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【今でしょ講座】血管に良い栄養が多いのは白いそば?黒いそば?/血糖値の上昇をより抑えるのは温かいそば?冷たいそば?/医学的にベストなトッピング|12月11日

2018年12月11日放送の「林修の今でしょ!講座」では「冬にこそ名医が勧める3大食品「そば・甘酒・もち」驚きの健康パワーを徹底解明」がテーマです。

そこで、今回は番組予告で紹介されている問題(血管や筋肉を老けさせない栄養が豊富な「そば」の正しい食べ方を名医が作った検定問題で楽しく学ぶ)について予習してみることにしました。




【目次】

Q:血管に良い栄養が多いのは白いそば?黒いそば?

【この差って何ですか】そばで免疫力アップ&血管修復効果(ルチン・LPS)|大根おろし(ビタミンC)・なめこ(Βグルカン)・わかめ(水溶性食物繊維)|10月16日によれば、蕎麦に含まれるルチンは血管を修復し、悪玉コレステロールを取り除いてくれるため、血流がスムーズになり、血圧を下げる効果が期待されることから、高血圧や心筋梗塞脳梗塞を予防することが期待されます。

蕎麦の種類も高血圧予防の効果に差があります。

蕎麦には大きく分けると、白い蕎麦と黒い蕎麦があります。

白い蕎麦は蕎麦の実の白い部分だけを使い、黒い蕎麦は蕎麦の実の外側も使われています。

ルチンはソバの実の外側に多く含まれているため、高血圧予防を考えると黒い色のそばを選んだ方がよいようです。

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動)|高血圧改善・対策・予防 についてくわしくはこちら

【この差って何ですか】そばで免疫力アップ&血管修復効果(ルチン・LPS)|大根おろし(ビタミンC)・なめこ(Βグルカン)・わかめ(水溶性食物繊維)|10月16日によれば、高血圧予防に効果的な食材は「そば+大根おろし」の組み合わせ!

大根おろしにはビタミンCが含まれており、ビタミンCがルチンを活性化してくれるため、蕎麦だけの時より血流がスムーズになるそうです。

ただ、大根おろしは時間が経つとビタミンCが徐々に減っていき、一時間経つと半分くらいになるので、食べる直前に大根をすり下ろすようにした方がよいそうです。

また、高血圧予防!そば入りごはんレシピ・作り方|寿命をのばすワザ百科によれば、そばに多く含まれるルチンが血流を良くしてくれる効果があり、動脈硬化を予防してくれるそうです。

しかし、そのルチンは、茹でる際にお湯に逃げてしまうので、そば湯を一緒にとる方が良いそうです。

【関連記事】

Q:たんぱく質を逃さないそばの作り方は、○○を入れて麺つゆを作る?

Q:血糖値の上昇をより抑えるのは、温かいそば?冷たいそば?

医学的に正しいダイエット方法|#林修の今でしょ講座(2015年7月21日)では、炭水化物は冷やして食べると太りづらいという研究があるということを紹介しました。

炭水化物は冷えるとレジスタントスターチという成分に変わります。

レジスタントスターチとは、消化されにくいでんぷんのことです。

冷たくしすぎなくても、常温でも効果があるそうです。

【関連記事】

【NHKガッテン】台湾で人気!ナガイモ(レジスタントスターチ)で便秘改善!長芋ジュースの作り方|1月15日

あのニュースで得する人損する人 5月14日|ダイエット|おかゆダイエット・レジスタントスターチ

炭水化物は冷えるとレジスタントスターチという成分に変わります。

レジスタントスターチはほとんどの炭水化物に含まれているのですが、加熱後、冷やすことによりその量が増加する。

レジスタントスターチが増えた冷たい炭水化物は小腸で消化吸収されにくく一部が便として排出されるので、ダイエットが期待できるということみたいです。

●効果が実証済みの3つの食べ物

  1. じゃがいもじゃがいもは冷やすとレジスタントスターチの含有量が2倍に増え、その増加率はNo.1

  2. タイ米粘り気が少ないお米の方がレジスタントスターチの含有量が多い

  3. あんこ(あんこの原材料の小豆)レジスタントスターチは豆類にも含まれている

知られざる寿命のヒミツ|ホンマでっかTV 3月7日

■ 冷たいご飯が脂肪&糖質の吸収を妨げる!?

食物繊維→体に必要なミネラルの吸収を妨げる

レジスタントスターチ→ミネラルの吸収を妨げない

ミネラル不足によるイライラ・貧血が少ない→健康的なダイエットに

レジスタントスターチは温めると効力が失われる

■ 冷たいご飯は夕食が効果的!?

■ 日本米よりインディカ米の冷ご飯の方が効果的!?

インディカ米の冷ご飯の方がレジスタントスターチが多く含まれる

■健康長寿は実践!医学的にベストなトッピングを大発表

食欲が落ちる夏におすすめの昼食は「蕎麦」!|消化吸収に良いそば+トッピングで夏の疲れ予防をしよう!によれば、消化の良いお蕎麦にタンパク質・ビタミン・ミネラルが摂れる納豆やわかめ、山芋、ごま、卵をトッピングとして加えると良いそうです。

【関連記事】







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【あさチャン】食前にきゅうり食べるだけダイエット|【得損】福田明日香さんが挑戦!味噌ヨーグルト漬け&蒸し鶏の緑酢和えのレシピ・作り方|ホスホリパーゼが脂肪分解!

ダイエット > 【得する人損する人】福田明日香さんが挑戦!食前にきゅうり食べるだけダイエット|味噌ヨーグルト漬け&蒸し鶏の緑酢和えのレシピ・作り方|ホスホリパーゼが脂肪分解!(野崎洋光×工藤孝文医師監修)|5月3日

2018年5月3日放送の「得する人損する人」では、「スターシェフ考案!ラクヤセダイエット」を取り上げます。

日本料理『分とく山』の総料理長の野崎洋光さんが著者であり、工藤孝文医師が監修されている本「きゅうり食べるだけダイエット」をもとに元モー娘。の福田明日香さんが挑戦します。

きゅうりの味噌ヨーグルト漬け&きゅうりと蒸し鶏の緑酢和えのレシピも紹介します。




【目次】

■得する人損する人【工藤孝文監修】きゅうり食べるだけダイエット

きゅうり
きゅうり

2018年5月3日放送の「得する人損する人」ではスターシェフが自ら実践していたラクやせ方法を紹介しました。

そのスターシェフとは、野崎洋光シェフ。

野崎シェフによれば、そのダイエット法で、2か月で11キロ減!お腹回りはマイナス6センチ、体脂肪もマイナス5%!に成功したそうです。

2カ月で11キロやせた野崎シェフが勧めるラクやせ食材とは一体何なのでしょうか?

その食材はなんと「きゅうり」

今まで、のべ3万人を診察したダイエット外来の専門医、工藤先生によると、きゅうりは、これまでほとんどが水分で「世界一栄養の無い野菜」と軽視されていたのですが、最近、ダイエットに有効な成分が発見され注目を集めているそうです!

その得する成分の名は…「ホスホリパーゼ」

実はダイエットサプリなどにも含まれていて、「最強のやせ成分」として注目を集めているそうです。

工藤先生によれば、このホスホリパーゼは、最近発見されたばかりで今研究が進んでいるところで、ダイエットに有効な2つの効果があると考えられているそうです。

1.体内の老廃物や毒素を排出して、体の脂肪を燃やす力、代謝を高めてくれる効果

2.食事で取った脂肪を体内で分解して排出してくれる効果

他の野菜にもホスホリパーゼは含まれているのですが、最近の研究できゅうりに含まれているホスホリパーゼには他の食材よりも脂肪を分解する力が強いことがわかったそうです。

では、ラクやせ食材「きゅうり」を使ったダイエット方法とはどんなものなのでしょうか?

その方法はきゅうりを食前に1本食べるだけ!

なんとうれしいことに、朝、昼、晩の食事は普段通り好きなものを食べてOK!




【補足】【あさチャン】「きゅうり」がむくみとダイエットに良い

2018年8月13日放送の「あさチャン」では「あさトク」のコーナーで「きゅうり」がむくみとダイエットに良いと紹介しました。

「ホスホリパーゼ」新型 強い脂質分解力(2010/3/21、福島民報)によれば、福島大共生システム理工学類の杉森大助教授らのグループが、キュウリに脂質分解酵素の「ホスホリパーゼ」が含まれていることを世界で初めて発見したというニュースが紹介されています。

【参考リンク】

■ラクやせ効果を最大限に引き出す2つのポイント

番組では、ドカ食い、間食による隠れ肥満で育児太りの福田明日香さん『きゅうり20回もぐもぐダイエット』に3週間挑戦してもらいました。

【ラクやせ効果を最大限に引き出す2つのポイント】
  
きゅうりダイエット1つ目のポイントは「火を入れず、生のまま食べること」!

工藤医師によれば、ホスホリパーゼは加熱するとせっかくのダイエット効果が損なわれてしまうそうです。

※味噌や塩などの味付けは自由!

きゅうりダイエット2つ目のポイントは「よく噛んで食べること」!

工藤医師によれば、よく噛んで食べることできゅうりの細胞壁が破壊されホスホリパーゼを効率よく摂ることができるそうで、20回くらい噛めばOKなのだそうです。

■2つのアレンジレシピ

ただ、こうした食事を続けているとどうしても飽きがくるもの。

そこで、野崎シェフが2つのアレンジレシピを教えてくれました!

・工藤孝文先生と野崎洋光シェフのコラボ

1.「きゅうりの味噌ヨーグルト漬け」

きゅうりの味噌ヨーグルト漬け
きゅうりの味噌ヨーグルト漬け

【材料】

  • 味噌 100g
  • ヨーグルト 30g
  • きゅうり2本

【作り方】

  • 味噌とヨーグルトを混ぜて、キュウリを漬けるだけ

通常は半日かかる糠漬けですが、ぬかの代わりに味噌とヨーグルトを使うだけできゅうりがたったの4時間でぬか漬け風になるそうです。

2.ミシュラン2つ星店でも出している「きゅうりと蒸し鶏の緑酢和え」

【材料(2人前)】

  • 鶏むね肉 250g
  • 白髪ネギ 1/2本
  • ポン酢 大さじ2
  • きゅうり 1本

【作り方】

  1. きゅうりをおろし金ですりおろす。
  2. 鶏むね肉に、塩・胡椒をして15分蒸し、そのまま冷ます。
  3. ポン酢と①のきゅうりを合わせる。長ネギは白髪ネギにする。
  4. 蒸し鶏を適当な大きさに手で割いて器に盛り、③の緑酢をかけ、白髪ネギを上に盛る。

ポイントはすりおろすこと。

すりおろすとやせ成分「ホスポリパーゼ」の細胞壁が壊れるので、20回噛んだのと同じくらいのラクやせ効果を得ることが出来るだそうです。

きゅうりと鶏肉は、ラクやせ効果の相性もバッチリで、鶏肉に含まれる「アルギニン」というアミノ酸の成分にも脂肪燃焼効果があり、キュウリとの相乗効果で、よりラクやせが期待できるそうです。

アルギニンは、鶏肉以外にもマグロや、豆腐、味噌などの大豆食品に含まれており、味噌をつけるという定番の食べ方も理にかなっていたんですね。

きゅうり食べるだけダイエット

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きゅうりを育ててから、収穫し、きゅうりの塩昆布和えを作るまで

■【予習編】【得する人損する人】食前にきゅうり食べるだけダイエット(野崎洋光×工藤孝文医師)|キュウリの酵素ホスホリパーゼが脂肪分解!

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ダイエットのために走る距離を増やす方法|SNSの友達とジョギングのデータを共有すると、走る距離が増える|米MIT




【目次】

■SNSの友達とジョギングのデータを共有すると、走る距離が増える

Running Fitness Models - Must Link to https://thoroughlyreviewed.com

by ThoroughlyReviewed(画像:Creative Commons)

Exercise contagion in a global social network|nature

The results of our IV analysis revealed strong contagion effects: on the same day, on average, an additional kilometre run by friends influences ego to run an additional 3/10th of a kilometre ( Fig. 1a );

An extra kilometre run by B (an increase from 6 to 7 km) causes A to increase their running distance by 0.3 km (from 6 to 6.3 km).

社会的影響が運動に及ぼす影響を調べた新しい研究では、運動習慣を比較することによって、人はよりハードに、より多く運動するそうです。

米マサチューセッツ工科大(MIT)のチームがネイチャー・コミュニケーションズに発表した論文によれば、人はSNS上で共有されているウェアラブルデバイスで記録したジョギングの距離や速さのデータを見ると、走る距離やスピードが増すということが分かりました。

■社会的なつながりとダイエットとの関係

肥満はなぜ「伝染」するのか:実験結果|無意識のうちに影響を受けてしまう!?で紹介したアメリカ・ハーバード大の研究によれば、肥満は伝染するそうなのです。

その研究によれば、配偶者が太ってきた場合、同居する相手も太る確率は37%上昇するそうです。

また、友人が太っている場合、太る確率は57%上昇するそうです。

そして、これは近くにいることは関係なく、遠くに離れていても、親しい人がいれば、肥満は伝染するそうです。

これは反対にいえば、ダイエットも伝染するということではないでしょうか。

社会的な「つながり」をダイエットに活用する|社会的な絆が強い人の影響を人は受けやすいによれば、近くに住んでいる人よりも社会的な絆が強い人の影響を人は受けやすいので、ダイエットを一緒に努力しているメンバーが時にはライバルとして、時には応援する人として、社会的絆が強くなればそれだけダイエットへの影響を強く与えることができます。

また、ダイエットは仲間と一緒に取り組むと成功しやすい!?|米ベイラー医科大学で紹介した米ベイラー医科大学がおこなった調査によれば、ダイエットのモチベーションを保つのは一人では難しいようで、一緒にダイエットをしてくれる仲間を探すことがダイエット成功の近道なのだそうです。

つまり、SNS上で運動したデータを共有するということはよい方法だと考えられます。

ただ、注意するポイントもあります。

人間は変化を恐れる生き物であり、周りの人達は、ダイエットしようとしていることに対して抵抗を示すため、ダイエットを邪魔するような行動(食べることを強要されたり、ダイエットをからかわれたり)をしてしまうそうです。

ワークアウトのデータを共有する場合は、運動をすることに対して好意的な意見を持っている人に対して公開したほうが良いと思います。

【関連記事】




■男性の方が影響を受けやすい

On top of that, the researcher added, men were found to be influenced by both other men and women, while women are only influenced by other women.

今回の研究によれば、男性は男性・女性の両方から影響を受けるのに対して、女性は他の女性から影響を受けるということがわかったということです。

男性の方が競争を意識しやすいということなのではないでしょうか。

薬指の長さと男性ホルモンの関係とは?によれば、男性ホルモンのテストステロンにさらされると、男性的で、強い警戒心または注意力と素早い反応、高い自信、リスクを好む行動、積極性または攻撃性、迅速な意思決定といった特性をもつ傾向があるそうです。

今回の研究結果を合わせると、男性ほどワークアウトのデータを共有したほうが競争意識がかきたてられることによって、運動する機会が増えると考えられます。

■まとめ

これまでにも社会的な影響が伝染されるという記事を伝えてきましたが、今回の研究によれば、運動の記録を共有することは運動を促す効果があるということですので、運動したいという人は友達とエクササイズのデータを共有してみてはいかがでしょうか?







【伝染 関連記事】
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デーモン閣下、早期のがん手術を公表「がん検診に行くべし!」

デーモン閣下、早期のがん手術を公表「寒い季節にならないうちには元気な姿で」「がん検診に行くべし!」【報告全文】(2024/6/24、オリコンニュース)によれば、デーモン閣下は、2024年2月にかかりつけ医のすすめで内視鏡検査を行い、その際にステージ1のがんが見つかったため、4月から5月にかけて入院・手術を行なったそうです。

【追記(2024年10月16日)】

デーモン閣下、がん手術前に“大動脈破裂”の恐れ発覚「究極の選択だった」 「吾輩は悪魔だけど」“人間年齢”も公表(2024年10月16日、オリコン)によれば、術前検査で大動脈の一部に血管の壁が薄くなって、こぶのようになっている箇所が見つかれ、破裂の恐れがあると指摘され、どっちを先に治療をするか究極の選択であり、また動脈の方は、開胸手術をして、細かい神経が通っているところを切らないといけないので、何百万分の1の可能性で、声を失うこともある状況だったそうです。

■『かかりつけ医を持つことの必要性』や『がん検診を定期的に受けて早期に発見すれば治る可能性が高い。』

デーモン閣下は、これまで『かかりつけ医を持つことの必要性』や『がん検診を定期的に受けて早期に発見すれば治る可能性が高い。』ということを訴えてきていました。

今回実際にかかりつけ医の勧めで検査を行い早期のがんを発見し完治できたことにより、これまで伝えてきたことの正しさが証明されたというわけです。

平成28年国民生活基礎調査によれば、男性の胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診の受診率は上昇傾向にあるのがわかります。

また、女性の胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮がん検診(子宮頸がん検診)、乳がん検診の受診率も上昇傾向にあるのがわかります。

性別にみたがん検診を受診した40歳から69歳の者の割合|平成28年国民生活基礎調査の概況
性別にみたがん検診を受診した40歳から69歳の者の割合|平成28年国民生活基礎調査の概況

参考画像:平成28年国民生活基礎調査の概況|スクリーンショット

がん検診の国際比較を見ても、日本の乳がん検診、子宮頸がん検診は、OECD(経済協力開発機構)加盟国30カ国の中で最低レベルに位置しています。欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、日本は20%程度ととても受診率が低いのが現状です。例えば、米国では子宮頸がん検診の場合、85.9%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では24.5%にとどまっています。

欧米のがん検診受診率は70%以上であるのに対して、日本は20%と受診率が低いそうです。

厚生労働省(令和元年)によれば、国は、これまで、平成28(2016)年度までに、がん検診受診率を50%以上にすることを目標に掲げ、がん検診無料クーポンや検診手帳の配布、市町村と企業との連携促進、受診率向上のキャンペーン等の取組を行い、また地方公共団体においても、普及啓発活動や様々な工夫によって、がん検診の受診率の向上を図るための取組が行われてきましたが、現状のがん検診の受診率は30~40%台と目標を達成できていないのが現状です。

がんは早期発見・早期治療がもっとも重要ですので、がん検診を受ける機会を増やしていくようにしたいですね。







「バランスの良い食事にしましょう」は最も正しいメッセージであり、最も伝わりづらいメッセージ?

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■「バランスの良い食事にしましょう」は最も正しいメッセージであり、最も伝わりづらいメッセージ?

あさイチやNHKスペシャルで「オメガ3」が健康に良いと取り上げられ注目されています。

しかしツイッターの反応を見てみると、「一つの食品で健康になるとは言いすぎだ」というような反対意見もありました。

これは、一面では正しくて、一面では大きく間違っています。

国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、食事バランスガイドの遵守得点が高いほど総死亡のリスクが低下し、遵守得点が10点増加するごとに総死亡リスクが7%減少するという結果が出ているそうです。

食事バランスガイドとは、一日に何をどれだけ食べたら健康に良いかをコマをイメージにして、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。

食事バランスガイド|農林水産省
食事バランスガイド|農林水産省

参考画像:食事バランスガイド|農林水産省|スクリーンショット

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この研究を参考にすれば、バランス良い食事をすることで健康になれるということなのですが、「バランスの良い食事」とは具体的に個人としてどんな食事をしたらいいのか、わからないのです。

何を増やして、何を減らしたらいいのかさっぱりわかりません。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、正しいものの、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』では、「もっと健康的に行動しよう」は解釈の仕方がいくらでもあるので、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というように飲食行動を変えるのではなく、購入行動を変える提案をしています。

よくテレビで紹介されているような、○○の不足が病気や太るなどの原因となる恐れがあるので、△△を食べましょうというのは、見ている人に伝わりやすく、行動(購入行動)を変えやすいということなんですね。(これがいいか悪いかは別の話です)

■シンプルで効果的なワン・メッセージがカンボジアの人を貧血から救った!

一つ変えたことで地域の人たちの健康向上に大きく貢献した取り組みを紹介します。

それが、デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」です。

カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

その原因は食生活にありました。

カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

そこで役立ったのがデザインの力です。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、普段の食事の調理中にカントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を入れるだけで、この地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

メッセージは1つのほうが相手は受け取ってくれます。

紙をいくつか丸めて相手に投げてみることをイメージしてみてください。

丸めた紙がいくつもあると、相手は受け取れず、落としてしまいます。

そう、その丸めた紙こそが「メッセージ」なのです。

つまり、「バランスの良い食事にしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあるので、もっとシンプルで効果的なワン・メッセージを考えていく必要があるのでないでしょうか?

■多くの人に健康的な生活をしてもらうようにするためには、もっと皆さんの生活の現状を知り、人々の心理を知ることが大事

バランスの良い食事をすることは健康に良いということは多くの人はわかっていると思います。

ただ、多くの人に健康的な生活をしてもらうようにするためには、もっと皆さんの生活の現状を知り、人々の心理を知ることが大事だと思います。

例えば、ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは?で紹介した元アメリカ大統領夫人のミシェル・オバマ夫人のシカゴ時代のエピソードが興味深いです。

疲れた夜にドライブスルーの誘惑

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

これは実感としてとてもよく理解できることだ、というのです。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、ファストフードの魅力を感じてしまう人も多いと思います。

そこで、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!で紹介した歴史家のルトガー・ブレグマンさんの動画で紹介されているプリンストン大学のエルダー・シャフィア教授によれば、人は不足(時間・お金・食べ物を含む)を認識したとき行動が変わるそうです。

貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である|TED

その人が愚かだから 愚かな選択をしているのではなく どんな人であっても 愚かな選択をしてしまうような 状況に置かれているからです

つまり、低所得者の人たちはわざわざ野菜を摂取しないライフスタイルを選択しているわけではなく、低所得だからこそ野菜を摂取しないライフスタイルを選択してしまうような状況に置かれているということです。

そのように考えると、バランスの良い食事というのは個人の問題ではなく、社会の問題ということが分かります。

それではどのような対策をしたらよいのでしょうか?

東京との足立区の取り組みが興味深いです。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

そこで足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。

この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

このように、個人の選択に任せるのではなく、社会全体として自然と健康的な食事を摂ってしまうような社会に変えていくというアイデアが考えられます。

■健康や美容のためにオメガ3の食品を摂りましょう!というのはシンプルなメッセージ

健康や美容のためにオメガ3の食品を摂りましょう!というのはシンプルなメッセージであり、購入行動を変える提案をしています。

食生活はご飯が多く塩分が多い食事から次第に脂質が多い食事へと変化しています。

1975年ごろの食事が和食と洋食のバランスの良い食事として注目を集めているのですが、その一つが「魚介類」の摂取量の減少です。

1975年型の日本食を食べると健康になる!ヒトの実験でも証明|その食事の特徴とは?|東北大【論文・エビデンス】

1960年代はご飯が多く塩分が多い食事
1975年は和食と洋食が並ぶ食事
2000年代は脂質が多い

国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁
国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁

参考画像:水産物の消費動向|水産庁(スクリーンショット)

麻布大学の守口徹教授によれば、オメガ3は青魚などの魚から摂るのが一番効率よいそうですが、水産庁による国民一人当たりの魚介類と肉類の摂取量推移によれば、平成18年には初めて肉類の摂取量が魚介類を上回り、21年には肉類と魚介類の摂取量が上回り、その差が拡大しているそうです。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2010年版)によれば、オメガ3EPA・DHA)を1日に1000mg以上摂取することが望ましいのにもかかわらず、現状は少ない摂取量です。

【#あさイチ】オメガ3の上手な摂り方!美と健康に良いアブラの新常識によれば、理想のオメガ3:オメガ6の比率は「1:2」ですが、多くの日本人の比率は「1:10」以上の割合になってしまっています。

青魚などのオメガ3を含む食品を摂るようになれば、オメガ3:オメガ6のバランスは改善され、魚介類と肉類の摂取量がバランスよくなるでしょう。

結果として、バランスよい食事になっていくのです。

■行動変容をいかに促すか?

そして、もう一つ理由があります。

「#NOOM」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ|特定保健指導プログラムも開始で紹介した「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、

”デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の、じつに40%がその場の決定ではなく習慣”

なのだそうです。

「スイッチ 変われないを変える方法」(著:チップ・ハース ダン・ハース)によれば、私たちはあらゆる場面でセルフ・コントロールを消耗するものであり、一つ一つの行動をいちいち決定してしまうと疲れてしまうため、人は習慣として自動化された行動をしてしまうそうです。

つまり、行動変容を起こしたいときには、自動化された行動=習慣を変えなくてはならないのです。では、どのようにすれば習慣を変えることができるのでしょうか?

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、人間の心理には、2つの基本原則があるそうです。

1.シンプルでわかりやすいきっかけを見つけること

2.具体的な報酬を設定すること

ただ「きっかけ」と「報酬」そのものには新しい習慣を長続きさせる力はなく、「〇〇したい」「〇〇がほしい」というような明確な欲求が習慣のための原動力となるのです。

【関連記事】

オメガ3でいえば、健康になるためにはオメガ3の食品を摂るといいというシンプルなメッセージであり、これまでに様々な研究でオメガ3の健康効果が紹介されていますが、オメガ3の食品がいいとわかっていても、継続しない人が多いことが問題です。

生活習慣を改善するという行動変容を促したいのであれば、いかに変わりたいという感情を生み出すのか=いかに「動機づけ」を行うかがポイントになってきます。

■行動変容を促した後、いかに継続させるかが課題!

国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで紹介した厚生労働省「人口動態調査」, 「医療給付実態調査報告」, OECD Health Data 2014 OECD Stat Extractsによれば、国全体医療費の23%(9.2兆円)が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めているそうです。

高齢化が進む中、生活習慣を改善し、それを継続することは医療費を削減することにもつながります。

そのためには、健康に良いとされる生活習慣をするように行動変容を促し、なおかつそれを継続させる取り組みこそ欠かせないのです。

AIで糖尿病患者の症状が悪化する原因の一つである「受診中断」を予測するシステムを開発|NTT・東大で取り上げましたが、NTTと東京大学は共同で、NTTグループのAI技術を活用し、約900名の糖尿病患者の電子カルテデータを利用して、糖尿病患者の症状が悪化する原因の一つである患者行動「受診中断」を予測するシステムを開発したそうです。

このシステムは、受診中断を7割の精度で予測できることから、通院をやめる可能性がある患者に対して、受診させるアプローチをとりやすくしてくれることが期待されます。

糖尿病予備軍に電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割下がる|国立病院機構京都医療センターで紹介しましたが、国立病院機構京都医療センターによれば、糖尿病予備軍の人に電話で予防のアドバイスを続けることで、発症率が4割下がったそうです。

糖尿病患者の治療継続は半数にとどまる|なぜ治療が続けられないのか?によれば、糖尿病の合併症を予防するには、医師と相談しながら、治療を継続していく必要があり、患者の大半もその治療方針を理解し、治療の重要性を認識しているのですが、治療を継続していくことができない人が半数もいるそうです。

その理由としては、治療に伴う経済的な負担や治療継続へのストレスから治療を続けていくことができないないことが主な理由でしたが、その他の理由としては、継続するのが面倒という人もいるのではないでしょうか。

多くの医師や医療機関も生活習慣・環境を見直して病気を予防することの重要性は十分承知のはずです。

しかし、病気の治療に比べて病気の予防に対する医師たちのインセンティブ(報酬)が足りないという問題があり、取り組むのが難しいのです。

どんなに病気の予防に取り組みことが大事だと思っても、医療従事者(医師や看護師など)を養い、医療機関も生活し、経営を行なっていかなくてはなりませんので、現状では予防ではなく治療を選択せざるを得ないのです。

つまり、「病気の上流を診る医療」を実現するためには、病気の予防につながる医療を行った医師や病院・医療機関にこれまでの医療費の代わりになるインセンティブ(例えば「予防医療費」)が得られる仕組みを作り上げる必要があります。

これらの考えをまとめると、病院の仕事が治療から予防へと移行するためには、よい生活習慣をやめることを予測し、励ますことにより、良い習慣が継続できたら報酬を与えるという仕組みにするとよいのではないでしょうか?

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