by zoghal(画像:Creative Commons)
ぶち抜き大特集 これでは子や孫の世代に申し訳ない いま35歳以下の日本人はかわいそうすぎる 老人3000万人の面倒を見る
(2012/2/23、現代ビジネス)
わけても悲惨なのは、’76年前後に生まれた、現在35歳以下の世代だろう。日本がバブル経済に沸いた頃、彼らはまだ10代で、その恩恵に与ることはできなかった。大学卒業時は就職氷河期の真っ只中で、希望する企業にも入れなかった。厳しい競争を勝ち抜き、ようやく職に就いたとしても、未来はバラ色とはいえない。明治大学の加藤久和教授が嘆息する。
「私の試算では、会社に入った時点での給料を100とすると、1935年生まれの人なら35歳までに300を超え、退職する頃には600、つまり入社時の6倍まで給料は上がった。しかし’75年生まれの人は、35歳でも200程度、つまり倍にしか上がっていない。それより下の世代は、もっと厳しい状況になるでしょう。彼らは、これから給料が上がるという期待を持てないまま働かなければならないのです」
給料が上がらなければ、結婚にも踏み切れない。国勢調査によれば、30~34歳での未婚率は1985年時点で男性28・2%、女性で10・4%だったのに対し、2010年では男性47・3%、女性は34・5%までハネ上がっている。
国勢調査によれば、30~34歳での未婚率は1985年時点で男性28・2%、女性で10・4%だったのに対し、2010年では男性47・3%、女性は34・5%だったそうです。
また、新成人おめでとう!新成人の恋愛・結婚観によれば、75.6%(男性74.3%、女性77.0%)が「経済的な基盤ができないと結婚はできない」と考えているそうです。
このような状況はアメリカでも起こっており、低所得のために結婚できない男性が増えているそうです。
さらに若い世代になると、「結婚どころか恋愛さえままならない」と言うのは1975年生まれの飯田泰之駒沢大学准教授だ。
「今の学生は学費の足しにするため、学業の合間を縫って隙間なくアルバイトをしています。そんな生活が忙しすぎるせいか、25歳時点で女性の3割、男性の2割近くが処女・童貞であるという推計もあります」
勤労世代(20~64歳)の単身で暮らす女性の3人に1人が「貧困」であることが、国立社会保障・人口問題研究所の分析でわかったということが話題になりましたが、学生も学費の足しにするために、忙しくアルバイトをしていることで、恋愛さえできないようです。
結婚したくても出会いがない。交際相手なし男女とも過去最高
18~34歳の未婚者のうち、「異性の交際相手がいない」とする男性が61・4%、女性が49・5%と、いずれも過去最高となったことが25日、国立社会保障・人口問題研究所の調査で分かった。
一方、結婚願望を持つ未婚者は男女とも8割以上に上り、「結婚したくても、出会いが」という独身者の実態が浮き彫りになった。
以前はこうした理由にお見合い文化が減っていることや会社内での紹介がなくなっていることなどをあげましたが、忙しすぎるため出会う時間がないということもあるようです。
35歳以下の世代に時間やお金の余裕がなくなってきていることが、未婚率の上昇や少子化の原因となっているのかもしれません。
しかし、こうした現状を受け入れている人たちは、経済的に豊かになるという価値観から別の価値観へと移りつつある時期なのかもしれませんね。
【関連記事】