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がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい

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■がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい

Royal Navy Medics

by Defence Images(画像:Creative Commons)

がんの種類で治療成績に差

(2008/10/30、NHK)

一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいのに対して、胃がんや大腸がんの場合は、患者の多い病院と少ない病院で成績の差はあまりないという調査結果を、大阪府立成人病センターのグループがまとめました。研究グループは、がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきだとしています。

大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がん肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がん大腸がん乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。

つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。

【追記(2017/8/9)】

<がんセンター>がん生存率188病院公表 肝、肺で高低差

(2017/8/9、毎日新聞)

肺がんは、最も高い5年生存率だった病院が68.9%だったのに対し、最も低い病院は2.3%だった。他の部位と比べステージにより生存率の違いが大きいためで、ステージの進んだ患者は、地域の中核病院に集まる傾向があることなどが考えられる。肝臓がんも71.6%から15.8%と開きが大きかった。

 一方、乳がんは最も高い病院で100%。最も低い病院でも81.7%と公表した全病院で80%を超えた。

国立がん研究センターは、患者団体からの要望などに基づいて、がんと診断された人を、治療によってどの程度救えるかを示す「5年相対生存率」について、がん治療拠点の約半数にあたる病院別データを公表しました。

【参考リンク】

生存率は、治療開始時のがんの進行度や年齢などが考慮されておらず、治療の優劣を示すものではない。

ただ、記事にもある通り、生存率は治療の優劣を示すものではないため、病院によっては高齢者が多い病院であったり、他の病気を持つ患者が多い病院であったりなど病院ごとに性格が異なるため、一概に治療の優劣を判断することはできず、患者さんの病院選択の材料になりうるかどうかは難しいところです。

今後はがんの種類によって治療する病院の役割が分担されるようになるかもしれません。







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乳がんは女性ホルモンが原因?女性ホルモンのもとはコレステロール|#仰天ニュース

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2012年10月10日に検索されているキーワードを見ていると、「コレステロール」がよく検索されていました。

調べてみると、2012年10月10日放送の世界仰天ニュースで以下の内容が紹介されていたみたいです。




Leaning on an invisible boyfriend

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

  • 乳がんは、女性ホルモンがたくさん出ている人がなりやすい。
  • 女性ホルモンのもとはコレステロール
  • 肉・乳製品を食べると乳がんになりやすい

コレステロール値と乳がんに関係はあるのでしょうか?

コレステロール値が高いほうが乳がんが少ない?

(2015/8/5、メドレー)

総コレステロールが多いとき、またHDLコレステロールが多いときに、乳がんが少ない傾向が見られました。

<中略>

乳がんの発症には女性ホルモンの働きが関係していると考えられています。女性ホルモンはコレステロールから合成され、また女性ホルモンに血中のコレステロールの量を変える作用があるため、コレステロールの量と乳がんの発症にも何かの影響があることは想像できますが、どんな関係なのかは明らかではありません。

この記事によれば、総コレステロールが多いとき、またはHDLコレステロールが多いときに、乳がんが少ない傾向が見られたそうです。

しかし、次の記事によれば、コレステロール値が高い人は乳がんの進行や転移が早いそうです。

最新情報!コレステロール値が高い人は乳がんの進行や転移が早いー米研究

(2013/12/2、マイナビウーマン)

今回研究チームが発見したのは、「27HC」という物質。コレステロールを代謝する時に生産されるもので、女性ホルモン「エストロゲン」に非常によく似た働きを持っています。

エストロゲンは乳がんの進行を早めることが知られています。「27HC」はエストロゲン同様に、がんの成長、拡散を促してしまうというのです。

米デュークがん協会は、コレステロールを代謝する時に生産される「27HC」が乳がんの進行や転移を早めることがわかったそうです。

■コレステロールは悪者ではない!

こういう情報を見ると、「つまり、乳がんにならないようにするためには、肉や乳製品を食べなければいい」という結論になってしまいますよね。

でも忘れてはいけないのは、肉や乳製品にはたんぱく質が含まれていること、そしてコレステロールは決して悪者ではないということです。

コレステロール|ためしてガッテン 1月19日

●細胞膜の材料がコレステロール → コレステロールがないと生きていけない

●善玉コレステロール:

細胞から古いコレステロールを回収して肝臓へ捨てに行くもの。

回収トラック(アポA-1)と積み荷のコレステロールをあわせて“善玉コレステロール”と呼ぶ。

●悪玉コレステロール

肝臓から細胞へと新しいコレステロールを配達するもの。

この、配達トラックと積み荷のコレステロールをあわせて“悪玉コレステロール”と呼ぶ

コレステロールと聞くと、「悪い」というイメージを持っている人が多いと思いますが、コレステロールがなければ人間は生きてはいけません。

過剰にあることや少なすぎることが問題なだけです。

→ コレステロール について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロール について詳しくはこちら。

低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK) 4月28日

■たんぱく質が不足すると、どうなるのでしょうか?

赤血球の材料が少ない→「貧血」

血管を作る材料が少ない→「脳出血」

免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」

筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」

タンパク質の一種であるアルブミンが足りないと、血管や免疫細胞、筋肉などの組織がスムーズに作られなくなり、体にさまざまなトラブルが起こってしまうそうです。

今回の情報によれば、女性ホルモンのもとはコレステロールとありましたが、更年期症状対策/エストロゲン/ホルモン補充療法|ためしてガッテン 10月27日によれば、女性ホルモンのエストロゲンには、悪玉コレステロール(LDL)を減少してくれるそうです。

また、女性ホルモンのエストロゲンは、善玉のHDLコレステロールを増やして血管を守り、血流をよくする働きがあります。

そのため、女性は、エストロゲンが減少する更年期になると、コレステロールが増えてしまい、動脈硬化による病気(例:高脂血症・高コレステロール血症)が増えると言われています。

このように考えると、やはり過剰にあることや少なすぎることが問題だといえるのではないでしょうか。







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スマートブラ「Wonder Bra」が乳がんを発見する方法とその課題とは?

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【目次】




■乳がんを発見できるスマートブラ「Wonder Bra」

ワークアウトだけじゃない!乳がんを発見できるスマートブラ「Wonder Bra」

(2016/4/15、DiFa)

コロンビア国立大学のマリア・J・ゴンザレスとマリア・カミラ・コルテシアラの研究グループは乳がんを早期発見するスマートブラ「Wonder Bra」を研究・開発しています。

以前「OMBRA」|「バイオセンシングブラジャー」というよりも「究極に優れたスポーツブラ」を開発したかったという記事をお伝えしましたが、コロンビア国立大学のマリア・J・ゴンザレスとマリア・カミラ・コルテシアラの研究グループは乳がんを早期発見するスマートブラ「Wonder Bra」を研究・開発しているそうです。

■ブラでどのようにして乳がんを発見するの?

どのようにして乳がんを発見するのでしょうか?

このチームが開発したスマートブラの特徴は、乳がんが発症初期に小さなしこりができたり発熱する点に着目し、胸の表面の凹凸や温度の変化を検知できるセンサーを内蔵しているところなのです。

乳がんの発症初期には小さなしこりができたり、発熱するという特徴があるそうで、センサーで胸の表面の凹凸や温度変化をチェックすることで早期発見できることが期待されます。




■気になるポイント(課題)

ただし、気になるポイント(課題)もあります。

課題は、もちろん精度の問題もありますが、長期間のデータ蓄積によって初めて異変を感知できる、という点。つまり毎日つけていないと意味がない、ということ。

●精度

アメリカ女性500人にテストを行い、正解率87%だったそうです。

●毎日つける必要がある

長期間のデータ蓄積によって初めて異変を感知できるということは、毎日つける必要があるということでありますが、毎日同じブラを付ける女性はほとんどいないため、実用化に課題があります。

ブラジャーを1日12時間以上着ける女性、乳がんのリスクが21倍に|米国立癌研究所で紹介した米国立癌研究所の研究によれば、1日12時間以上ブラジャーを着用する女性は全く着用しない女性の21倍、就寝時も着用する女性は同100倍も乳がんの罹患率が高まるそうですが、スマートブラをつける場合の影響はどうなのでしょうか?

また、その他にも課題が考えられます。

乳がん検診への関心高まる|乳がん検診が推奨されるのは40代以上、その理由とは?によれば、20から30代では「疑いあり」の判定によって無駄な検査を受けたり、診断による精神的なショックが大きいことなどから、乳がん検診の受診は推奨されていません。

【関連記事】

乳がんマンモグラフィー定期検診で議論沸騰=40代勧めず-米政府作業部会(2010年)によれば、アメリカ政府の予防医療作業部会は、誤判定や過剰診断によるリスクと受診による利益を比較した場合、40代はリスクがほかの年齢層より高いため、乳がんの予防に有効とされるマンモグラフィー検診の40代の定期検診は勧めないという勧告を発表しました。

米「40代の乳がん検診でのマンモ勧めず」で波紋(2010年)によれば、米国では、相対的に閉経後の高齢者が乳がんにかかる確率が高く、日本では40代後半から罹患(りかん)率が高くなるそうなので、日本では40代のマンモグラフィー検診による効果が高いそうです。

つまり、乳がんの早期発見には検査が重要なのですが、若い人が乳がん検診をする場合には、「疑いあり」の判定によって無駄な検査を受けたり、診断による精神的なショックが大きいという側面もあるのです。

■まとめ

Pink ribbon

by tanakawho(画像:Creative Commons)

様々な課題が考えられますが、2007年厚生労働省人口動態統計よれば、乳がんは、30歳から64歳の女性のがん死亡原因第1位となっていますので、乳がんを発見できるスマートブラのようなアイデアで良い方向に進むといいですね。

→ 乳がんの症状・原因・検査・予防法 について詳しくはこちら







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<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?




■<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?

Summer face

by Antara(画像:Creative Commons)

<部位別死亡率>肝臓がん減る傾向 子宮頸がんは微増

(2015/6/10、毎日新聞)

◇がん患者の部位別死亡率の推移

(2005〜15年の推計値、かっこ内は1995〜05年分)

肝臓がん 47.9%減(32%減)

胃がん  30.8%減(31.1%減)

大腸がん  9.1%減(10.2%減)

肺がん   7.5%減(9.4%減)

乳がん   0.1%減(13.7%増)

子宮頸がん  5.9%増(3.4%増)

厚生労働省のがん対策推進協議会がまとめた「がん対策推進基本計画」(2012〜16年度)の中間評価報告書にあるがん患者の部位別死亡率の推移によれば、肝臓がん胃がんで大幅に減少している一方、子宮頸がんによる死亡率は増える見通しなのだそうです。

日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?によれば、アメリカでは子宮頸がん検診の場合、83・5%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では21・3%にとどまっているそうで、特に、20歳代の女性で子宮頸がん検診を受診しているのは11%という極めて低い状況です。




■子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?

健康に対する意識が高まっているにもかかわらず、子宮頸がんや乳がんといった女性に多いガンによる死亡率が高まっているのには何らかの原因があるのではないでしょうか。

●子宮頸がん検診へのハードルが高い

●「関心はあるが検診までは」と思っている人が多い

糖尿病の発見につながる血糖値への意識が低い!?で紹介した糖尿病診断アクセス革命事務局が30~60代の主婦300人を対象に行った「主婦の健診受診状況調査」によれば、自分の健康で心配なことについての質問では、乳がんや子宮がんなどの「女性特有の病気」が71.3%と、高い関心を示しています。

しかし、乳がんに9割関心、しかし乳がん検診を受けた人は約4割によれば、乳がんに対しては9割近くの女性が関心は持っていますが、乳がん検診を受けた人は約4割にとどまっているそうです。

仕事や子育てのために時間に追われてしまい、乳がん検診を受けてみたいけれども、その時間がないという人も多いのかもしれません。

子宮頸がん対策のための検診の重要性を呼びかけることや場合によっては子宮頸がんワクチンによる予防が必要になるかもしれません。

※子宮頸がんワクチンによる副作用・健康被害が出たことから、国が子宮頸がんワクチン接種の勧奨を中止して6月14日で丸2年ですが、この問題が解決しなければ子宮頸がんワクチンによるがん予防を積極的に推奨していくということも難しいですね。

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女性は少量の飲酒でも乳がんリスクが高くなる!?|米ハーバード大

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■女性は少量の飲酒でも乳がんリスクが高くなる!?|米ハーバード大

Urban Outfitters

by José Antonio Morcillo Valenciano(画像:Creative Commons)

少量飲酒も女性にはリスク

(2015/10/6、47ニュース)

大量の飲酒が発がんに関係することは分かっているが、女性の場合は1日に缶ビール1本程度の飲酒でも、主に乳がんのリスクが少し上昇するとの研究を、米ハーバード大のチームがまとめた。

<乳がん>飲酒量多い女性は注意を 厚労省調査によれば、毎日ビール大瓶を1本以上飲むような飲酒量の多い女性は乳がんになりやすいとお伝えしましたが、今回ハーバード大が行なった研究では、1日に缶ビール1本程度の飲酒でも女性の場合は乳がんのリスクが少し高くなってしまうそうです。

お酒飲むほど乳がん高リスク|閉経後の女性が1週間に日本酒換算で7合以上飲むと、発症率は全く飲まない人の1.74倍(2009/10/6)で紹介した愛知県がんセンター研究所疫学・予防部の川瀬孝和主任研究員らの研究によれば、酒を多く飲む女性ほど乳がんになりやすい傾向にあることがわかったそうです。

また、閉経後の女性では、1週間に日本酒換算で7合以上飲んでいると、発症率は全く飲まない人の1・74倍だったそうです。

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