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スキンシップ(ボディタッチ)の効果|スキンシップで夫婦仲がよくなる!?|#あさイチ #nhk




■産後は、夫婦のスキンシップの危機!?

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by Parker Knight(画像:Creative Commons)

もう一度ふれあいたい!? 夫婦のスキンシップ

(2014/4/2、NHKあさイチ)

産後、授乳によってオキシトシンが多量に分泌、子どもと絆を深め、子育てに専念する心理状態となります。そのため、夫を子育ての邪魔者と感じたり、性的な誘いを想起するスキンシップに嫌悪感を抱いたりしがちになります。こうした心境の変化は、ホルモンの働きによって起こりやすいことを、夫婦双方ともに認識できていると、その後ずっとスキンシップレスにつながることの予防にもなります。

以前「産後クライシス」(出産直後から妻の夫への愛情が急速に下がること)について取り上げましたが、今回のテーマはこのことに大きく関係しているようです。

産後クライシスが起きる理由としては、「夫からのねぎらい」「夫の家事や育児への参加度」が強く関係していると分析していましたが、もしかすると、スキンシップに対して嫌悪感を感じていることが原因なのかもしれません。

【関連記事】

女の子はなぜ頭ぽんぽんに弱いの? そのメカニズムとは?によれば、抱きしめられたり、やさしくふれられると、オキシトシンの分泌が増加し、ストレスが軽減したり、愛情や信頼などの感情を呼び起こすそうです。

妻は子供とスキンシップをする機会が多いため、オキシトシンが満たされていることが多いのですが、夫はその機会が少ないために、夫婦関係の悪化をもたらす恐れがあります。

スキンシップというと、性的なことを連想する人もいるかもしれませんが、肩に手をおいて立ち上がったり、ゲームで盛り上がってハイタッチすることも一種のスキンシップです。

日常生活の中で、ちょっとだけ触れる機会をつくっていくことは、今後の夫婦生活を円満にしていくうえで、大変重要なことですので、ぜひスキンシップをとっていきましょう。







P.S.
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女の子は父親のスキンシップで「男を見る目」が養われる!?




Father&Daughter

by Nancy Van De Laarschot(画像:Creative Commons)

ハーバード大学75年間の研究が明かす!「将来性のある男」の特徴

(2014/8/17、スキンケア大学)

アメリカの心理学者、フィリス・K・デイビス博士の著書『パワー・オブ・タッチ』によると、子供が女の子の場合、父親が乳幼児から愛情を持って触れていると、「愛情があって触れてくる男性と、そうではない男性とを区別できるようになる」とのことです。

父親が愛情を持って触れていると、愛情があって触れてくる男とそうでない男を区別することができるようになるそうです。

下心を感じる男性の行動の第1位は、「すぐにボディタッチをしてくる」というものですが、そのボディタッチが愛情によるものかそうでないかの判断は父親がそれまでどのように愛情を持って接してきたかによるというのは面白いですよね。

娘がダメな男に引っかかってほしくないというあなたは愛情を持ってスキンシップをたくさんしていくといいかもしれませんね。







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女の子はなぜ頭ぽんぽんに弱いの? そのメカニズム・女性心理とは?

女性の中には頭をポンポンされたい願望がある女性がいますが、なぜ頭を撫でられることに女性は弱いのでしょうか?

頭をなでられるとキュンとなるメカニズムについて調べてみました。




【目次】

■頭ポンポンされたい願望

比嘉愛未、“甘え”願望吐露「頭ポンポンされたい」

(2013/2/18、ORICON)

自身の“甘え”の願望を聞かれ「頭ポンポンってされて、大丈夫だよって言ってもらいたい」と照れながら明かした。

<中略>

普段は「隙を見せないように気を張っている」という比嘉だが「仕事で落ち込んだ時にポンポンってされたら、きゅんと来るなって思う。でも、身長高いからされたことない」と乙女心を告白。

落ち込んだ時に、頭をポンポンされると、『守られている』『優しくされている』という感覚を感じるのでしょうね。

■頭をなでられるとキュンとなるメカニズムとは?

SAKURAKO pat a dog on the head.

by MIKI Yoshihito(画像:Creative Commons)

女子はなぜ“頭ぽんぽん”に弱いの? 胸キュンテクのメカニズムを分析!

(2012/1/6、ヒトメボ)

人は頭をなでられることで、相手から『優しく大事にされている』『特別な愛情をもらっている』と感じるのです。

すると脳内でドーパミンが放出されて快の感情が高まると同時に、交感神経のはたらきが活発になります。

ドキドキしたりキュンとなるのは、こうした心理的メカニズムと生理的メカニズムによるものです」

と教えてくれたのは、桜美林大学准教授で身体動作やスキンシップに関する研究をしている山口創先生。

頭をなでられると、脳内でドーパミンが放出されて快の感情が高まると同時に、交感神経のはたらきが活発になるそうです。

ただ、頭を撫でると一口に言っても、頭のなで方でもその意味合いが違ってきます。

■スキンシップの受け取り方

Head Pat

by Peter Dutton (画像:Creative Commons)

頭をポンポンと手のひらでやさしく叩くとき、髪の毛をくしゃくしゃっとかき回すように撫でるときとでは意味が違っています。

また、相手がどのような意図を持ってさわってくるのかを、される側がどのように判断するかによって、その受け取り方は違ってきます。

■頭をなでるのは目上の人が目下の人にすることだけが許される特別な行為

Pat on the head

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

「頭をなでるのは、目上の人が目下の人にすることだけが許される特別な行為です。

頭は人間にとって最も上にありますから、そこをなでられることは相手の支配下になることを意味します。

その点、『肩をポンとたたく』ことは単に親しさを表し、友人関係で行ってもOK。

しかし『腰に手を回す』ことは性的な要素が強く、恋人同士でしか許されないものです」(同)

「頭をなでる」のは、上下関係・主従関係のような間柄で行われるスキンシップ。

「肩をポンと叩く」のは、親しさを表すので、友人関係でも行われるスキンシップ。

「腰を手に回す」のは、性的な意味があるため、恋人同士のような関係で行われるスキンシップ。

手を置く場所で意味合いが違ってくるということですが、これは相手との距離感(パーソナルスペース)とも関係があるかもしれません。




■頭を撫でてもキュンとこないケースもある

また、相手との関係や状況によっても、「頭をなでる」という効果が発揮できないケースがあるようです。

頭をなでるというスキンシップは、対等な関係でいたいカップルや友達以上の関係になりたくないとき、男性がおどおどしながら触れたり、状況に似つかわしくない場面で触れたりするときには、頭をなでられても心地よく感じなかったり、反発を招くことがあるようです。

触れる(スキンシップ)というのは、とても繊細な行為であり、人間関係、状況、触れ方、言葉、文化などの様々な要素によっても影響されます。

以前、女性の気持ちを理解していない人ほど、セクハラを犯す傾向が高いという記事の中で、

読心スキルを調べるテストとセクハラ傾向テストを行ったところ、女性の気持ちを正しく理解していない人ほど、セクハラを犯す傾向が高いことがわかったそうです。

<中略>

読心スキル=コミュニケーション能力を高めるには、多くの人と積極的にコミュニケーションをとることがトレーニングになるようです。

と紹介しましたが、小さい頃から積極的にコミュニケーションをとることによって、より適切なスキンシップができるようになるのだと思います。

→ 「頭ポンポン」する男性心理とは? について詳しくはこちら

■C繊維はゆっくり優しく触れることで心地よくリラックスする

【追記(2012/11/21)】

Mel and Harry

by avocadogirlfriend(画像:Creative Commons)

『皮膚という脳』『子どもの脳は肌にある』等の著者山口創さんのご講演内容がまとめられている記事の中に興味深い内容が紹介されていました。

ご報告:第一回関西タッチケア・フォーラム(9/24)にご参加ありがとうございました。

(2011/9/26、NPO法人タッチケア支援センター公式ブログ活動報告&最新情報)

また、最近の研究から、触覚にはAβ繊維という識別機能に関する太い神経線維と、C繊維という細い神経線維があり、後者のC繊維は、感情喚起機能という、「心地よさ」「きもちいい」感覚と関係する神経繊維であり、これは、皮膚への穏やかでやわらかい刺激にのみ反応することがわかってきているそうです。

穏やかで、ゆっくりと、やさしくふれることで、「気持ちいい感覚」と関わるC繊維を刺激し、快の感情を喚起することができ、痛みの緩和にも効果的であるということです。
そして、大切なのはこの「ゆっくりと・・・」で、先生の御研究でも、1秒間で5~10センチのスピードで、なでる、さするなどを行うと、他のスピード(それよりも、遅い&速い)で触れられた場合よりも、心地よく、リラックスできるということが、統計上わかってきているそうです。

研究によれば、「気持ちいい感覚」と関わるC繊維はゆっくり(1秒間で5~10センチのスピード)、優しく触れることで心地よくリラックスするということがわかっているそうです。

さらに、ぎゅっと抱きしめられたり、やさしくふれられることで、脳内ホルモンの「オキシトシン」の分泌が増すという研究の紹介もありました。

オキシトシンは、出産のときに子宮の収縮のために妊婦に分泌されるホルモンで、愛情や信頼などの感情を呼び起こすといわれています。
さらに、タッチを受ける感覚は、その人の成育歴にも関係し、スキンシップが多く育った人は、タッチを肯定的に受け止め、スキンシップが少なかった人は、否定的にとらえる傾向が強いという話や、36組の夫婦で実験したところ、1か月間のスキンシップ強化トレーニング(手つなぐ、寄り添って座る、寝そべる等)を受けた夫婦は、そうではない夫婦よりも、オキシトシンが増加し、ストレスが軽減し血圧も低下したという研究も紹介されました。(ただし、それが有効であったのは、普段からスキンシップの多い夫婦のみだったそうです)

また、抱きしめられたり、やさしくふれられると、オキシトシンの分泌が増加し、ストレスが軽減したり、愛情や信頼などの感情を呼び起こすそうです。

つまり、頭ポンポンされると、C線維が刺激されることで心地よくリラックスしたり、幸せホルモンであるオキシトシンの分泌がされたりするために、女の子は頭ぽんぽんに弱いといえるのではないでしょうか。

■頭ポンポンできる関係性が重要

頭ポンポンできる関係性を築いているかどうかが重要なポイントです。

例えば、相手を笑わせることができることで、心の距離感が縮まっていたり、悩み相談をされることで信頼されたり、尊敬されていたりするような関係性が築けているかどうかです。

また、女性にとって清潔感は重要なポイントですので、清潔感のある服装、手、指、爪がきれいというのも大事です。

つまり、頭ポンポンしたから女性からモテるわけではなく、頭ポンポンできる関係性を築いているからこそモテるということです。







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【仮説】テキストメッセージが増え、触れ合い(直接会う・スキンシップ)や電話で話すことが減ったことで世界は不安定になっている!?

今回考えた仮説というのは、こちらです。

【仮説】テキストメッセージが増え、触れ合いや電話で話すことが減ったことで世界は不安定になっている!?

※ここでいうテキストメッセージとは、文字を使ったコミュニケーションアプリを指します。

なぜこんな仮説を考えたのか、紹介していきます。




【目次】

■スキンシップによって幸せホルモン「オキシトシン」が分泌され、ストレスホルモン「コルチゾール」のレベルが下がる

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by kimdokhac(画像:Creative Commons)

オキシトシンで痛みやストレスが和らぎ、血圧が下がる|簡単タッチケアの方法|#ガッテン(#NHK)によれば、カラダに触れられると脳から出てくる「オキシトシン」というホルモンは、痛みやストレスを緩和し、血圧を下げたり、認知症にも効果的だったり、ストレスや不安も軽減してくれるそうです。

ハグをする実験によれば、ハグをすることによって、「オキシトシン」というホルモンが増えたそうです。

なぜスキンシップが多いバスケットボールチームは強いのか?|身体的接触のもたらす2つの効果で紹介した米ジョンズ・ホプキンス大学のデイビッド・リンデン教授によれば、スキンシップによって絆や信頼などの感情を呼び起こすオキシトシンが分泌され、チームの絆が強くなり、個人・チーム両方の生産性を向上させると考えられるそうです。

また、スキンシップにはストレスを軽減する効果があるということです。

New Research Focuses the Power of Physical Contact

(2010/2/22、The New York Times)

A warm touch seems to set off the release of oxytocin, a hormone that helps create a sensation of trust, and to reduce levels of the stress hormone cortisol .

スキンシップによってオキシトシンが分泌され、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるそうです。

In the brain, prefrontal areas, which help regulate emotion, can relax, freeing them for another of their primary purposes: problem solving.

スキンシップによって、感情を調節するのに役立つ脳の前頭前野がリラックスして、問題解決に集中することができるそうです。

今のところ、「会う」以上のコミュニケーション手段はない!で紹介した英チェスター大学の調査結果によれば、直接もしくはスカイプで対話すると笑いが50パーセント増しになり、幸せと感じる度合いが増すことが明らかになったそうです。

ところで、ニホンザルはなぜ毛づくろいをするのか?によれば、毛づくろいには3つの意味があるそうです。

1.シラミをとる(直接的)

2.不安を和らげる(心理的)

3.社会的な絆を深める(社会的)

毛づくろいを「コミュニケーション」に置き換えて考えるとすれば、毛づくろいというコミュニケーションによって、オキシトシンが分泌されることにより、ストレスが軽減することにより、不安を和らげることができると思います。




■オキシトシンは信頼する人との電話でも分泌される

オキシトシンは触れ合うことだけでなく、信頼する人と電話をすることでも分泌されるそうです。

UW-Madison Research Finds Mom’s Comfort Lowers Stress Levels

(2010/5/12、University of Wisconsin-Madison School of Medicine and Public Health)

A simple phone call from mom can calm frayed nerves by sparking the release of a powerful stress-quelling hormone, according to researchers at the University of Wisconsin-Madison.

米ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin at Madison)の研究によれば、母親からの電話は、強力なストレス解消ホルモンの放出を促すことによって、疲れた神経を落ち着かせることがわかったそうです。

【参考リンク】

■インスタントメッセージではオキシトシンは分泌されない

しかし、母親と直接コミュニケーションをとっている子供とは異なり、インスタントメッセージを送った女の子はオキシトシンを放出しなかったことがわかったそうです。

Leslie J. Seltzer, Ashley R. Prososki, Toni E. Ziegler, and Seth D. Pollak Instant messages vs. speech: hormones and why we still need to hear each other Evol Hum Behav. 2012 Jan; 33(1): 42–45.

(2012 jan、NCBI)

Indeed, speech between trusted individuals is capable of reducing levels of salivary cortisol, often considered a biomarker of stress, and increasing levels of urinary oxytocin, a hormone involved in the formation and maintenance of positive relationships.

We discovered that unlike children interacting with their mothers in person or over the phone, girls who instant messaged did not release oxytocin;

信頼している個人間の話は、ストレスのバイオマーカーと見なされるコルチゾールのレベルを低下させることができ、良好な関係の形成および維持に関与するホルモンである尿中オキシトシンレベルを上昇させることができるそうです。

直接触れ合うことや身近で慰めの声を電話で聞くことではオキシトシンが放出されたのに対して、インスタントメッセージでは得られなかったことは、テキストメッセージ全盛の現代において重要な問いかけをしているのではないでしょうか?

つまり、声によるコミュニケーション(ボーカルコミュニケーション)からテキストメッセージによるコミュニケーションが多くなった現代において、もしかするとオキシトシンの分泌が減少しており、そのことによって、神経が疲れた状態になっているのではないかと考えたのです。

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■まとめ

この仮説が正しければ、人々はつながろうとして、新しいコミュニケーションツールを開発するたびに、実は幸せからは離れていっているのではないでしょうか。

どんなにテキストメッセージを送りあっても、オキシトシンは分泌されず、コルチゾールのレベルは下がらない、つまり、体には何の反応も得られていない行動をやっているだけなのです。

もっと自分自身の体を幸せにすること、例えば、電話をしたり、できれば直接会うことを増やせば、自分の体は幸せな反応を示すはずで、それが自然と世界を幸せにしてくれることにつながるのではないでしょうか。

性別(男性・女性)・年齢階級別にみる悩みやストレスの原因からわかることで紹介した厚生労働省の平成13年 国民生活基礎調査の概況にある「性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因」によれば、女性75歳以上、男性85歳以上の悩みの中には「話相手がいない」が挙がってきます。

人生において、仕事やお金、人間関係、健康など様々な悩みがありますが、「人生100年時代」となったときに最後に「話し相手」がいれば幸せなのかもしれません。

もっと人と会って、人と話しましょう!







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なぜスキンシップが多いバスケットボールチームは強いのか?|身体的接触のもたらす2つの効果




■なぜスキンシップが多いバスケットボールチームは強いのか?

なぜスキンシップが多いバスケットボールチームは強いのか?|身体的接触のもたらす2つの効果
なぜスキンシップが多いバスケットボールチームは強いのか?|身体的接触のもたらす2つの効果

Marek Okon|unsplash

「触れることの科学」(著:デイヴィッド・J・リンデン)では「触れ合いが多いバスケットボールチームは強い」ということを研究した論文について紹介していました。

触れることの科学: なぜ感じるのか どう感じるのか

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3人は、選手間の身体的接触はチームの重要な成功要因である信頼と協調を育むものであるから、シーズン開幕当初のチームメート同士の触れ合いの多さは、その後のシーズンにおける協調的プレーと好成績の予測因子となるのではないかと推測した。

シーズン開幕当初の身体的接触は、個人についてもチームについても、シーズンを通じた成績と関連を示したのである。

カリフォルニア大学バークレイ校のマイケル・クラウス、キャシー・フアン、ダッカー・ケルトナーの研究グループは、NBAの試合を対象にゴールを喜ぶ接触(握り拳をぶつけ合うフィストバンプ、肩をぶつけ合うショルダーバンプ、両手のハイタッチなどでプレーによる接触は含まない)の回数を数え、また声の掛け合いやパス交換、スクリーン(味方のプレーを助けるために相手の動きを制限するプレー)など自分の個人成績を犠牲にするようなチームプレーの指標を用いて評価を行なったところ、強いチームほど身体的接触が多いことがわかったそうです。

【参考リンク】

■スキンシップがもたらす2つの効果

なぜスキンシップが多いほど強いチームになると考えられるのでしょうか?

今後は皆でハイタッチ! 同僚とのスキンシップが職場の生産性を上げる?

(2015/5/7、courrier)

米ジョンズ・ホプキンス大学の神経科学者、デイビッド・リンデン教授は、この効果にはオキシトシンというホルモンが関係していると語る。肌に接触することで分泌されるもので、相手への嫌悪感を減らすだけでなく、「信頼」や「協力」の感情を呼び覚ます。その結果、チーム内の共感や結合感が強化され、チームと個人両方の生産性を向上させるのだ。

米ジョンズ・ホプキンス大学のデイビッド・リンデン教授によれば、スキンシップによって絆や信頼などの感情を呼び起こすオキシトシンが分泌され、チームの絆が強くなり、個人・チーム両方の生産性を向上させると考えられるそうです。

【関連記事】

最後に、チームプレーの協調性スコアを分析すると、身体的接触と好成績との関連の大部分は、協調行動で説明されることが分かった。この種の調査では因果関係は証明されないものだが、この研究で明らかになった相関関係は、少なくともプロバスケットボールの文脈では、短時間の喜び合いでの身体的接触が個人とチームの成績を押し上げていること、それも、協調性を築くことを通じて成績を上げていることを、強く示唆している。

チームプレーは、言い換えると、

時には自分の個人成績を犠牲にしてでも味方への信頼を示す行動

といえます。

スキンシップが多いチームは、味方を信頼する協調行動、つまりチームプレーをすることによって、個人としても、チームとしても好成績を収めるということです。

もう一つ考えられるのが、スキンシップにはストレスを軽減する効果があるということです。

New Research Focuses the Power of Physical Contact(2010/2/22、The New York Times)

A warm touch seems to set off the release of oxytocin, a hormone that helps create a sensation of trust, and to reduce levels of the stress hormone cortisol .

スキンシップによってオキシトシンが分泌され、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるそうです。

In the brain, prefrontal areas, which help regulate emotion, can relax, freeing them for another of their primary purposes: problem solving.

スキンシップによって、感情を調節するのに役立つ脳の前頭前野がリラックスして、問題解決に集中することができるそうです。

つまり、スキンシップによって、1.チームプレーをすること、2.ストレスレベルを下げチームの勝利に集中することにより、好成績を収めているのではないかと考えられます。




■まとめ

今回紹介した論文は、強いチームほど身体的接触が多く、スキンシップが多いチームは、味方を信頼する協調行動、つまりチームプレーをすることによって、個人としても、チームとしても好成績を収めるということでした。

[鈴木千絵イラストコラム第7回]NBA HOME COURT/チームが優勝するのに欲しい人材?

(2014/6/24、NBA JAPAN)

今季もドラフトでチームを創り上げ始める時期だが、リーダーとはまた違う、ロッカールームの雰囲気を良くする、しかも全員のプレーを把握しチームをまとめていける膠(にかわ、糊)のような役割の選手は必要だな、と思わせるファイナルだった。

強い選手が揃えば強いチームになるわけではなく、強いチームにはチームをまとめる役割の選手が必要なのではないでしょうか?

ところで、ニホンザルはなぜ毛づくろいをするのか?によれば、毛づくろいには3つの意味があるそうです。

1.シラミをとる(直接的)

2.不安を和らげる(心理的)

3.社会的な絆を深める(社会的)

毛づくろいを触れることに置き換えて考えるとすれば、触れること(触れ合うこと)によって、オキシトシンが分泌されることにより、ストレスが軽減することにより、不安を和らげることができると思います。

今回はバスケットボールチームにおける研究ですので、その他の分野にこの研究がそのまま応用できるかはわかりませんが、組織の協調行動を増やしたいと考えている人は、スキンシップを取り入れるといいかもしれませんね。

「触れることの科学」(著:デイヴィッド・J・リンデン)で紹介された今回の論文では12種類の身体的接触を数えているので、こちらのスキンシップを参考にするとよいかもしれません。

  1. フィストバンプ(拳をぶつけ合うこと)
  2. ハイファイブ(片手のハイタッチ)
  3. チェストバンプ(胸をぶつけ合う)
  4. リーピング・ショルダーバンプ(飛び上がって肩をぶつけ合う)
  5. チェストパンチ(胸を拳でたたく)
  6. ヘッドスラップ(頭を平手でたたく)
  7. ヘッドグラブ(頭をつかむ)
  8. ローファイブ(片手のロータッチ)
  9. ハイテン(両手のハイタッチ)
  10. フルハグ(しっかり抱き合う)
  11. ハーフハグ(軽く抱き合う)
  12. チームハドル(全員で肩を組む)







P.S.
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