビタミンAの量が多い人・少ない人では、ビタミンDの効果が変わるんじゃないか?」という疑問から。
■結果
ビタミンDの効果は、血清ビタミンAの濃度によって大きく変わりました。
●血液中のビタミンAが極端に低い人(一番下の10%グループ)では、再発や死亡のリスクが他のグループの約2倍高かった。
●ビタミンAが中くらい〜やや高め(デシル6〜8、つまり全体の真ん中あたり)の患者さんで、ビタミンDを飲んだグループはとても良い結果が出ました。
5年後の無再発生存率(がんが再発せずに生きている割合):
ビタミンD群 → 81.4%
プラセボ群 → 54.9%
→ リスクが約69%減少(ハザード比0.31、統計的に有意)。
●ビタミンAが低すぎる人や高すぎる人では、ビタミンDを飲んでもほとんど効果が見られませんでした。
つまり、この結果からわかることは「ビタミンAが適度な範囲にいる人だけが、ビタミンDサプリの恩恵を受けやすい」ということなんですね。
■【家庭料理の視点から】
98%の日本人が「ビタミンD不足」!?で紹介した東京慈恵会医科大学などの研究によれば、2019年4月から2020年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5,518 人を対象に調査を実施したところ、98%がビタミン D 不足に該当していたことを明らかになりました。
ビタミンDはサケ・マグロ・サバ・イワシ・サンマ・カレイ・ブリ・しらす干しなどの魚類やきくらげ・干し椎茸などのキノコ類に多く含まれています。
また、厚生労働省によれば、牛のレバー、チーズ、卵黄にも少量のビタミンDが含まれているそうです。
ビタミンA・カルシウム・ビタミンB1 日本人に足りていない栄養素ベスト3(佐藤秀美)|#世界一受けたい授業では佐藤秀美(日本獣医生命科学大学客員教授)さんが日本人に足りていない栄養素ベスト3を紹介し、第1位がビタミンAでした。
ビタミンAを含む食べ物はにんじんや鶏肉、うなぎなど。
ニンジンは油で炒めて食べると最も吸収率が高いそうです。
【関連記事】
つまり、ビタミンDもビタミンAも日本人が不足しがちな栄養素というわけなんですね。
ニンジンは大腸がん予防や糖尿病予防に役立つ食べ物!?ではニンジンには大腸がん予防にもよいと紹介しましたが、ニンジンにはビタミンAを含まれているからかもしれませんね。
■まとめ
ビタミンDは骨の健康以外にも、がん細胞の増殖を抑えたり、免疫を調整したりする働きがあると注目されていても、一緒に働くビタミンAがちょうどいい人じゃないと効果が出にくいということがわかりました。
「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」
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