「脂肪肝」タグアーカイブ

リリー・フランキーさん、禁煙後に体重14kg増で極度の脂肪肝に!禁煙をして太りやすくなる理由とは?




リリー・フランキー、元日から禁煙もまさかの14kg増「極度の脂肪肝になって。健康というのは難しい」(2026年9月11日、ENCOUNT)によれば、リリー・フランキーさんは、タバコをやめた後、体重が14kg増えて、脂肪肝になったそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

禁煙をして太りやすくなる理由としては、1)食べ物がおいしくなるから、2)ストレスを食べることで解消しているから、と思っていましたが、実は別の理由も考えられます。

スイスのチューリヒ大学病院の研究(2013年)によれば、禁煙後に体重が増える原因は、必ずしも食事量が増えることだけではないようです。

禁煙した人の腸内細菌の構成が変わり、肥満の人に見られるような細菌のバランスに近づくことが報告されています。

その結果、同じ量の食事からより多くのエネルギーを体が吸収しやすくなり、脂肪として蓄積されやすくなる可能性がある、と考えられています。(注:論文ではFirmicutesとActinobacteriaが増え、BacteroidetesとProteobacteriaが減る変化が観察されました。)

その後のマウスを使った研究でも、禁煙後の腸内細菌の変化が体重増加に関わっていることが示されています。

■【補足】チューリヒ大学病院の研究について(2013年、PLOS ONE)

禁煙で太ってしまうのは肥満型腸内細菌が増えていることが原因!?|スイスのチューリヒ大学病院で紹介したスイス・チューリヒ大学病院のGerhard Rogler教授らのグループが、禁煙した10人を約9週間追跡し便を調べた研究(Biedermannら、2013年)によれば、食事量はほぼ変わらなかった(本人申告と記録)ものの、平均で約2.2kg体重が増え、腸内細菌の構成が大きく変わったことがわかりました。

重要なポイントは、1)Firmicutes(ファーミキューテス)とActinobacteria(アクチノバクテリア)が増えたこと、2)Bacteroidetes(バクテロイデス)とProteobacteria(プロテオバクテリア)が減ったこと。

論文によれば、「この変化は、肥満の人とやせた人を比べたときの腸内細菌の違いと似ている」と指摘されていて、「体重増加と禁煙の関係を説明する可能性がある」としています。

サンプル数が少なく(禁煙者10人)、短期の観察なので「決定的な証拠」までは言えませんが、「食べすぎ以外の要因がある」ことを示唆した重要な研究です。

論文では、この変化が肥満の人に見られる腸内細菌のバランスに似ていることから、同じ量の食事からより多くのエネルギーを吸収しやすくなる可能性が指摘されています。

■【補足】Nature誌に掲載されたマウスの研究(2021年)

2021年にNature誌に掲載されたマウスの研究(Fluhrら、ワイツマン科学研究所)では、さらに強く腸内細菌の関与が示されています。

タバコの煙にさらしたマウスを禁煙させると、体重が増え、抗生物質で腸内細菌を減らすと、禁煙後の体重増加が抑えられました。

禁煙したマウスの腸内細菌を、煙を吸ったことのないマウスに移植すると、体重が増えました。

腸でエネルギーをより効率よく取り込むような変化が起きていることがわかります。

つまり「禁煙すると腸内細菌のバランスが変わり、同じ量の食事からより多くのエネルギーを吸収しやすくなる」という考えが、動物実験でも支持されています。

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■まとめ

禁煙後に太りやすくなる主な理由は、次の複数が重なっていると考えられています。

味覚・嗅覚が回復する → 食べ物がおいしく感じられ、つい食べすぎてしまう。

ストレス解消の手段が変わる → タバコの代わりに食べ物でストレスを解消しやすくなる。

代謝が少し落ちる → ニコチンが持っていた代謝を上げる効果が消える。

腸内細菌のバランスが変わる → 同じ食事量でも、体がエネルギーをより効率よく吸収し、脂肪として蓄えやすくなる

■脂肪肝を改善するには?

1)【家庭料理の視点から】現在の体重の約7%減少させると脂肪肝が改善する!で紹介した肝臓外科医の尾形医師によれば、脂肪肝(脂肪肝炎)を治すポイントは食べ方を変えて体重を減らすことで、具体的には現在の体重の約7%を減少させると、脂肪肝が改善することがわかっているそうです。

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2)間食をやめること

【あさイチ】女性が注意したい脂肪肝の原因(甘いものの食べ過ぎ)|オリーブオイルと脂肪肝|肝臓を守る方法は「おさかなすきやね」によれば、甘いもの(糖質)の摂りすぎも脂肪肝の原因となり、間食は食べ物の選び方次第では問題ないと思いますが、比較的おやつには糖質が多いですよね。

糖質は肝臓で体のエネルギー源である中性脂肪に合成されるので、適量の摂取は必要ですが、食べすぎは脂肪肝になってしまいます。

また、飲み物にも注意が必要で、甘い飲み物も脂肪肝の原因となるのですが、脂肪肝の人は水を飲まない人が多い傾向にあるそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

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■まとめ

禁煙は体にいいことですが、太ってしまって脂肪肝になると、他の病気のリスクが高くなってしまいます。

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「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

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 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

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「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

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友近さん、毎年肝臓の数値が良くないので食生活を見直し、食事の改善と30分の早歩きで1か月で体重4.5kgを落とす




友近さん(53)の“大親友”で外見がうり二つの自称大物演歌歌手・水谷千重子さんは自身のインスタグラムで、健康診断や人間ドックで毎年肝臓の数値がよくないから食生活を見直しているそうで、野菜、鶏胸肉、蒸し料理、納豆、酢の物を作って1か月続いているそうです。

食事の改善と30分の早歩きで1か月で4.5kg体重が落ちたそうです。

→ 肝臓の数値(肝機能数値)|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP について詳しくはこちら

1)【家庭料理の視点から】現在の体重の約7%減少させると脂肪肝が改善する!で紹介した肝臓外科医の尾形医師によれば、脂肪肝(脂肪肝炎)を治すポイントは食べ方を変えて体重を減らすことで、具体的には現在の体重の約7%を減少させると、脂肪肝が改善することがわかっているそうです。

友近さんの元の体重が何キロかはわかりませんが、脂肪肝の改善につながっているのではないでしょうか?

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2)週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」|筑波大【論文・エビデンス】

筑波大の研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質「抗炎症性アディポカイン(adiponectin)」が増えていること、肝臓の貯蔵鉄(ferritin)と過酸化脂質(TBARS)の減少がわかったそうです。

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■まとめ

肝臓に脂肪が蓄積した脂肪肝になると、肝炎肝硬変などの肝臓の病気になるリスクが高まり、ついには肝臓がんを引き起こす可能性があるといわれています。

脂肪肝の改善には食事の改善と運動が大事で、体重が減ると脂肪肝のリスクが減るだけでなく、体重が減少しなくとも、運動を継続して行うことが脂肪肝の改善につながるということがわかっています。

脂肪肝の改善・予防のためにも、毎日30分早歩きする習慣を持ってみてはいかがですか?

→ 脂肪肝の改善方法 についてはこちら

脂肪肝の効果的な予防法にはタウリンが豊富な牡蠣がおすすめなのだそうです。

→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら

→ 牡蠣(カキ)の栄養 について詳しくはこちら

タウリン・亜鉛・アミノ酸サプリ

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ななまがりの初瀬悠太さん、健康診断で「肝臓に脂肪肝」が発覚!間食をやめて7kgダイエット




ななまがり初瀬、健康診断で「肝臓に脂肪肝」 発覚で7kg減量「間食も完全にやめて」(2026年9月1日、ENCOUNT)によれば、ななまがりの初瀬悠太さんは健康診断で『肝臓が脂肪肝(中性脂肪が過剰にたまった状態)』と診断されたので、間食をやめてダイエットをして7キロほど痩せたそうです。

今回のニュースで気になるのは2点。

1)【家庭料理の視点から】現在の体重の約7%減少させると脂肪肝が改善する!で紹介した肝臓外科医の尾形医師によれば、脂肪肝(脂肪肝炎)を治すポイントは食べ方を変えて体重を減らすことで、具体的には現在の体重の約7%を減少させると、脂肪肝が改善することがわかっているそうです。

初瀬さんの元の体重が何キロかはわかりませんが、脂肪肝の改善につながっているのではないでしょうか?

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2)間食をやめること

【あさイチ】女性が注意したい脂肪肝の原因(甘いものの食べ過ぎ)|オリーブオイルと脂肪肝|肝臓を守る方法は「おさかなすきやね」によれば、甘いもの(糖質)の摂りすぎも脂肪肝の原因となり、間食は食べ物の選び方次第では問題ないと思いますが、比較的おやつには糖質が多いですよね。

糖質は肝臓で体のエネルギー源である中性脂肪に合成されるので、適量の摂取は必要ですが、食べすぎは脂肪肝になってしまいます。

また、飲み物にも注意が必要で、甘い飲み物も脂肪肝の原因となるのですが、脂肪肝の人は水を飲まない人が多い傾向にあるそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

【関連記事】

■まとめ

健康診断で脂肪肝であることを知って、ちゃんと改善していくというのが素晴らしいですね。

真似したいです。







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単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
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「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

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閉経後、なぜお尻・太ももからお腹・肝臓に脂肪がつきやすくなるの?閉経で変わる「脂肪の住所」「脂肪の大移動」のメカニズム




閉経に伴うエストロゲンの減少によって、体脂肪のつき方(分布)が変わるって知ってましたか?

特に、閉経前の「gynoid型」(臀部・大腿部などの皮下脂肪優位)から「android型」(腹部・内臓脂肪優位)へのシフトが、複数の論文・レビューで確認されています【1】【2】【3】。

コレステロール管理の難しさや脂肪肝増加とも関連します。

■概要

閉経前はエストロゲンの影響で、脂肪が主に臀部や太ももなどの皮下脂肪に蓄積しやすい傾向があります。

これは比較的「代謝的に健康」とされる分布です。閉経後(または周閉経期)にエストロゲンが急減すると、内臓脂肪(VAT)や腹部脂肪が優先的に増加します。

総体脂肪量の増加に加え、分布が中心部(お腹周り)にシフトします【1】【2】。

平均的に、閉経前のVAT割合が総体脂肪の5–8%程度から、閉経後は15–20%程度に上昇する報告があります。

閉経後女性はBMIをマッチさせた閉経前女性よりVATが有意に高い、という研究が複数あります【2】。

この変化は加齢だけでは説明しきれず、エストロゲン欠乏が主な要因の一つとされています。

動物実験(卵巣摘出モデル)でも、エストロゲン欠乏で内臓脂肪が増加し、補充で逆転する結果が得られています。

ヒトでもホルモン補充療法(MHT)使用者でVATが低い傾向が報告されています【1】【3】。

■メカニズム

●エストロゲンの作用

脂肪組織のリポプロテインリパーゼ(LPL)活性や脂肪分解(lipolysis)を調節し、皮下脂肪への蓄積を促す一方、内臓脂肪の蓄積を抑制します。

エストロゲン受容体(特にERα)を介して、インスリン感受性・炎症・ミトコンドリア機能を保ちます【1】【4】。

閉経後は循環エストラジオールが大幅に低下し、相対的にアンドロゲン(テストステロン)優位になり、内臓脂肪蓄積が促進されます。

エネルギーバランスの変化(エネルギー消費低下や脂肪酸化の変化)も寄与し、脂肪の蓄積場所が皮下から内臓へシフトするような再分配が起きます【2】【3】。

結果として、内臓脂肪の増加は炎症性サイトカイン放出や遊離脂肪酸の増加を招き、インスリン抵抗性・脂質異常・心血管リスクを高めます【1】【2】。

■脂肪肝(NAFLD/MASLD)との関連

エストロゲンの保護効果が弱まることで、肝臓への脂肪蓄積も起きやすくなります。

閉経後は代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD、旧NAFLD)の有病率・重症度が上昇し、女性でも男性並みかそれ以上になる傾向があります。内臓脂肪増加や脂質代謝の変化が寄与します。

動物実験ではエストロゲン欠乏が肝脂質蓄積を促進し、ヒトでも閉経や卵巣摘出後のリスク増加が報告されています【5】。

■まとめ

エストロゲンの減少によってさまざまな影響が起こります。

●閉経前と閉経後では体脂肪のつく場所がシフトします。

●エストロゲンの保護効果が弱まることで、肝臓への脂肪蓄積も起きやすくなります。

腎臓の塩分排泄を助けてくれていたエストロゲンの減少で、閉経後に血圧管理が難しくなります。

●脂質代謝への影響で高コレステロール血症(特にLDL上昇)も閉経後に増加しやすくなります。

■注意点

個人差が大きく、加齢・生活習慣・遺伝・総エネルギーバランスも関与します。

すべての変化がエストロゲン単独で説明できるわけではありません。

体重自体の大幅増加は必ずしも必須ではなく、「分布の変化」が主なポイントです。

見た目や体脂肪率の変化として現れやすいです。

運動(特に筋力トレーニング)や食事管理、必要に応じた医療相談(ホルモン療法の検討など)が体組成改善に役立つ可能性がありますが、個別の状況は医師にご相談ください。

【参考文献】

  1. Vieira-Potter VJ, Mishra G, Townsend KL. Health of adipose tissue: oestrogen matters. Nat Rev Endocrinol. 2026;22(2):76-91. doi:10.1038/s41574-025-01180-2
    (閉経後の内臓脂肪優先蓄積とエストロゲンの役割をまとめた最新レビュー)
  2. Rehman A, Lathief S, Charoenngam N, Pal L. Aging and Adiposity—Focus on Biological Females at Midlife and Beyond. Int J Mol Sci. 2024;25(5):2972. doi:10.3390/ijms25052972
    (閉経移行期の体脂肪再分布・VAT増加を詳細に解説)
  3. Marsh ML, Oliveira MN, Vieira-Potter VJ. Adipocyte Metabolism and Health after the Menopause: The Role of Exercise. Nutrients. 2023;15(2):444. doi:10.3390/nu15020444
    (閉経後の脂肪分布変化と運動の効果)
  4. Steiner BM, Berry DC. The Regulation of Adipose Tissue Health by Estrogens. Front Endocrinol (Lausanne). 2022;13:889923. doi:10.3389/fendo.2022.889923
    (エストロゲンによる脂肪分布・WAT健康の制御メカニズム)
  5. Dong J, Dennis KMJH, Venkatakrishnan R, Hodson L, Tomlinson JW. The Impact of Estrogen Deficiency on Liver Metabolism: Implications for Hormone Replacement Therapy. Endocr Rev. 2025;46(6):790-809. doi:10.1210/endrev/bnaf018
    (エストロゲン欠乏とMASLD/脂肪肝の関連)
  6. Fenton A, Smart C, Goldschmidt L, Price V, Scott J. Fat mass, weight and body shape changes at menopause – causes and consequences: a narrative review. Climacteric. 2023;26(4):381-387. doi:10.1080/13697137.2023.2178892
    (閉経時の体型・脂肪量変化の総説)

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γGTP6555から断酒85日で正常値に。肝硬変と言われても、肝臓は本当に再生するのか?




お笑い芸人の快児さんのXの投稿によれば、23歳からお酒を飲んでいて、2026年4月28日の血液検査でγGTPの数値が6555、肝硬変と診断されたのですが、断酒して、肝臓に良い食事を食べて、ジム通いをした結果、断酒から85日の血液検査で、AST27、ALT14、γGTP69とすべて正常値になったそうです。

この話を聞くと「肝臓は再生の臓器」という話を思い出しますが、その一方、肝臓の専門医によれば「肝臓は70%切っても再生する。3割あれば3か月で8〜9割まで戻る。でも脂肪肝になると再生できない。」という話があり、矛盾していると感じました。

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さてどういうことなのでしょうか?

1. 「肝臓は70%切っても再生する。でも脂肪肝になると再生できない」の意味

これは主に急性の大きな損傷後の再生能力(部分肝切除後の代償性再生など)についての話です。

健康な肝臓や軽度の脂肪肝であれば、残った肝細胞が肥大・分裂して短期間で体積と機能をほぼ回復できます1)。

一方、重度の脂肪肝(特に炎症を伴うもの)では、肝細胞内の脂質過剰 → 酸化ストレス・ミトコンドリア機能障害 → エネルギー不足で細胞増殖がうまく進まず、再生が遅延・障害されます2)3)。

つまり「脂肪が溜まったままでは再生しにくい」という話で、脂肪を減らせば再生能力は戻り得るということです。

2. 快児さんのケースで何が起きたのか

・長年の大量飲酒 → γGTP 6555という極めて高い値
・エコーで「明らかに肝硬変」と診断
・断酒+肝臓に良い食事+ジムなどで85日後にAST・ALT・γGTPがすべて正常化

血液検査の数値(AST・ALT・γGTP)は「今現在の肝細胞のダメージ・炎症の程度」を主に反映するもので、線維化(傷跡)の量そのものを直接示すものではありません。

アルコールを完全に断つと、脂肪肝(脂肪蓄積)は比較的早く改善します(数週間〜数ヶ月)。

炎症も鎮まり、壊れていた肝細胞からの酵素漏出が減るため、γGTPを含む数値が急速に下がります。

アルコール性の場合、断酒後数週間〜2〜3ヶ月でγGTPが正常化する例は珍しくありません。

食事改善と運動も脂肪肝の解消を助けます。

つまり、「脂肪肝の状態を解消したことで、残っていた肝細胞が正常に機能を回復しやすくなった」というのが実態に近いです。

3. 「肝硬変」との関係

エコーによる「肝硬変」診断は、感度・特異度ともに完璧ではなく、特に代償期(症状が出ていない段階)では過大・過小評価が起こり得ます4)。

実際には高度の線維化+脂肪変性+再生結節などが混在した状態だった可能性もあります。

近年の知見では、肝線維化は不可逆ではなく、原因を除去すればある程度は退縮(改善)しうることがわかっています5)。

特にアルコール性の場合、断酒による「代償化」が起きやすいと報告されています。

2026年の多施設共同研究では、非代償性アルコール関連肝硬変患者において、持続的な断酒により約31%(5年累積発生率33.8%)で代償化が達成されたとされています6)。

ただし、完全に元の正常な肝構造に戻るわけではなく、線維化の退縮には数ヶ月〜数年単位の時間がかかることが多く、血液検査の正常化=「肝硬変が完全に治った」ではありません。

つまり、

・酵素が正常化した=進行中のダメージが止まった(とても良い兆候)
・構造的な変化(線維化)がどこまで改善したかは、別途肝硬度測定(FibroScanなど)や経過観察が必要

という整理になります。

■まとめ

健康な肝臓 or 軽度脂肪肝 → 70%切除後でもよく再生する
重度脂肪肝が続いている状態 → 再生能力が低下する
原因(アルコール)を除去し、脂肪肝が改善した場合 → 炎症が治まり、機能回復が進み、線維化も部分的に改善しうる

快児さんの場合は、断酒と生活改善によって「脂肪肝という再生を妨げる要因を取り除いた」結果、酵素値が正常化した、と考えると自然です。

肝臓の再生能力そのものが否定されたわけではありません。

もちろん、一度「肝硬変」と診断された場合は、数値正常化後も肝癌リスクなどのフォローが必要で、断酒の継続が最重要です。

専門医の経過観察をしっかり続けることが大切です。

→ 肝硬変の症状・原因・特徴 について詳しくはこちら

→ 肝臓の数値(肝機能数値)|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP について詳しくはこちら

【参考文献】

  1. Higgins GM, Anderson RM. Experimental pathology of the liver. I. Restoration of the liver of the white rat following partial surgical removal. Arch Pathol. 1931;12:186-202.
  2. Allaire M, Gilgenkrantz H. The impact of steatosis on liver regeneration. Horm Mol Biol Clin Investig. 2018;41(1). doi:10.1515/hmbci-2018-0050.
  3. Veteläinen R, van Vliet A, Gouma DJ, van Gulik TM. Severe steatosis increases hepatocellular injury and impairs liver regeneration in a rat model of partial hepatectomy. Ann Surg. 2007;245(1):44-50.
  4. 超音波検査の肝硬変診断精度に関する系統的レビュー・研究(例:感度約0.71、代償期ではさらに低下するとの報告あり)。例:PMC10476792 など。
  5. 線維化退縮に関する総説例:Liver Fibrosis Resolution: From Molecular Mechanisms to Therapeutic Opportunities (PMC10253436) など。原因除去により線維化が部分的に退縮しうることが複数の臨床研究で示されている。
  6. Hofer BS, Tonon M, Buttler L, et al. Incidence and implications of abstinence-induced recompensation in alcohol-related cirrhosis. J Hepatol. 2026;84(6):1077-1088. doi:10.1016/j.jhep.2026.01.007.







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