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脂肪肝の予防・改善には運動が必要といわれていますが、実際どのくらい運動すればよいのかわかりませんよね。
そこで、今回は脂肪肝・NAFLDの改善にどれくらい運動したらよいかという研究について取り上げたいと思います。
脂肪肝が気になるあなたも、脂肪肝の段階で改善できれば、健康で長生きができ、ワクワク楽しい生活ができますので、ぜひ脂肪肝のことを知って、生活習慣を変えていきましょう!
【目次】
■週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、脂肪肝・NAFLDの改善が期待できる
by Steven Pisano(画像:Creative Commons)
(2016/8/1、medley)
NAFLDの患者を対象に、3つのグループ(合計208人)に分けられ、違った運動療法を割り当てることで、肝臓にたまっている中性脂肪の量が計測を行ない、運動療法の効果を調べたそうです。
- 最初の6か月は毎週150分のジョギング、次の6か月は毎週150分の早歩きをするグループ
- 毎週150分の早歩きを12か月続けるグループ
- 運動療法をしないグループ
12か月の運動療法のあと、運動療法をしないグループと比べると、最初の6か月にジョギングをしていたグループと、早歩きだけを続けたグループで、肝臓の中性脂肪が減っていました。中性脂肪が減った量は、ジョギングをしたグループと早歩きだけのグループで差がありませんでした。
肝臓に脂肪が蓄積した脂肪肝になると、肝炎や肝硬変などの肝臓の病気になるリスクが高まり、ついには肝臓がんを引き起こす可能性があるといわれています。
以前、週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」―筑波大研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることがわかったということをお伝えしましたが、今回の研究によれば、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善が期待できることがわかったそうです。
→ 脂肪肝の改善方法 についてはこちら
■NAFLD
NAFLD(=nonalcoholic fatty liver diseaseの略で、読み方はナッフルディー)は、非アルコール性脂肪性肝疾患のことで、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎以外の要因でかかる肝疾患の総称です。
「非アルコール性」とは、飲酒習慣がないか、1日1合(ビール大瓶1本)以下しか飲まない人を指します。
■NAFLDの原因|お酒を飲まないのにもかかわらず、なぜ肝臓が悪くなってしまうのか?
通常、体内に取り入れられた脂肪は、肝臓の中で身体が利用できるエネルギー源として変化し、全身に送り出されます。
しかし、カロリーオーバーの食生活で内臓脂肪が溜まると、そこから常に、大量の脂肪が肝臓へと供給されることなってしまいます。
すると、余った脂肪が肝細胞の中に溜まってしまいます。
これが、「脂肪肝」です。
肝臓は、たまり続ける脂肪を燃やそうとするのですが、その過程で、不完全燃焼から有害な活性酸素が発生し、肝臓の細胞を攻撃し、炎症を引き起こしてしまうのです。
そういう慢性肝炎の状態が、『NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)』といわれます。
こうした慢性肝炎が何年も続くと、肝細胞が風船みたいに膨らんだり、線維化が進むNASHに移行し、肝硬変に行き着きます。
→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら
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