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がん早期発見の割合、部位で最大6倍の差…膵臓12%・子宮頸部は76%
(2016/9/27、読売新聞)
がんの早期発見の割合は、12部位のがんで最大6倍の差があることが、国立がん研究センターのまとめでわかった。
国立がん研究センターによれば、ガンの早期発見の割合は部位によって違いがあり、最大で6倍の差があることがわかったそうです。
進行度を示す「病期(ステージ)」で比較的早期のがんを示す0~1期の割合は、検診法が確立している子宮頸部が76%だったのに対し、 膵臓が12%と低く、早期発見につながる研究開発の必要性が浮き彫りになった。
すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達している|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターが公表した国が指定する「がん診療連携拠点病院」の2014年の診療実績によれば、すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達しているそうです。
診断時にわかった膵臓の病期は、がんが周りの臓器に広がっている状態に当たる4期が43%を占め、逆に0~1期は12%にとどまった。
ポイントは早期発見につながる検診法が確立しているかどうかです。
すい臓がんについては、すい臓の位置が体の奥深く(肝臓や胃などの裏側の隠れた場所)にあるため、レントゲン検査が難しかったり、特徴的な自覚症状がないなどの理由から現在のところは早期発見が難しいのが現状です。
→ すい臓がん について詳しくはこちら
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しかし、現在すい臓がんについては様々な研究が進んでいて、早期発見につながる方法が見つかるのではないかという期待があります。
●すい臓がんと肺がんの悪化に「DKK1」と「CKAP4」と呼ばれるたんぱく質が関与していることを発見|大阪大
Dkk1とCKAP4がすい臓がんと肺がんを診断する際のバイオマーカー(指標)になる可能性があり、また、CKAP4に対する抗体が将来治療に応用できる可能性がでてきたことになるそうです。
今回の発見により、すい臓がんと肺がんの早期発見につながる診断薬や治療薬の開発が期待されます。
●肥満がすい臓がんの危険高める|BMIが25以上の「過体重」や30以上の肥満の場合は、膵臓がんを発症する危険性が高い|テキサス大
テキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、すい臓がんを発症するリスクが高くなるそうです。
●すい臓がんを血液検査で早期発見する方法を開発 RNAに着目|東大
東京大学のチームによれば、すい臓がん患者の血液に特定のRNAが健康な人より多く含まれていることに着目し、膵臓がんを血液検査で見つけ出す技術を開発したそうです。
●検索の質問履歴からすい臓がん早期発見につながる方法|マイクロソフトの研究者ら
米マイクロソフトの研究者(MSヘルス部門CTOで情報検索が専門のライエン・ホワイト博士と、MSの研究所長で人工知能を担当し医師の資格も持つエリック・ホービッツ博士、MSのインターンだったコロンビア大学の博士課程大学院生ジョン・パパリゾス氏の3人)が、病気の症状について検索した過去の検索履歴の質問パターンから、将来膵臓がんの診断を示唆する質問内容の出現を5~15%の割合で特定し、病気を予測することにつながる手法を編み出したそうです。
●すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?
すい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質を納めたデータベースの中から、1.がんの初期段階からすべての患者において血中レベルが高くなる、2.がんである場合のみ変化が見られる
というタンパク質を発見し、一種類の特定のタンパク質にだけ反応するという性質をもつ「抗体」の性質を組み合わせるというものです。
●すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)
番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。
ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。
番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。
このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。
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●膵臓がんを早期発見できる検査キットを開発|国立がん研究センター
国立がん研究センター研究所の本田一文ユニット長らは、膵臓がんを早期に検出できる血液中のたんぱく質「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム」を見つけ、検査キットを開発したと発表しました。
■まとめ
すい臓がんの早期発見につながる方法が開発されるといいですね。
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P.S.
がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいで紹介した大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がんや大腸がん、乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。
つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。
今後はがんの種類によって治療する病院の役割が分担されるようになるかもしれません。
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