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ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!




■ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!

team meeting

by woodleywonderworks(画像:Creative Commons)

クレディスイス「わずか4%が、ビットコインの97%を所有」についてネットワークの性質の視点から考えてみたでは、ネットワークの性質上、すでに多くのリンクを持つノードほど選ばれやすい、つまり、良質な情報源と多くつながっている人ほどネットワークを広げやすく、社会的ネットワークにおける、状況的不平等(一部の人は社会経済的によりよい状況にある)と位置的不平等(一部の人はネットワーク上でよりよい位置を占めている)によって、「豊かなものはますます豊かに」になると紹介しました。

最近では「健康格差」「教育格差」「収入格差」についての問題が話題になっています。

この問題を解決するためにも、お金を支給したり、職業訓練などのリカレント教育に取り組んでいますが、大事なのは「ネットワーク格差」の問題にあるのかもしれません。

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マサチューセッツ州フレーミングハム出身の12万67人からサンプル集団を作り、その内の1020人を人間関係のつながりと本人の幸福度を比較した。

第1に、ネットワーク内では幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作っていた。

第2に、不幸な人はネットワークの周縁に位置するようだ。つまり、社会関係の連鎖の末端、ネットワークの外れに存在する傾向が高いのである。

人間関係と本人の幸福度の比較によれば、1.幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作る、2.不幸な人はネットワークの端っこに位置することが高いということがわかったそうです。

ネットワーク格差が機会の格差を生み、拡大する。実際、つながりの多い人が同様につながりの多い人とつながる傾向が社会的ネットワークの特徴であり、神経、代謝、機械、人間以外のネットワークなどと異なる点だ。
つながりの乏しい人達は、その友人や家族も大きなネットワークから切り離されていることが多い。
つまり、社会の不平等に立ち向かうには、肌の色や懐具合よりもつながりが重要であると認識しなければならない。
教育、健康、収入の格差に立ち向かうには、援助しようとする人の個人的つながりにも向き合わなければならない。※
貧困を減らすには、金銭の支給だけでは足りないし、職業訓練を加えてもなお不十分だ。困窮者が社会の他の構成員と新たな関係を築くのを助けるべきなのだ。ネットワークの周縁に的を絞って人々のつながりの再構築を促すのは、末端の恵まれない人たちだけでなく、社会の仕組み全体に手を差し伸べることになる。

日本のフィンテックは「貧テック」!?日本はフィンテックの前にITや金融の活用度を上げていく必要がある!|#FINTECHでは、多くの人が金融の仕組みからはじき出されているということではないかと取り上げました。

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貧しい地域の人たちにとって、銀行口座を持つための最低残高や、決済の最低支払い額、システム手数料といった壁はあまりに高すぎる。金融機関のインフラにコストがかかりすぎるせいで、貧しい人たちのささやかな経済活動は犠牲になっているのだ。p66

日本のフィンテックは「貧テック」だと揶揄する(読み方「やゆ」意味:からかう)人もいます。

ただそういう人は現状で苦しんでいる人のことが見えていないのかもしれません。

例えば、給与前払いサービスとは?|給料前借りアプリが注目のきっかけ!?人手不足で悩む2018年以降は給与前払いサービスが求人に応募するポイントになる?で紹介した大手求人サイトの検索キーワードによれば、常に日本全国で「日払い 」「週払い」がベスト10にランクインするほどなのだそうで、求職者にとっては、「前払い」「日払い」「週払い」ということは重要な求人募集の要素となっているそうです。

奨学金による貧困問題|大学生の仕送りは減少傾向、アルバイトの就労率・収入金額の増加、返済に対する不安もによれば、仕送り10万円以上をもらっている学生は減少傾向にあり、アルバイトの就労率・収入金額ともに増加傾向にあり、アルバイトを増やすことで暮らし向きを良くしようとしているのがわかります。

「インクルージョン」という考え方を知れば、あなたの周りの世界はやさしくなる!?で紹介した「インクルージョン(Inclusion)」には、包含・含有・包括性・包摂・受け入れるといった意味を持ち、誰も排除せず、様々な人を受け入れるという考え方があります。

「ネットワーク格差」が機会の格差、健康の格差、収入の格差を生むのであるならば、貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかを考えていく必要があるということではないでしょうか?

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P.S.
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貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!




■貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる

貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である|TED

貧乏な人ほど 借金が多く 貯金は少なく 喫煙者が多く 運動する人は少なく 酒飲みは多く 食習慣も不健康です

貧乏な人ほど、不健康な習慣を持っている人が多いため、「貧乏な人には欠けている部分(自制心など)がある」、極端に言えば「自業自得である」という意見を持つ人もいます。

そこで多くの人は、貧困の人に対して、健康になるために、生活習慣を改めようというアドバイスをしてしまいがちです。

しかし、歴史家のルトガー・ブレグマンさんの動画を見ると、そのアドバイスはまちがいかもしれません。

歴史家のルトガー・ブレグマンさんが調べたアメリカの心理学者の論文によれば、

「貧困生活の影響は 知能指数が14下がるのと同じこと」

なのだそうです。

また、プリンストン大学のエルダー・シャフィア教授によれば、人は不足(時間・お金・食べ物を含む)を認識したとき行動が変わるそうです。

その人が愚かだから 愚かな選択をしているのではなく どんな人であっても 愚かな選択をしてしまうような 状況に置かれているからです

つまり、貧困とは知識の欠如ではないのです。

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その意味で言えば、「基礎所得保障」や「ベーシックインカム」のような金銭の支給によって貧困から救われると考えられますが、もう一つ「ネットワーク格差」、わかりやすくいえば、どんな人々とつながっているかも貧困に大きく影響しています。

ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!で紹介した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著:ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、人間関係と本人の幸福度の比較によれば、1.幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作る、2.不幸な人はネットワークの端っこに位置することが高いということがわかったそうです。

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教育、健康、収入の格差に立ち向かうには、援助しようとする人の個人的つながりにも向き合わなければならない。※

貧困を減らすには、金銭の支給だけでは足りないし、職業訓練を加えてもなお不十分だ。困窮者が社会の他の構成員と新たな関係を築くのを助けるべきなのだ。

つまり、貧困を減らすには、金銭の支給+ネットワーク格差の解消が必要なのです。

→ 郵便番号のほうが遺伝子よりも健康に影響する?|「病気の上流を診る医療」|TED







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貧困状態の子供の学力は小学4年生(10歳)を境に急激に低下する!




【目次】

■貧困状態の子どもの学力は小学4年生(10歳)を境に急激に低下する

生活保護世帯と経済的に困窮していない世帯の偏差値の推移(国語)|日本財団
生活保護世帯と経済的に困窮していない世帯の偏差値の推移(国語)|日本財団

参考画像:家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析 2.5万人のビッグデータから見えてきたもの(2017年11月、日本財団)|スクリーンショット

家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析 2.5万人のビッグデータから見えてきたもの

(2017年11月、日本財団)

貧困状態にあると、学力は低くなる傾向があり、特に小学校4年生(10歳)以降で学力が大きく低下する。

日本財団によれば、貧困状態の子供の学力は小学4年生(10歳)を境に急激に低下することがわかったそうです。

貧困家庭の子供の脳の表面積は、裕福な家庭の子供よりも最大で6%小さい!?で取り上げたコロンビア大学の神経科学者キンバリー・ノーブル博士らのチームが行なった調査によれば、貧困家庭の子供の脳の表面積は、裕福な家庭の子供よりも最大で6%小さいということがわかったそうです。

中流階級の家庭の子どもは貧しい家の子どもより2300万語多く言葉を聞いている?よれば、学校に入る前の段階で、イギリスに住む中流階級の子どもは貧しい家の子どもより、2300万語も多く言葉を聞いているということがわかりました。

生まれてから3歳までの間、裕福で安定した家庭で育つ子どもは貧しく不安定な家庭で育つ子供よりも、両親の口から肯定的な言葉を44万個以上も聞くのだそうですが、このことは子供の性格にも影響を与えると考えられます。




■非認知能力が認知能力を発達させる

家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析 2.5万人のビッグデータから見えてきたもの

(2017年11月、日本財団)

「認知能力」とはIQや学業達成など、学力テスト等で測定可能な能力を指しており、「非認知能力」とは自制心、勤勉性、外交性、協調性などその他の要素を指す。

生活保護世帯の場合、小学校低学年の時点から、家の人への相談の可否、がんばっていることの有無、朝食を摂る習慣といった基礎的な項目が、非受給世帯に比べ低水準にある。

貧困世帯※のうち、学力が高い子どもと、学力が低い子どもを比較すると、学力の高い子どもは、生活習慣や学習習慣、思いを伝える力などが高水準にある。

自制心、勤勉性、外交性、協調性などの「非認知能力」は低学年時点から差が大きく、ただ貧困下でも学力の高い子どもは、非認知能力が高いということがわかったそうです。

非認知能力の差の例として有名なものに「マシュマロ実験(マシュマロテスト)」があります。

Oh, The Temptation

マシュマロテストとは、マシュマロをある一定時間待つことができると、マシュマロを一個もらえるというテストで、スタンフォード大学ウォルター・ミッシェルが行なった実験によれば、マシュマロを食べずに長い時間我慢できた子のほうが、僅かな時間でマシュマロを食べてしまった子よりも、後の学校の成績がはるかによく、問題行動も大幅に少なかったそうです。

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この実験で子供たちは、短期的な欲求と長期的な報酬の間の葛藤に直面することになる。より大きな長期的報酬を得るため、短期的な欲求を抑えることができる子かどうかが明らかになるのだ。

自制心の高い子供(マシュマロを2個もらえるまで待てる)
→少年期(学力が高い、誘惑に強い)
→青年期(教育水準が高い、肥満率が低い)

自制心の低い子供(マシュマロを待てずに一つ食べてしまう)
→少年期(学力が低い、気が散りやすい)
→青年期(教育水準が低い、肥満率が高い)







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子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い!




■子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い!

Women At Work

by FaceMePLS(画像:Creative Commons)

「OPTION B」(著:シェリル・サンドバーグ/アダム・グラント)では、日本(特に女性)の貧困に関する記述があります。

日本では6人に1人が相対的に貧困とされる。女性とひとり親の場合、割合はさらに高い。

<中略>

世界全体で2億5800万人いる寡婦のうち、1億1500万人以上が貧困のなかで暮らしている。女性の賃金格差をなくすことが重要な理由は、ここにもある。

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【参考リンク】

貧困率の年次推移|グラフでみる世帯の状況|平成26年国民生活基礎調査(平成25年)の結果から|厚生労働省
貧困率の年次推移|グラフでみる世帯の状況|平成26年国民生活基礎調査(平成25年)の結果から|厚生労働省

参考画像:貧困率の年次推移|グラフでみる世帯の状況|平成26年国民生活基礎調査(平成25年)の結果から|厚生労働省|スクリーンショット

平成24年相対的貧困率は16.1%となっています。

子どもの貧困率|相対的貧困率の国際比較(2010年)|平成26年版子ども・若者白書|内閣府
子どもの貧困率|相対的貧困率の国際比較(2010年)|平成26年版子ども・若者白書|内閣府

参考画像:子どもの貧困|平成26年版子ども・若者白書|内閣府|スクリーンショット

子どもの貧困|平成26年版子ども・若者白書|内閣府

OECDによると,我が国の子どもの相対的貧困率はOECD加盟国34か国中10番目に高く,OECD平均を上回っている。子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い

内閣府の「平成26年版子ども・若者白書」で紹介されているOECDのデータによれば、ひとり親家庭など大人1人で子どもを育てている家庭が貧困に陥っていることがわかります。

以上のデータを参考にすると、日本における特徴としては、子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高いという点です。

ただ、ここで大事なのは、日本の相対貧困率を改善していくために声を上げていくことも重要ですが、人は離婚や死別、病気などのアクシデントが重なれば誰でも貧困に陥る可能性があるということです。

【参考リンク】

ひとり親家庭など大人1人で子どもを育てている家庭には母子家庭が多いというデータがあり、そのデータを踏まえて考えると、アクシデントでひとり親になってしまった母子家庭がなぜ貧困に陥りやすいのか、その原因を探り、どのような対策を行なっていく必要があるのかを考えていく必要があると思います。

【関連記事】

就労収入の状況(母子家庭)|ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について|厚生労働省
就労収入の状況(母子家庭)|ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について|厚生労働省

参考画像:就労収入の状況(母子家庭)|ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について|厚生労働省|スクリーンショット

ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について|厚生労働省

父子家庭の91.3%が就業。「正規の職員・従業員」が67.2%、「自営業」が15.6%、「パート・アルバイト等」が8.0%。

母子家庭の80.6%が就業。「正規の職員・従業員」が39.4%、「パート・アルバイト等」が47.4%(「派遣社員」を含むと52.1%)と、一般の女性労働者と同様に非正規の割合が高い。

父子家庭(もちろん父子家庭でも貧困に悩む人がいるということを忘れてはいけません)と母子家庭を比べると、母子家庭のほうが、非正規の割合が高いということがわかります。

ただ、大事なことは、「一般の女性労働者と同様に」という言葉です。

つまり、母子家庭であるかどうかに限らず、女性の場合、非正規の割合が高いという現状があることがわかります。

そこで、離婚や死別、病気などのアクシデントが重なれば誰でも貧困に陥る可能性があるという視点から、「女性だからこそ向いている適材適所の仕事は何であるか?」「女性が働きやすい環境こそ男性にとっても働きやすい環境ではないか?」という考えで改善を行っていく必要があると思うのです。

なぜ企業はジェンダーダイバーシティ(男女の多様性)を重要視するようになったのか?|ACCENTUREやGOOGLEは社内男女比「50対50」を目指すでは、男女の多様性など、ダイバーシティが視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐことにつながり、クリエイティブな人々を惹きつけることにつながるということ、そして、問題をフィフティフィフティで解決しようとすると、無駄が多い社会になってしまう可能性があるため、適材適所で採用することが重要であることについて紹介しました。

●ダイバーシティが視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐことにつながり、クリエイティブな人々を惹きつけることにつながる

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「いい人ばかり」の職場は均質的なことが多く、職場の均質性は悪い結果を招きやすいからだ。視点の多様性、すなわちダイバーシティは会社が近視眼的になるのを防ぐ、極めて効果的な政策だ。

社会学者のセドリック・ヘリングによれば、人種のダイバーシティと売上高、顧客数、市場シェア、利益の増加には相関があることを発見しています。

職場の均質性は悪い結果を招きやすく、視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐと考えられます。

もう一つは、クリエイティブな人材をひきつけるには多様性に対して開放的な環境である必要があるということです。

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経済競争力を持ちたいと望むコミュニティには、むしろ真に開放的で包容力のある人的環境が必要である。

それはクリエイティブ・クラスのみならず、アメリカ社会そのものを構成している多様な人々を引きつけることなのである。

すでに移民やボヘミアンを引きつけること、そしてゲイを含めたあらゆる類の多様性に対して開放的な場所になることの重要性を示してきた。

優秀なクリエイティビティを発揮する人材が求めるものは、思考の多様性であり、寛容さがあるところです。

わかりやすい例えでいえば、大学のような雰囲気でしょうか。

大学は、クリエイティブ・クラスを惹きつけ、抱えておくのに役立つような進歩的、開放的、そして寛容な空気を作り出すことにも一役買っている。ゲイやその他のアウトサイダーの居場所でもあり続けた。

新しいものが学べたり、いろんな人々がいることを許される雰囲気がある場所というのは、自然とクリエイティブな人々をひきつけてしまうものなのでしょう。

そのコミュニティがどれだけ開放的であったり、クリエイティブな人たちが集まっているのかを示す指標として、ゲイ指数やボヘミアン指数というものがあるそうです。

●ゲイ指数

ゲイコミュニティへの開放度は、クリエイティビティを喚起しハイテク産業の成長を促す人的資本への垣根が低いかどうかのよい指標となりうる

●ボヘミアン指数

作家、デザイナー、ミュージシャン、俳優、映画監督、画家、彫刻家、写真家、ダンサーなど芸術を職業とする人口の比率を測定するもの

つまり、多様性があるということは、視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐことにつながり、クリエイティブな人々を惹きつけることにつながるのです。

●適材適所が重要

最近のトレンドとしては、企業の社員における男女比を50対50にしましょうというのがトレンドであり、良い考え方だと思っていました。

しかし、落合陽一さんの講演を聞いた後、考え方が変わりました。

【SoftBank World 2017】特別講演 落合 陽一 氏

男女比をフィフティフィフティにしようという考え方は標準化しようという考え方であり、あるところでは男女比が9:1のところがあったほうがよいところもあるはずです。

重要なのは、その時々によってその割合のバランスを変えられるということです。

問題をフィフティフィフティで解決しようとすると、無駄が多い社会になってしまう可能性があるというのが落合陽一さんの意見です。

企業を評価する人たちは「社員の男女比50対50」というような数字はわかりやすくて評価しやすいのだと思いますし、私もそのうちの一人でした。

多様性(ダイバーシティ)を考える際には、何が標準かを決める考え方(この場合には「社員の男女比50対50」)によって多様化を目指すのではなく、その時々によってその割合のバランスを常に変え続けるようにすることで、本来の意味での多様性が実現するのではないでしょうか。

落合陽一×猪瀬直樹 異色対談「激論! 近代の超克」

(2017/5/19、クーリエ・ジャポン)

落合 対して日本には、「適材適所」という考え方があります。聖徳太子の時代からおこなわれていたことで、たとえば会社は必ずしも男女半々じゃなくてもいい、女性が9割の会社があってもいいじゃないかと考える。それを無理やり対等にもっていこうとすると、むしろ多方面に歪みが出てくる。

「平等」にロジカルに対抗しうる唯一の概念が「適材適所」だと僕は考えていて、しかもそれは、日本人の多くが納得できる考え方だと思うんです。だから「適材適所」は一つの突破口になる概念じゃないでしょうか。

恣意的にではなく、”自然と”男女比が50:50になったとしたら、それは問題ないことだと思いますが、男女比が50:50であることが平等だから制度としてやらなければならないというのはゆがみが出てきてしまうのではないでしょうか。

企業側は適材適所でその人を選んだことをしっかりと説明できるようにすることのほうが重要なのかもしれません。

その他にも、この問題については、子どもは「社会で育てる」のか、それとも「自己責任」かということや金融の仕組みからはじき出されているのではないかということについても考える必要があります。

●「子どもは社会で育てる」のか、それとも「自己責任」か

待機児童はゼロ、学費も医療費も無料。なぜデンマークは子どもの貧困率が低いのか?その驚きの政策たち

(2017/1/2、Buzzfeed)

「子どもは社会が育てるという価値観が根付いているんです」。

その根本には、子どもは将来、タックスペイヤーに、社会を支える存在になる、という考え方があるという。

母子家庭の子供が貧困に陥っているということについて、「自己責任である」ということは簡単です。

そうではなく、その子供たちは将来社会を支える存在になるという考えをもつと、社会全体で子供を育てていくことを選択することに賛成する人は多くなるのではないでしょうか?

●インクルージョンの考え方を知る

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ただこれを逆に考えると、それだけ多くの人が金融の仕組みからはじき出されているということではないでしょうか?

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貧しい地域の人たちにとって、銀行口座を持つための最低残高や、決済の最低支払い額、システム手数料といった壁はあまりに高すぎる。金融機関のインフラにコストがかかりすぎるせいで、貧しい人たちのささやかな経済活動は犠牲になっているのだ。p66

今の仕組みではある程度のまとまった金額を貸さないと企業としては合わない計算であるため、貧しい人々向けに少額の貸し出しなどをするマイクロファイナンス(小規模金融)の分野は手つかずのままでいるのではないでしょうか。

技術の最先端にいる人たちだけを考慮していたのでは、分散ネットワークの力を十分に活用できない。もっと厳しい利用環境も考慮してあらゆる側面をデザインすることが必要だ。インフラが十分に整っていない地域の人たちをも含めて設計する時、初めて本当の意味でのインクルージョンが可能になる。p69

解決しなければ問題を抱えているかもしれませんが、金融の仕組みから外れた人が一定層いて、その人たちがさらに悪い状況にならないための手段として何らかのテクノロジーで解決するというのは考えるべきではないでしょうか。

そして、そうした問題を解決するための根底にある考えとして「インクルージョン」があれば物事の考え方が変わってくると思います。




■まとめ

以前、ドラマ「コウノドリ」で女性の医師や看護師さんは自分のための幸せ(結婚や出産。結婚したから幸せとか子供がいるから幸せであるという意味ではないです。)を犠牲にしないといけないというセリフから、働き方について話し合ったことがあります。

その中で出てきた話題として、女性の働きやすい職場作りの邪魔をするのが女性ということがあり、例えば、「私が育児してた時はもっとこうしていたのに」「私は毎月体調が悪くてもきちんと仕事してるのに」というような発言があるような、高校の部活での昔のエピソードに多い、自分がやってきた苦労を下の世代にもしてほしいという人がいて、ある層(今回でいえば母子家庭)へのケアを手厚くしようとすると、それ以外の層や以前その時期を通ってきた層に不公平感が出てきてしまい、その点をケアする必要があるのではないかという意見がありました。

世界銀行が設立した発展途上国で女性起業家や女性が運営する中小企業のサポートを目的とした基金である「女性起業家資金イニシアティブ(We-Fi)」に対して日本政府が資金を供出するといったニュースに対して、批判の声が挙がっていました。

【参考リンク】

先ほども紹介した通り、日本の母子家庭における貧困の問題があるにもかかわらず、なぜ基金にお金を出すのだ、というような、ある種の不公平感が現れているのかもしれません。

しかし、大事なのは、これは発展途上国で女性起業家や女性が運営する中小企業のサポートを目的とした基金であり、つまりは女性を助けるための基金なのですから、まわりまわって女性を支援していこうという機運がさらに高まるものになるかもしれないということです。

「女性の敵は女性」ということにならないように、「女性だからこそ向いている適材適所の仕事は何であるか?」「女性が働きやすい環境こそ男性にとっても働きやすい環境ではないか?」「子供は将来の社会を支える存在という点から子供を守る」というように考えて、少しずつ良い方向に進んでいくといいですね。







【関連記事】
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『平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情』を読んで|貧困から抜け出す唯一の手段とは?




■『平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情』を読んで|貧困から抜け出す唯一の手段とは?

全景

by Richard, enjoy my life!(画像:Creative Commons)

平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情 これがニッポン「階級社会」だ

(2017/1/14、現代ビジネス)

格差拡大が進むとともに、巨大な下層階級が姿を現わしたからである。その数はおよそ930万人で、就業人口の約15%を占め、急速に拡大しつつある。それは、次のような人々である。

平均年収はわずか186万円で、貧困率は38・7%と高く、とくに女性では、貧困率がほぼ5割に達している。

残念ながら『新・日本の階級社会』という書籍の紹介で具体的なデータ元が紹介されていないのが残念なのですが、就業人口の15%を占める930万人が平均年収186万円なのだそうです。

最近は特に貧困化が進んでいるというニュースを目にする機会が増えています。

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子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い!で取り上げた「OPTION B」(著:シェリル・サンドバーグ/アダム・グラント)では、日本(特に女性)の貧困に関する記述があります。

日本では6人に1人が相対的に貧困とされる。女性とひとり親の場合、割合はさらに高い。

<中略>

世界全体で2億5800万人いる寡婦のうち、1億1500万人以上が貧困のなかで暮らしている。女性の賃金格差をなくすことが重要な理由は、ここにもある。

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【参考リンク】

参考画像:貧困率の年次推移|グラフでみる世帯の状況|平成26年国民生活基礎調査(平成25年)の結果から|厚生労働省|スクリーンショット

平成24年相対的貧困率は16.1%となっています。

参考画像:子どもの貧困|平成26年版子ども・若者白書|内閣府|スクリーンショット

子どもの貧困|平成26年版子ども・若者白書|内閣府

OECDによると,我が国の子どもの相対的貧困率はOECD加盟国34か国中10番目に高く,OECD平均を上回っている。子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い

内閣府の「平成26年版子ども・若者白書」で紹介されているOECDのデータによれば、ひとり親家庭など大人1人で子どもを育てている家庭が貧困に陥っていることがわかります。

以上のデータを参考にすると、日本における特徴としては、子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高いという点です。

【関連記事】

この問題を解決するためにも、お金を支給したり、職業訓練などが行なわれていますが、ここには一つ抜けている視点があります。

それは「ネットワーク格差」という視点です。

「豊かなものはますます豊かに」という言葉を聞いたことはないでしょうか?

クレディスイス「わずか4%が、ビットコインの97%を所有」についてネットワークの性質の視点から考えてみたでは、ネットワークの性質上、すでに多くのリンクを持つノードほど選ばれやすい、つまり、良質な情報源と多くつながっている人ほどネットワークを広げやすく、社会的ネットワークにおける、状況的不平等(一部の人は社会経済的によりよい状況にある)と位置的不平等(一部の人はネットワーク上でよりよい位置を占めている)によって、「豊かなものはますます豊かに」になるのです。

ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!でも紹介した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著:ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、人間関係と本人の幸福度の比較において、2.不幸な人はネットワークの端っこに位置することが高いということがわかったそうです。

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

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マサチューセッツ州フレーミングハム出身の12万67人からサンプル集団を作り、その内の1020人を人間関係のつながりと本人の幸福度を比較した。

第1に、ネットワーク内では幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作っていた。

第2に、不幸な人はネットワークの周縁に位置するようだ。つまり、社会関係の連鎖の末端、ネットワークの外れに存在する傾向が高いのである。

ネットワーク格差が機会の格差を生み、拡大する。実際、つながりの多い人が同様につながりの多い人とつながる傾向が社会的ネットワークの特徴であり、神経、代謝、機械、人間以外のネットワークなどと異なる点だ。
つながりの乏しい人達は、その友人や家族も大きなネットワークから切り離されていることが多い。
つまり、社会の不平等に立ち向かうには、肌の色や懐具合よりもつながりが重要であると認識しなければならない。
教育、健康、収入の格差に立ち向かうには、援助しようとする人の個人的つながりにも向き合わなければならない。※
貧困を減らすには、金銭の支給だけでは足りないし、職業訓練を加えてもなお不十分だ。困窮者が社会の他の構成員と新たな関係を築くのを助けるべきなのだ。ネットワークの周縁に的を絞って人々のつながりの再構築を促すのは、末端の恵まれない人たちだけでなく、社会の仕組み全体に手を差し伸べることになる。

「下層階級」という言葉が適切かどうかはわかりませんが、もしそうしたものがあるとしたら、「ネットワーク格差」の視点から見ると、ネットワークの端っこにいる存在、もしくはネットワークから分断されつつある存在なのではないでしょうか?

もし、あなたや周りの友人が貧困に悩んでいるのなら、自分がネットワークのどの位置にいるか、確認してみましょう。

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