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微量血液でアルツハイマー病を早期診断|国立長寿医療研究センター、島津製作所のノーベル賞・田中耕一さんらと開発




【目次】

■微量血液でアルツハイマー病を早期診断|国立長寿医療研究センター、島津製作所のノーベル賞・田中耕一さんらと開発

Checking Blood Sample

by National Eye Institute(画像:Creative Commons)

アルツハイマー、血液で早期検査=治療薬開発に貢献へ―長寿医療研など

(2018/2/1、時事通信)

研究グループは、アミロイドベータに関連し、脳から血液中にわずかに漏れ出した3種類の物質を調べ、異常な蓄積の有無を判断する方法を確立した。この方法で日本とオーストラリアの計232人を調べたところ、PETの結果と9割が一致した。

 検査する物質3種類のうち1種類は脳に蓄積しやすいため、異常な蓄積が起きると血中に出る量が減る。他の2種類は蓄積しにくく、血中の量はあまり変わらない。これらの比率を調べ、異常な蓄積の有無を判断する。

国立長寿医療研究センターと島津製作所などの研究グループによれば、アルツハイマー病の原因とされる物質を早い時期に血液を使って検査する方法を開発したそうです。

以前、血液検査で認知症の兆候を精度80%で識別することに成功―筑波大など(2015/6/29)によれば、内田和彦筑波大学医学医療系准教授らのグループが正常な認知機能と、認知症予備軍とされる軽度認知障害(MCI)を血液検査でバイオマーカーを使って識別できる方法の第一歩となる技術を開発したと紹介しましたが、アルツハイマー病の早期発見に向けての研究が進んでいるようですね。

 研究グループによると、アルツハイマー病患者の脳には、認知症が現れる20年以上前から異常なたんぱく質「アミロイドベータ」が蓄積され始める。蓄積を検出するには陽電子放射断層撮影(PET)などが必要だが、高額の費用などが問題だった。

これまでにもアミロイドβとアルツハイマー型認知症の関係について取り上げてきました。

しかし、アミロイドβの蓄積がアルツハイマー病の原因の一つと考えられていても、その蓄積を検出するには陽電子放射断層撮影(PET)などが必要だったのですが、高額の費用など問題がありました。

今回の研究では、脳から血液中に出た3種類の物質を調べ、一種類は脳に蓄積しやすく、他の2種類は蓄積しにくいということを基に、これらの比率を調べ、異常な蓄積の有無を判断したところ、PETの結果と9割が一致することがわかったことから、アルツハイマー病を早期発見する方法に一歩近づいたといえるようです。




■質量分析が医療研究に欠かせない!

田中耕一さんの技術、アルツハイマー早期診断への道開く

(2018/2/1、朝日新聞)

今回開発された手法は、2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんの技術を活用し、代表的な認知症であるアルツハイマー病を「超早期に診断」する技術につながる。

ノーベル賞と質量分析 10の質問|島津製作所

2002年のノーベル化学賞は、タンパク質などの生体高分子を調べる技術に焦点が当てられました。そして、田中さんの受賞理由は、質量分析のための「ソフトレーザー脱離イオン化法」を開発したことです。田中さんを含む5人の研究チームが、1985年2月に、それまで不可能とされていた、「タンパク質を壊さないでイオン化すること」に世界で初めて成功しました。つまり、質量分析でタンパク質を研究する道を開いたのです。その後、多くの研究者の努力によりその技術が発展して、今では病気の診断や薬の開発になくてはならない技術となりました。

タンパク質の構造のわずかな違いが病気を引き起こすことがあります。ですから、からだの中のタンパク質を調べることによりかなりの病気の診断ができます。最近では、質量分析で細胞や血液の中のタンパク質を調べることにより、「がん」の早期発見もできるようになってきました。

今回の研究では血液中のたんぱく質を調べることにより、アルツハイマー病を早期発見することを目指す研究ですが、その研究も2002年のノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんの質量分析でたんぱく質を研究するということがわからなければ、現在の研究には至っていないわけですから、すごいことですよね。

この記事を読むと、質量分析は医療の研究にとって欠かせないものとなっていますが、以前日経デジタルヘルスが行なった田中耕一さんへのインタビューを読むと、そうでなかったことを知り、さらに驚かされます。

機は熟した、今こそ医療に飛び込もう 田中 耕一氏 島津製作所 フェロー 田中最先端研究所 所長

(2012/3/15、日経デジタルヘルス)

電子の性質を利用する技術であるエレクトロニクス技術が進歩したことによって、より高精度に、高感度に観察することができるようになり、それを医療に活かすことによって信頼性を高めることにつながっているそうです。

■病気の超早期発見がキーワード

そして、2012年のインタビューで今回の研究にもつながるキーワードが挙げられています。

ターゲットとなるキーワードは、やはり病気の超早期発見です。

病気の超早期発見によって、生活習慣を少し改善したりするだけで治る可能性があり、そしてそのことは医療費の削減にもつながることが期待されます。

さらに、遺伝子情報などをベースにした個別化医療(テーラーメイド医療)に注目が集まり始めています。

【未来予測】遺伝子検査+健康・医学関連情報を詳しく書き込んだ家系図を作る方法で自分自身の健康を守る|#遺伝子は変えられる

遺伝的に特定の病気になりやすい体質、よくいわれるのが、家族歴とかある病気になりやすい家系というものは存在していて、そうした遺伝情報がゲノムに書かれており、ゲノムを解析することによって病気の原因を知ったり、私たち一人一人の体質にあったオーダーメードの医療・治療法を選んでいくことを「ゲノム医療」と呼ぶそうですが、こうした分野での活躍も期待されます。

■まとめ

一滴の血液から、がんや認知症を早期に発見できる、低侵襲な早期診断技術を確立すれば、患者の満足度が高い医療の実現につながることから、こうした先制医療の実用化・産業化に向けた研究開発等が必要。
一滴の血液から、がんや認知症を早期に発見できる、低侵襲な早期診断技術を確立すれば、患者の満足度が高い医療の実現につながることから、こうした先制医療の実用化・産業化に向けた研究開発等が必要。

参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、患者のQOLの最⼤化に向けて、個⼈の健康・医療データを活かす新たなシステムが必要であるとして、患者⾃らが納得して選択できる医療、患者の満⾜度の⾼い医療、時間・場所を問わず、必要な医療が提供される環境の実現が必要とあり、その中でも、より早く、より効果的で、より優しい医療の実現に資する、先制・個別化・再⽣医療等の先進医療や、先端技術を⽤いた医療機器の開発等取り組みが重要となるとあります。

その一つが、今回取り上げた、血液一滴から病気を早期発見できる診断技術です。

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、1滴の⾎液から、がんや認知症を早期に発⾒できる、低侵襲な早期診断技術を確⽴すれば、患者の満⾜度が⾼い医療の実現につながることから、こうした先制医療の実⽤化・産業化に向けた研究開発等が必要とあります。

今後ますます「先制医療」への注目が集まるのではないでしょうか?







【アミロイドβ 関連記事】
続きを読む 微量血液でアルツハイマー病を早期診断|国立長寿医療研究センター、島津製作所のノーベル賞・田中耕一さんらと開発

iPS細胞から血小板量産する技術確立|血小板とは?血小板の持つ役割・血小板量産する技術のすごいところとは?




■iPS細胞から血小板量産する技術確立

aimodosia

by 从峰 陈(画像:Creative Commons)

献血頼らず輸血、iPSから血小板量産 国内16社

(2017/8/7、日本経済新聞)

大学発ベンチャーのメガカリオンの事業に国内企業16社が協力し、iPS細胞から血小板を量産する技術を確立したそうです。

この研究のどの点がすごいのかは、この研究の背景を見てみるとわかります。




■血小板とは?血小板の持つ役割

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

血小板は止血に重要な役割を果たす血液細胞で、巨核球という細胞から分離することで生み出され、血液の中を循環しながら、止血で利用されるか一定の寿命で崩壊します。自ら分裂することはできないので、常に巨核球から作られ、必要量が補充されています。現在、深刻な貧血および出血素因をもたらすような血液疾患の患者さんは、献血による血液製剤を用いた輸血に頼らざるを得ない状況です。

iPS細胞技術を基盤とする血小板製剤の開発と臨床研究|JST

更に、繰り返し輸血が必要な慢性血小板減少症の患者さんの多くは、ご自身と同じ血液型(例:HLA{ヒト白血球抗原] HPA[ヒト血小板抗原])の血小板を輸血する事が必須です。

血小板には止血をする重要な機能を持っていますが、血小板は細胞核がなく増殖しない機能細胞であるため、常に巨核球から作られ、必要な量が補充されています。

■背景

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

しかし、献血ドナーの数は少子高齢化等もあり、減少しています。厚生労働省の統計によると、2027年には我が国の必要な輸血製剤の20%はドナー不足に伴い供給できないと発表されています。

 特に血小板は機能を維持するために室温で保存する必要があり、採血後4日間しか有効期間がありません。

ポイントは2つ。

●献血ドナーの減少

●血小板の機能を維持するためには室温で保存する必要があり、採血後4日間しか使うことができない

2027年には延べ約85万人分の血液が不足すると推計|日本赤十字社シミュレーションによれば、献血からつくられる輸血用血液にはいくつか種類があります。

・出血防止に必要な血中の要素を取り出した「血漿(けっしょう)製剤」は採血後1年間もつ

・外科手術の出血時などに用いられる「赤血球製剤」は採血後21日間

・止血機能をもつ「血小板製剤」は採血後4日間

血小板の性質上、長期間の保管はできないため、現在は献血に依存しているのですが、少子高齢化の影響もあり、献血ドナーが不足することが予想されています。

少子高齢化は「献血」にも影響を与えている(2012/1/4)で取り上げましたが、東京都の年代別輸血状況調査によると、輸血用血液製剤の約85%は50歳以上の方々に使われているのですが、献血をしている人の年齢層を見ると約78%が50歳未満(その内の約27%が16-29歳)と、健康な若い世代が高齢者医療の多くを支えている現状があり、今後、少子高齢化が進み、現在の献血者比率がこのまま推移していくと、血液が不足するという事態が起こるかもしれないそうです。

そこで考えられたのが、iPS細胞から血小板を生産するというアイデアです。

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

 江藤教授らのグループは2010年に皮膚細胞由来のiPS細胞から培養皿上で血小板が生産できることを発表しました。しかし1回の輸血では患者さん1人につき2000~3000億個もの血小板が必要ですが、これまでの方法では、10億個程度しか生産できませんでした。そこで今回は血小板前駆細胞である巨核球に着目し、長期間にわたって自己複製することができる巨核球の誘導を試みました。

中村壮研究員(京都大学CiRA)、江藤浩之教授(京都大学CiRA)らの研究グループは、ヒトiPS細胞から自己複製が可能な巨核球を誘導することに成功し、大量に血小板を生産する方法を確立しました。

※iPS細胞を使って血小板を作る仕組みは基幹技術|メガカリオンを参考にしてください。

簡単にまとめると、iPS細胞から作られた造血前駆細胞に細胞を増やす遺伝子と老化を防ぐ遺伝子、細胞死を防ぐ遺伝子の3つの遺伝子を導入することで、巨核球のもととなる巨核球前駆細胞を作ります。

血小板は常温で4日間と保存期間が短いという性質を持ちますが、巨核球前駆細胞は冷凍することにより長期保存ができるため、必要に応じて提供することが可能になります。

このアイデアの素晴らしい点はもう一つあります。

iPS細胞技術を基盤とする血小板製剤の開発と臨床研究|JST

血小板輸血不応症患者さんは、HLA/HPAが一致する登録済みのドナーさんから輸血用血小板を供給してもらう必要があります。しかし、その安定供給は非常に困難です。

血小板産生前駆細胞である“巨核球”を凍結保存が可能な細胞株として, 患者さん自身あるいはドナー由来のiPS細胞から作製します。この巨核球細胞株は品質が一定であれば将来にわたって必要な血小板を供給する為のソースになり得ます。

血小板輸血不応症患者さんは、自身と同じ血液型(例:HLA/HPAの血小板を輸血すること)のドナーからの輸血用血小板を供給してもらう必要があるのですが、iPS細胞から血小板を量産する技術を確立することができれば、患者さん自身やドナー由来のiPS細胞から作製することにより、将来にわたって必要な血小板を供給することができるようになります。

■まとめ

iPS細胞から血小板を量産する技術を確立したというニュースを見ても、自分とは関係ない遠い話のように感じます。

しかし、少子高齢化社会の日本においては、献血ドナーの減少に伴って、輸血用血液が不足することが予想されています。

iPS細胞から血小板を量産する技術というのは、実は私たちの身近な問題を解決する重要な技術だったのです。







【参考リンク】
続きを読む iPS細胞から血小板量産する技術確立|血小板とは?血小板の持つ役割・血小板量産する技術のすごいところとは?

指先から血液1滴を採取するだけで血栓リスクを測定できる装置|血液凝固能の指標であるプロトロンビン時間(PT-INR検査)を測定

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指先からの血液1滴で、血栓リスク測定

(2016/9/1、日経デジタルヘルス)

 エクスプレシア ストライドは、指先から6μLの血液を採取するだけで、PT-INR値を測定可能。迅速に結果が得られるため、患者の来院時にワルファリン製剤の投与量を的確に調節できる。

シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスが開発したのは、指先から血液1滴(6μL)を採取するだけで血液凝固能の指標であるプロトロンビン時間(PT-INR検査)を測定できる血液凝固分析装置です。




■この製品が開発された背景

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by Alisha Vargas(画像:Creative Commons)

心房細動などの患者では、脳塞栓症の要因となる血栓ができやすい。そこで、血液の凝固を防ぐために抗血液凝固薬(ワルファリン製剤)が処方されるが、ワルファリン製剤は投与量の調整が難しく、他の薬剤や食物との相互作用も起こしやすい。そのため、血液凝固能の指標であるプロトロンビン時間(PT-INR検査)を定期的に測定する必要がある。

 ところが多くのクリニックはPT-INR検査を検査センターに外注しており、その日には結果が得られない。そこで、来院日に迅速にPT-INR値を測定できるPOC(Point of Care)検査装置が望まれているという。

血栓ができやすい心房細動などの患者には血液の凝固を防ぐための薬(ワーファリン)が処方されますが、ワーファリンには1)投与の量の調整が難しい、2)他の薬剤や食べ物との相互作用も起こしやすい、というポイントがあるため、血液凝固能の指標であるプロトロンビン時間(PT-INR検査)を定期的に測定する必要があるのですが、多くのクリニックはPT-INR検査を検査センターに外注しているため、すぐに結果は得られず、その日にPT-INR値を測定できる検査装置が望まれていたそうです。

【補足】血栓の原因とは?

血栓の原因となるのは「フィブリン(Fibrin)」という物質です。

フィブリンは傷ができた時に固まって止血する役割を持っていますが、フィブリンが網目状になって固まってしまうと、血栓ができてしまいます。

フィブリンが固まりやすくなる理由は、2つ。

1.心房細動によって、血液が淀んで固まりやすくなる

通常心臓は規則的に一分間に60から100回拍動しますが、心房細動になると、心臓は不規則に300回以上拍動します。

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまり(血栓)ができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞につながるそうです。

2.動脈硬化によって、血管が傷だらけになると、傷を治そうとして固まりやすくなる

体中の血管が動脈硬化によって傷だらけになると、フィブリンはその傷を治そうとして固まりやすい状態になります。

そして、そのフィブリンが心房細動によって、よどみやすくなった心臓に戻ってきたとたん、巨大血栓を作ってしまうのです。

動脈硬化 について詳しくはこちら。

■まとめ

今回開発された血液凝固分析装置は指先から6μLの血液を採取するだけで、PT-INR値を測定可能で、迅速に結果が得られるため、病院側にとっても、患者側にとっても、良い製品ですね。

→ 血栓とは|血栓の症状・原因|血栓を溶かす食べ物・飲み物・運動 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 指先から血液1滴を採取するだけで血栓リスクを測定できる装置|血液凝固能の指標であるプロトロンビン時間(PT-INR検査)を測定

がん患者の血液サンプルによる73のがんの遺伝子検査を国内で初めて実施|東京医科歯科大学医学部附属病院

【目次】




■がん患者の血液サンプルによる73のがんの遺伝子検査を国内で初めて実施|東京医科歯科大学医学部附属病院

Checking Blood Sample

by National Eye Institute(画像:Creative Commons)

東京医科歯科大学医学部附属病院 がん患者の血液サンプルのみによる73のがん網羅的遺伝子検査を国内で初めて実施。痛みのない迅速ながん医療に一助

(2017/9/8、東京医科歯科大学プレスリリース)

従来のがんゲノム検査では、患者さんのがん細胞を生検などで採取して検査を行う方法が主流ですが、この検査では患者さんから血液サンプルのみを取り、血液中の「遊離 DNA」、つまり血流内に排出された、死んだがん細胞由来の DNA を解析することで、がんゲノム変異を調べることができ、新たな治療法の発見などに期待が持たれています。

東京医科歯科大学医学部附属病院では、Guardant Health(ガーダント・ヘルス)社が開発した、がん患者の血液サンプルによる73のがん網羅的遺伝子検査「Guardant360」を含んだ医師主導臨床試験「PROFILE 試験」を開始しました。

血液からの検体採取は、組織を採取する生検よりも非侵襲的であり、がん細胞を採取する痛みや検体採取を行う時間を大幅に軽減・短縮することができます。この検査法は、リキッドバイオプシー(血液による生体検査)とも呼ばれ、現時点では組織からの遺伝子解析を置き換えるものではなく、相補的な役割と考えられますが、米国の非小細胞肺癌 NCCN ガイドラインでは、組織からの繰り返しの生検が困難な場合は、リキッドバイオプシーを考慮する指針が出され、他のがんでの活用も米国を中心に期待が高まっています。

がん細胞を生検などで採取する従来のがんの遺伝子検査に比べて、リキッドバイオプシー(血液による生体検査)とも呼ばれる血液からの検体採取は非侵襲的であるため、痛みが大幅に軽減され、また採取を行なう時間も大幅に短縮することができるというメリットがあります。




■まとめ

今回紹介したような患者の負担が少ない検査方法が用いられることは、がん検査に対するハードルを低くするためにも重要なことだと思います。

例えば、「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」を血液検査で精度よく診断できる新手法開発|大阪大によれば、NASHは、脇腹に針を刺して肝臓組織を一部採取する肝生検で診断するのですが、肝生検は入院が必要で患者の体の負担も大きいため、簡便な診断法の開発が求められてきていて、大阪大のチームは血液検査で精度よく診断できる新手法を開発しました。

【関連記事】

今後、血液による生体検査と組織を採取する生検による診断とで補い合うようにして活用していくようになっていくといいですね。







【関連記事】

歯周病、がん(肺や腎臓、すい臓、血液)のリスクが高まる可能性=研究

Dental Project

by ND Strupler(画像:Creative Commons)

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歯周病、がんのリスクが高まる可能性=研究

(2008/5/28、ロイター)

歯周病によりがんのリスクが高まる可能性があるとの研究結果が27日明らかになった。

インペリアル・カレッジ・ロンドンのドミニク・ミショー博士らが専門誌に発表した。

歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究で、がんを患う可能性が全体的に14%高いことが判明した。

論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上でも、歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大と大きな関連性があった」としている。

インペリアル・カレッジ・ロンドンのドミニク・ミショー博士らによれば、歯周病によってがんや腎臓、すい臓、血液)のリスクが高まる可能性があるという研究結果が発表されました。

口の中の細菌が膵臓がんを増やす?

(2016/6/21、medley)

口の中にポルフィロモナス・ジンジバリス、またはアグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンスがいた人は、その後膵臓がんが発生することが多くなっていました。

反対に、フゾバクテリウムに分類される細菌が多かった人は、その後膵臓がんの発生が少なくなっていました。

歯周病や細菌によってがんのリスクが高まる可能性があるようですが、どのような関係性があるのかはこれからわかっていくのではないでしょうか。

今後も歯周病(細菌)とがんに関しては注目していく必要があるようです。

→ 歯周病の症状・歯周病とは・歯周病予防 について詳しくはこちら







歯周病

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歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ)

歯周病は糖尿病の合併症の一つ!?糖尿病と歯周病の関係