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2010年6月1日放送のたけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学のテーマは、「超悪玉コレステロールから血管を守るスペシャル」でした。
解説 横手幸太郎先生(千葉大学大学院医学研究院内科学教授)
【目次】
■動脈硬化のメカニズム
動脈硬化とは、血管が内側から盛り上がり血管をふさいでしまう状態。
⇒ 動脈硬化 についてはこちら。
動脈硬化は、加齢・肥満・高血圧・喫煙といった原因で発症しますが、主な原因の一つが大量に増えすぎた悪玉コレステロール。
※悪玉コレステロールは、全身に運ばれ、細胞やホルモン等の材料になります。悪玉といっても体には必要不可欠。
※善玉コレステロールは、余分なコレステロールを回収し、肝臓に戻す役割があります。
→ コレステロール についてはこちら
→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら
間違った生活習慣が悪玉コレステロールを増やすのです。
すると、増えすぎた悪玉コレステロールが傷ついた血管壁の隙間に入り込みます。
それが、白血球によって退治され、その残骸が血管壁にこびりつき、血管を狭め、動脈硬化を引き起こすのです。
■超悪玉コレステロールとは
●悪玉コレステロールと超悪玉コレステロールの違いとは?
悪玉コレステロール:直径26~27nm
超悪玉コレステロール:直径25.5nm以下
超悪玉コレステロールは、悪玉コレステロールよりも小さい。
●では、サイズが小さいと何が起こるのか?
血管は、高血圧や加齢等の要因で少しずつ傷ついていきます。
その傷が大きいと、悪玉コレステロールも超悪玉コレステロールも血管壁の内側に入り込んできます。
しかし、超悪玉コレステロールは、悪玉コレステロールが入ることのできないわずかな傷の隙間でも侵入可能であるため、動脈硬化を進行させてしまうのです。
超悪玉コレステロールは、誰でも持っているので、数を増やさないようにすることが大切です。
心筋梗塞の発症率は、超悪玉コレステロールは悪玉コレステロールに比べて3倍高くなるという報告もあるそうです。(Stampfer MJ JAMA 276:882,1996)
●なぜ、超悪玉コレステロールは作られたのか?
by Ted Van Pelt(画像:Creative Commons)
糖分の過剰摂取で血液中のブドウ糖が増加
⇒余ったブドウ糖は肝臓で中性脂肪に作り変えられた
肝臓で作られた中性脂肪とコレステロールは、同じ器に乗って、血液に流されます。
※通常の器の中の分量:中性脂肪4 コレステロール1
中性脂肪は、エネルギーとして消費され残ったコレステロールが悪玉コレステロールとなります。
⇒大量の中性脂肪が超悪玉コレステロールを生み出した
器の大きさは一定なので、コレステロールのスペースが減る。
この時に起こるのが、コレステロールの小型化。
つまり、超悪玉コレステロールが生まれることになるわけです。
■超悪玉コレステロールを増やす危険因子
- 中性脂肪
- 肥満
- 高血糖
- 高血圧
- メタボリックシンドローム
●超悪玉コレステロールの多い人
メタボの人の割合と同じく40~70代男性の4人に1人、女性の10人に1人と考えられているそうです。
●超悪玉コレステロール値
超悪玉コレステロール値の危険値は40以上。
※超悪玉コレステロール値検査は、現在日本では数カ所の施設でしかできない検査。
■超悪玉コレステロール値を下げるには?
1.運動
超悪玉コレステロールを下げるには、適度の運動は必要。
中性脂肪は食事の量が少なくても運動をしないと体にたまりやすい。
※閉経後の女性は、コレステロール値が上がる傾向にあり、悪玉コレステロール値が上がると、超悪玉コレステロール値も上がる可能性が高くなると考えられます。
2.食事
食事面では、肉等の脂肪分や甘いものの摂り過ぎに注意が必要なようです。
バターや生クリーム等にも脂肪分が含まれているので、スイーツの食べ過ぎには要注意。
また、横手先生のアドバイスでは、おなか周りを数センチ減らすだけでも超悪玉コレステロール値はよくなるそうです。
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