by Margaux-Marguerite Duquesnoy(画像:Creative Commons)
恋愛を学問として研究している早稲田大学の森川友義教授が、「美人は三日で飽きる」という言葉が本当かどうかという疑問に答えた記事をご紹介します。
(2011/12/19、週プレNEWS)
結論から申し上げますと、そんなことはありません。おそらくこれは美人でない人々が作った嘘でしょう。しかし、話はそれほど単純ではありません。恋愛の本質に関わる問題に触れるものですので詳しく解説します。
「美人は三日で飽きる」というのは美人でない人々が作った嘘というのは強烈ですね。
私たち男は女性の見かけの良さを追求しがちですが、実はこれは私たちのDNAに根ざした欲求なのです。
すなわち見かけの良さが体臭の良さ、性格の良さ、卵子の良さに連動しているので、男が女性の見かけの良さを追求することは、恋人選びの手段としては当然のことなのです。
男性が女性の見かけの良さを追求するのは、見かけの良さがよりよい遺伝子(体臭の良さ、性格の良さ、卵子の良さなど)に連動しているためだそうです。
以前、女性のひと目惚れ率は、1000人にひとり以下という記事(こちらの記事も森川友義教授の記事です)でも紹介しましたが、男性は女性に比べると視覚で恋愛をするということでしたが、このような理由があったためのようです。
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しかし、美しさを「消費財」としてとらえると、経済学でいう「限界効用逓減(ていげん)の法則」が成り立ってしまうのも事実です。これは、ひとつのものを消費すればするほど、満足度は低下するという法則です。ビールの1杯目はおいしくとも、2杯目、3杯目と満足度は減ってしまいますよね。
その意味においては、確かに美人も毎日見ていると飽きてきてしまうのかもしれません。三日では飽きないにしても、徐々に満足度が薄れてくることは否定できません。
一方、「美人は三日で飽きる」とセットで昔から語られる言葉に「ブスは三日で慣れる」というものがありますが、おそらくこれも美人でない人々が作った嘘でしょう。ただし、ここで問題なのは、「美人は三日で飽きる」のと「ブスは三日で慣れる」のとでは、あたかも後者のほうがいいかのように語られているところです。
しかし、美人にいくら飽きようと、またブスにいくら慣れようと、両者の魅力度が逆転することはありません。ですからどんなに慣れてしまおうとも、前述したように男は女性の見かけの良さを追求すべきなのです。
美人に対しての満足度が薄れることは否定できないようですが、美人にいくら飽きようと、また美人でない人にいくら慣れようと、両者の魅力度が逆転することはないため、男性は、女性の見かけの良さを追求すべきなのだそうです。
しかし、ここで問題が発生します。
どんなに見かけが良くても飽きてしまう以上、恋愛なり結婚なり長期的関係を望む場合には見かけ以上のものが必要になるということです。
恋愛なり結婚で飽きさせない資質、つまり限界効用が逓減しない資質が恋愛には不可欠になるのです。
「別れが近いカップル」にみられる5つのサインでも紹介しましたが、
恋は4年以上経過すると、恋を司る脳内物質「βエンドルフィン」が出なくなり、冷めてしまうのだそうです。
恋の賞味期限は12ヶ月から18ヶ月(ピサ大学 マラツイティ)
とあるように、熱烈な恋の期間は限られています。
長期的関係を望む場合には見かけ以上のもの、つまり限界効用が逓減しない資質が必要になるようです。
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長期的な関係を意識している男性は女性よりも、ハグやキスをすることに幸せを感じ、重要視している。