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閉経後、なぜお尻・太ももからお腹・肝臓に脂肪がつきやすくなるの?閉経で変わる「脂肪の住所」「脂肪の大移動」のメカニズム




閉経に伴うエストロゲンの減少によって、体脂肪のつき方(分布)が変わるって知ってましたか?

特に、閉経前の「gynoid型」(臀部・大腿部などの皮下脂肪優位)から「android型」(腹部・内臓脂肪優位)へのシフトが、複数の論文・レビューで確認されています【1】【2】【3】。

コレステロール管理の難しさや脂肪肝増加とも関連します。

■概要

閉経前はエストロゲンの影響で、脂肪が主に臀部や太ももなどの皮下脂肪に蓄積しやすい傾向があります。

これは比較的「代謝的に健康」とされる分布です。閉経後(または周閉経期)にエストロゲンが急減すると、内臓脂肪(VAT)や腹部脂肪が優先的に増加します。

総体脂肪量の増加に加え、分布が中心部(お腹周り)にシフトします【1】【2】。

平均的に、閉経前のVAT割合が総体脂肪の5–8%程度から、閉経後は15–20%程度に上昇する報告があります。

閉経後女性はBMIをマッチさせた閉経前女性よりVATが有意に高い、という研究が複数あります【2】。

この変化は加齢だけでは説明しきれず、エストロゲン欠乏が主な要因の一つとされています。

動物実験(卵巣摘出モデル)でも、エストロゲン欠乏で内臓脂肪が増加し、補充で逆転する結果が得られています。

ヒトでもホルモン補充療法(MHT)使用者でVATが低い傾向が報告されています【1】【3】。

■メカニズム

●エストロゲンの作用

脂肪組織のリポプロテインリパーゼ(LPL)活性や脂肪分解(lipolysis)を調節し、皮下脂肪への蓄積を促す一方、内臓脂肪の蓄積を抑制します。

エストロゲン受容体(特にERα)を介して、インスリン感受性・炎症・ミトコンドリア機能を保ちます【1】【4】。

閉経後は循環エストラジオールが大幅に低下し、相対的にアンドロゲン(テストステロン)優位になり、内臓脂肪蓄積が促進されます。

エネルギーバランスの変化(エネルギー消費低下や脂肪酸化の変化)も寄与し、脂肪の蓄積場所が皮下から内臓へシフトするような再分配が起きます【2】【3】。

結果として、内臓脂肪の増加は炎症性サイトカイン放出や遊離脂肪酸の増加を招き、インスリン抵抗性・脂質異常・心血管リスクを高めます【1】【2】。

■脂肪肝(NAFLD/MASLD)との関連

エストロゲンの保護効果が弱まることで、肝臓への脂肪蓄積も起きやすくなります。

閉経後は代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD、旧NAFLD)の有病率・重症度が上昇し、女性でも男性並みかそれ以上になる傾向があります。内臓脂肪増加や脂質代謝の変化が寄与します。

動物実験ではエストロゲン欠乏が肝脂質蓄積を促進し、ヒトでも閉経や卵巣摘出後のリスク増加が報告されています【5】。

■まとめ

エストロゲンの減少によってさまざまな影響が起こります。

●閉経前と閉経後では体脂肪のつく場所がシフトします。

●エストロゲンの保護効果が弱まることで、肝臓への脂肪蓄積も起きやすくなります。

腎臓の塩分排泄を助けてくれていたエストロゲンの減少で、閉経後に血圧管理が難しくなります。

●脂質代謝への影響で高コレステロール血症(特にLDL上昇)も閉経後に増加しやすくなります。

■注意点

個人差が大きく、加齢・生活習慣・遺伝・総エネルギーバランスも関与します。

すべての変化がエストロゲン単独で説明できるわけではありません。

体重自体の大幅増加は必ずしも必須ではなく、「分布の変化」が主なポイントです。

見た目や体脂肪率の変化として現れやすいです。

運動(特に筋力トレーニング)や食事管理、必要に応じた医療相談(ホルモン療法の検討など)が体組成改善に役立つ可能性がありますが、個別の状況は医師にご相談ください。

【参考文献】

  1. Vieira-Potter VJ, Mishra G, Townsend KL. Health of adipose tissue: oestrogen matters. Nat Rev Endocrinol. 2026;22(2):76-91. doi:10.1038/s41574-025-01180-2
    (閉経後の内臓脂肪優先蓄積とエストロゲンの役割をまとめた最新レビュー)
  2. Rehman A, Lathief S, Charoenngam N, Pal L. Aging and Adiposity—Focus on Biological Females at Midlife and Beyond. Int J Mol Sci. 2024;25(5):2972. doi:10.3390/ijms25052972
    (閉経移行期の体脂肪再分布・VAT増加を詳細に解説)
  3. Marsh ML, Oliveira MN, Vieira-Potter VJ. Adipocyte Metabolism and Health after the Menopause: The Role of Exercise. Nutrients. 2023;15(2):444. doi:10.3390/nu15020444
    (閉経後の脂肪分布変化と運動の効果)
  4. Steiner BM, Berry DC. The Regulation of Adipose Tissue Health by Estrogens. Front Endocrinol (Lausanne). 2022;13:889923. doi:10.3389/fendo.2022.889923
    (エストロゲンによる脂肪分布・WAT健康の制御メカニズム)
  5. Dong J, Dennis KMJH, Venkatakrishnan R, Hodson L, Tomlinson JW. The Impact of Estrogen Deficiency on Liver Metabolism: Implications for Hormone Replacement Therapy. Endocr Rev. 2025;46(6):790-809. doi:10.1210/endrev/bnaf018
    (エストロゲン欠乏とMASLD/脂肪肝の関連)
  6. Fenton A, Smart C, Goldschmidt L, Price V, Scott J. Fat mass, weight and body shape changes at menopause – causes and consequences: a narrative review. Climacteric. 2023;26(4):381-387. doi:10.1080/13697137.2023.2178892
    (閉経時の体型・脂肪量変化の総説)

【関連記事】







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

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γGTP6555から断酒85日で正常値に。肝硬変と言われても、肝臓は本当に再生するのか?




お笑い芸人の快児さんのXの投稿によれば、23歳からお酒を飲んでいて、2026年4月28日の血液検査でγGTPの数値が6555、肝硬変と診断されたのですが、断酒して、肝臓に良い食事を食べて、ジム通いをした結果、断酒から85日の血液検査で、AST27、ALT14、γGTP69とすべて正常値になったそうです。

この話を聞くと「肝臓は再生の臓器」という話を思い出しますが、その一方、肝臓の専門医によれば「肝臓は70%切っても再生する。3割あれば3か月で8〜9割まで戻る。でも脂肪肝になると再生できない。」という話があり、矛盾していると感じました。

【関連記事】

さてどういうことなのでしょうか?

1. 「肝臓は70%切っても再生する。でも脂肪肝になると再生できない」の意味

これは主に急性の大きな損傷後の再生能力(部分肝切除後の代償性再生など)についての話です。

健康な肝臓や軽度の脂肪肝であれば、残った肝細胞が肥大・分裂して短期間で体積と機能をほぼ回復できます1)。

一方、重度の脂肪肝(特に炎症を伴うもの)では、肝細胞内の脂質過剰 → 酸化ストレス・ミトコンドリア機能障害 → エネルギー不足で細胞増殖がうまく進まず、再生が遅延・障害されます2)3)。

つまり「脂肪が溜まったままでは再生しにくい」という話で、脂肪を減らせば再生能力は戻り得るということです。

2. 快児さんのケースで何が起きたのか

・長年の大量飲酒 → γGTP 6555という極めて高い値
・エコーで「明らかに肝硬変」と診断
・断酒+肝臓に良い食事+ジムなどで85日後にAST・ALT・γGTPがすべて正常化

血液検査の数値(AST・ALT・γGTP)は「今現在の肝細胞のダメージ・炎症の程度」を主に反映するもので、線維化(傷跡)の量そのものを直接示すものではありません。

アルコールを完全に断つと、脂肪肝(脂肪蓄積)は比較的早く改善します(数週間〜数ヶ月)。

炎症も鎮まり、壊れていた肝細胞からの酵素漏出が減るため、γGTPを含む数値が急速に下がります。

アルコール性の場合、断酒後数週間〜2〜3ヶ月でγGTPが正常化する例は珍しくありません。

食事改善と運動も脂肪肝の解消を助けます。

つまり、「脂肪肝の状態を解消したことで、残っていた肝細胞が正常に機能を回復しやすくなった」というのが実態に近いです。

3. 「肝硬変」との関係

エコーによる「肝硬変」診断は、感度・特異度ともに完璧ではなく、特に代償期(症状が出ていない段階)では過大・過小評価が起こり得ます4)。

実際には高度の線維化+脂肪変性+再生結節などが混在した状態だった可能性もあります。

近年の知見では、肝線維化は不可逆ではなく、原因を除去すればある程度は退縮(改善)しうることがわかっています5)。

特にアルコール性の場合、断酒による「代償化」が起きやすいと報告されています。

2026年の多施設共同研究では、非代償性アルコール関連肝硬変患者において、持続的な断酒により約31%(5年累積発生率33.8%)で代償化が達成されたとされています6)。

ただし、完全に元の正常な肝構造に戻るわけではなく、線維化の退縮には数ヶ月〜数年単位の時間がかかることが多く、血液検査の正常化=「肝硬変が完全に治った」ではありません。

つまり、

・酵素が正常化した=進行中のダメージが止まった(とても良い兆候)
・構造的な変化(線維化)がどこまで改善したかは、別途肝硬度測定(FibroScanなど)や経過観察が必要

という整理になります。

■まとめ

健康な肝臓 or 軽度脂肪肝 → 70%切除後でもよく再生する
重度脂肪肝が続いている状態 → 再生能力が低下する
原因(アルコール)を除去し、脂肪肝が改善した場合 → 炎症が治まり、機能回復が進み、線維化も部分的に改善しうる

快児さんの場合は、断酒と生活改善によって「脂肪肝という再生を妨げる要因を取り除いた」結果、酵素値が正常化した、と考えると自然です。

肝臓の再生能力そのものが否定されたわけではありません。

もちろん、一度「肝硬変」と診断された場合は、数値正常化後も肝癌リスクなどのフォローが必要で、断酒の継続が最重要です。

専門医の経過観察をしっかり続けることが大切です。

→ 肝硬変の症状・原因・特徴 について詳しくはこちら

→ 肝臓の数値(肝機能数値)|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP について詳しくはこちら

【参考文献】

  1. Higgins GM, Anderson RM. Experimental pathology of the liver. I. Restoration of the liver of the white rat following partial surgical removal. Arch Pathol. 1931;12:186-202.
  2. Allaire M, Gilgenkrantz H. The impact of steatosis on liver regeneration. Horm Mol Biol Clin Investig. 2018;41(1). doi:10.1515/hmbci-2018-0050.
  3. Veteläinen R, van Vliet A, Gouma DJ, van Gulik TM. Severe steatosis increases hepatocellular injury and impairs liver regeneration in a rat model of partial hepatectomy. Ann Surg. 2007;245(1):44-50.
  4. 超音波検査の肝硬変診断精度に関する系統的レビュー・研究(例:感度約0.71、代償期ではさらに低下するとの報告あり)。例:PMC10476792 など。
  5. 線維化退縮に関する総説例:Liver Fibrosis Resolution: From Molecular Mechanisms to Therapeutic Opportunities (PMC10253436) など。原因除去により線維化が部分的に退縮しうることが複数の臨床研究で示されている。
  6. Hofer BS, Tonon M, Buttler L, et al. Incidence and implications of abstinence-induced recompensation in alcohol-related cirrhosis. J Hepatol. 2026;84(6):1077-1088. doi:10.1016/j.jhep.2026.01.007.







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脂肪肝の改善方法とは|ためしてガッテン・たけしの本当は怖い家庭の医学

健康・美容チェック > 脂肪肝 > 脂肪肝の改善方法 > 脂肪肝の改善方法とは|ためしてガッテン・たけしの本当は怖い家庭の医学




■脂肪肝の改善方法とは|ためしてガッテン・たけしの本当は怖い家庭の医学

Japanese Bokeh Berries

by Joel Olives(画像:Creative Commons)

先日放送された2つのテレビ番組で肝臓の病気である脂肪肝の改善方法について紹介されていたので、まとめてみます。

隠れ糖尿病の原因は脂肪肝と脂肪筋|ためしてガッテン(NHK)

■脂肪肝・脂肪筋の簡単改善法とは

脂肪肝や脂肪筋はどのようにすれば改善できるのでしょうか。

脂肪肝は、数日間低脂肪食にするだけでも改善することがわかってきているそうです。

また、脂肪筋は、以前番組で紹介したスロージョギングを1時間行うだけでも改善できるそうです。

つまり、脂肪肝・脂肪筋はなりやすいけれども、改善しやすいとも言えます。

また、番組に出演した専門家によれば、初期の糖尿病であれば、簡単に元の状態に戻すことも可能であり、多少食べすぎても、数日単位・週単位で体をリセットすることを考えればよいそうです。




内臓を若返らせるプロジェクト|たけしの本当は怖い家庭の医学

■内臓を若返らせるプロジェクト

横浜ベイスターズの工藤さんは、暴飲暴食がたたり、肝臓が悪くなっていたそうです。

※過度のアルコール摂取によるアルコール性肝炎、カロリーオーバーの食事による脂肪肝、それと同時にほかの内臓にも脂肪がたまり内臓脂肪の炎症で肝炎を引き起こしていたと考えられる。

そこで工藤さんの奥様が肝臓を回復させるため、たどりついた食事とは、出来る限り多くの食材を使うようにすることだったそうです。

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は、豆類。
  • 「ご」は、ゴマ類。
  • 「わ」は、わかめなど海藻類。
  • 「や」は、野菜類。
  • 「さ」は、魚(魚介類)。
  • 「し」は、しいたけなどきのこ類。
  • 「い」は、いも類。

この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。

脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、脂肪肝の治療になると考えられるそうです。

また、中性脂肪を抑えるために効果的なEPA・DHA等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。

そして、継続しやすいように炭水化物をしっかり摂っていたこともポイントでした。

しかし、毎日こうした食事を続けるのは難しいこと。

忙しい人が青汁やサプリメントで不足分を補うのは良い健康法なのだそうです。

※ミスユニバース日本代表の宮坂絵美里さんは、ミスユニバースジャパンの専属栄養士エリカ・アンギャルさんからすすめられたマルチビタミンやオメガ3のサプリメントを摂っているそうです。

【関連記事】

脂肪肝を改善・予防するには、低カロリー・低脂肪食を心がけるのが一番のようです。

しかし、外食や日ごろの付き合いなどがある人は、毎日低カロリー・低脂肪食を続けることができません。

先日の放送によれば、毎日続けなければならないと考えるのではなく、数日単位・週単位で食事をみていけばよいようです。

数日、高カロリー・高脂肪の外食が続いたら、数日間低カロリー・低脂肪の食事を行なって、体(肝臓)をリセットさせましょう。

そして、食事の内容としては、キーワード「まごわやさしい」に合わせて、食材の組み合わせを考えていけばよいようです。

しかし、毎日こうした食事を続けるのは難しいことですので、青汁やサプリメントで栄養の不足分を補っていけばよいようですね。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

→ 脂肪肝の改善方法 について詳しくはこちら

【追記(2009/12/14)】

「脂肪肝メダカ」できた 脂肪肝が肝炎、肝硬変へ進行する仕組みの解明に期待

このメダカに、脂肪をつきにくくするとされる魚の脂肪分「エイコサペンタエン酸(EPA)」を高脂肪食と同時に与えると、肝臓で脂肪を合成したり、分解したりする作用が、健康なメダカと同程度に戻った。

脂肪肝のメダカを使った研究が、ヒトの治療薬の選別に役立つ可能性があることがわかったという。

EPAが脂肪肝によいということがいえるかもしれません。







 border= 肝臓関連ワード

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【トリセツショー】肝臓のトリセツ/脂肪肝になると病気になるリスクが高くなる!/ALT(エーエルティー)の数値をチェック/肝臓エクササイズ(ヘパトサイズ)のカギはマイオカイン!?




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2024年12月5日のNHK「トリセツショー」のテーマは「肝臓のトリセツ」。

✅現代人の“宿命”脂肪肝の対策。

脂肪肝を放っておくと、肝硬変肝がんになる恐れがあり、また心筋梗塞脳梗塞などの心血管疾患になるリスクは約1.6倍、乳がん大腸がんのリスクも約2倍になるそうです。

【参考リンク】

  • 肥満と肝がんリスク|国立がん研究センターによれば、日本人においては、肥満・過体重は原発性肝がんのリスクを上昇させることは「ほぼ確実」という結論になっています。

ALTの数値が肝臓の数値の目安。

ALT(GPT)は、肝臓の細胞が障害を受けると、血液中に酵素が流れ出すことで、ALT(GPT)の数値が上がります。

ALT(GPT)…30IU/L単位以下が正常値の目安です。

✅肝臓についた脂肪は痩せやすい。

【ガッテン】100キロカロリーカードを活用した1日50gダイエットのやり方!肝臓の脂肪から分泌される「ヘパトカイン」がメタボの原因になる!によれば、肝臓につく脂肪は「つきやすく落ちやすい」という性質があり、わずかな減量をするだけでも肝臓につく脂肪が落ちてしまうそうです。

✅肝臓エクササイズ(ヘパトサイズ)。

マイオカイン(運動すると分泌されるホルモン)を効率よく出すには太ももやお尻、ふくらはぎなど大きい筋肉を鍛える筋トレをする。

マイオカイン(血糖値を下げるホルモン)で糖尿病・脂肪肝を予防!簡単マイオカイン分泌法|#たけしの家庭の医学によれば、マイオカインというホルモンを分泌→肝臓の脂肪を分解し脂肪肝の改善ができるそうです。

また、筋トレと有酸素運動を組み合わせることによって通常よりも多くのマイオカインの分泌が期待できるそうです。







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「脂肪肝があらゆる病気の出発点」というのは本当?




あらゆる病気の出発点とされる脂肪肝を防ぐ「緑茶」の健康効果…医師が激推しする効果抜群で意外な飲み方(2025年6月14日、集英社オンライン)では

いまや世界の医療界では「脂肪肝があらゆる病気の出発点」という見方が主流になっているという。

と書かれていますが、本当に「脂肪肝があらゆる病気の出発点」であるのか、気になったので調べてみました。

1. MASLD/MASHの概要と名称変更の背景

2023年に、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、それぞれ代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(Metabolic Dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease, MASLD)と代謝機能障害関連脂肪肝炎(Metabolic Dysfunction-Associated Steatohepatitis, MASH)に名称変更されました。

脂肪肝/NAFLD/NASHの名称が脂肪性肝疾患(SLD)/MASLD(マッスルディー)/MASH(マッシュ)に変わっていたの知ってましたか?

スティグマの軽減: 「非アルコール」や「脂肪」という言葉が患者に否定的な印象を与えるため、より中立的で病態を反映した名称が採用された。

※スティグマとは、個人や集団に対して、社会的に否定的なレッテルが貼られ、偏見や差別を受ける状態

病態の明確化: MASLDは、肝臓に脂肪が蓄積(肝脂肪症)し、少なくとも1つの心代謝リスク因子(例:肥満、2型糖尿病、高血圧、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール)を伴う状態と定義される。これにより、代謝異常との関連が強調された。

診断基準の進化: 新しい名称は、アルコール摂取量や他の肝疾患との共存を考慮し、より包括的な分類(例:MetALD=代謝異常とアルコール関連肝疾患)を可能にする。

MASLDは、単純な肝脂肪症(MASL)からMASH、さらには肝硬変や肝がんに至る疾患のスペクトラムを包含し、全世界で約30%の成人に影響を与える一般的な慢性肝疾患です。

※スペクトラムとは、連続的で明確な境界線がない状態。

2. 「脂肪肝があらゆる病気の出発点」は本当か?

MASLDが多くの慢性疾患(特に心血管疾患、2型糖尿病、慢性腎臓病、肝がんなど)と関連していることは、科学的コンセンサスとして広く認められています。

しかし、「あらゆる病気の出発点」という主張は、以下の理由から誇張と考えられます:

科学的証拠: MASLDは心代謝リスク因子と密接に関連し、心血管疾患の主要なリスク因子である(例:心疾患はMASLD患者の主な死因)。

また、2型糖尿病患者の65~90%にMASLDが見られ、肥満者では最大90%に達する。

しかし、がん、自己免疫疾患、精神疾患など、すべての疾患の直接的な原因とする証拠は不足している。

因果関係の限界: MASLDは代謝異常のマーカーであり、全身性の炎症やインスリン抵抗性を介して他の疾患リスクを高めるが、直接的な「出発点」と断定するには、さらなる因果関係の証明が必要(例:Byrne & Targher, 2015, Journal of Hepatology)。

学術界の見解: 国際的なガイドライン(例:AASLD、EASL)では、MASLDは「多臓器に影響を与える代謝疾患」と位置づけられているが、「あらゆる病気の出発点」とは記載されていない。

したがって、「主流」という表現は、MASLDの重要性を強調するためのメディアの誇張の可能性が高い。

実際、MASLDは心血管疾患や代謝疾患のリスク因子として重要だが、すべての病気の根本原因とするには科学的根拠が不十分です。

3. 参考になる最新の論文・情報源

Rinella, M. E., et al. (2023). “A multisociety Delphi consensus statement on new fatty liver disease nomenclature.” Hepatology, 78(6), 1966-1986.

内容: MASLD/MASHへの名称変更の経緯と診断基準を詳述。MASLDは心代謝リスク因子を伴う肝脂肪症、MASHは炎症と肝細胞障害を伴う進行型と定義。

ポイント: 新名称はスティグマ軽減と診断精度向上を目指す。MASLDは全世界で約30%の有病率を持ち、心血管疾患や糖尿病との関連が強い。

Younossi, Z. M., et al. (2018). “Global burden of NAFLD and NASH: Trends, predictions, risk factors and prevention.” Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology, 15(1), 11-20.

内容: MASLD(旧NAFLD)の世界的な疫学とリスク因子をレビュー。2030年までにMASLD有病率が33.5%に増加し、MASHが27%に進展すると予測。

ポイント: MASLDは心血管疾患や肝疾患の主要なリスク因子だが、すべての疾患の原因とは言えない。

Targher, G., et al. (2020). “The complex link between NAFLD and type 2 diabetes mellitus—mechanisms and outcomes.” Nature Reviews Endocrinology, 16(11), 599-611.

内容: MASLDと2型糖尿病の双方向の関連を解説。MASLDは糖尿病のリスクを高め、逆に糖尿病はMASLDの進行を促進。

ポイント: MASLDは代謝疾患の重要なマーカーだが、「あらゆる病気」の直接的原因とする証拠は限定的。

AASLD Practice Guidance on MASLD (2023)

内容: MASLD/MASHの診断・管理に関する最新ガイドライン。肝生検や非侵襲的検査(例:FIB-4スコア、振動制御一過性エラストグラフィ)を推奨。

ポイント: MASLDは心血管リスクのスクリーニングが必要な疾患とされ、ライフスタイル改善(体重減少、運動)が主要な治療法。

EASL Clinical Practice Guidelines on MASLD (2024)

内容: MASLDの診断と管理について、FLIPアルゴリズムやNAFLD Activity Score(NAS)を用いた病態評価を推奨。

ポイント: MASLDは多臓器疾患と関連するが、すべての病気の「出発点」とは定義されていない。

Cleveland Clinic: MASLD Overview (2024)

内容: MASLDの原因(肥満、2型糖尿病など)や症状、治療法(体重減少、運動、アルコール回避)を解説。

ポイント: MASLDは無症状で進行することが多く、早期診断とライフスタイル改善が重要。

4. 最新の治療と研究動向

治療: 現在、MASLD/MASHの特異的治療薬は限られているが、2024年に米国FDAがMASH向けにレスメチロン(Rezdiffra®)を承認。これは線維化ステージ2~3のMASH患者の肝線維化を抑制する初の薬剤。また、チルゼパチド(GIP/GLP-1受容体作動薬)のMASLD/MASH治療への有効性が国際共同試験で示唆されている()。

ライフスタイル介入: 体重を10%減量することで肝脂肪や炎症が改善する。地中海式食事や低炭水化物食、150~300分の週当たり中強度運動が推奨される。

■まとめ

MASLD(旧NAFLD)は、心血管疾患、2型糖尿病、肝疾患の重要なリスク因子であり、全身性の代謝異常と関連する。

しかし、「あらゆる病気の出発点」という主張は誇張で、現在の科学的証拠ではすべての疾患の根本原因とは言えない。

MASLDが疑われる場合には、体重を10%減量することで肝脂肪や炎症が改善するので、食事や運動で予防・改善しましょう!

P.S.

メタボリックドミノを予防するカギは「腸と腎臓」!腸の炎症と慢性腎臓病を避けるにはどんな食事をするといいの?によれば、によれば、生活習慣の乱れから肥満になり、ドミノ倒しのように発症していくという考え方は一緒ですが、ポイントとなる考え方は「臓器同士の連関によって、次々と病気を発症していく」という考え方にアップデートされています。

そして、このメタボリックドミノを予防するカギとなるのが「腸と腎臓」なのだそうです。

糖分の過剰摂取
→腸内細菌の働きの抑制・腸内の免疫細胞の防御力が弱まる
→腸管の表面を覆う細胞によってつくられる防御壁が壊れる
→脂肪が体内に入りやすくなる
→炎症性サイトカインが大量に分泌
→腸の炎症
→メタボリックドミノの進行

今回の記事は「あらゆる病気の出発点」をポイントにしましたが、カギとなるのが「腸と腎臓」ではないかというのもぜひチェックしておいて下さいね。







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この街の考え方について

この記事は、
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