飽和脂肪酸悪玉論の真相とは?|飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない?

Cultured Butter

by Rebecca Siegel(画像:Creative Commons)




飽和脂肪酸「悪玉論」のウソ―過小摂取に思わぬリスクも

(2014/5/7、WSJ)

「飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない」――。3月に発行された医学専門誌アナルズ・オブ・インターナル・メディシンに掲載された研究はこう結論づけている。

ここ最近の健康情報としては、飽和脂肪酸の摂り過ぎは体に良くないため、脂の多い肉やバター・チーズは避けたほうがいいと言われてきており、それを実践する人も多いですよね。

しかし、今回の記事で紹介された研究によれば、「飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない」そうです。

コレステロールの新常識(LH比・悪玉コレステロールを減らす食事・善玉コレステロールを増やす運動)|主治医が見つかる診療所 4月21日でも、飽和脂肪酸を多く含む食品をたくさん摂ると、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)値が上がりやすいとして紹介されていましたが、本当に飽和脂肪酸が体に悪いのでしょうか?

詳しい内容は記事を読んでもらうことにして、要点だけをまとめてみます。

●1950年代にミネソタ大学のアンセル・ベンジャミン・キーズ博士が飽和脂肪酸はコレステロール値を上げ、その結果、心臓疾患の原因になるという説を主張したのが飽和脂肪酸悪玉論の始まり

●ただ、研究を行う際に自説の正当性を裏付けるような国だけを意図的に選んだり、研究の対象者が数少ないなど、間違ったデータによる間違った考えで研究が行われており、本当に飽和脂肪酸が心臓疾患の原因になるかどうかはわからない。

●当初懐疑的だった米心臓協会(AHA)も1961年に飽和脂肪酸を悪者としたガイドラインを米国で初めて発行し、1980年には米農務省がこれに続く。

本来であれば間違ったデータによる間違った考えであるため、再度調査研究をすることが必要なのですが、この説を正しいという先入観をもとに、なぜかキーズ博士の説を証明する方向で労力も費用もつぎ込まれていったそうです。

行動経済学に「サンクコスト(先行投資額が巨大だと損失回避の傾向から、人は未来の予測をしばしば誤る)」という考え方がありますが、この研究においても、多くの人が労力も費用も注ぎこんでしまったがために、冷静に判断できず、正しいという先入観をもってしまったのかもしれません。

記事ではさらに飽和脂肪酸をあまり取らない食事方法に変わったことによる変化についても書かれています。

詳しい内容は記事を読んでいただきたいので、2つのポイントだけ。

1つは、炭水化物の摂取量が増えたこと。

飽和脂肪酸の摂取量が減ったものの、炭水化物の摂取量が増えているそうです。

飽和脂肪酸の摂取量が減ったから炭水化物の摂取量が増えたとは短絡的に言えないものの、炭水化物の摂り過ぎは、肥満糖尿病の原因になり、さらには心臓疾患になる可能性も高まります。

問題は炭水化物がブドウ糖に分解され、インスリンが分泌されることだ。インスリンは効率良く脂肪を蓄積させるホルモンだ。果糖は肝臓が血液中に脂質や中性脂肪を分泌させる原因となる。炭水化物の摂りすぎは肥満の原因となるだけでなく、後天性の2型糖尿病の原因にもなる。さらには心臓疾患の可能性も高まる。

もう1つは、植物油の摂取が増えていること。

AHAが1961年に「健康な心臓」のために、飽和脂肪酸ではなく植物油を摂取するよう国民に勧めた後、米国民の食事は変わった。1900年にはほとんどゼロだった植物油の摂取量が現在は摂取カロリーの7~8%を占めるようになった。この1世紀の間にこれほど摂取量が増えた食品はない。

初期段階の臨床試験では、植物油の摂取量が多い人は、がんの発症率が高いだけでなく、胆石になる率も高いことが分かった。さらに驚くべきことに、暴力的な事件や自殺で死亡する可能性も高い。

植物油の摂取が増えたからといって体に悪影響があるというデータはないようなのですが、体の中の栄養バランスに何らかの影響を与えているかもしれません。

今回の「飽和脂肪酸悪玉論」の問題は、間違ったデータによる間違った考えであるということです。

もう一度先入観を取り払って、本当に飽和脂肪酸に問題があるのかを証明する必要があるのではないでしょうか。

そして、こういう健康に関する情報を紹介すると極端な方向に行きがちで、飽和脂肪酸が悪いというと、すべての飽和脂肪酸がいけないとなってしまいます。

大事なのは、何事もバランスです。

あまりに過剰に飽和脂肪酸を摂っていて健康に問題があるという方は、飽和脂肪酸を減らして、不飽和脂肪酸に変えて、バランスを調整してみるというアプローチをしてください。







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赤ワインのポリフェノール「レスベラトロール」には健康への効果は確認できずー研究

Wine

by TESFox(画像:Creative Commons)




赤ワインのポリフェノールに健康への効果確認できず、研究

(2014/5/13、AFP)

米ジョンズホプキンス大学医学部(Johns Hopkins University School of Medicine)のリチャード・センバ(Richard Semba)氏率いる研究チームは、「欧米式の食事に含まれるレスベラトロールには、炎症、心臓血管疾患、がん、寿命などへの実質的な効果を持たないことが示された」という。

今回の研究によると、赤ワインに豊富に含まれている抗酸化物質のポリフェノールの一種である「レスベラトロール」には人を長生きさせる効果・健康への効果は確認できなかったそうです。

レスベラトロールをめぐっては、がんや肥満糖尿病、加齢などさまざまな分野の健康効果について世界各国で研究が進められていますが、以前赤ワインの健康効果を説き、レスベラトロールと心臓の健康との関連を調べた研究で有名なディパク・K・ダス教授の研究データが捏造されていたことが話題になりました。

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今回の研究はそのことを裏付ける一つのデータとなりそうです。

レスベラトロールといえば、カロリー30%オフで寿命が延びる?でも紹介しましたが、レスベラトロールを摂るとカロリーを30%減らしたのと同等の効果があることが確認されており、長寿サプリメントとして注目されていました。

今回の研究結果について、米ニューヨーク(New York)市にあるレノックス・ヒル病院(Lenox Hill Hospital)の内科医、ロバート・グラハム(Robert Graham)医師は、人それぞれが持つ代謝レベルや、摂取および排出率によってその効果が異なるため、レスベラトロールをめぐる研究は困難と指摘。

今回のような研究結果が続けば、今後レスベラトロールに関する研究をする人は少なくなってくることが予想されます。

夢の長寿サプリメントは、夢となってしまうのでしょうか?







人類に最も必要な発明はロングヘアーを一瞬にして乾かすモノ!?

Blow Dry

by Rupert Taylor-Price(画像:Creative Commons)




 いま人類に最も必要な発明はロングヘアーを一瞬にして乾かすドライヤーだよ…(´ノω・`*)毎朝のこの時間…

こうした悩みを解決する商品ができればすごいですよね。

毎朝ヘアスタイルを整えるのに数十分かかっているこの時間を短縮できるのであれば、多くの女性が「ほしい!」となるのではないでしょうか。

髪の乾かし方を参考に必要なことを考えてみます。

(5)髪の乾かし方 ー資生堂

  1. 髪をタオルでおおい、タオルの上から指の腹で頭皮(とうひ)をマッサージするように水気をふきとります。髪の毛どうしをこすり合わせると、キューティクルを傷つけ、 傷みの原因になるので避けましょう。ロングヘアの場合は、頭皮(とうひ)全体の水気をふきとった後、毛先をタオルにはさんで、おさえるようにして水気を吸いとります。

  2. ドライヤーで乾かします。ドライヤーは、髪から10センチ(親指と人差し指を軽く広げた程度)以上離して使います。

ポイントをまとめてみます。

  • ドライヤーを使う時間を少なくするためには、ドライヤーをかける前に、しっかりタオルで水気を吸い取ることが重要
  • ドライヤーは髪から10センチ以上離して使う。

おそらくドライヤーの温風(熱と風)によって髪は傷みやすくなるために、髪から離して使う必要があるのであれば、できるだけタオルで水気を吸い取ることを優先させたほうがよいということではないでしょうか。

つまり、ロングヘアーを一瞬にして乾かす「ドライヤー」よりも、一瞬で水気を吸い取る「タオル」のほうが現実的です。

ただ、技術は進歩しているので、もしかすると、もっと別の発想があるかもしれません。

そもそも、髪を洗うのに水が必要でなくなれば髪を乾かす必要なんてないわけですから。

例えば、クシを通すだけで、髪についた汚れ・油・整髪料・ニオイ・髪のクセなどがとれるようになればいいですよね。

世紀の大発明とはいかなくても、世界で最も売れる商品の一つにはなりそうなので、ぜひ考えてみてほしいですね。







スマホのフラッシュやカメラ機能を使い、血糖値管理ができる技術が研究されている!?

Smartphones at Fashion Week

by Melissa BARRA(画像:Creative Commons)

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スマホのフラッシュやカメラ機能を使い、自分で血糖値テストができる技術が米で開発中

(2014/1/27、Techable)

糖尿病患者の日々の血糖値管理を、スマートフォンという最先端のツールを活用して実施できないかという研究が、Cornell Universityでおこなわれているという。

先日Google、糖尿病患者の血糖値を管理するスマートコンタクトレンズを開発というニュースを紹介しましたが、今回の記事によれば、スマートフォンのフラッシュ機能やカメラ機能を活用して、血糖値の検査を行ない、血糖値コントロールができないかという研究が行われているそうです。

糖尿病患者は増加の一途をたどっており、今後も増加することが予想されます。

ちなみに、2011年には糖尿病患者が世界で3億人突破-世界糖尿病デー(11月14日)しています。

これから血糖値検査・血糖値コントロールはますます重要になってくることでしょう。

そういう意味で企業や大学がこの分野に注目を集めるのはごく自然なことです。

アメリカのFood and Drug Administrationでは、世界中でスマートフォンとタブレットユーザーは増加しており、2018年までには約17億人の人たちが、健康関連アプリをダウンロードしている状況になると見込んでいる。

現時点では、スマホやタブレット+アプリで健康管理をしていくというのが最も人気がありますが、Googleがコンタクトレンズを活用するなどウェアラブルガジェットも最近特に注目されています。

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理想としては、つけていることを意識することなく、特に何かする必要もなくて自分の健康管理を行ない、大事なポイントで自分やかかりつけの医師に知らせてくれるものになると思います。

はたして、それがどのような形になるのか、すごく楽しみです。







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ごくわずかな血液で大腸がんを発見する検査方法を開発-国立がん研究センター

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by Neeta Lind(画像:Creative Commons)

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ごく僅かな血液で大腸がん発見の検査方法

(2014/4/30、NHK)

ごく僅かな血液から早期の大腸がんを見つける新たな検査方法を開発したと、国立がん研究センターのグループが発表しました。

国立がん研究センターの分子細胞治療研究分野の落谷孝広分野長らのグループは、ごく僅かな血液から大腸がんを発見する検査方法を開発したそうです。

→ 大腸がんの症状についてはこちら

大腸がんは年間およそ10万人が発症する国内で2番目に多いがんで、早期発見が重要ですが、便に含まれる血液を調べる現在の大腸がん検診は、実際にがんが見つかる確率は低いとされ、課題となっています。

これまでの大腸がん検診はがんが見つかる確率が低いのが課題であり、患者の負担も大きい方法でした。

グループは、大腸がんの細胞が分泌する特殊な血液中の微粒子を発見し、早期の大腸がん患者194人の血液を調べた結果、およそ50%の患者からこの微粒子が検出されたということです。

健康な191人の血液からは検出されなかったということです。

<中略>

グループは、この微粒子を1滴にも満たないごく僅かな血液からおよそ1時間半で検出する方法も開発したということで、数年後の実用化を目指したいとしています。

ごく僅かな血液から、しかも1時間半で大腸がんを検出する方法を開発したということで患者の負担も少なく、また以前の方法よりも確度が高い方法となれば、大腸がんの早期発見・早期治療につながりそうですね。

ところで、以前大腸がんを血液一滴で早期診断-神戸大などという記事をご紹介しましたが、今回の方法とどちらのほうがより利用者にとって良い方法なのか気になります。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

⇒ 大腸がんチェック について詳しくはこちら







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このブログは、 テレビやニュースの健康情報を “ばあちゃんの台所レベル”まで落とし込み、 実際の料理と生活にどう使うかをまとめた記録です。本サイトでは、 栄養学・食事指導・健康情報を、 家庭料理の実践・調理工程・生活習慣という観点から再構成し、 再現可能な生活知として整理・記録しています。