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【たけしの家庭の医学】加齢性難聴は動脈硬化が原因で引き起こされる!【論文・エビデンス】




■加齢性難聴は動脈硬化が原因で引き起こされる|#みんなの家庭の医学

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by Ben Smith(画像:Creative Commons)

2010年8月17日放送のたけしの家庭の医学では、生活習慣と加齢性難聴について取り上げました。

■加齢性難聴と生活習慣

高齢化が進むと、高音から次第に聴力が低下し、加齢性難聴になります。

しかし、40代、50代の人にも加齢性難聴の症状が出ることがあるそうです。

その原因となるのが、食べ過ぎ・飲み過ぎといった生活習慣の乱れ。

生活習慣の乱れから動脈硬化になると、血管が硬くなり、血液の流れが悪くなります。

動脈硬化こそが加齢性難聴を進行させる大きな原因の一つなのだそうです。

最近様々な研究によって、動脈硬化と難聴との関連性が明らかになってきているそうです。

【論文・エビデンス】

動脈硬化によって血流が悪化→末端にある耳の毛細血管

音を感知する有毛細胞のある蝸牛には、たくさんの毛細血管があります。

有毛細胞はこの毛細血管から酸素や栄養素を摂取しています。

しかし、動脈硬化になると、有毛細胞は酸素不足に陥り、機能が低下し、難聴を引き起こすそうです。

高い音を感知する有毛細胞は、大量のエネルギーを必要とするため、少しでも血流が滞ると、すぐに機能が低下してしまうそうです。

加齢性難聴を進行させる危険因子として、

  • 糖尿病
  • 虚血性心疾患
  • 腎疾患など

が疫学調査などからわかっているそうです。

【参考リンク】

また、一度壊れた有毛細胞は、元に戻ることはないそうです。

つまり、衰えた聴力が回復することはないということです。

加齢性難聴の進行を遅らせるためには、食生活など生活習慣に気をつけることが大事だということです。







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意外に多い高齢者のうつ病|なぜ高齢者のうつ病が多いのか?

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■意外に多い高齢者のうつ病|なぜ高齢者のうつ病が多いのか?

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by Danilo Vidovic(画像:Creative Commons)

意外に多い高齢者の鬱病 重症化で衰弱死も

(2009/2/9、産経新聞)

働き盛りに多いと思われがちな鬱病(うつびょう)。

実は60、70代の患者数は30~50代と同水準で、女性に限ればむしろ多い。

社会の変化を悲観的に受け止めがちな民族性に加え、高齢者の独居率の高さが影響。

認知症との判別が難しいこともあり、重症化する人が少なくない。

適切な治療はもちろん、予防には社会とのつながりが大切という。

うつ病が増加していることがニュースで取り上げられていますが、記事によると、高齢者のうつ病も多いそうです。

うつ病と認知症では判断がつかない場合もあるようです。

では、なぜ、高齢者のうつ病が多いのでしょうか。

鬱病は高齢者にも意外と多い。

「日本人は物事を悲観的にとらえる傾向が強いうえ、加齢による心身の衰え、がんなど重い病気、脳血管障害の後遺症、経済力低下といった要素が絡む。

仕事や子供の世話、地域活動など社会的役割の喪失感、配偶者と死別して独り暮らしの孤独感も大きい」と中村さんは指摘する。

記事によると、

  • 日本人の傾向として、物事を悲観的にとらえる傾向が強いこと
  • 加齢による心身の衰え
  • 重い病気
  • 脳血管障害の後遺症
  • 経済力低下
  • 社会的役割の喪失感
  • 一人暮らしの孤独感

などが高齢者のうつ病が多い理由にあるようだ。

高齢者のうつ病を予防するにはどうしたらよいのでしょうか。

そこで、高齢者自身が心がける予防法は「社会的役割を持ち続ける」ことだ。

人のために役立っているという生きがいを持つことが重要なようです。

働く理由
働く理由

参考画像:働く理由|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

厚生労働省政策統括官付政策評価官室委託「高齢社会に関する意識調査」(2016年)によれば、働く理由についてたずねたところ、「経済上の理由(68.1%)」が最も多かったものの、次いで「生きがい、社会参加のため(38.7%)」があり、働くことを通じて、生きがいをもったり、社会とつながりたいという意識を持っている人も多いようです。

P.S.

ちなみに、日本語の「生きがい(Ikigai)」に当たる言葉は英語にはないそうです。







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運動をする人は低ナトリウム血症(EAH)に注意!給水は「drink to thirst(喉が渇いたら水分補給)」戦略を推奨




■運動をする人は低ナトリウム血症(EAH)に注意!給水は「drink to thirst(喉が渇いたら水分補給)」戦略を推奨

Ringtown Easter Monday 2014 - Half Marathon and 10KM Road Races

by Peter Mooney (画像:Creative Commons)

スイカ食べながら走る催しで熱中症か 7人搬送1人重体

(2016/6/26、NHK)

消防によりますと、参加した男性4人、女性3人の合わせて7人が、熱中症とみられる症状を訴えて病院に運ばれ、このうち男性1人が意識不明の重体となっています。また、主催した実行委員会によりますと、体調不良のため救護所を訪れた人が40人余りいて、大半が熱中症とみられる症状を訴えたということです。
レースは午前9時前から正午前にかけて行われ、実行委員会によりますと、会場付近での気温は午前9時で25度7分、正午で29度1分で、湿度は50%前後だったということです。

<中略>

熱中症に詳しい国立環境研究所の小野雅司客員研究員は「今は季節の変わり目で、体が暑さに慣れていないと体に負担がかかりやすくなる。30度を超えていなくても熱中症になりやすい」と指摘しています。

気温が高く、湿度が高いと、かいた汗が蒸発しにくくなり、体温が十分に下がらないため、熱中症が起こります。

しかし、気温が高くなくても、何らかの原因で体温調節機能が働かなくなることにより、熱中症になることがあります。

→ 熱中症の症状・原因・対策 について詳しくはこちら

ただ、一つ気になるのは、「レース中の給水の代わりにスイカを食べる」ということ。

もしかすると、低ナトリウム血症ということはないのでしょうか?




■低ナトリウム血症とは?

正しい給水方法は?低ナトリウム血症にご用心|ダイヤモンド社

低ナトリウム血症は、血液中のナトリウム濃度が極端に低くなった状態を指す。兆候は意識が遠のくような感じや、手足のむくみ、吐き気や頭痛など。放置すると錯乱など脳機能障害の症状が現れ、昏睡状態から時には死に至る。

 運動誘発性の低ナトリウム血症(EAH)は、アスリートが水やスポーツドリンクなどを必要以上にがぶ飲みしたときに発生しやすい。エクササイズ時間が4時間を超える運動や、軍事教練なみのジムワークのEAHリスクは高く、当然、耐久レース関係は最も症例報告が多い。

低ナトリウム血症の症状は、意識が遠のく、吐き気、頭痛などが現れるそうで、熱中症の症状に似たところもあります。

また、運動慣れしていない人の汗はナトリウム濃度が濃い、つまり体内からナトリウムが失われてしまうために、EAHリスクが高くなってしまうという。

低ナトリウム血症は水分補給を必要以上に行なった時に起こりやすいそうで、また、運動をあまりしていない人の汗はナトリウム濃度が濃い、EAHリスクが高くなってしまうそうです。

■「drink to thirst(喉が渇いたら水分補給)」戦略

脱水症状を防ぐためにも水分補給は重要ですが、必要以上に水分補給を行なってしまうと低ナトリウム血症(EAH)になるリスクが高まってしまうとなれば、私たちが運動をする際には、どのようなタイミングで水分補給をしたらよいのでしょうか?

マラソン中に死亡も、低Na血症の防ぎ方…スポーツ飲料でも注意

(2015/7/14、あなたの健康百科)

一方で、脱水を防ぐために適度な水分補給は必要だ。声明では、マラソン選手では喉の渇き具合と血液中のナトリウム濃度に関連があり、喉の渇きに応じて水分摂取すると血液の浸透圧が維持されたという研究結果もあることを紹介。その上で、喉の渇きに応じて水分補給する「drink to thirst(喉が渇いたら水分補給)」戦略を推奨した。

マラソン選手では喉の渇き具合と血液中のナトリウム濃度に関連があり、喉の渇きに応じて水分摂取すると血液の浸透圧が維持されたという研究結果があることから、「Drink to Thirst=喉が渇いたら水分補給をする」が推奨されているそうです。

今回は、レース中の給水の代わりにスイカを食べながら、3~10キロを走るロードレースイベントであり、もしかすると、それほど喉が渇いていないのに、過剰に水分補給を行なってしまったのかもしれません。

また、どのような形でスイカを提供したのかわかりませんが(スイカに塩をふっているのかどうかなど)、スイカは余分なナトリウムの排出を促すカリウムが多く含まれている食べ物であり、運動慣れしていない人はナトリウム濃度の高い汗をかいてしまうと、それだけ低ナトリウム血症(EAH)になるリスクが高まるとは考えられないでしょうか。







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アセロラのビタミンCでアンチエイジング・老化防止|シミやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働き

近年、アンチエイジングが注目を集めています。

今回紹介する記事では、ビタミンCとアンチエイジング(老化防止)の関係について取り上げています。




■ビタミンCでアンチエイジング・老化防止|シミやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働き

ACEROLA

by Marina Aguiar(画像:Creative Commons)

ヘルシーリポート:ビタミンC 適量摂取で老化を防止

(2008/12/20、毎日新聞)

■食物で1日100ミリグラム

もともと人はビタミンCを合成できないため、食べ物から摂取する必要がある。

この実験結果を人にあてはめてみると、人は1日あたり100ミリグラム程度のビタミンCを摂取する必要がある。

野菜や果物を毎日食べている人はビタミンC不足になることはないが、即席食品に頼るような偏った食生活の人や高齢者はビタミンC不足になりやすい。
血液中のビタミンCの濃度は加齢とともに減ることが分かっている。

入院中の患者や糖尿病の患者などでも、ビタミンCの不足が生じやすい。
といっても、ビタミンCをたくさん取ればよいというものではない。

多少多く取っても尿として排せつされるだけだ。

過剰に取ると便が軟らかくなったり、老化を促す活性酸素が増える危険性もある。

石神さんは「何事も適量の摂取が健康のもとだ」と話す。

記事で紹介されている研究によるとビタミンCが不足したマウスは4倍もの速さで老化が進むことが分かっているそうで、ビタミンCが老化防止に役立つことが考えられるそうです。

ビタミンCは人間の体内では合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

記事によると、老化防止のためには、1日に100mgのビタミンCを摂取する必要があるようです。

しかし、たくさん摂ればよいというわけではなく、適量に摂取することが大事なようです。

■メラニンを抑制

一方、抗酸化作用のあるビタミンCは肌の老化防止にも役立つ。

肌にしみ、そばかすができるのは肌の細胞の老化現象だ。

光などの刺激で肌に黒っぽいメラニンが生成されると、しみやそばかすになる。

ビタミンCなどの抗酸化物質は、このメラニンの生成を抑制する働きがある。
亀山孝一郎・青山ヒフ科クリニック院長(東京都)は「ビタミンCは皮膚の弾力性を保つコラーゲンの生成をも促す。

しみ、そばかす、にきび、乾燥肌にもプラスだ。

ストレスの防止にもよい」とビタミンCの有用性を話す。

ビタミンCにはしみやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあるそうです。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進してくれるそうです。

シミ・そばかす・ニキビ・乾燥肌など肌のトラブルや肌の老化防止にビタミンCは役立ちそうです。

■アセロラで効率的

ビタミンCの摂取の基本は普段から果物や野菜を食べることだが、どうせ取るなら効率的に取りたい。

そこで注目したいのが美肌フルーツといわれる果物のアセロラだ。
健康栄養問題に詳しい村田晃・元佐賀短期大学食物栄養学科長によると、アセロラはレモンの果汁やイチゴに比べ、同じ量で30倍近いビタミンCを含む。

同時に抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富にある。

アセロラに含まれるビタミンCは、合成ビタミンCに比べて、脳や皮膚など体内に吸収される率も高いといわれる。
村田さんは「ビタミンCは空腹時よりも、食後に取った方が吸収量が高い。

母乳を与えている母親は母乳から失われるビタミンCを補うためにも1日あたり40~50ミリグラム多めに取るとよい」と話している。

ビタミンCを効率的に摂取する果物として紹介されているのが、アセロラなのだそうです。

普段の食事でビタミンCを摂取しながら、どうしても足りない時にアセロラを食べるようにするとよいかもしれません。

→ シミの原因・予防・シミを消す方法 について詳しくはこちら







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食道がん、野菜と果物で危険半減|アブラナ科のイソチオシアネートで食道がんのリスクが低下|厚労省研究班

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■野菜と果物で食道がんのリスクが低下

<食道がん>野菜と果物で危険半減 厚労省研究班

(2008/8/14、毎日新聞)

野菜と果物を多く食べる男性は、あまり食べない男性に比べ、食道がんになる危険性がほぼ半減することが、厚生労働省研究班(担当研究者、山地太樹・国立がんセンター予防研究部研究員)の調査で分かった。

厚生労働省研究班によれば、野菜と果物を多く食べる男性は、あまり食べない男性に比べ、食道がんになる危険性がほぼ半減するということが分かったそうです。

野菜・果物摂取と扁平上皮細胞由来食道がんとの関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

野菜・果物の高摂取グループでは、低摂取グループに比べ食道がんのリスクがほぼ半減していました。野菜・果物の合計摂取量が1日当たり100グラム増加すると、食道がんのリスクが約10%低下していました。

この研究でのポイントは、くだものを多く摂取するグループや野菜を多く摂取するグループよりも、野菜・果物の両方の摂取量が多いと、食道がんのリスクが低下しており、野菜・果物の合計摂取量が1日当たり100グラム増加すると、食道がんのリスクが約10%低下しているということです。

■アブラナ科のイソチオシアネートで食道がんのリスクが低下

野菜・果物摂取と扁平上皮細胞由来食道がんとの関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

野菜・果物の種類別には、キャベツ・大根・小松菜などが含まれる十字花科の野菜でのみ統計学的に有意な関連がみられました。十字花科の野菜は、実験研究などで発がんを抑制するとされるイソチオシアネートを多く含んでいるという特徴があります。

また、野菜・果物の種類別では、キャベツや大根などのアブラナ科の野菜の摂取がよいそうで、アブラナ科の野菜は、がんを抑制するとされる成分『イソチオシアネート』を多く含むため、効果があるのではないかと考えられるそうです。

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■抗酸化作用を持つイソチオシアネートでがん予防

アブラナ科の野菜「クレソン(米Watercress、仏cresson)」には抗酸化作用を持つ「イソチオシアネート(Isothiocyanate)」という栄養素が含まれているそうです。

イソチオシアネートが体内に入ると、抗酸化物質が大量に作られ始め、抗酸化物質が、全身の細胞内にある有害な活性酸素を無毒化してくれることにより、がんの発生を抑制してくれると考えられるそうです。

国際がん研究機関(IARC)によれば、ブロッコリー・キャベツ・クレソンなどアブラナ科の野菜ががんリスクを減少させると発表されているそうです。

アブラナ科の野菜には「イソチオシアネート」が含まれているのですが、その中でもクレソンに豊富に含まれているそうです。

がん予防に効果的な一日の摂取量についてはまだわかっていないそうですが、定期的に摂取することでがん予防に効果的だと考えられるそうです。

→ 抗酸化食品|抗酸化作用とは・抗酸化物質 について詳しくはこちら

■まとめ

野菜や果物を積極的にとって病気を予防しましょう。

*なお、アブラナ科の野菜には青汁で有名なケールも含まれます。







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