■匂いと男女の相性の関係|HLA遺伝子の構造が全く違う人の体臭を選んでいる!?
by Jon Gosier(画像:Creative Commons)
匂いと相性の関係について書かれている記事を見つけましたのでご紹介します。
相性なんて関係ない?──非常識恋愛のススメ by 井上由美子
(2012/7/23、GQ JAPAN)
男女の相性を左右する要素の一つとして、HLA遺伝子が数年前から注目を集めている。通称・恋愛遺伝子。免疫に関する遺伝子がヒトの体臭に個性を与えており、その匂いが特定の異性を惹きつけることが長年の研究によってわかった。それによると、ヒトはHLA遺伝子の構造が全く違う相手の体臭を好み、似た相手の体臭を嫌うそうだ。
これは異質な相手と生殖した方が免疫が多様な、要するに丈夫な子孫を残せるからだと言われている。
恋愛遺伝子とも言われるHLA遺伝子は人間の体臭に特徴を与えており、この匂いによって相性がぴったりなパートナーを探すことができるとして注目を集めています。
しかし、井上由美子さんは「相性」には否定的です。
でも、我々は裸で体臭を振り撒きながら歩くわけではない。むしろ毎日お風呂に入って、熱心に体臭を消している。説明のつかないものに惹かれることにロマンは感じつつも、職業や収入、ファッションなどわかりやすいものに引き寄せられるのが現実だ。
前述の結婚相談所だって、ほとんどの人がHLA遺伝子の型より条件が合う相手を選ぶのではないだろうか。それに、カラダも心も最高の相性と公言してベタベタ付き合っていたカップルが、つまらないきっかけで憎み合って別れるなんて日常茶飯事だ。相性が遺伝子レベルのものなら、終生変わることはない筈なのに。
確かに、人は結婚するにあたっては、HLA遺伝子の型ではなく、職業、収入などのステイタスやファッションなどの条件に合う相手を選んでいると思います。
【関連記事】
しかし、先ほど書かれている部分をよく思い出して欲しいのです。
HLA遺伝子の構造が全く違う相手の体臭を好み、似た相手の体臭を嫌うのは、近親交配を防ぐためであり、異質な相手と生殖した方が丈夫な子孫を残せるからなのです。
つまり、これは、子孫繁栄戦略上の相性の問題であり、恋愛や結婚のパートナーとしての相性の問題ではないのです。
丈夫で健康な子供を産むためのパートナーの相性と幸せな結婚生活を育めるパートナーの相性とは、また別の問題だと思うのです。
あなたは丈夫で健康な子供を産むためのパートナーを選びますか?
それとも幸せな結婚生活を育めるパートナーを選びますか?
両方を兼ね備えたパートナーを選ぶのがベストなのでしょうが、人生100歳時代を考えると、産みと育てのパートナーを分けるというのも一つの選択肢として考えても良い時代なのかもしれませんね。