【目次】
■医療ツーリズムは拡大しているのか?|インバウンドからアウトバウンド推進へ
by liz west(画像:Creative Commons)
2010年ごろに「医療ツーリズム(医療観光)」について取り上げていましたが、その後どれほど日本で医療ツーリズムが伸びているのでしょうか?
【関連記事】
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国内の医療機関が外国人患者に高度な医療サービスを提供する医療ツーリズム(医療観光)を国が支援していくようです。 - 徳島の医療観光(メディカルツーリズム)スタート 上海から第1弾(2010/5/23)
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(2015/10/27、nippon.com)
日本が近年どれほどの外国人患者を受け入れているか、正確なデータは残念ながらない。経済産業省が2012年度の推計として、「前年度比5000人増の2万7000人」という数字を挙げているのみだ。
外国人患者の受け入れ状況は経済産業省がアンケート調査結果(2012年度)をもとに推計した前年度比5000人増の2万7000人」という数字が挙がっているだけなのだそうです。
【参考リンク】
第4章 国内医療機関における外国人患者の受入状況(PDF)|経済産業省
本アンケート調査結果をもとに、2011 年度と 2012 年度の日本全国の外国人患者受入人数を 推計したところ、2011 年度は約 22,000 人、2012 年度は約 27,000 人の外国人患者がを受入れら れており、2011 年度から 2012 年度にかけての増加率は約 23%、増加数は約 5,000 人と推計され た。
訪日外国人客数は2012年837万人から2015年2000万人に増加していていることから、訪日外国人客の伸びと連動して増えていると考えれると、医療渡航者も増えていると思われます。
【参考リンク】
本年はいよいよ1000万人を目指します!~2013年訪日外国人旅行者数目標について~|観光庁
本日、日本政府観光局(JNTO)から公表された統計によりますと、2012年の訪日外国人旅行者数は対前年比34.6%増加の約837万人となりました。
(2016/4/22、マイナビニュース)
日本政府観光局(JNTO)は4月20日、2016年3月の訪日外国人客数を発表した。前年同月比31.7%増の201万人で単月では過去最高記録となった。これにより、2015年度累計の訪日外国人客数は2,135万9,000人となり、前年比45.6%増だった。
■日本医師会は医療ツーリズムの拡大を危惧
(2011/1/26、m3.com)
高杉敬久・常任理事は、「地域医療の崩壊の中、医療ツーリズムへ向けた動きが進められていることを非常に危惧している。今回の調査を受け、医療ツーリズムの動向が全国的に広がっていることが明らかになった。これを食い止めるべく、政府への提言などを行い、国民医療を守る姿勢を強めていきたい」と述べた。
医療ツーリズムが全国的に広がっている一方で、地域医療の整備という問題も抱えている中で、これ以上の拡大に対しては反対しているというのが2011年での意見です。
【京都】旅行中の外国人の急病対応が新たな課題 多言語化への対応が急務 24時間通訳タブレット端末導入(2016/3/21)によれば、旅行中の外国人の急病対応が新たな課題となっていて、訪れる外国人の国も人数も増えたことで、医療機関も多言語への対応が求められるようになっているそうです。
医療ツーリズムへの期待がありつつも、医療機関に対する負担は大きくなっているようにも感じます。
■日本の医療技術・サービスのアウトバウンド推進
日本の医療技術・サービスの海外展開(アウトバウンド)推進を重視し、2013年6月の「日本再興戦略」では「新興国を中心に日本の医療拠点について、2020年までに10カ所程度創設し、2030年までに5兆円の市場獲得を目指す」と具体的な目標を挙げた。
日本国内での医療渡航者を増やすよりも、海外に日本の医療拠点を作ったり、医療技術・サービスを輸出するという方向に切り替えていくようです。
【参考リンク】
- 医療の国際展開 取組の現状と見通し(PDF)|首相官邸
💉アウトバウンド(機器・サービスを各国のニーズに応じて提供)
💉インバウンド(日本国内での診療を望む外国人患者の受入促進)
『医療渡航支援企業(AMTAC)』の認証
『JIH』の推奨出典:経済産業省におけるヘルスケア産業政策についてhttps://t.co/oB38SMXNAb pic.twitter.com/W2bJ58grts
— ハクライドウ@40代・50代向け健康美容ブログ (@hakuraidou) 2019年4月26日