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すい臓がんはなぜ治療が難しいのか?それには膵臓ならではの理由があった!

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すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|膵臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!で紹介した男性におけるがんの種類ごとの生存率によれば、すい臓がんが最も低い7.9%、女性もすい臓がんが最も低い7.5%となっています。

すい臓がんが最悪のがんだといわれる理由は3つあります。

1.検査で発見しにくい

すい臓の位置が体の奥深く(肝臓や胃などの裏側の隠れた場所)にあるため、検査が難しいそうです。

2.がんが転移しやすい

また、すい臓がんの多くは中を通る「すい管」という部位に発生するが、すい管はリンパ管や血液とつながっているため、がん細胞が周辺の臓器や体の遠い部位まで転移しやすい。

3.特徴的な自覚症状がない

すい臓がんの症状として共通しているのが、胃のあたりや背中が重苦しい、お腹の調子がよくない、食欲不振やだるさ、体重の減少などがありますが、いずれもすい臓がん特有の症状ではなく、胃腸の調子が悪い程度のもので見過ごしてしまいがちです。

そして、膵臓がんで「線維化」が発生するメカニズムを解明(2020年5月26日、岡山大学)で初めて知ったのは、膵臓がんは薬(抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤)の治療が効きにくい病気で、その一因にはがん組織中にコラーゲンなどが蓄積する「線維化」が関係しているそうです。

独自立体培養技術を利用することにより本研究で確立した試験管内の膵がん「線維化障壁」の模式図
独自立体培養技術を利用することにより本研究で確立した試験管内の膵がん「線維化障壁」の模式図

参考画像:膵がんを取り囲み、治療を阻む「線維化障壁」の形成にかかわるタンパク質「ROCK2」を同定!(2024年4月22日、岡山大学)

疾患難治化の原因病巣の組織構造による薬剤送達不足
疾患難治化の原因病巣の組織構造による薬剤送達不足

参考画像:疾患難治化の原因病巣の組織構造による薬剤送達不足

例えばヒト膵がんの組織(右上)を病理学的に見ると、薬剤がやってくる経路である血管は線維組織に埋め込まれていて、腫瘍細胞からは
距離がある。したがって、薬剤は血管壁を通り抜け、さらに線維組織を通り抜けて初めて標的の腫瘍細胞に到達できることになる。これは、
これまでの「薬剤は病巣の血管にさえ到達すれば、あとは標的細胞をたたくだけ」というある種の「常識」に比較すると、ずいぶん障壁要因
が増えている

「cGAS-STINGシグナルは免疫細胞の膵臓癌線維芽細胞バリケード突破を促進する」膵臓癌は腫瘍組織内に癌関連線維芽細胞 (Cancer-associated fibroblasts: CAFs)・コラーゲンなどの細胞外基質から成る多くの間質組織を含むことが特徴です。膵臓癌組織は血流に乏しいことから、癌細胞局所への薬剤や免疫細胞の到達が障害されていることも考えられ、膵臓癌が一般的に「治療がしにくい」腫瘍であることの一因ともなっています。

化学療法薬をすい臓がんの腫瘍に直接送ることができる小型で移植可能なデバイスを開発|MIT・マサチューセッツ総合病院によれば、すい臓がんに対する化学療法を行なおうにも、すい臓がんの腫瘍には血管がほとんどないため、腫瘍そのものには薬がほとんど届くことはなく、効果は限定的なものとなってしまうそうです。

つまり、すい臓がんは発見しづらい病気であり、また膵臓ならではの特徴(線維化障壁があること、血流が乏しいこと)で薬が届きづらいからこそ、すい臓がんは最悪のがんだと考えられるわけですね。

すい臓がんの特徴を理解したうえで治療効率を高める方法としては、1)「線維化障壁」を形成するコラーゲン沈着量を減少させ薬剤通過効率が改善することにより治療効果を高める、2)疾患部位にピンポイントで治療薬を届ける「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」というアイデアを活用して、ポリマーフィルムをカテーテルを通して挿入し移植し、フィルムがすい臓に到達すると、広がり、非常に柔軟性があるため、腫瘍の大きさや形に適合し、腫瘍を閉じ込めるようにして、ガンが他の臓器に転移しないようにする方法が考えられます。

いい治療法が見つかるといいですね。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・チェック について詳しくはこちら







日テレ菅谷大介アナ すい臓がん公表

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【目次】

■日テレ菅谷大介アナ すい臓がん公表

日テレ菅谷大介アナ すい臓がん公表
日テレ菅谷大介アナ すい臓がん公表

Clay Banks|unsplash


日テレ菅谷大介アナ すい臓がん公表 「僕の生きる道はこういう道なんだ」(2022/8/18、日テレニュース)によれば、日本テレビの菅谷大介アナウンサーは「すい臓がん」と診断され、手術していたことを公表しました。

2021年11月に受けた人間ドックで「膵管(すいかん)拡張」と診断され、2022年1月に再検査したところ、すい臓がんと診断され、手術に向けて抗がん剤治療を行ない、3月には手術に備えて休薬期間に入り、4月に腹腔鏡手術をおこなったそうです。

今回の大事なポイントは、人間ドックで早期発見ができ、早期治療を行なったこと。

すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|膵臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!によれば、すい臓がんが早期に発見されにくい理由は、検査で発見しにくく、自覚症状がなかなか現れず、また、すい臓がん特有の特徴的な症状がないためです。

すい臓がんの症状として共通しているのが、胃のあたりや背中が重苦しい、お腹の調子がよくない、食欲不振やだるさ、体重の減少などがありますが、いずれもすい臓がん特有の症状ではなく、胃腸の調子が悪い程度のもので見過ごしてしまいがちです。

だからこそ、早期の段階で発見できたのは不幸中の幸いといえるのではないでしょうか?

■すい臓がんの検査方法

頼みの綱はがん検診による早期発見、早期診断だが、他のがんでもよく行なわれる腹部超音波(エコー)検査と血液検査では、すい臓がんの早期発見率が低いのが現状だ。「コンピューター断層撮影法」(CT)が比較的有効とされるが、撮影のために使用する「造影剤」には、重篤な副作用リスクがあり、気軽に何度も受けられるものではない。MRI(核磁気共鳴画像法)を利用した「MRCP」という検査が、早期発見にある程度有効とされている。

より高度な検査方法として「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」(ERCP)や「超音波内視鏡」(EUS)があるが、実施している医療機関が少ないうえ、費用が高額だ。また、ERCPは稀に急性すい炎を引き起こす可能性があるため、「気になるからちょっと検査をしたい」という使い方がしにくい。

  • 腹部超音波(エコー)検査と血液検査は早期発見率が低い。
  • 「コンピューター断層撮影法」(CT)が比較的有効とされるが、撮影のために使用する「造影剤」には、重篤な副作用リスクがある。
  • MRI(核磁気共鳴画像法)を利用した「MRCP」という検査が、早期発見にある程度有効
  • より高度な検査方法として「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」(ERCP)や「超音波内視鏡」(EUS)があるが、実施している医療機関が少ないうえ、費用が高額。

エコー検査や血液検査といった一般的な検査ではすい臓がんの早期発見は難しく、有効な検査方法にも副作用がある造影剤が必要であったり、費用が高額なものであったり、気軽に検査ができるものではなく、今後新しい検査方法が期待される分野といえそうです。

■すい臓がんのリスク要因

●タバコ

喫煙者が発症するリスクは、非喫煙者に比べ、男性は1.6倍、女性は1.7倍だ。

がんになっても長生きできる生活習慣|たけしの本当は怖い家庭の医学によれば、すい臓がんのリスクを上げる条件として「喫煙」が挙げられています。

●燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとる

また、燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとることもリスク上昇につながる。

加工肉を毎日50グラムを摂取すると「がんリスク」18%増|WHOで紹介した世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関によれば、ハムやソーセージなどの加工肉を食べると、がん発症リスクが高まるという発表をしたそうです。

●肥満

BMI(肥満度を表す体格指数)が30以上になると、標準体重の人に比べ発症リスクが男性で3.5倍、女性は1.6倍に上昇する。

肥満がすい臓がんの危険高めるで紹介したテキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、膵臓がんを発症する危険性が高くなったそうです。

●糖尿病

実はすい臓がん患者の26%は糖尿病患者というデータがある。糖尿病の男性は、すい臓がんの発症リスクが健康な人に比べ2.1倍、女性でも1.5倍高い。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

すい臓の病気と糖尿病によれば、膵がんができると、糖尿病を発症したり血糖のコントロールが急に悪くなったりすることがあります。

日本膵臓学会の報告によると、膵がんの方の既往歴の中で糖尿病が18%と最も頻度が高いのです。

2センチ以下の比較的小さな膵がんでも糖尿病の悪化が8%の患者さんに認められていますので早期診断のためにも糖尿病への注意が重要です。

最近、糖尿病の症状が出てきたという人、あるいは、かねてからの糖尿病が急に悪くなってきたという人などは、早めにすい臓がんの検査を受けてみることをおすすめします。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら

→ 糖尿病チェック について詳しくはこちら

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●膵炎

すい臓がんのほとんどは、すい臓が炎症を起こす「すい炎」が原因で発症する。そして、すい炎は血液中に糖分が増える(糖尿病の現象)ことによって起こる。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

また、脂質異常症高脂血症)はすい炎の原因となっています。

高脂肪・高カロリー食によって中性脂肪が増えると、すい臓に負担がかかり、すい炎を引き起こす原因になると考えられるからです。

●アルコール

アルコール類は、飲むとすぐ顔が赤くなる人は控えた方がいい。アルコールを分解する酵素を持たない人のすい臓がん発症リスクは、タバコを吸う場合と合わせると、10倍に上昇するからだ。

飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHOによれば、アルコールは消化やホルモン機能を担う膵臓にも影響が出ることがわかっており、男性では急性膵炎の30%、慢性膵炎の65%が飲みすぎが原因で起きるそうです。




■すい臓がんの予防法

●運動

運動習慣がある人はない人に比べ、リスク低下がみられることが明らかになっている。

運動習慣がある人はない人に比べて、すい臓がんのリスクが低下することがわかっているそうです。

糖尿病の予防方法として運動が挙げられるように、すい臓がんの予防としても運動は効果的なようです。

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●青魚(DHA)

マグロやイワシ、サンマなどの青魚をたくさん食べ、魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸を多く摂取すると、発症リスクが3割減るという報告がある。

青魚に含まれるDHAを多く摂取すると、すい臓がんの発症リスクが減るそうです。

青魚の脂肪酸が日本人の膵臓がんを減らす?

(2015/11/27、medley)

ω-3多価不飽和脂肪酸の消費量が多いと膵臓がんを発症する危険性が30%下がる

<中略>

海産物に含まれるω-3多価不飽和脂肪酸、またはその中でもDHAの消費量が多い人では、膵臓がんを発症する危険性が低いという結果でした。

オメガ3脂肪酸の中でもDHAの消費量が多い人では、すい臓がんを発症するリスクが低いという結果が出たそうです。

●コーヒー・緑茶

コーヒー(1日3杯未満)や緑茶を飲む習慣も予防効果が期待できるという。

コーヒー・緑茶で死亡リスク減|国立がん研究センターによれば、コーヒーや緑茶を日常的によく飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡するリスクが低いそうです。

コーヒーを飲む量を増やした人は、糖尿病にかかりにくくなる!?によれば、コーヒーを飲む量を増やした人は、同じ量のコーヒーを飲み続けている人よりも成人で発症する糖尿病(2型糖尿病)にかかりにくくなるそうです。

糖尿病を予防することがすい臓がん予防にもつながると考えられるので、コーヒーや緑茶を飲むことが勧められているのではないでしょうか。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・チェック について詳しくはこちら

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炭酸飲料を多く飲むと膵がんの発症リスクが高まる可能性がある!?

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■炭酸飲料を多く飲むと膵がんの発症リスクが高まる可能性がある!?

In coke, I trust

by Soumyadeep Paul(画像:Creative Commons)

炭酸飲料を多く飲むと膵癌(がん)リスクが高まる

(2010/2/18、いきいき健康)

炭酸飲料(ソフトドリンク)を多く飲む人は膵癌(がん)の発症リスクが増大する可能性のあることが、アジア人を対象とした研究で示され、医学誌「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention(癌疫学、バイオマーカー&予防)」2月号に掲載された。

以前の記事では、「1日2缶以上の炭酸飲料を飲む女性では腎疾患リスクが上昇」するとのニュースを取り上げましたが、今回のニュースによれば、炭酸飲料(ソフトドリンク)を多く飲む人はすい臓がんのリスクが増加する可能性があるそうです。

■炭酸飲料とすい臓の関係とは?

炭酸飲料とすい臓にどのような関連があるのでしょうか。

研究グループは、炭酸飲料による血糖値の上昇とそれによるインスリンの増大が、膵臓細胞の異常な分裂を促進するのではないかと推測している。

米国癌協会(ACS)のEric Jacobs氏によると、砂糖入り炭酸飲料の摂取は体重増加、肥満および糖尿病とも関連があるとされており、いずれも膵癌のリスク増大の原因となるものだという。

研究グループによれば、炭酸飲料による血糖値の上昇とインスリンの増大が膵臓細胞の異常な分裂を促進するためではないかと推測しています。




■アメリカ飲料協会は反論

この研究に対して、アメリカ飲料協会は反論しています。

一方、米国飲料協会(ABA)は、炭酸飲料が癌リスクを増大させることはないと反論。

今回の報告を必要以上に警戒する必要はなく、炭酸飲料を飲む成人はほかにも喫煙などの習慣があり、それによって癌リスクが増大している可能性もあると指摘する意見もある。

他の要素も関連しているため、炭酸飲料によってガンの発症リスクが増大しているとはいいきれないようです。

■砂糖入り飲料を控えれば正常体重の維持に役立ち、あらゆる疾患リスクを軽減できる

最後に、米国ガン協会のJacobs氏によるアドバイスをご紹介。

Jacobs氏は「いずれにせよ砂糖入り飲料を控えれば正常体重の維持に役立ち、あらゆる疾患リスクを軽減できる」と述べている。

砂糖入りの飲料を控えることが、肥満予防につながり、病気のリスクを軽減することができるということですね。

→ すい臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







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すい臓がんのリスク要因になる食べ物は大豆食品!?




大豆食品の摂取量と膵がん罹患の関連(国立がん研究センター)によれば、総大豆食品摂取量が多いと、すい臓がん罹患リスクが高いという関連がみられたそうです。

これまでの欧米の疫学研究では、インゲン豆、レンズ豆、エンドウ豆、大豆などを含むマメ科の植物の摂取は膵がんリスク低下との関連が示唆されています。今回の研究では、豆類の種類の違いによる栄養成分の違い(インゲン豆、レンズ豆、エンドウ豆は大豆に比べて、炭水化物が多く、脂質が少ない、大豆はたんぱく質、脂質が多い)や、観察期間の違い(欧米の研究は6~8.3年であり、本研究は約17年と長い)などのため、先行研究とは異なる結果になったと考えられました。

総大豆食品摂取量が多いと膵がん罹患リスクが高い理由は、よくわかっていませんが、動物実験では非加熱大豆飼料を与えられた動物では、下痢などのほか、膵臓の腫れがみられたとの報告や、大豆に含まれるトリプシンインヒビターなどの消化酵素阻害成分の消化酵素や消化管ホルモンへの影響などが考察されます。

大豆:女性は食べ過ぎないで 乳がんリスク減も肝臓がん危険性高まる|厚労省研究班によれば、大豆に含まれるイソフラボンは乳がんのリスクを減らすといわれていますが、厚生労働省の研究班によれば、大豆をたくさん食べる女性は、あまり食べない女性に比べて、肝臓がんになる危険性が3~4倍に高まるそうです。

ある面では健康に良い食べ物でも、ある面ではリスクになる食べ物になるというのは難しいですね。

ただこの研究ではもう一つ注目したいことがあります。

それは、非発酵性大豆食品(豆腐類、高野豆腐、油揚げ、豆乳)摂取において同様の関連がみられましたが、発酵性大豆食品摂取(納豆、みそ)において関連はみられなかったこと。

納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は死亡率10%減!|国立がん研究センターによれば、納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は、そうでない人と比べて10%死亡率が下がるという調査結果を発表しました。

そのため、納豆やみそは積極的に食事に取り入れていきたいですね。

ちなみに、最近では男性は仕事中に座っている時間が長いほどすい臓がんの罹患リスクが高い!歯周病があるとすい臓がんのリスクが2倍になる!?など意外なことがすい臓がんのリスク要因になっているので、ぜひチェックしてくださいね。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







【追加補足(2025年4月8日)】

決して大豆製品を否定したいわけではなく、素朴な疑問としてなぜ大豆をたくさん食べるとがんのリスク要因になるのか、そのメカニズムはわからないにしても、一つ知識として持っていて、今後の研究でそのメカニズムが解明されたときに、今後のヒントになるかと思い取り上げています。

発酵食品と非発酵食品の大豆製品にどんな違いがあるのか、何が影響しているのかを知ることが大事なのだと思っています。

男性は仕事中に座っている時間が長いほどすい臓がんの罹患リスクが高い!




職業性座位時間とがん罹患リスクとの関連(国立がん研究センター)によれば、男性は職業性座位時間が長いほど膵がんの罹患リスクが高いという関連がみられ、女性では、職業性座位時間が長いほど、肺がんの罹患リスクが高いという関連がみられたそうです。

座る時間が長くなるとなぜすい臓がんや肺がんなどがんのリスクが高くなるのでしょうか?

長時間座り続けることで血流や筋肉の代謝が低下し、健康への悪影響があるといわれていますよね。

1)インスリン抵抗性

肥満のリスク・デメリット 太る原因と関連する病気(糖尿病・がんなど)(NHK)によれば、食べ過ぎや運動不足によって、大量に余った等を処理するために大量のインスリンが分泌されるのですが、インスリンの過剰分泌が、がん細胞を増殖しやすくするといわれています。

インスリン抵抗性とは、肝臓や筋肉、脂肪などでのインスリンが効きにくくなった状態(血糖値を正常範囲に戻すために過剰なインスリンを必要とする状態)で、インスリン抵抗性が強い状態が続くと、糖尿病脂肪肝メタボリックシンドローム高血圧脂質異常症高脂血症)・動脈硬化を招く原因となります。

がん・糖尿病への罹患と軽度認知障害・認知症との関連(国立がん研究センター)によれば、糖尿病はインスリン抵抗性を高めることでがんのリスク要因となることが知られており、また、がんの罹患後にインスリン抵抗性が高くなることも報告されているそうです。

つまり、長時間座ると代謝が低下してインスリン抵抗性が高まりがんリスクを高めると考えられます。

2)慢性炎症

日米連携研究プロジェクト 「慢性炎症の制御によるがん発症ゼロ社会の実現」 ムーンショット型研究開発事業で始動(名古屋大学)

これまでに、20-30% 程度のがんの発症に、ウィルス(肝がん、子宮頸がんなど)、ヘリコバクター・ピロリ等の細菌(胃がん、悪性リンパ腫)、炎症性腸疾患(大腸がん)等の慢性感染および慢性炎症が関わることが解明され、その一部に対しては抗微生物薬・抗ウィルスワクチン等による発がん予防が進められています。さらに近年では、慢性炎症が加齢や肥満、糖尿病によっても引き起こされ、発がんに寄与することが明らかになりつつあります。

20-30% 程度のがんの発症に慢性炎症がかかわっていること、慢性炎症が加齢や肥満、糖尿病によっても引き起こされ、発がんに寄与することがわかっているのですが、同じ慢性炎症でも発がんに至る場合と至らない場合があり、そのメカニズムは解明されていないそうです。

食べ過ぎ・運動不足によって余分なエネルギーを摂取し、体内に脂肪が蓄積される
→脂肪細胞が大きくなる
→脂肪細胞から脂肪分解によって放出された飽和脂肪酸に惹かれて白血球が集まることで炎症が生じ、炎症性サイトカインが放出される
→慢性炎症

また炎症性サイトカインの働きで、脂肪細胞に含まれる遊離脂肪酸が放出され、遊離脂肪酸は、血流に乗って全身に運ばれ、他の臓器や組織でも慢性炎症が影響し、動脈硬化や糖尿病の発症につながります。

どういった慢性炎症が発がんと関係しているかわかっていないものの、慢性炎症を起こすような生活習慣はがんリスクを高めてしまうため、今回の話でいえば長時間座ることは避けたいところですね。

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■まとめ

長時間イスに座っているのは、健康に良くないらしいによれば、デスクワーク(長時間椅子に座ったままでの仕事など)は、大腸がんのリスクを増加させる可能性があるそうです。

【#ガッテン】1時間座り続けると22分寿命が縮む!?耳石が動かないと自律神経や筋肉の働きが衰えてしまう!30分ごとに立ち上がってアンチエイジング!によれば、耳石は、全身の筋肉や内臓・血管をコントロールしている自律神経とつながっています。

耳石が動いている状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが良くなることによって、心臓などの働きが良くなって血流がよくなったり、コレステロールや糖の代謝も良くなるそうです。

しかし、耳石があまり動かないと状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが衰え、免疫力低下、筋力の低下、循環機能低下、代謝の異常などが起きてしまうそうです。

長時間座ることはどのくらい健康に悪いのか?によれば、長時間座ることの健康への影響は次のようなものが挙げられています。

  • 脂肪を分解する酵素が90%減少
  • インスリン値は下がる
  • 善玉コレステロール減少
  • 血圧は上がる(高血圧
  • 脚の筋肉で支えていた体重は首と背骨にかかり、座ることで脳の血栓ができやすくなる
  • 肥満糖尿病、心循環系の病のリスクも高まり、心臓病のリスクも2倍になる
  • 乳がんにも悪影響を与える

長時間イスに座っているのは、健康に良くないらしいによれば、座っているときは、体の代謝に必要な仕組みがストップされているそうです。

普段からよく歩く人達に歩く量を減らしてもらう実験を行うと、糖分や脂肪の代謝機能が低下し、体脂肪率が増加したそうです。

定期的に運動していれば、「座る」と「立つ」に健康リスクへの差はない!?で紹介したエクセター大スポーツ健康科学部のメルビン・ヒルズドン(Melvyn Hillsdon)さんによれば、「座っていようが立っていようが、同じ姿勢で動かないことは、エネルギー消費が低く、健康に有害である可能性がある」そうです。

つまり、座る姿勢に問題があるということではなく、同じ姿勢で動かないことが健康にとっては良くないということなのです。

耳石を効率よく動かす方法は「立ち上がること」なのだそうです。

立ち上がるという動作は、頭が前後左右上下に動くため、耳石を効率よく動かすことができるそうです。

研究によれば、32回立ち上がる動作をするとよいそうで、それを一日の中で計算をすると、30分に1回立ち上がるとよいそうです。

※(一日(24時間)-睡眠時間(8時間))÷32回=30分

今回番組では、座る時間が長い方に30分に1度立ち上がることを2週間続ける実験を行なったところ、中性脂肪が15%減少・悪玉コレステロールが5%減少、善玉コレステロールが11%増加するという結果が出たそうです。

座る時間が長い人は30分に1回立ち上がるようにするといいのではないでしょうか?

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