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がんにかかる人、今年の予測は98万人 大腸がんが1位|国立がん研究センター




国立がん研究センターの予測によれば、今年国内でがんにかかる人が98万人となる予測で、部位別では、昨年3位だった大腸がんが、胃がんや肺がんを抜いて一位になるそうです。

昨年1位だった胃がんが相対的に伸び率が低く、順位が変わった。センターは、衛生状態が良くなり胃がんの原因となるピロリ菌の感染率が下がっていることが主な理由とみている。

胃がんの原因となるピロリ菌の感染率が下がっていることによって胃がんの順位が低くなったと考えられるそうです。

死亡者数の予測は37万900人で昨年の推計値より約4千人増えた。部位別では、肺がんが最多で7万7200人、大腸がん5万600人、胃がん4万9400人、膵臓(すいぞう)がん3万2800人、肝臓がん2万8900人の順だった。

すい臓がん肝臓がんは発見が遅れやすいということが原因なのかもしれません。

【追記(2015/4/29)】

がん患者、高齢化で「大腸」1位に…15年予測

(2015/4/29、読売新聞)

同センターによると、大腸がんの増加は主に高齢化の影響で、肺がんは、喫煙率が最も高かった1960年代に20~30代だった男性が高齢になり、発症が増えたためという。胃がんが3位になったのは、原因の一つとなるピロリ菌の感染者数の減少によるとみられる。

肺がんの発症が増えているのは、喫煙率が高かった年代の男性が高齢になっていることが関係しているようです。

ただ、高齢化の影響は全体に及ぶと考えられるので、大腸がんの増加は別のところにあるのではないのでしょうか。

例えば、この年代から食習慣が変わってきている、仕事の働き方・ライフスタイルが変わってきている、などです。

1975年型食事が健康によい!?|世界一受けたい授業 4月25日によれば、2000年代は脂質が多くなってくるのですが、肉を多く食べると大腸がんになるリスクが高いによれば、肉を多く食べる日本人は大腸がんになるリスクが高いことが、約8万人を対象にした約10年におよぶ国立がん研究センターの追跡調査でわかっています。

また、長時間イスに座っているのは、健康に良くないらしいで紹介したアメリカン・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー誌に発表された研究によると、デスクワーク(長時間椅子に座ったままでの仕事など)は大腸がんのリスクを増加させる可能性があるそうです。

その他にも、糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会の報告では、糖尿病の人はそうでない人に比べて大腸がんになるリスクは1.4倍なのだそうです。

糖尿病の患者数の増加に伴い、大腸がんになる人も増えていると考えられないでしょうか。

どのようなことが関係するのか、ぜひ知りたいですね。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

 → 大腸がん危険度チェック について詳しくはこちら







スマホでがん診断する技術開発‐米研究

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by ICT4D.at(画像:Creative Commons)




スマートフォンでがん診断、新技術開発 米研究

(2015/4/14、AFP)

米マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)などの研究チームが開発した「D3」として知られるこのアクセサリー機器は、一般向けではなく医療関係者による使用を目的としている。

スマホで様々な病気を検査する技術が開発されていますが、今回のニュースによれば、スマホに接続して使用できるガンを診断する機器が開発されたそうです。

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検査では、既知のがん関連分子に結合するプラスチック微粒子「マイクロビーズ」が血液や組織のサンプルに加えられ、D3の撮像モジュールでの撮影が行われる。そして得られたデータは、安全な暗号化クラウドサービス経由で速やかに処理用サーバーに送信される。

論文によると、がんがある場合に現れる特定の分子は、マイクロビーズによって生成される回折パターンを分析することで、その存在を検出できるという。

今回のシステムのポイントは、

D3システムは、がんが疑われる患者や高リスク患者の迅速なトリアージ(重症度・緊急度の判定)を可能にする。

という点です。

アフリカでは、携帯電話は医療に活用されている。で紹介した『アフリカ 動き出す9億人市場(著ヴィジャイ・マハジャン、英治出版、2009)』によれば、携帯電話は医療に活用されています。

ルワンダでは、携帯電話は医療に活用されている。

アメリカの企業ボクシーバが構築したシステムを使い、僻村の医療従事者は現場から携帯電話を使って診断書を直接送信できる。

このシステムにより、HIV/エイズの患者の経過観察を行い、国内340箇所の診療所のうち75%をつないで合計3万2000人の患者を見ることが可能になっている。※

ショートメール、音声メッセージ、インターネットからの入力にも対応可能だ。

診療所はシステム経由で検査結果や薬品のリコール警告などを受信することもできる。

※Neil Ford, “Record FDI for Africa,” African Business, January 2008, 24

携帯電話の技術が普及している状況を利用することで、僻地での患者のトリアージをできるようになれば、よりよい治療が可能になることが期待されます。

アフリカ 動きだす9億人市場







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糖尿病治療薬「メトホルミン」にがん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化する作用があることが判明|岡山大研究グループ

Soybean Research

by United Soybean Board(画像:Creative Commons)

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■糖尿病治療薬「メトホルミン」にがん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化する作用があることが判明|岡山大研究グループ

糖尿病薬にがん攻撃細胞活性作用 岡山大研究グループが解明

(2015/3/31、山陽新聞岡山医療ガイド )

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の鵜殿平一郎教授(免疫学)らの研究グループは、がん治療への効果が確認されている糖尿病治療薬「メトホルミン」について、がん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化させる作用があることを突き止めた。従来のがん治療法と併用することで、治療の効果が高まる可能性があるという。

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の鵜殿平一郎教授らの研究グループによれば、糖尿病治療薬「メトホルミン」にがん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化させる作用があることがわかったそうです。

以前、便秘症の治療薬が慢性腎臓病の治療薬になる可能性|腸内環境改善による腎臓病治療法の開発という記事をお伝えしましたが、ある薬が他の病気の治療薬になりうるというのは驚きですね。

メトホルミンは一般的な免疫治療薬や抗がん剤などに比べ安価なのもメリット。

抗がん剤といえば高いというイメージがあるので、安価というのは経済的な負担を軽くする上でも喜ばしいことですよね。

今後の研究に注目です。







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アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)、がんリスクを減らすため卵巣と卵管の摘出手術をしていたことを告白

Angelina Jolie

by Eva Rinaldi(画像:Creative Commons)




A・ジョリーさんの卵巣摘出術、がんリスクは「劇的低下」 専門家

(2015/3/25、AFP)

健康な卵管と卵巣を摘出するというのは困難な決断だが、専門家は、がんの発症率を高める遺伝子変異を持つ米女優のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんのような女性がこの手術を受ければ、発症リスクを「劇的」に低下させることができると話している。

アンジェリーナ・ジョリーさんは、2年前にもがんリスクを減らすために両乳房の切除手術を受けていましたが、

BRCA1遺伝子変異を持つ人は、乳がんや卵巣がんの発症リスクが「とてつもなく高い」

ことから、がんの発症リスクを低下させるために、健康な卵管と卵巣を摘出する手術を受けたそうです。

今回のニュースについては様々な意見があるようです。

記事の中で紹介されているスウェーデン・カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)のがん専門医、ペル・ハル(Per Hall)さんによれば、

遺伝子変異を持つ女性で、既に望む数の子どもを出産した人に対しては、予防のための手術を検討することを「絶対に」勧める

としています。

しかし、アンジーと同様に、子宮摘出手術を行なった人の中には、後悔している人もいます。

アンジー卵巣摘出に「臓器摘出には反対」 NAOMIが自らの経験から

(2015/3/26、デイリースポーツ)

生理がなくなって抵抗力が低くなり、疲れやすくなって体重が2、3キロ増加した。生活面でも、行動的ではなくなった。

<中略>

今の私は摘出しない。何故なら 臓器を採るという事は 他の臓器にも影響が出る可能性が大だから

子宮摘出手術を行なった後、心身両面で影響が出ることもあるようです。

人間にとって必要のない臓器はないはずですので、臓器を摘出することは何らかの影響が出ることが考えられます。

アンジェリーナ・ジョリーさん、今度は卵巣と卵管を摘出

(2015/3/25、CNN)

手術自体は乳房の切除に比べればそれほど複雑ではないものの、更年期障害と同じ状態になることから影響は大きいとジョリーさん。ホルモンバランスを調整するためにエストロゲンとプロゲステロンの摂取が必要になったとも明かした。

健康な卵管と卵巣を摘出する影響として、更年期障害と同じ状態になることから、ホルモンバランスを調整するために、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの摂取が必要になったそうです。

→ 更年期障害の症状 について詳しくはこちら

今回の決断をするまでには、アンジェリーナ・ジョリーさんも相当考えたことでしょう。

アンジェリーナ・ジョリーさん、今度は卵巣と卵管を摘出

(2015/3/25、CNN)

「きっと何千人もの女性が感じていたのと同じことを私も考えた」「落ち着いて、強くなれと自分に言い聞かせた。子どもたちが成長して孫に会えるまで、自分が生きられないと思う理由は何もないと」(ジョリーさん)

こうした決断をした背景には、アンジェリーナ・ジョリーさんの母親は49歳の時に卵巣がんと診断され、7年後に死亡しており、少しでもがんリスクを減らしたいという思いが強いと思われます。

アンジェリーナ・ジョリーさんの決断を尊重した上で、もし自身がそうしたことを検討している人は様々なリスク要因を踏まえて考えてほしいですね。

【関連動画】

Angelina Jolie: Surgery to remove ovaries facts – BBC News







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手術時にがんだけを光らせるスプレーが開発される|東大

Medical/Surgical Operative Photography

by Phalinn Ooi(画像:Creative Commons)




手術中にがんだけを光らせるスプレー、東大が開発

(2015/3/16、日経デジタルヘルス)

東京大学大学院 医学系研究科・薬学系研究科 教授の浦野泰照氏らは、手術時にがんが疑われる部分にスプレーを噴霧するだけで、がん部位を光らせて周辺組織と区別できる蛍光試薬を開発した。同氏らのグループが従来開発した試薬に比べて、多くのタイプのがんに対応できる。

肝がん細胞を光らせる新検出法開発という記事で、従来発見できなかった微小ながん化部分を特殊なカメラで光らせて発見する新しい検出法というものを紹介しましたが、東京大学大学院 医学系研究科・薬学系研究科の浦野泰照教授はがんの部位だけを光らせるスプレーを開発したそうです。

微小ながんの見逃しが少なくなり、また、より精度の高い手術になっていくことが期待されます。