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歩くのが遅い人は寿命が短い?速く歩く人は健康寿命が長い!




■「速く歩く人は健康寿命が長い!」という研究論文

ある研究では、アメリカの看護師さんたち(13,535人)で大きな病気はなく、70歳以上まで生きてた人たちを対象に、「中年(40~50代くらい)でどのくらい運動するか(特に歩くスピードに着目)が、70歳以上になっても元気でいられるかどうかに影響するのか?」かどうかについて調べました。

※ちなみに、「元気に生きる」とは、大きな病気がない・頭がしっかりしてる(認知症じゃない)・体が自由に動く(障害がない)・心も元気(うつとかがない)とします。=サクセスフルエイジング

普段の歩くスピードを聞いて、のんびり(時速3km以下)/普通(時速3~5km)/速い(時速5~6km)/めっちゃ速い(時速6km以上)で分類し、70歳以上になったときに「元気かどうか」をチェックして、歩くスピードと健康状態の関係を統計で分析しました。

その結果わかったのは、歩くスピードが速い人ほど、70歳以上になっても健康でいられる確率が高いということです。

たとえば、のんびり歩く人に比べて、速く歩く人は1.5倍くらい「健康に年を取れる」可能性が高い。

この研究論文からわかることは、中年で歩くスピードが速い人は、70歳以上になっても健康でいられる可能性が高いことであり、運動は歩くだけでも効果があるので、いつもよりちょっと速めに歩く習慣をつけることが将来の自分の健康への投資にあるのではないでしょうか?

■【補足】サクセスフルエイジングとは?

論文で使われてる「サクセスフルエイジング(成功した老化)」とは、簡単に言うと、「年を取っても元気で、健康で、楽しく生きること」を指していて、論文ではもっと具体的に定義されています。

サクセスフルエイジングの定義は「70歳以上になっても心も体も頭も健康な状態」で、具体的には、4つの条件を全部クリアしてる人を「サクセスフルエイジング(成功した老化)達成者」と呼んでいます。

1)大きな病気がない
10種類の慢性疾患(がん、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中、腎不全、パーキンソン病、慢性肺疾患など)や心臓の手術(冠動脈バイパス移植手術)の履歴がないこと。

2)認知機能が正常
頭がしっかりしてる、認知症とかがない状態。

3)体がちゃんと動く
身体的な障害がないこと。たとえば、日常生活で中程度の活動(歩いたり買い物したり)が問題なくできる、もっとハードな動き(走ったり重いもの持ったり)にも制限が少ない状態。

4)メンタルが安定してる
精神的に健康で、うつとかがない状態。

サクセスフルエイジングの考え方は、RoweとKahnって研究者が提唱した概念が元になっていて、単に「長生きする」だけじゃなくて、「健康で自立して、質の高い生活を送れる」ことを目指しています。

つまり、サクセスフルエイジングという考え方は、健康寿命を考えるうえで大事な視点になります。

サクセスフルエイジングの考え方を参考にして今回の研究を改めて考えてみると、70歳以上まで生きてても、「病気なし、頭も体も心も元気」という人はそんなに多くないですが、歩く速度が速い人はサクセスフルエイジングを達成しやすい、わかりやすく言えば、年取っても自分のやりたいことできる状態である可能性が高いので、若いうちから速く歩くようにすることが健康寿命を延ばす一つの方法と言えそうです。

【参考リンク】

■歩くスピードが速い高齢者は長生きする傾向がある

65歳以上の34,485人を対象に、歩行速度と生存率の関係を統計で分析した結果、歩くのが速い人は生存率が高いことがわかりました。

具体的には、歩行速度が0.1m/s(時速0.36km)速くなるごとに、死亡リスクが12%下がったそうです。

この研究結果を参考にすると、歩行速度が高齢者の生存率を予測するのに使える可能性があります。

【参考リンク】







P.S.

速く歩くことができる人というのを、少し別の視点から見てみると、速く歩いても転倒しない人と考えられるのではないかと思うです。

それは、筋力の衰えから歩行速度が遅くなるともいえるかもしれませんが、筋力が衰えると転倒しやすくなるため、転倒を避けるために速く歩くことを避ける人もいるのではないでしょうか?

またなぜ運動能力が高い人が転倒するの?注意をうまく分散できる人は転びにくい!【たけしの家庭の医学】によれば、運動能力の高い高齢者でも転倒してしまうことがあるそうで、注意をうまく分散できるヒトは転びにくく、転倒ローリスク者は、先読みして移動を行い、より遠くまでの移動経路がプログラムされた状態だとも考えられます。

先ほどのサクセスフルエイジングの考え方を少し参考にすれば、体がちゃんと動くことも大事ですが、認知機能も大事であり、物事を先読みしたり、注意をうまく分散するというのも、速く歩くうえで大事な能力であると考えれば、歩行速度の速さが認知機能と関連する材料とみてもよいのかもしれません。

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あまり運動ができない高齢者がお腹や腰回りの筋力を維持するには○○をするといい!




今日はばあちゃん(母)は定期検診で腰のMRI検査を受けました。

検査結果は圧迫骨折(過去のもの)があり、神経にあたっていたもののひどい状態ではなく安心しました。

ただ注意してほしいのが腰回りの筋力が全然ないということでした。

筋力がなくなると猫背や側弯になるので、注意が必要です。

→ なぜばあちゃん(母)は座っているときに左に傾き、立っているときは背中が丸くなる(円背)のか?その原因を調べてみた!

そこで先生からのアドバイスは腹式呼吸や姿勢を良くするなど対策をしましょうというものでした。

体に負担なく腹筋や腰回りの筋肉を鍛えるためには「ドローイン」が良さそうですね。

ドローインで体幹・インナーマッスルを鍛えてダイエット!その方法・コツとは?によれば、「ドローイン」とは、「腹式呼吸でお腹を最大限にへこませた状態」のこと。

ドローインのやり方のコツは、まずは仰向けになって寝た状態になり、両ひざを閉じた状態で立たせて、鼻から大きく息を吸いながら、お腹を思い切り膨らませ、最大限まで膨らませたら、お尻を締め、口から息を吐きながら、お腹をへこませます。

ちゃんとできているかをチェックするには、両手をへその上に軽くのせて、お腹の動きを確認すること。

その中でも気になったのが「バランス能力の低下」です。

筋肉が弱くなると姿勢を保持する力も弱くなり、結果としてバランス能力も低下していくと考えられます。

大事になってくるのは、首・胸・腰・骨盤・太もも・足首といった体を支える「姿勢保持筋」を鍛えること。

毎日の腹式呼吸で少しでも筋力を鍛えて姿勢を維持する支えをできるようにしていきたいですね。

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フレイルは「予備力の低下」が主要因として起こりやすい!?




なぜばあちゃん(母)は座っているときに左に傾き、立っているときは背中が丸くなる(円背)のか?その原因を調べてみた!
フレイルは「予備力の低下」が主要因として起こりやすい!?

CDC|unsplash

恐ろしい…「身体が弱る」と「認知症リスクが上がる」根深いワケ【専門医が解説】(2022/7/17、幻冬舎)によれば、フレイルとは、身体能力の低下だけの問題ではなく、認知機能も含めた心の活力や社会的なつながりが減ってしまう状態のことを言い、フレイルは「普段では出せないような能力」である「予備力の低下」が主要因として起こりやすいそうです。

緊急事態や危機的状況で、普段は意識的にコントロールしている力を超えて、潜在的なパワーを発揮する「火事場の馬鹿力」や脳には筋肉や骨に過度な負担がかかるのを防ぐため、普段は100%の力を発揮しないようにする安全装置(リミッター)が備わっているといわれますが、これが予備力なのだと思います。

つまり、フレイルとは加齢に伴い身体や認知機能の予備力が低下して食欲の低下や活動量の低下、筋力低下、認知機能低下、多くの病気を抱えるといった状態と言い換えることができます。

若かったり、健康である人は身体を守る力に予備力(健康を守る余力)があるため、無理ができるのですが、加齢や生活習慣病などの持病などによって、この予備力が低下すると、ちょっとした不調で寝込んでしまったりします。

だからこそ、若いうちからこの予備力を保つようにしておくことや生活習慣病対策をすることが重要になってくるわけですが、この「予備力」の考え方は若い人にも活かせますよね。

若いからと言って無理をし過ぎると予備力がなくなってしまって、体調を崩してしまうことってよくあることだと思います。

そしてそのことが心身の不調を起こしてしまうわけですね。

そうならないためにも、予備力を使い切る前に休養をとることが大事になってくるのではないでしょうか?

ただ一生懸命頑張るタイプの人ほど休養をとるというとネガティブなイメージを持ってしまう人もいますよね。

そこで、休養について以前調べたのですが、なぜアスリートに休養が必要か?|高校スポーツ界でも休養日を設ける学校が増えている!|積極的休養(アクティブレスト)と消極的休養によれば、休養には、積極的休養と消極的休養があり、積極的休養(身体の疲れている時にウォーキングやストレッチなどの運動を軽めに行い、全身の血行を良くして疲労回復を早める休息法)と消極的休養(横たわるなどによって疲労回復をする方法)を比較すると、積極的休養を取った方が疲労回復スピードが速くなるそうです。

つまり、休養とはいっても、ダラダラ休むよりも少し体を動かした方が疲労回復スピードがアップするということですので、休養をとるというとネガティブなイメージを持つ人は、積極的休養(アクティブレスト)を行うというように考えるとよいのではないでしょうか?

そして高齢者もこの積極的休養(アクティブレスト)を活かすことができると思います。

疲れた時にただ横たわるのではなく、軽めの運動をすることで疲労回復を早めていくことを行なえば、予備力の低下を防ぐことにつながるのではないでしょうか?

■フレイルとは?

多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥る|厚生労働省
多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥ります。加齢に伴う変化(食欲の低下・活動量の低下・社会交流の低下・筋力低下・認知機能低下・多くの病気をかかえている)→危険な加齢の兆候(低栄養・転倒・サルコペニア・尿失禁・軽度認知障害(MCI))

参考画像:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省スクリーンショット

要介護者等の状況|平成28年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省によれば、要介護度別にみた介護が必要となった主な原因として「高齢による衰弱」(16.2%)になっています。

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介した厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

そこで、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できるというのが今注目されている考え方です。

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■まとめ

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、学校教育の年数が9年以下の人のリスクは、9年を超える人の2倍だったそうです。

中等教育を修了しないのは大きなリスクで、論文の著者たちは、大人になっても学び続ければ脳の「予備力」を増やせる可能性が高いと述べている。

中等教育の未修了だからといって即、認知症になりやすいというのではなく、大人になって学習意欲がある人は「認知的予備力」(人生の過程で頭を使うことによって蓄えられる)を増やせる可能性が高いそうです。

認知症もフレイルも同様に若いうちから「予備力」を増やすことが大事なのではないでしょうか?







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望月理恵さん、45歳ごろから更年期障害の症状に悩まされていたことを告白!血液検査で「女性ホルモン80歳」と診断




53歳フリーアナ、血液検査で「女性ホルモン80歳」の仰天診断 「仕事も辞めよう」考えよぎる(2025年4月22日、デイリースポーツ)によれば、フリーアナウンサーの望月理恵(53)さんは45歳ごろから朝起きられなくなった、やる気が出ない、仕事場に行ってもかすみ目がひどく、動悸も激しく急に汗をかくといった更年期症状に悩まされ、仕事をやめようとした時期があることを告白しました。

血液検査に行ったところ、女性ホルモンが80歳の女性といわれ、更年期障害と診断されて、サプリを処方されて1か月程度で改善したそうです。

更年期の症状を経験したと答えた40代・50代の女性のうち病院を受診した人は31%!65%の人は更年期症状があっても医療機関を受診していない!で紹介したNHKがインターネットで行ったアンケート(「更年期と仕事に関する調査2021」)によれば、更年期の症状を経験したと答えた40代と50代の女性のうち病院を受診した人は31%で、65%の人は更年期症状があっても医療機関を受診していないそうです。

あなたの更年期障害の症状を教えてください
あなたの更年期障害の症状を教えてください

参考画像:“更年期の実態”調査発表 女性の半数以上が悩む更年期症状! 50代は7割以上が更年期症状を抱えている! 症状悪化は、季節の変わり目にあり!?(2017/12/12、日本ヘルスケアアドバイザーズプレスリリース)|スクリーンショット

女性の半数、特に50代は7割以上が更年期症状に悩んでいる!|更年期障害の対処法「なにもしない」が5割!で紹介した日本ヘルスケアアドバイザーズによる36~55歳の女性1358名を対象に行なったアンケート調査によれば、「更年期障害のような症状を持っているか?」という質問に対して、52.3%が「はい」と回答したことから、半数以上の女性が更年期症状を抱えており、特に50代女性については72.2%が更年期の症状を抱えているということがわかりました。

日本の女性はアメリカに比べて更年期症状やPMSなどの女性特有の症状に対しての自覚率が低い!によれば、日本とアメリカの20~50代の有職女性それぞれ300名ずつを対象にインターネットで調査したところ、アメリカの女性の方が日本の女性よりも更年期症状やPMS(月経前症候群)、月経痛、子宮内膜症といった自覚している女性特有の症状に対しての自覚率が高かったそうです。

→ 生理痛の症状・原因・緩和する方法 について詳しくはこちら

また、婦人科受診の頻度の質問では、日本とアメリカで女性特有の症状に対する関心の度合いの違いがさらにはっきりとします。

アメリカの女性

  • 婦人科受診の頻度 年に1回程度 65.7%
  • 婦人科に行ったことがない 6.3%

日本の女性

  • 婦人科受診の頻度 年に1回程度 29.0%
  • 婦人科に行ったことがない 33.0%

つまり、日本の女性はアメリカの女性と比較すると、女性特有の症状に対する行動(婦人科を受診するなど)をしない傾向にあります。

女性の半数、特に50代は7割以上が更年期症状に悩んでいる!|更年期障害の対処法「なにもしない」が5割!によれば、更年期症状の相談相手についての質問では、実に半数が誰にも相談しておらず、更年期症状に苦しみながらも人に言えず我慢している人が多いことがうかがえます。

意外!? 女性でも約24%が「更年期がいつか」をまちがって認識 自称「まじめ」&「心配性」さんは更年期もつらく感じる!? 更年期は「自分ファースト」で、我慢しない、落ち込まない(2019/2/19、株式会社オレンジページ)を参考にすると、更年期という言葉自体に対する偏見や誤解があり、「恥ずかしい」という気持ちがあり、また身内にも理解してもらえないから辛さを我慢して、医療機関を受診しないという方が多いのではないでしょうか?

こうしたことを総合的に判断すると、日本の女性はアメリカの女性と比較すると、体調不良について自覚していつつも、更年期症状やPMSというような女性特有の症状に対しては、恥ずかしいことのように思ってしまって、人に相談せずに我慢して、婦人科を受診しない傾向にあるのではないかと考えられます。

最近では芸能人の方が更年期障害に対してどんな対処法を行なったかを告白することが増えてきました。

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こうした告白をすることは、更年期について話すことは恥ずかしいことじゃないですよというメッセージを送っているんだと思います。

少しずつ理解が進んで、かかりつけの婦人科で年に一回見てもらい、花粉症対策のように事前に更年期に差し掛かる時期から適切な治療を行っていくというのが一般的になっていくといいですね。

→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代の更年期の症状 について詳しくはこちら

更年期障害の食事・更年期を乗り切る方法

●食生活の見直しをする

●ビタミン・ミネラルなどバランスの取れた食事で栄養を十分に摂る。

亜鉛は、ホルモンバランスを整える働きがある。

女性の場合は、亜鉛が不足すると女性ホルモンの働きが悪くなったり、月経異常を引き起こしてしまう可能性がある。

特に更年期ともなれば、亜鉛不足がホルモンバランスをさらに乱れさせて症状を悪化させてしまうことにもありえる。

→ 亜鉛の多い食品 について詳しくはこちら

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●軽いウォーキングなどの適度な運動

寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うことで、更年期女性の「更年期症状」と「抑うつ」を改善することがわかったそうです。

→ 寝る前のストレッチ&ヨガは、女性の「更年期症状」と「抑うつ」を改善する効果がある!おすすめのやり方 について詳しくはこちら

●ご自身にあったリラックス方法

更年期障害の症状を和らげたいと考えている方は、呼吸をゆっくりしたり、音楽を聴いてみてはいかがでしょうか?

→ 更年期障害の症状の顔のほてり(紅潮)は音楽を聴くと改善する! について詳しくはこちら

●家族との会話をする機会を増やす

●更年期障害のツボ

→ 更年期障害のツボ:三陰交(さんいんこう)の位置・押し方|たけしの本当は怖い家庭の医学 について詳しくはこちら

●相性の合う医師・病院を見つけておく

●エクオール

大豆イソフラボンは、更年期障害の原因といわれる「エストロゲン」と構造が似ているため、体内に入ると、エストロゲンと同じような働きをするといわれています。

大豆イソフラボンは大豆製品などから摂れます。

ただ、最近の研究によれば、大豆イソフラボンの健康効果の恩恵を受けやすい人とそうでない人がいることが明らかになったそうです。

その違いは、エクオールを作り出すためのエクオール産生菌という腸内細菌を持っているかどうかです。

腸内細菌によって大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分をエクオールに変えることで、ダイゼインのままと比べ、よりエストロゲンに似た働きをすると言われています。

更年期症状の軽い人はエクオールの量が多いそうで、更年期症状の重い人のグループに、エクオールをつくれる人が少なかったそうです。

更年期のホットフラッシュ(ほてり)や首や肩のこりを改善する効果が確認されているそうです。

エクオールの産出能力をチェックするには、「尿中エクオール検査」や「ソイチェック」といった簡単な尿検査で調べることができるそうです。

→ エクオール(EQUOL サプリ)が更年期(更年期障害)症状の軽減に役立つ について詳しくはこちら

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■更年期障害と有名人

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砂糖の摂りすぎで腸内細菌叢が変化し脂質代謝異常(脂肪肝や高脂血症)やメタボリックシンドロームが起きている!?




砂糖の摂りすぎによる脂肪肝や高中性脂肪血症は腸内細菌叢の変化が起こしている
砂糖の摂りすぎによる脂肪肝や高中性脂肪血症は腸内細菌叢の変化が起こしている

参考画像:砂糖のとりすぎによる脂質代謝異常(脂肪肝、高脂血症)は腸内環境の変化が鍵であった(2021年3月26日、名古屋大学)

砂糖のとりすぎによる脂質代謝異常(脂肪肝、高脂血症)は腸内環境の変化が鍵であった(2021年3月26日、名古屋大学)で紹介されている小田裕昭准教授らの研究によれば、砂糖(ショ糖、スクロース)のとりすぎによって起こるメタボリックシンドロームへつながる脂質代謝異常(脂肪肝)、高中性脂肪血症が腸内環境の変化によるものであることがわかりました。

この研究の前にこれまでの新しくわかってきたことを一つを紹介しておく必要があります。

それは、これまでメタボリックシンドロームは、食べ過ぎ、特に油のとりすぎが原因として考えられてきましたが、最近になって、砂糖(ショ糖や異性化糖)などのフルクトースを含む糖が大きな原因であるとわかってきたことです。

今回の研究によれば、砂糖の摂りすぎにより大腸の腸内細菌叢が変化していること、腸内細菌叢の変化が脂肪肝や高中性脂肪血症の原因であることを突き止めました。

【参考リンク】

砂糖の摂り過ぎによる脂質代謝異常の原因菌5つを特定 メタボなどの予防法確立へ重要なステップ(2025年3月31日、名古屋大学)によれば、砂糖の摂り過ぎによって起こるメタボリックシンドロームへつながる脂質代謝異常(脂肪肝、高中性脂肪血症)の原因となっている腸内細菌を5つ見つけました。

これらの腸内細菌をターゲットにすることにより、砂糖の摂りすぎによる脂質代謝異常やメタボリックシンドロームを腸内環境を整えることにより予防できる可能性が出てきました。

【参考リンク】

■まとめ

あなたの腸内は肉派?野菜派?どんな食べ物を食べているかで腸内細菌叢が変わる!その影響は健康や環境にも関わってくる!によれば、食事で腸内細菌叢は変わるし、健康にかかわってくることがわかっています。

つまり、食事を変えて、腸内細菌叢を変えることができれば、脂肪肝などの脂質代謝異常やメタボリックシンドロームを予防できる可能性があるわけです。