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糖尿病の指標HbA1cが国際標準値「NGSP」に変更

Shibuya Scramble Crossing

by Yoshikazu TAKADA(画像:Creative Commons)

健康・美容チェック > 糖尿病 > 糖尿病の診断基準 > <糖尿病>「ヘモグロビンA1c」の検査値を6.5%以上に変更




糖尿病の指標、「NGSP」に変更

(2012/4/18、msn産経)

過去1~2カ月の血糖値の平均を示す「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」。糖尿病の診断や血糖コントロール状態の把握に使われる指標だが、今月から国際標準の「NGSP」という数値に変わった。これまでは日本独自の「JDS」という数値だったが、これに0・4ポイント上乗せしたものがNGSPの数値になる。

<中略>

糖尿病の診断基準はJDSでは「6・1%以上」だったが、NGSPでは「6・5%以上」に変わる。

糖尿病の診断基準は2012年4月から日本独自の値(JDS値)から国際標準値(NGSP値)に変更しています。

(JDS) HbA1c 6.1%以上 → (NGSP) HbA1c 6.5%以上

ただ、今回の変更には注意が必要で、特定健診・特定保健指導(メタボ健診)では、来年3月までJDSが使用されるので、検診の際には、自分のHbA1cがJDSかNGSPか確認する必要があり、混乱することが予想されます。

なぜ今回このような変更をするに至ったのでしょうか。

HbA1c国際標準化 「国際治験のリーダーシップとれる状態に」 日本糖尿病学会の門脇理事長

(2012/4/9、ミクスonline)

これはHbA1cの国際標準化と呼ばれているが、門脇氏は「研究データのみならず、薬剤の臨床開発も国際共同治験が可能となりつつあるが、このような状況(JDS値のまま)では、日本抜きで進行する」おそれを指摘し、さらにデータの信頼性にも関わる問題だとして、早急に国際標準化する必要性があったことを強調した。

日本独自の値のままでは、日本抜きで薬剤の臨床開発などが進行する恐れがあり、また、過去のJDS値とNGSP値が同等と考えられてデータ処理されるような誤りがあり、国際共同治験を進めるうえでマイナスとなるリスクがあったため、国際標準化する必要があったそうです。

日本糖尿病学会の門脇孝さんによれば、「今回の改定で糖尿病分野で日本が国際共同治験のリーダーシップをとることができるような状態になった」ということです。

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<発毛>幹細胞移植で何度でも生える…マウスで実験成功




<発毛>幹細胞移植で何度でも生える…マウスで実験成功

(2012/4/18、毎日新聞)

毛を生みだす器官の幹細胞を培養して皮膚に移植し、同じ太さや硬さの毛を何度も生え変わらせることに、東京理科大などのチームがマウスの実験で成功した。18日の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に発表した。

東京理科大などのチームによれば、毛を生みだす器官の幹細胞を培養して皮膚に移植し、同じ太さや硬さの毛を何度も生え変わらせることに成功したそうです。

以前取り上げた記事によれば、体質的な薄毛は、毛髪の元になる細胞が足りなくなったことが原因ではなく、その細胞が次の段階に進めないことが原因でしたので、この細胞変化を促す薬が開発できれば、薄毛の新たな治療法になる可能性があるということでした。

薄毛の治療法にもいろんなアプローチの仕方が考えられるものですね。

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薄毛の仕組み解明-米ペンシルベニア大学

体質的な薄毛は、毛髪の元になる細胞が足りなくなったことが原因ではなく、その細胞が次の段階に進めないことが原因なのだそうです。

急増する女性の薄毛(髪が細くなる)の悩み

■薄毛・抜け毛の原因

  • 加齢
  • ストレスによるホルモンバランスの崩れ
  • ミネラルが不足するなど偏った食生活を続けていること
  • ヘアケア剤によって頭皮に負担がかかる

薄毛を防ぐ方法・正しい髪の洗い方(永本玲英子)|どや顔サミット 9月30日

しっかり休むことやミネラル豊富な食事をとること、正しいシャンプーをすることなど内側・外側からのケアが大事なようです。

唾液成分「シアル酸」に育毛効果

唾液に含まれる成分である「シアル酸」に育毛効果があることが分かったそうです。 また、美肌効果もあることから、育毛剤や美容液などの開発が期待できそうです。







緑内障 早期発見に光明 京都府立医科大が遺伝子変異を特定

eye

by John Patrick Robichaud(画像:Creative Commons)

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緑内障 早期発見に光明 京都府立医科大が遺伝子変異を特定

(2012/3/17、産経新聞)

視野が狭くなり続ける緑内障のうち、日本人に多いタイプの発症のリスクを高める遺伝子変異を、京都府立医科大の田代啓教授(ゲノム医科学)らの研究チームが特定し、研究成果が米オンライン科学誌「プロスワン」に掲載された。

京都府立医科大の田代啓教授(ゲノム医科学)らの研究チームが、日本人に多いタイプの緑内障の発症リスクを高める遺伝子変異を特定したそうです。

記事によれば、これらの変異は血液検査などから簡単に調べられるそうで、緑内障の発症リスクを診断して治療が有効な早期発見に役立つ可能性があるそうです。

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がんペプチドワクチン療法、すい臓がんへの有効性確認できず。次の治験に期待




ペプチドワクチン療法 膵がん新薬開発 次期治験に期待

(2012/3/4、産経新聞)

がんの新しい治療方法として期待が高まる「がんペプチドワクチン」について、膵(すい)がんに対する最終段階(第2・3相)の臨床試験(治験)が行われ、有効性が確認できなかったとの結果が出た。

治験を主導した創薬ベンチャー、オンコセラピー・サイエンス(川崎市、角田卓也社長)が先月28日、発表した。世界初の可能性を持つ医薬品の誕生が期待されたが、治療効果を科学的データで裏付ける難しさが浮き彫りになった。

同社は今後、新しいワクチンの開発にシフトし、近く膵がんに対する別の治験(第3相)を開始する。

外科、抗がん剤、放射線といった治療法に次ぐ“第4のがん治療法”として期待されている「がんペプチドワクチン療法」についてすい臓がんに対する治験が行われましたが、有効性が確認できなかったそうです。

引き続き、開発を続けていくということですので、期待したいですね。







女性は体内に卵子を作る細胞を持っているかもしれない|研究

Girls

by Vladimir Pustovit(画像:Creative Commons)




女性の体の中に卵子を作るモトがある! 卵子は減る一方じゃないんだ

(2012/2/29、GIZMODE)

一生分の卵子を体にもって生まれてくる。後は、閉経するまで卵子は減っていくばかり。

この定説が覆されるかもしれません。科学者のジョナサン・
ティリー(Jonathan Tilly)氏が、女性は体内に卵子を生産することができる細胞を持っているかもしれない、という研究を発表しました。

マサチューセッツ総合病院のティリー氏のチームが、卵巣組織で卵子のモトとなる「生殖幹細胞」と思われる細胞を発見。

発見後、いくつかの生殖幹細胞を取り出して実験皿に移し、緑オプシン遺伝子を与え細胞化してその成長を記録。

この細胞を実験マウスに移植したところ、その2週間後に、卵細胞が見られました

つまり、女性の体内にあった生殖幹細胞から卵子を作ることができるという結果になったわけです。

科学者のジョナサン・ティリーの研究によれば、卵子のもととなる生殖幹細胞により卵子を作ることができるかもしれないそうです。

しかし、今回の研究は、卵子作成に成功した他チームがでなかったことから、科学者でも懐疑的である人もいるそうで、生殖幹細胞で作られる卵子が受精可能なものかどうかも現段階ではわかっていないそうです。

ただ、この説が証明されれば、これまでの常識が覆されることになり、受精可能な卵子であれば、妊娠の可能性・不妊治療にも大きく影響しそうです。

【関連記事】

卵子老化の衝撃。35歳を超えると妊娠が難しくなる。|NHKクローズアップ現代

「卵子」の元になる細胞は、産まれたときから体の中にあるそうです。
毎日作られる「精子」とちがい、新しく作られることはないそうです。
年齢を重ねるほどに、「卵子」も歳をとり(老化し)、
減り続けるということです。