「肝臓の病気」カテゴリーアーカイブ

少子高齢化は「献血」にも影響を与えている

Donating Blood

by Denise Krebs(画像:Creative Commons)




献血が無くなる日

(2011/12/17、BLOGOS)

日本も高齢化に伴い献血量が減少しており、需給が逼迫している。

技術進歩で非開腹手術が普及し、また輸血必要量の予測が適正化されたため、血液自体の需要は低下しているが、供給量の低下を十分に補えるかは厳しい状況のようだ(減る献血、ピークの半分-四国新聞社)。

足が早いため在庫調整も難しい(日本赤十字社 九州ブロック赤十字血液センター – 献血者減少時期)。

少子高齢化の影響は、献血量にも影響があるそうです。

日本赤十字社のHPによれば、このまま少子高齢化が進むと、重大な支障を来すおそれがあるそうです。

血液事業の現況 - 日本赤十字社 九州ブロック赤十字血液センター

東京都の年代別輸血状況調査によると、輸血用血液製剤の約85%は50歳以上の方々に使われています。

一方、献血にご協力いただいた方々の年齢層を見ると約78%が50歳未満(その内の約27%が16-29歳)と、健康な若い世代が高齢者医療の多くを支えている現状があります。

今後、少子高齢化が進むにつれて、現在の献血者比率がこのまま推移していくと、救命医療に重大な支障を来す恐れがあります。

今回元記事で紹介されている「減る献血、ピークの半分-四国新聞社」という記事は、2007年11月25日四国新聞掲載のものですが、少子高齢化が今もなお進んでいるので、状況は変わっていないのではないでしょうか。

このままの状況であれば、本当に人工血液が普及するということになるのかもしれません。

2008年8月にAdvanced Cell TechnologyがES細胞から大量の赤血球を生成するのに成功していた(AFP)が、その後も順調に研究開発が進んでいるようだ。

2011年12月にも、中村壮iPS細胞研究所特定研究員(臨床応用研究部門)・江藤浩之同教授(同研究部門)・東京大学幹細胞治療研究センターの共同研究で、ヒトiPS細胞から大量に血小板を作製する方法が開発されたと公表された(京都大学)。

臨床実験も行われており、ピエール・マリー・キュリー大学のLuc Douay氏は、造血幹細胞を被験者から取り出し、赤血球を培養して、被験者の体内に戻す実験を行っている。5日経過では94~100%、26日経過で41~63%の培養赤血球が体内に残っており、これは体内で生成された赤血球と変わらないそうだ(POPSCI)。

この他にもDAPRAは人工血液製造機の開発を行っており、既にFDAにへその緒から血液を製造するArteriocyte社製の機械の認可を求めているようだ(POPSCI)。血液の品質保持期限は短く、戦場で大量に負傷兵に供給するには、献血では間に合わないそうだ。







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P.S.

平成21年3月15日より「糖尿病関連検査」を開始します 糖尿病関連検査としてグリコアルブミン検査を導入

日本赤十字社では、平成21年年3月15日より献血者全員に糖尿病関連検査を開始しているそうです。

また、献血時に申し込めば、肝炎ウイルス感染の有無を検査することができるそうです。

その他にも肝障害、飲酒の肝臓への影響、栄養状態、コレステロール糖尿病について検査することができるそうです。

肝炎ウイルス検査を一度もしたことがないという方は、肝硬変肝臓がんなどの肝臓の病気の予防のためにも、一度献血を受けてみてもいいかもしれませんね。

森田芳光監督が肝不全で死去-「失楽園」、「家族ゲーム」

「家族ゲーム」「失楽園」、森田芳光監督が死去

(2011/12/21、読売新聞)

「家族ゲーム」「失楽園」など数々の話題作を手掛けた映画監督の森田芳光さんが、20日午後10時15分、急性肝不全で死去した。61歳だった。

森田芳光監督が急性肝不全でなくなったそうです。

【参考ページ】

肝不全 - メルクマニュアル医学百科 家庭版

肝不全はウイルス性肝炎、肝硬変、アルコールやアセトアミノフェンといった薬物による肝障害など、さまざまな肝臓の病気の結果として生じます。

肝不全の発症は、すでに肝臓のかなりの部分が損傷を受けていることを意味します。

肝不全は数日から数週間のうちに急速に進行する場合(急性肝炎)もあれば、数カ月から数年かかって徐々に進行する場合(慢性肝炎)もあります。

【肝臓 関連キーワード】

肝臓がん、血液検査で早期診断…発見率3倍に|千葉大

blood tubes

by keepingtime_ca(画像:Creative Commons)

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■肝臓がん、血液検査で早期診断…発見率3倍に|千葉大

肝臓がん、血液検査で早期診断…発見率3倍に

(2011/12/7、読売新聞)

肝臓がんを血液検査で早期診断できる技術を、千葉大学の野村文夫教授(臨床検査医学)らが開発した。

肝臓にがん細胞ができると体内で作られる免疫物質(抗体)を検出する方法で、血液検査による発見率は従来の20%から60%に向上する。

すでに国際特許を取得しており、5年以内の実用化を見込んでいる。

千葉大学の野村文夫教授が肝臓がんを血液検査で早期発見できる技術を開発したそうです。

血液検査による発見率は従来の20%から60%に向上するそうです。

野村教授らは、がん細胞に多い「Ku86」というたんぱく質に着目。

これを攻撃するために作られる抗体を診断の目印(腫瘍マーカー)として血液を分析したところ、早期がんの60%以上が陽性を示した。がんでないのに反応してしまう偽陽性は10%以下だった。

肝臓がんのマーカーはこれまでもあったが、腫瘍の大きさが2センチ以下という早期の場合、陽性率が20%程度と低かった。

早期発見は、超音波検査やコンピューター断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像(MRI)など、熟練を要する高価な診断法に頼っている。

肝臓がんの早期発見には、超音波検査やCT、MRIなどの高価な診断法に頼らざるを得ませんでしたが、今回の研究が進めば、より容易に検査ができるようになることが期待されます。

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ダイエットにいそしむ中国人、実はあまり太っていない|独メディア

People's Square Station (Tilt Shift)

by kanegen(画像:Creative Commons)




ダイエットにいそしむ中国人、実はあまり太っていない―独メディア

(2010/7/28、レコードチャイナ)

2010年7月22日、フィナンシャル・タイムズ紙ドイツ語版は、数十年前には飢餓を耐え忍び、現在は肥満解消のダイエットで飢えている中国人だが、ダイエットに精を出す多くの中国人は実はそれほど太っていない、と指摘した。25日付で環球時報が伝えた。

記事によれば、フィナンシャル・タイムズ紙ドイツ語版は、ダイエットをしている中国人は実はそれほど太っていないと指摘したそうです。

これまでこのブログでも中国の健康事情に関するニュースを取り上げてきましたが、中国では肥満や糖尿病が問題になっており、今回取り上げた記事の内容の意味がよくわかりません。

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一体どういう意味なのでしょうか。

上海で募集した30名のダイエット希望者のうち、誰もおなかが出ていなかったからだ。

実際、体重と身長から肥満度を算出するボディマス指数(BMI)だけをみると、半数以上が標準の範囲内だった。

このことから判断すると、2つのことが考えられます。

一つは、アメリカの基準に当てはめると中国人はそれほど太っていないということと、

もう一つは、ダイエットをしようとしている人はすでに健康を意識しているため太っていない

という2つのことが考えられます。

この記事のポイントは、中国の市場をアメリカのダイエット関連企業が狙っているという点かもしれません。

記事によると、多くの中国人のスリムな体になりたいという欲求が、関連企業を潤している。

欧州のマーケットリサーチ機関の計算では、09年の中国のダイエット市場は10%の成長を記録、その規模は6億9000万ユーロ(約726億円)にもなる。

さらに、向こう5年間は毎年5~6%の速度で成長を続けることが見込まれている。

そのなかで、米国のダイエット関連企業と食品企業が手を組み、中国の巨大な市場を狙っている。

中国では肥満が社会問題となっており、今後もますます増加することが予想されます。

アジア人として、日本の方がより適切なダイエットに関するアドバイスができるような気がするのですが・・・。

ただ、この記事に書かれていないことで、大事なのは、見た目がやせているからといって、糖尿病・脂肪肝などの生活習慣病ではないということができない点です。

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血糖値を下げる方法|たけしの家庭の医学 6月8日

■糖尿病と体質の関係

日本人(アジア人)は欧米人に比べて、分泌されるインスリンの量が少ないため、小太り程度でも糖尿病を発症してしまうこともあるそうです。

「日本人は糖尿病になりやすい」認知度は4割未満

欧州の糖尿病患者には肥満が多いのに対して、日本を含むアジア各国では、肥満でない人の発症が多いそうです。







進行期の肝臓がんに対してがん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに成功|山口大グループ

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【目次】




■進行期の肝臓がんに対してがん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに成功|山口大グループ

Medical care in Gaza

by proisraeli(画像:Creative Commons)

進行期の肝臓がんに新治療…山口大グループ

(2011/9/3、読売新聞)

抗がん剤が効かない進行期の肝臓がんに対し、がん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに、山口大の坂井田功教授らのグループが成功した。

患者の5割でがんが縮小したり進行しなくなったりしたという。

抗がん剤に代わる新たな治療法で、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告した。

山口大の坂井田功教授らのグループは、進行期の肝臓がんに対して、癌細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに成功したそうです。

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■研究内容

具体的な研究内容は以下のとおりです。

肝臓がんは切除しても再発しやすく、進行すれば抗がん剤の治療効果がなくなる場合も多い。

グループは、体内の鉄分を尿と一緒に排出する「鉄キレート剤」と呼ばれる薬剤を患者の肝臓動脈に直接投与する臨床研究を実施。

末期の肝臓がん患者10人に対し、隔日で平均2か月間注入したところ、2人でがんが縮小し、3人で進行がほぼ止まった。

重い副作用も確認されなかった。

残り5人には治療効果はみられなかった。

記事によれば、患者の5割でがんの進行が止まったり、縮小したそうで、副作用もないそうです。

鉄キレート剤を使った治療は、他の臓器のがんにも応用できると考えられるが、肝臓は鉄分を蓄積する性質があるため、効果が表れやすいとみられるという。

肝臓の健康(ウコン・脂肪肝・NASH)|ためしてガッテン(NHK)で取り上げられていましたが、鉄過剰(肝臓にたまった鉄が酸化する)によって、肝臓に炎症を引き起こすことがあるそうです。

肝臓の治療に鉄分をコントロールすることは重要と言えるのかもしれません。

今後の研究に注目ですね。

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