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タモリさん、認知症の前兆「全部ある」と告白!NHK『知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?』




2025年9月6日放送のNHK『知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?』でタモリさんが『人の名前は出てこない、やったことは忘れている。冷蔵庫を開けたら、何しに開けたんだろう』というような認知症の兆候と言われる症状は『全部ある』と発言したことが話題になっています。

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日本人の死因第1位は「認知症」/平均寿命は延びたが都道府県格差が広がるによれば、慶應義塾大学や米ワシントン大学の研究グループが日本人の過去30年の健康状態を解析した結果、’15~’21年で最も多い死因が「アルツハイマー病およびその他の認知症」だとする研究成果を国際医学誌『THE LANCET Public Health』に発表しました。

2021年の日本人の死亡原因上位5つは、1)アルツハイマー病およびその他の認知症、2)脳卒中、3)虚血性心疾患、4)肺がん、5)下気道感染で、アルツハイマー病およびその他の認知症は、1990年から2021年の間に6位から1位に上昇しています。

つまり、アルツハイマー型認知症は日本人にとって珍しいものではなくなってきています。

認知症の新たな2つのリスク要因(視力低下とLDLコレステロール値の高さ)が追加!認知症の45%は遅らせたり軽減できる可能性/ランセットによれば、45%の症例は遅らせたり、軽減したりできる可能性があると提言していますので、認知症対策に取り組んでいきましょう!

【子供・青年期】

1)子供たちに初等・中等教育を提供する 5%

【中年期】

2)難聴への対策(補聴器など) 7%
3)外傷性脳損傷を防ぐ(頭部のけがを防ぐ) 3%
4)高血圧対策 2%
5)過度のアルコール摂取を避ける 1%
6)肥満対策 1%

【晩年期】

7)禁煙 2%
8)うつ病予防 3%
9)社会的交流・社会的接触を増やして社会的孤立を防ぐ 5%
10)大気汚染を減らす 3%
11)運動不足を解消する 2%
12)糖尿病予防 2%

【新たに追加された2つの要因】

13)視力低下 2%
14)LDLコレステロール値の高さ 7%

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■ちなみに

●認知的予備力

若い時によく勉強した人はアルツハイマー型認知症になりにくい?認知機能の予備力を鍛えて認知症が予防できる?で紹介したジョンズ・ホプキンス医科大学の研究によれば、高齢になっても認知機能にまったく問題がない修道女は、脳にアルツハイマー型認知症と同じ変化が確認されているにも関わらず、病気の症状が表れにくいことが分かったそうです。

そのポイントは、10代の頃に高い言語技能を習得していること。

フレイルは「予備力の低下」が主要因として起こりやすい!?によれば、緊急事態や危機的状況で、普段は意識的にコントロールしている力を超えて、潜在的なパワーを発揮する「火事場の馬鹿力」や脳には筋肉や骨に過度な負担がかかるのを防ぐため、普段は100%の力を発揮しないようにする安全装置(リミッター)が備わっているといわれますが、これが予備力なのだと思います。

つまり、フレイルとは加齢に伴い身体や認知機能の予備力が低下して食欲の低下や活動量の低下、筋力低下、認知機能低下、多くの病気を抱えるといった状態と言い換えることができます。

若い時によく勉強した人はアルツハイマー型認知症になりにくいというのは、若い頃に勉強していたことによって、認知機能の予備力が鍛えられていたからだとは考えられなしでしょうか?

認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、学校教育の年数が9年以下の人のリスクは、9年を超える人の2倍だったそうです。

中等教育を修了しないのは大きなリスクで、論文の著者たちは、大人になっても学び続ければ脳の「予備力」を増やせる可能性が高いと述べている。

中等教育の未修了だからといって即、認知症になりやすいというのではなく、大人になって学習意欲がある人は「認知的予備力」(人生の過程で頭を使うことによって蓄えられる)を増やせる可能性が高いそうです。

→ デジタル認知症はウソ?テクノロジーで認知症リスク42%減!認知的予備力理論にテクノロジーが役立つ について詳しくはこちら

鼻をほじるとアルツハイマー型認知症になるリスクが高まるって本当?で紹介した近年の研究でアルツハイマー病における神経炎症プロセスが外部から侵入する病原体が関与している可能性があり、鼻をほじると病原菌を押し込むリスクが高まる、鼻毛を抜くとバリア機能が低下するというように感染リスクが増加することから鼻をほじる行為による細菌感染と認知症仮説は研究するに値するものと言えそうです。







1日7千歩で死亡リスクが47%低下!心血管疾患・がん・2型糖尿病・認知症・うつ病も抑制!




ランセット誌に掲載された1日あたりの歩数と健康の関係を調べた研究によれば、1日2,000歩と比べて、7,000歩で死亡リスクが47%低下し、また死亡率、心血管疾患、がん、2型糖尿病、認知症、うつ病、身体機能、転倒なども抑制することがわかりました。

■背景:なぜこの研究が大事?

身体活動の重要性:運動は心臓病や糖尿病、がん、早期死亡のリスクを下げる効果があります。しかし、世界の成人の3分の1が十分な運動をしておらず、健康問題や医療費の増加が問題となっています。

歩数の注目:歩数はスマートウォッチや歩数計で簡単に測れるため、運動量の指標として注目されています。これまでの研究では、歩数が多いほど健康に良いとされていましたが、具体的な歩数と幅広い健康効果の関係は十分にわかっていませんでした。

■主な結果

研究では、1日約7,000歩が多くの健康効果をもたらす「現実的な目標」として浮かび上がりました。

全死亡率(すべての原因による死亡リスク):1日2,000歩と比べて、7,000歩で死亡リスクが47%低下(HR 0.53)。
約5,400歩で効果が顕著になり、それ以上歩いても追加の効果は少しずつ小さくなる(非線形の関係)。

心血管疾患:心血管疾患の発生リスクは7,000歩で25%低下(HR 0.75)、死亡リスクは47%低下(HR 0.53)。
約5,400~7,800歩で効果が最大に。

がん:がんの発生リスクは7,000歩で6%低下(ただし統計的に有意ではない)。がんによる死亡リスクは37%低下(HR 0.63)。
がん死亡リスクは約4,800歩で効果が顕著。

2型糖尿病:7,000歩で発症リスクが14%低下(HR 0.86)。
歩数が増えるほどリスクが直線的に減少。

認知症:7,000歩で認知症リスクが38%低下(HR 0.62)。
約8,800歩で効果が最大。

うつ病症状:7,000歩でうつ病症状のリスクが22%低下(HR 0.78)。
歩数が増えるほどリスクが直線的に減少。

転倒:7,000歩で転倒リスクが28%低下(HR 0.72)。
約8,800歩で効果が最大(特に高齢者)。

身体機能:メタアナリシスは行われなかったが、7,000歩程度で下肢機能の維持や改善、機能障害のリスク低下が報告された。

【関連記事】
糖尿病予備群の人が1日20分歩くだけで心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが8%低くなる!?

■まとめ

これまで一日一万歩が健康の目安と言われてきましたが、この研究によれば7000歩でも十分な健康効果が得られることがわかりました。

【参考リンク】







【関連記事】

炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高い!




英国の40~69歳の約13万人(131,209人)のデータを用いて、食事の種類が認知症のリスクにどう影響するかを調べた研究によれば、地中海式ダイエット(野菜、果物、魚、オリーブオイルなどが中心)など健康的な食事をしている人は認知症のリスクが低く、反対に炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高いことがわかりました。

【参考リンク】

■結果

●13.5年の追跡で、1,453人が認知症を発症しました。

●良い食事の効果:地中海式ダイエット、MINDダイエット(脳の健康に良いとされる食品を重視)、RFS(推奨食品スコア;健康的な食品の摂取頻度を点数化)、AHEI(代替健康食指数;バランスの良い食事を評価)のスコアが高い人(=これらの健康的な食事をしっかり実践している人)は、認知症のリスクが低い(約20~30%低下)。

●悪い食事の影響:EDII(エネルギー調整食事炎症指数;炎症を引き起こす食事の指標)スコアが高い人(炎症を引き起こす食事、例えば加工食品や赤身肉を多く食べる人)は、認知症のリスクが30%高まる。

●特に効果が強いグループ:60歳以上、女性、非肥満の人、特定の遺伝子(ApoEε4)を持たない人で、良い食事の効果がより強く見られた。

■まとめ

野菜や果物、魚、ナッツを多めに食べる地中海式ダイエットやMINDダイエットなどの健康的な食事は認知症のリスクを下げ、反対に炎症を起こす食事は認知症のリスクを上げる可能性があります。

今回の研究では健康的な食事に含まれている「何」が効果的なのかは書かれていませんでしたが、ヒントとなるのは「炎症」にありそうです。

認知症予防のために毎日食べたい!抗炎症力や抗酸化力を持つ○○科の野菜とは何?によれば、認知症リスクを減らすために毎日食べたい食材としてアブラナ科の野菜を紹介しています。

その理由としては、アブラナ科の野菜には、認知症予防に欠かせない「抗炎症力」「解毒力」「抗酸化力」という3つの力が備わっているから。

ブルーベリーやイチゴなどフラボノイドを豊富に含むベリー類を摂取すると、高齢女性の記憶力低下を2.5年遅らせることができる!では、ブルーベリーやイチゴに含まれる**フラボノイド(特にアントシアニン)**が活性酸素(細胞を傷つける物質)を減らし、脳の神経細胞を老化やダメージから守る抗酸化作用があり、また、脳の炎症を抑え、認知症やアルツハイマー病のリスクを下げる抗炎症作用があると紹介されています。

つまり、認知症リスクを下げる方法の一つとして、抗炎症作用のある食品を選択するといいのではないでしょうか?

普段の食事を意識することが将来の認知症リスクを下げることにつながると思って、食事を見直してみませんか?







【関連記事】

ブルーベリーを食べると認知症のリスクを下げ、うつ病や血糖値の改善に役立つ!




Journal of Agricultural and Food Chemistry (2010)に掲載された研究によれば、ブルーベリーを食べると認知機能がアップし、うつ病や血糖値の改善傾向がみられました。

→ ブルーベリーの健康効果 について詳しくはこちら

【参考リンク】

■概要

この研究は、ブルーベリーに含まれるアントシアニン(抗酸化物質)が、高齢者の記憶力や認知機能を改善するかを調べたものです。

ブルーベリーには抗酸化作用や抗炎症作用のあるアントシアニンが豊富で、脳の神経信号や血糖コントロールを改善し、認知症のリスクを下げる可能性があると期待されます。

軽い記憶力の低下が見られる高齢者9人に、12週間毎日ワイルドブルーベリージュースを飲んでもらい、記憶力や気分、血糖値の変化を測定しました。

結果、記憶力テストの成績が向上し、うつ症状や血糖値の改善傾向も見られました。

この研究は、ブルーベリーが認知症予防に役立つ可能性を示しています。

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■どんな研究をしたの?

軽い記憶力の低下がある高齢者9人(平均年齢76.2歳、男性5人、女性4人)に対して、ブルーベリーの摂取が、軽度認知障害(MCI:認知症の前段階)の高齢者の記憶力や代謝にどう影響するかを調べました。

参加者は毎日、体重に応じて444~621mLのワイルドブルーベリージュース(1リットルあたり約877mgのアントシアニン含む)を12週間摂取、 例えば、体重54~64kgの人は444mL(約1.056gのフェノール類、0.428gのアントシアニン)を接ししてもらい、ブルーベリーを含まないプラセボ飲料を飲んだ7人と比較します。

■結果

●記憶力の改善

・12週目に、ブルーベリージュースを飲んだグループは、関連のない単語ペアを覚える能力が有意に向上(スコア:9.3→13.2、p=0.009)。効果の大きさは非常に大きい(d=1.78)。

・単語を思い出す能力も向上(スコア:7.2→9.6、p=0.04、効果サイズd=1.18)。

●うつ症状と代謝の改善

・うつ症状: うつ症状のスコア(GDS)が減少傾向(5.8→3.5、p=0.08)。統計的には「傾向」にとどまるが、気分が改善した可能性。

・血糖値: 空腹時血糖値が低下傾向(94.6mg/dL→91.2mg/dL、p=0.10)。

ブルーベリーの効果は、脳の海馬(記憶に関わる部位)でのアントシアニンの働きや、血糖コントロールの改善によるものと考えられます。

■なぜブルーベリーが記憶に良いの?

ブルーベリーの効果の鍵はアントシアニンという成分にあります。

抗酸化作用: アントシアニンは活性酸素(細胞を傷つける物質)を減らし、脳の神経細胞を保護。

抗炎症作用: 脳や体の炎症を抑え、認知機能の低下を防ぐ。

神経信号の強化: 脳の海馬や大脳新皮質で神経のつながりを強化し、記憶力や学習能力をサポート。

代謝改善: アントシアニンはインスリンに似た働きを持ち、血糖値を安定させる。これが脳のエネルギー供給を改善し、認知機能を高める。

■まとめ

この研究では、軽い記憶力低下のある高齢者9人が12週間毎日ワイルドブルーベリージュース(444~621mL)を飲んだ結果、記憶力(特に短期記憶と対連合学習)が向上し、うつ症状や血糖値の改善傾向が見られました。

ブルーベリーのアントシアニンが、脳の神経保護や代謝改善を通じて効果を発揮したと考えられます。

小規模な研究のため大規模な研究が必要ですが、ブルーベリーには認知機能やうつ症状、血糖値の改善に役立つ可能性が示唆されるため、食事の中に取り入れていきたいですね。

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【関連記事】

ブルーベリーで認知症予防!ブルーベリーを毎日食べると記憶力やタスク切り替え能力といった認知能力を向上させる!




European Journal of Nutrition (2018)に掲載された研究によれば、ブルーベリーを毎日食べると記憶力やタスク切り替え能力といった認知能力を向上させることがわかりました。

→ ブルーベリーの健康効果 について詳しくはこちら

【参考リンク】

■概要

この研究は、ブルーベリーを食べることが高齢者の認知機能(記憶力や注意力など)にどのような影響を与えるかを調べたものです。

特に、60~75歳の高齢者を対象に、ブルーベリーを毎日食べることで、記憶力やタスクの切り替え能力が向上するかどうかを確認しました。

■どんな研究をしたの?

60~75歳の健康な高齢者37人(男性13人、女性24人)を2つのグループに分けて90日間(約3か月)毎日以下のものを摂取してもらいました。

ブルーベリーグループ: 冷凍乾燥ブルーベリー24g(生ブルーベリー約1カップ、150g相当)を摂取。
プラセボグループ: ブルーベリーに似せた味や見た目の偽の飲み物(プラセボ)を摂取。

■結果

●認知機能の向上

記憶力: ブルーベリーグループでは、カリフォルニア言語学習テストでの「反復エラー」(同じ間違いを繰り返すこと)が、90日間で有意に減少しました(p=0.031)。これは、ブルーベリーを食べた人は、言葉を覚える際のミスが減り、記憶力が向上したことを意味します。

タスク切り替え能力: ブルーベリーグループは、課題切り替えテストでの「切り替えコスト」(タスクを切り替えるときの時間やミスの増加)が減りました(p=0.033)。これは、複数のことを同時に考えたり、素早く頭を切り替える能力が改善したことを示します。

これらの結果は、ブルーベリーに含まれるアントシアニン(ポリフェノールの一種)が脳の血流を増やしたり、酸化ストレスを減らしたりすることで、認知機能をサポートしている可能性があると考えられます。

■なぜブルーベリーが効果的だったの?

ブルーベリーにはアントシアニンという抗酸化作用のある成分がたくさん含まれています。

●脳の神経細胞を酸化ストレス(老化やダメージの原因)から守る。
●脳への血流を増やし、脳がより効率的に働くのを助ける。
●炎症を抑え、脳の健康を保つ。

■まとめ

この研究では、60~75歳の高齢者が1日1カップのブルーベリーを90日間食べた結果、記憶力(言葉を覚えるミスが減る)やタスク切り替え能力が向上したことがわかりました。特に、ブルーベリーに含まれるアントシアニンが脳を保護し、認知機能をサポートしていると考えられます。

毎日の食事にブルーベリーを取り入れることで認知症の予防になることが期待されます。

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