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肝臓がんリスク、メタボは2倍以上に高まる|厚労省研究班

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■肝臓がんリスク、メタボは2倍以上に高まる

Metabolic

by Ryuta Ishimoto(画像:Creative Commons)

肝がんリスク、肥満は2倍以上 厚労省研究班

(2009/3/10、毎日新聞)

厚生労働省研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)は10日、高血糖や肥満などメタボリック症候群の関連要因を抱えている人について、肝臓がんにかかるリスクが2倍以上に高まるとの大規模疫学調査の結果を発表した。

肝がんは大半が肝炎ウイルスに感染して発症するが、生活習慣に気をつければ発症を回避できる可能性があるという。

高血糖・肥満で肝がん発症リスクが2倍に 厚労省研究班

(2009/3/11、日本生活習慣病予防協会)

解析した結果、メタボ関連の要因が重なるグループでは、ないグループと比べ、肝がんの発症リスクが約2倍高くなることがあきらかになった。高血糖と過体重について詳しくみたところ、高血糖も過体重もない人に比べ、高血糖と過体重が重なると肝がん発生リスクが3.4倍に高くなっていた。

厚生労働省研究班によれば、高血糖や肥満などメタボリックシンドロームに関連した要因を抱えている人は、肝臓がんにかかるリスクが2倍以上に高まるそうです。

肝がんの最大のリスク要因は肝炎ウイルスにあります。

肝がんを予防するためには、まずは肝炎ウイルス検査を行うことが一番重要であり、感染していた場合には、医師と相談のうえ、しっかり治療することが大事です。

今回の研究結果によれば、肝炎ウイルスに感染していても、高血糖や肥満などを予防することにより、肝臓がんの発症リスクを下げることができる可能性があるようです。

つまり、メタボリックシンドローム対策のための生活習慣の改善が肝臓がんの予防にもなるということですね。

→ 肝臓がん|肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら

→ 肝臓がん予防によい食事・食べ物 について詳しくはこちら







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乳がんは女性ホルモンが原因?女性ホルモンのもとはコレステロール|#仰天ニュース

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2012年10月10日に検索されているキーワードを見ていると、「コレステロール」がよく検索されていました。

調べてみると、2012年10月10日放送の世界仰天ニュースで以下の内容が紹介されていたみたいです。




Leaning on an invisible boyfriend

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

  • 乳がんは、女性ホルモンがたくさん出ている人がなりやすい。
  • 女性ホルモンのもとはコレステロール
  • 肉・乳製品を食べると乳がんになりやすい

コレステロール値と乳がんに関係はあるのでしょうか?

コレステロール値が高いほうが乳がんが少ない?

(2015/8/5、メドレー)

総コレステロールが多いとき、またHDLコレステロールが多いときに、乳がんが少ない傾向が見られました。

<中略>

乳がんの発症には女性ホルモンの働きが関係していると考えられています。女性ホルモンはコレステロールから合成され、また女性ホルモンに血中のコレステロールの量を変える作用があるため、コレステロールの量と乳がんの発症にも何かの影響があることは想像できますが、どんな関係なのかは明らかではありません。

この記事によれば、総コレステロールが多いとき、またはHDLコレステロールが多いときに、乳がんが少ない傾向が見られたそうです。

しかし、次の記事によれば、コレステロール値が高い人は乳がんの進行や転移が早いそうです。

最新情報!コレステロール値が高い人は乳がんの進行や転移が早いー米研究

(2013/12/2、マイナビウーマン)

今回研究チームが発見したのは、「27HC」という物質。コレステロールを代謝する時に生産されるもので、女性ホルモン「エストロゲン」に非常によく似た働きを持っています。

エストロゲンは乳がんの進行を早めることが知られています。「27HC」はエストロゲン同様に、がんの成長、拡散を促してしまうというのです。

米デュークがん協会は、コレステロールを代謝する時に生産される「27HC」が乳がんの進行や転移を早めることがわかったそうです。

■コレステロールは悪者ではない!

こういう情報を見ると、「つまり、乳がんにならないようにするためには、肉や乳製品を食べなければいい」という結論になってしまいますよね。

でも忘れてはいけないのは、肉や乳製品にはたんぱく質が含まれていること、そしてコレステロールは決して悪者ではないということです。

コレステロール|ためしてガッテン 1月19日

●細胞膜の材料がコレステロール → コレステロールがないと生きていけない

●善玉コレステロール:

細胞から古いコレステロールを回収して肝臓へ捨てに行くもの。

回収トラック(アポA-1)と積み荷のコレステロールをあわせて“善玉コレステロール”と呼ぶ。

●悪玉コレステロール

肝臓から細胞へと新しいコレステロールを配達するもの。

この、配達トラックと積み荷のコレステロールをあわせて“悪玉コレステロール”と呼ぶ

コレステロールと聞くと、「悪い」というイメージを持っている人が多いと思いますが、コレステロールがなければ人間は生きてはいけません。

過剰にあることや少なすぎることが問題なだけです。

→ コレステロール について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロール について詳しくはこちら。

低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK) 4月28日

■たんぱく質が不足すると、どうなるのでしょうか?

赤血球の材料が少ない→「貧血」

血管を作る材料が少ない→「脳出血」

免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」

筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」

タンパク質の一種であるアルブミンが足りないと、血管や免疫細胞、筋肉などの組織がスムーズに作られなくなり、体にさまざまなトラブルが起こってしまうそうです。

今回の情報によれば、女性ホルモンのもとはコレステロールとありましたが、更年期症状対策/エストロゲン/ホルモン補充療法|ためしてガッテン 10月27日によれば、女性ホルモンのエストロゲンには、悪玉コレステロール(LDL)を減少してくれるそうです。

また、女性ホルモンのエストロゲンは、善玉のHDLコレステロールを増やして血管を守り、血流をよくする働きがあります。

そのため、女性は、エストロゲンが減少する更年期になると、コレステロールが増えてしまい、動脈硬化による病気(例:高脂血症・高コレステロール血症)が増えると言われています。

このように考えると、やはり過剰にあることや少なすぎることが問題だといえるのではないでしょうか。







【コレステロール関連記事】
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肝臓がんの増殖する仕組みの解明と抗がん剤の効果を高める新規化合物「K67」を同定|新潟大など

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■肝臓がんの増殖する仕組みの解明と抗がん剤の効果を高める新規化合物「K67」を同定

20160628niigata_univ

参考画像:肝臓がんを抑制する新規化合物を同定(PDF)|新潟大学

肝臓がんを抑制する新規化合物を同定

(2016/6/28、新潟大学)

肝細胞がん患者のがん細胞において、マロリー小体と呼ばれる構造体が大量に存在することが知られています。今回、この構造体の主成分である p62/SQSTM1 が、肝細胞がんの増殖や抗がん剤耐性に有利な状態へと誘導する仕組みがあること、さらに、その仕組みを打ち消す新規化合物が肝細胞がんの増殖を抑制し、抗がん剤に対する感受性を増加させることを見出しました。

肝細胞癌の患者のがん細胞には「マロリー小体」が大量に存在しており、この主成分である「p62/SQSTM1」が肝細胞がんの増殖や抗がん剤に対して抵抗性を引き起こすメカニズムがあることがわかったそうです。

今回の研究では、そのメカニズムを打ち消す新規化合物「K67」によって、肝細胞がんの増殖を抑制し、抗がん剤の有効性を増加させることができたそうです。




■さらに詳しく!

肝臓がんを抑制し抗がん剤の効果を高める新規化合物を同定 – 新潟大など

(2016/6/29、マイナビニュース)

原発性肝がんの約90%を占める肝細胞がんは、マロリー小体と呼ばれる構造体をその細胞内に蓄積することが知られているが、その機能はこれまで不明となっていた。

今回、同研究グループは、マロリー小体の主成分であるタンパク質p62/SQSTM1が、転写因子NRF2を分解へと導くタンパク質KEAP1と結合し、恒常的にNRF2を活性化する仕組みがあること、NRF2の活性化が肝細胞がんの増殖および抗がん剤耐性を引き起こすことを見出した。さらに、p62/SQSTM1によるNRF2活性化を防ぐ新規化合物K67を同定。K67が、肝細胞がん細胞の増殖を抑制するとともに、既存の抗がん剤の薬効を高めることを確認している。

新潟大学大学院 医歯学総合研究科 分子遺伝学 小松雅明教授、斎藤哲也特任助教、同研究科 消化器外科学 若井俊文教授、東京大学創薬機構 岡部隆義教授、慶應義塾大学先端生命科学研究所 曽我朋義教授らの研究グループによれば、肝細胞がん(肝臓がん)が増殖する仕組み(マロリー小体の主成分であるタンパク質p62/SQSTM1が、転写因子NRF2を分解へと導くタンパク質KEAP1と結合し、恒常的にNRF2を活性化する仕組みがあること、NRF2の活性化が肝細胞がんの増殖および抗がん剤耐性を引き起こす)を解明し、その仕組みを打ち消す新規化合物「K67」により肝細胞がんの悪性化を抑制することに成功したと発表しました。

→ 肝臓がん|肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら

→ 肝臓がん予防によい食事・食べ物 について詳しくはこちら







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スマートブラ「Wonder Bra」が乳がんを発見する方法とその課題とは?

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【目次】




■乳がんを発見できるスマートブラ「Wonder Bra」

ワークアウトだけじゃない!乳がんを発見できるスマートブラ「Wonder Bra」

(2016/4/15、DiFa)

コロンビア国立大学のマリア・J・ゴンザレスとマリア・カミラ・コルテシアラの研究グループは乳がんを早期発見するスマートブラ「Wonder Bra」を研究・開発しています。

以前「OMBRA」|「バイオセンシングブラジャー」というよりも「究極に優れたスポーツブラ」を開発したかったという記事をお伝えしましたが、コロンビア国立大学のマリア・J・ゴンザレスとマリア・カミラ・コルテシアラの研究グループは乳がんを早期発見するスマートブラ「Wonder Bra」を研究・開発しているそうです。

■ブラでどのようにして乳がんを発見するの?

どのようにして乳がんを発見するのでしょうか?

このチームが開発したスマートブラの特徴は、乳がんが発症初期に小さなしこりができたり発熱する点に着目し、胸の表面の凹凸や温度の変化を検知できるセンサーを内蔵しているところなのです。

乳がんの発症初期には小さなしこりができたり、発熱するという特徴があるそうで、センサーで胸の表面の凹凸や温度変化をチェックすることで早期発見できることが期待されます。




■気になるポイント(課題)

ただし、気になるポイント(課題)もあります。

課題は、もちろん精度の問題もありますが、長期間のデータ蓄積によって初めて異変を感知できる、という点。つまり毎日つけていないと意味がない、ということ。

●精度

アメリカ女性500人にテストを行い、正解率87%だったそうです。

●毎日つける必要がある

長期間のデータ蓄積によって初めて異変を感知できるということは、毎日つける必要があるということでありますが、毎日同じブラを付ける女性はほとんどいないため、実用化に課題があります。

ブラジャーを1日12時間以上着ける女性、乳がんのリスクが21倍に|米国立癌研究所で紹介した米国立癌研究所の研究によれば、1日12時間以上ブラジャーを着用する女性は全く着用しない女性の21倍、就寝時も着用する女性は同100倍も乳がんの罹患率が高まるそうですが、スマートブラをつける場合の影響はどうなのでしょうか?

また、その他にも課題が考えられます。

乳がん検診への関心高まる|乳がん検診が推奨されるのは40代以上、その理由とは?によれば、20から30代では「疑いあり」の判定によって無駄な検査を受けたり、診断による精神的なショックが大きいことなどから、乳がん検診の受診は推奨されていません。

【関連記事】

乳がんマンモグラフィー定期検診で議論沸騰=40代勧めず-米政府作業部会(2010年)によれば、アメリカ政府の予防医療作業部会は、誤判定や過剰診断によるリスクと受診による利益を比較した場合、40代はリスクがほかの年齢層より高いため、乳がんの予防に有効とされるマンモグラフィー検診の40代の定期検診は勧めないという勧告を発表しました。

米「40代の乳がん検診でのマンモ勧めず」で波紋(2010年)によれば、米国では、相対的に閉経後の高齢者が乳がんにかかる確率が高く、日本では40代後半から罹患(りかん)率が高くなるそうなので、日本では40代のマンモグラフィー検診による効果が高いそうです。

つまり、乳がんの早期発見には検査が重要なのですが、若い人が乳がん検診をする場合には、「疑いあり」の判定によって無駄な検査を受けたり、診断による精神的なショックが大きいという側面もあるのです。

■まとめ

Pink ribbon

by tanakawho(画像:Creative Commons)

様々な課題が考えられますが、2007年厚生労働省人口動態統計よれば、乳がんは、30歳から64歳の女性のがん死亡原因第1位となっていますので、乳がんを発見できるスマートブラのようなアイデアで良い方向に進むといいですね。

→ 乳がんの症状・原因・検査・予防法 について詳しくはこちら







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<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?




■<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?

Summer face

by Antara(画像:Creative Commons)

<部位別死亡率>肝臓がん減る傾向 子宮頸がんは微増

(2015/6/10、毎日新聞)

◇がん患者の部位別死亡率の推移

(2005〜15年の推計値、かっこ内は1995〜05年分)

肝臓がん 47.9%減(32%減)

胃がん  30.8%減(31.1%減)

大腸がん  9.1%減(10.2%減)

肺がん   7.5%減(9.4%減)

乳がん   0.1%減(13.7%増)

子宮頸がん  5.9%増(3.4%増)

厚生労働省のがん対策推進協議会がまとめた「がん対策推進基本計画」(2012〜16年度)の中間評価報告書にあるがん患者の部位別死亡率の推移によれば、肝臓がん胃がんで大幅に減少している一方、子宮頸がんによる死亡率は増える見通しなのだそうです。

日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?によれば、アメリカでは子宮頸がん検診の場合、83・5%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では21・3%にとどまっているそうで、特に、20歳代の女性で子宮頸がん検診を受診しているのは11%という極めて低い状況です。




■子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?

健康に対する意識が高まっているにもかかわらず、子宮頸がんや乳がんといった女性に多いガンによる死亡率が高まっているのには何らかの原因があるのではないでしょうか。

●子宮頸がん検診へのハードルが高い

●「関心はあるが検診までは」と思っている人が多い

糖尿病の発見につながる血糖値への意識が低い!?で紹介した糖尿病診断アクセス革命事務局が30~60代の主婦300人を対象に行った「主婦の健診受診状況調査」によれば、自分の健康で心配なことについての質問では、乳がんや子宮がんなどの「女性特有の病気」が71.3%と、高い関心を示しています。

しかし、乳がんに9割関心、しかし乳がん検診を受けた人は約4割によれば、乳がんに対しては9割近くの女性が関心は持っていますが、乳がん検診を受けた人は約4割にとどまっているそうです。

仕事や子育てのために時間に追われてしまい、乳がん検診を受けてみたいけれども、その時間がないという人も多いのかもしれません。

子宮頸がん対策のための検診の重要性を呼びかけることや場合によっては子宮頸がんワクチンによる予防が必要になるかもしれません。

※子宮頸がんワクチンによる副作用・健康被害が出たことから、国が子宮頸がんワクチン接種の勧奨を中止して6月14日で丸2年ですが、この問題が解決しなければ子宮頸がんワクチンによるがん予防を積極的に推奨していくということも難しいですね。

→ がん最新ニュースまとめ について詳しくはこちら







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